JPS58500137A - 自己駆動型化学的ヒ−トパイプ及びその運転方法 - Google Patents
自己駆動型化学的ヒ−トパイプ及びその運転方法Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
自己駆動型化学的ヒートバイブ及びその運転万国技術分野
本発明は、熱エネルギを輸送するための方法及び装置に係り、更に詳細には熱エ
ネルギを化学的エネルギとして輸送する方法及び装置に係る。更に詳細には本発
明は熱エネルギを化学的エネルギの形で輸送するための自己駆動型の化学的ヒー
トパイプ系及びその運転方法に係る。
背景技術
熱源と熱シンク又は負荷との間に熱エネルギを輸送するための種々の方法が従来
より使用されている。熱輸送距離が小さく従って熱損失が優かであることが理由
で、また輸送されるべき熱エネルギが非常に多量であるが故に、熱輸送プロセス
中に例えば輻射、対流又は伝導により失われる熱の量が殆ど問題とはならない場
合がある。しかし場合によっては、できるだけ効率良く熱を輸送することが必要
であり、このような目的を達成する上でヒートパイプは特に有用なものである。
ヒートパイプは一般に閉ループ2サイクル系であるものと考えられている。蒸発
/II縮型のヒートパイプに於ては、熱が迅速にヒートパイプ内に導かれ、これ
によりヒートパイプ内に於て作動流体が蒸発化される。
かくして蒸発化された作動流体はそれがヒートパイプに沿って搬送されるに十分
な圧力を発生し、次いでヒートパイプの他端に於て凝縮される。このサイクルは
ヒートパイプ内のウィック又は他の適当な手段を通る毛細管作用などによって凝
縮液をヒートパイプの蒸発端へ戻すことによって完了する。一般に作動流体は水
、フレオン、メチルアルコール、アセトンなどである。しかし熱源より熱シンク
へ熱エネルギを輸送している間に於ては作動流体は高温度にて蒸発化された状態
にあるので、一般にはかなり低い温度にある周囲の環境へ輻射、対流、伝導など
によってかなりの熱が失われることがある。これらの熱損失は熱輸送距離が特に
長い場合にはかなり大きくなり、従ってかかる蒸発/凝縮型のヒートパイプは一
般に熱が輸送されるべき距離が例えば10フイート(約3m>以下の如く比較的
短い場合にのみ使用されている。
しかし、数十乃至数百フィート(約10〜100m+)より数十乃至数百マイル
(約50〜5’0Okl)程もの比較的長い又はかなり長い距離に亙って熱エネ
ルギを輸送することが必要とされる場合も多い。かかる長い距離に亙り比較的効
率的に熱を輸送すべく、化学的ヒートパイプ系内の反応物質がまず熱源に於て第
一の化学反応を受け、熱シンクに於て第二の化学反応を受ける化学的ヒートパイ
プ系に対し種々の努力が払われている。上述の第一の化学反応はその反応プロセ
スにより熱が化学的に吸収される吸熱反応であり、第二の化学反応は反応プロセ
ス中に熱が化学的に放出される発熱反応である。反応物質及び/又は反応生成物
は、周囲環境の温度と実質的に差異のない温度にて存在しまた搬送され得るもの
であり、これにより化学的ヒートバイブ系より熱エネルギが失われる可能性を大
きく低減し得ることは重要である。上述の化学反応は一般に可逆的なものであり
、一般に反応領域の一方又は両方に於て触媒により生起及び/又は加速される。
例えば原子炉からそれより遠く離れた工業用及び/又は住宅用熱シンクまで長距
離に亙って熱エネルギを輸送するためのヒートパイプの幾つかの例が、1965
年8月3日付にてR,B、Lor+oに付与された米国特許第3.198゜71
’O号、1971年1月26日付にTWolfoano等に付与された同第3
.558.’047号、1972年9月12日付ニT Hilberath等に
付与された同第3.690,550号、1976年7月6日付にてH,S、 5
pacilに付与された同第3.967.676号、1977年8月30日付に
てJ 、 C,F +etcher ニ付与されFC同第4,044゜821号
、1978年5月30日付に”(Cocuzza等に付与された同第4,091
,864号、1979年10月2日付にて1eFrOisに付与された同第4,
169.499号に記載されている。前述の米国特許第4.044.821号及
び同第4,169.499号は成る温度の熱源よりの熱エネルギが熱シンクに於
て実質的により高い温度にて使用されるよう輸送される化学的ヒートバイブ系の
例である。
上述の他の米国特許は一般に高温度の熱源より比較的低い温度の熱シンクへ熱エ
ネルギを輸送するためのものである。
これらの化学的ヒートパイプ系に於ては種々の反応物質が使用されており、例え
ば米国特許第3.198.710号及び同第4.044.821号に於てはシク
ロヘキサン及び/又はメチルシクロヘキサンが使用され、米国特許第3゜967
.676号に於てはホスゲンが使用され、米国特許第4,169.499号に於
ては尿素が使用され、米国特許第4,091,864号に於ては三酸化イオウが
使用され、米国特許第3,558.047号及び同3,690゜550号に於て
は、エタン及び/又はメタンが使用されている。前述の米国特許に記載された化
学的ヒートパイプ系は一般に熱源と熱シンクとの間に反応物質及び反応生成物を
輸送するための種々の補足的な装置を使用するものである。一般に所要の反応生
成物の輸送を行なうための一つ又はそれ以上のポンプ及び/又はブロアが化学的
ヒートパイプ系内に設けられている。これらの駆動装置では設備及び/又はポン
プを駆動するために消費されるエネルギの点から化学的ヒートパイプ系のコスト
を増大させるものである。
かかるコストは化学的ヒートパイプ系が大容量のものであり、及び/又はかなり
長い距離に亙って反応物質を輸送しなければならないものである場合にはかなり
大きくなり、場合によってはそれらの化学的ヒートパイプ系により与えられる利
点が相殺されるほど大きくなる。
従って、本発明の主要な目的は、かなり長い距離に亙って熱エネルギを効率的に
輸送することのできる方法及び装置を提供することである。この目的には改良さ
れたヒートパイプを提供することが含まれている。
本発明の他の一つの目的は、従来の能動的な駆動機構を組込まれなくても作動媒
体の輸送を行なうことのできるヒートパイプを提供することである。この目的に
は、反応物質及び反応生成物の性質及びヒートパイプのジオメトリ−を使用して
作動媒体の所要の流れを発生させる自己駆動型のヒートパイプを提供することが
含まれている。
本発明の更に他の一つの目的は、熱を貯蔵装置に選択的に貯蔵しまた熱を貯蔵装
置より選択的に解放させることのできるヒートパイプを提供することである。
本発明によれば、ヒートパイプを用いた自己駆動型の化学的ヒートパイプ系に於
て、特に比較的長い距離に亙って熱エネルギを効率的に輸送するための方法及び
装置が得られる。ヒートパイプはそれぞれ互いに隔置された熱源位置と熱シンク
位置に於ける逆反応可能な吸熱化学反応及び発熱化学反応を利用して、熱源より
熱シンクへ化学的に熱を輸送する。化学反応物質は特に適当な触媒の存在の下で
逆反応可能な吸熱/発熱反応を行なう。一つの好ましい種類の反応には、それぞ
れ反応物質及び反応生成物の脱水素反応及び水素添加反応が含まれており、かか
る特徴を有する反応物質の一つの好ましい例はメチルシクロヘキサンである。
本発明によるヒートパイプに於ては、ヒートパイプ系に従来のポンプを組込まな
くても、ヒートパイプの作動媒体を含む反応物質及び反応生成物の輸送が行なわ
れる。本発明に於ては、反応プロセスの化学的特徴及びヒートパイプ系内の選択
弁により、ヒートパイプ系の密閉回路内に反応物質及び反応生成物の実質的に一
方向の流れが創成され、その流れはかなり長い距離に亙って比較的冬場の熱エネ
ルギを輸送するよう作用する。更に本発明のヒートパイプに於ては、輸送される
熱エネルギの損失が殆ど又は全然生じない。
一つの好ましい実施例に於ては、反応物質の貫流を許すが反応生成物の逆方向の
流れを有効に阻止する液体状の作動媒体により、流路導管の少なくとも一部が熱
源位置と熱シンク位置との間に於て塞がれる。液体状の作動媒体は重力によって
熱源位置へ向けて流され、好ましくは熱源位置の近傍に於て0字管などを充填す
る。この場合液体状の作動媒体は熱シンクに於ける反応生成物の再結合により生
じた反応物質の凝縮液であることが好ましい。反応物質の凝縮は外部冷却コイル
により行なわれてよい。或いはまた、液体状の作動媒体は再結合された反応物質
が溶解した液体状の溶媒を含んでいてよく、この溶媒により反応物質が熱源へ搬
送されるようにされてよい。液体状の作動媒体より生成し該作動媒体中に存在す
る反応物質は熱源位置へ搬送され、熱源位置に於て反応物質は蒸発し、しかる後
触媒の存在の下で吸熱反応する。
本発明の他の一つの実施例に於ては、一般にガス状態にある吸熱反応生成物は、
熱シンクに於て熱が必要とされない場合には熱シンクへ搬送される前に長期貯蔵
装置へ選択的に供給され、熱シンクに於て熱が必要とされ且熱源に於て熱が得ら
れない場合に熱シンクに於て使用すべく長期貯蔵装置より選択的に引出される。
反応生成物の成分は凝縮されて液体状態にて貯蔵されてよく、また吸着などによ
って貯蔵されてもよい1.尚このプロセスは、反応生成物をヒートパイプ系に戻
して熱シンクに於て反応させるべく、逆に進行され得るものである。
図面の簡単な説明
第1図は従来技術による化学的ヒートパイプ系を示す読図である。
第2図は本発明による自己駆動型のヒートパイプを示す読図である。
第3図は本発明の一つの実施例による自己駆動型のヒートパイプを示す読図であ
る。
第4図は第3図に示されたヒートパイプの各セグメントを直線状に配列して示す
読図である。
第5A図は第4図に示されたヒートパイプの各セグメント内に於ける作動媒体の
温度を示すグラフである。
第5B図は第4図に示されたヒートパイプの各セグメント内に於ける反応物質の
圧力を示すグラフである。
第5C図は第4図に示されたヒートパイプの各セグメント内に於iノる反応生成
物の圧力を示すグラフである。
第5D図は第4図に示されたヒートバイブの各セグメント内に於ける反応物質及
び反応生成物の全圧を示すグラフである。
第6図は熱シンク領域が熱源領域よりも低い位置にある自己駆動型のヒートバイ
ブを示す読図である。
第7図は本発明の他の一つの実施例による貯蔵系を含む自己駆動型のヒートパイ
プを示す読図である。
発明を実施するための最良の形態
添付の第1図に、従来技術による化学的ヒートパイプ系110が図示されている
。この化学的ヒートバイブ系110は熱源112の如き熱エネルギ源と熱シンク
114の如き熱エネルギを受ける負荷との間に延在する閉ループ型、即ち密閉回
路型の流路よりなっている。熱源112と熱シンク114の間の距離は数フィー
ト(約111)程度の短い距離であって良いが、熱源と熱シンクとの間の距離が
例えば少くとも数+フィート(約10Il)、一般には数百フィートル数百マイ
ル〈約100−〜500に+a)の如き比較的長い距離である場合に、このヒー
トバイブの利点が最も顕著になる。熱11112に近接した反応室116内の反
応物質Aは、それが触媒118の存在の下で吸熱反応をするに十分な温度にまで
熱源112により加熱される。発熱反応により生成した物質は符号B1.:て示
されており、これ以降反応生成物と呼ばれる。桑型的には反応物質Aは水素を含
有する化合物であって良く、脱水素反応を受けて反応生成物Bとなる。反応生成
物B内に化学的に保存された熱エネルギは、一つ又はそれ以上のポンプ又はブロ
ア122の補助を受けて、アーム導管120を経て熱シンク114に近接して設
けられた反応室124へ搬送される。反応生成物Bは反応室124内に於て触媒
126の存在の下で発熱反応を受け、熱エネルギを熱シンク114へ解放する。
この発熱反応は、反応生成物Bに水素添加反応を行なわせこれにより反応物質A
とすることにより、反応室116内に於て分解された反応物質を化合させる。か
くして化合された反応物質Aは次いで一つ又はそれ以上のポンプ又はブロア13
0の補助を受けてアーム導管128を経て反応v116内の熱源位置へ搬送され
、これにより次の熱輸送サイクルが開始される。
第1図に示された従来技術による化学的ヒートパイプ系110は殆ど熱エネルギ
の損失を伴うことなくかなり長い距離に亙って化学的に保存された多量の熱エネ
ルギを輸送するのに有効であるが、かかる従来技術による化学的ヒートパイプ系
に於てはその化学的ヒートバイブ系内に於ける作動媒体の所要の循環又は輸送性
なうためにはポンプ又はブロア122.130の補助が必要である。これらの駆
動補助装置、即ちポンプ122及び130はエネルギの損失につながる構成要素
の代表的なものであり、これらのポンプを設けることによって定期的なメインテ
ナンスが必要であるだけでなく、化学的ヒートパイプ系の設備投資が増大する。
本発明によれば、第2図に読図的に示されている如き自己駆動型の化学的ヒート
パイプ系10が得られる。反応物質Aは熱源12に近接し且これと熱交換関係に
ある反応室16内の熱源位置に於て吸熱反応を受け、反応生成物Bを生成する。
その反応生成物Bは熱シンク14に近接し且これと熱交換関係にある反応室24
内の熱シンク位置へアーム導管20を経て搬送される。反応v24内に於ては、
反応生成物Bは発熱反応を受けて、保存された熱エネルギを熱シンク14へ解放
する。反応室16内に於ける反応物質Aの分解及び反応室24内に於ける反応生
成物Bより反応物質Aへの化合は、それぞれ対応する触媒の存在の下で好ましく
行なわれる。反応物質Aは反応室24より反応室16へ戻されて新たな熱輸送サ
イクルが開始されるが、本発明によれば、化学的ヒートパイプ系10は作動媒体
を長距離に屋り輸送するために従来必要であったポンプ又はブロアは不要である
。
本発明による化学的ヒートパイプ系に於ては、反応プロセスの化学的特徴、熱源
と熱シンクとの間の反応物質の差圧、及び化学的ヒートバイブ系10内の選択弁
プロセスが、化学的ヒートパイプ系の密閉回路内に於ける反応物質及び反応生成
物の実質的に一方向の流れを確立するよう作用し、この場合の反応物質及び反応
生成物の流れはかなり長い距離に亙っで多量の熱エネルギを輸送するに十分なも
のである。事実、反応室24と反応室16との間にて化学的ヒートパイプ系10
の復帰アーム導!!28に設けられた液体にて充填されたU字管40は、化学的
ヒートパイプ系内の作動媒体の一方向の流れを有効に創成し、これにより後に詳
細に説明する要領にて選択弁として作用する。
添付の第3図に本発明による自己駆動型化学的ヒートバイブ系10の一つの好ま
しい実施例が図示されている。反応物質Aは熱源温度に於て適当な触媒18の存
在の下で発熱反応を受け、反応生成物Bに化学的に分解するよう選定されている
。より詳細には、反応物質Aは反応室16内に於て脱水素反応を受ける材料であ
って良く、かかる反応物質の例は脱水素反応することによりそれぞれベンゼンと
水素、トルエンと水素に変化するシクロヘキサン及びメチルシクロヘキサンであ
る。説明簡略化の目的で、反応物質Aはメチルシクロヘキサンであるものとして
これ以降説明するが、他の多くの適当な反応物質に置き換えられて良いことに留
意されたい。メチルシクロヘキサンは以下の反応を受け、これにより反応生成物
B1即ちトルエンと水素とに分解し、逆にこれらの反応生成物Bは熱シンクに於
ける発熱反応によって化合してメチルシクロヘキサンとなる。
C1t−1t*(=i G 78 s ’+3Hを後に説明する如く液体状態に
て反応室16内へ流入した反応物質A(メチルシクロヘキサン)は、一般に6
’OO下(316℃)以上の^温度にある熱源12により大気圧にて蒸発化され
る。次いでかくして蒸発化された反応物質Aは、熱源12からの熱の存在の下で
例えば白金族より選定された金属の如き適当な触媒18により反応を促進された
状態にて吸熱反応をする。この吸熱反応によりメチルシクロヘキサンはトルエン
と水素とよりなるガス状の反応生成物Bに分解する。反応生成物Bは後に詳細に
説明する要領にてアーム導管20を経て反応室24へ搬送される。反応生成物B
は反応室24内に於て発熱反応を受け、この場合の発熱反応はニッケル等であっ
て良い触媒26により促進される。この発熱反応は大気圧下にて約3 ’O’O
下(149℃)の温度にて生起し、反応生成物の化合反応、即ち水素添加反応が
行なわれて反応物質A(メチルシクロヘキサン)が生成する。この発熱反応は化
学的に保存されていた熱エネルギを熱シンク14へ解放する。
かくして反応室24内に於て生成されたメチルシクロヘキサンは反応室24の出
口よりアーム導管28内へ流入する。反応室24と反応室16との間のアーム導
管28内には、従来の駆動装置又はポンプ装置の補助を必要とせずに所要の熱エ
ネルギの輸送を行なうに十分な量にて反応物質Aを実質的に一方向に流す手段が
設けられている。ガス状態のメチルシクロヘキサンは、アーム導管28内を通過
する反応物質へと有効に熱交換する関係にて設けられたコンデンサ50により、
反応室24を出てアーム導管28内へ流入する際に急激に冷却される。コンデン
サ50はアーム導管28の外部にこれを囲繞するように適宜に配置されていて良
い。かくしてガス状の反応物質Aは急激に冷却されることにより液体状態になり
、その分圧は急激に低下する。
かくして凝縮された反応物質Aは重力により反応室16へ向けて容易に導かれ、
アーム導管28の一部を充填しこれにより該部分を塞ぐ凝縮液42として蓄積す
る。第3図に示された実施例に於ては、アーム導管28のダクトはアーム導管2
0のダクトよりも直径が小さくされており、これによりアーム導管28の長さの
殆どの部分が凝縮液42にて充填され、これにより凝縮液が再蒸発することが最
小限に抑えられるようになっている。アーム導管28のU字管44は凝縮液42
を捕捉し該凝縮液を逐次反応室16へ放出する。かくして捕捉されアーム導管2
8を塞ぐ凝縮液42は第2図の選択弁40の作用をなす。U字管44の吐出端部
に於ける凝縮液42は、その凝縮液が無制限に反応室16内へ吐出され触媒18
の表面に溢れることを防止すべく、例えばダム46により塞き止められているこ
とが好ましい。U字管44の吐出端部は熱源12とある程度熱交換関係をなすよ
う熱源12に十分に近接して配置されており、これにより凝縮液42の反応物質
Aは凝縮液プールの表面47より容易に蒸発し、これにより反応室16内に於て
吸熱反応が行なわれるよう反応物質を供給する作用をなす。
次に作動媒体の流体力学的側面について説明する。第4図に示された化学的ヒー
トパイプ系10の各セグメント及び第4図の下方にこれに整合して図示された第
5A図〜第5D図に描かれた温度及び圧力のグラフを参照する。反応物質Aの凝
縮液42は、ガス状の反応物質Aを冷却してそれを液体に転換しこれによりその
分圧を急激に低減すべく反応室24の出口端部に比較的近接して配置されたコン
デンサ50の近傍より、熱源12及び反応室16に比較的近接した位置までの間
に存在している。
第5A図は第4A図に示された化学的ヒートパイプ系の各セグメントに沿う種々
の位置に於ける作動媒体の相対温度の曲線を示している。反応生成物B1即ちト
ルエン及び水素は、それが然シンク14に近付く際には周囲温度に近い温度又は
周囲温度よりも幾分か高い温度を有している。
作動媒体の温度は、作動媒体が反応室24内へ流入し、発熱反応をすると、熱シ
ンク14に与えられる温度にまで上昇する。反応室24の出口に近接して設けら
れたコンデンサ50は化合したガス状の反応物質Aをそれが液体に凝縮する程度
にまで急激に冷却する。作動媒体(その大部分は凝縮された反応物質Aである)
はコンデンサ50の冷却領域を出た後、重力により凝縮液42のプールへ導かれ
、凝縮液42は重力により反応室16へ向けて導かれる。この距離は数十〜数百
フィート(約10〜10011)から数マイル(約5tu+)程度であってよく
、この距離に沿う作動媒体の温度は周囲温度に近い温度であってよい。凝縮液4
2はその一端に於て熱源12に近接しているので、凝縮液42の温度は徐々に上
昇し、その下流側表面に於て比較的急激に蒸発化する。反応室16内に於ては、
吸熱反応をする作動媒体の温度は熱源12の温度に近い温度にまで急激に上昇す
る。図示の化学的ヒートパイプ系に於ては、この場合の最高温度は反応室24内
に於ける最高温度よりも幾分か高い。反応生成物Bは、熱シンク14まで長距離
に亙り熱エネルギを輸送し得るよう、反応室16より出る際に好ましくは図には
示されていない熱回収装置により周囲温度に近い温度にまで冷却される。
第5B図は第4図に示された化学的ヒートパイプ系の各セグメントに沿う種々の
位置に於ける反応物質Aの分圧を示す読図的グラフである。メチルシクロヘキサ
ンの分圧は反応室24内に於て最も高く、反応生成物Bは反応室24内に於てガ
ス状の反応物質Aに転換される。第、5 B図に於て反応室24に対応する位置
よりも左側の部分に於ける反応物質Aの分圧は、反応室24よりも上流側に於て
は反応物質Aが少いことにより図にて左方へ向かうにつれて少しずつ低下してい
る。しかし反応室24より下流側の方向に於ては、反応物質Aの分圧はコンデン
サ50により行なわれる凝縮のために急激に低下しており、従って反応物質Aの
流れが所要の方向(図にて右方)に誘発される。この反応物質Aの分圧は反応物
質がその凝縮された状態にある限り比較的低い値のままに緒持され、反応物質が
熱源12に近付くと徐々に増大することが解る。しかし反応物質Aが凝縮液42
のプールの下流側表面47より出ると、反応物質はすぐに蒸発化され、吸熱反応
せしめられ、反応室16内に於て反応生成物8に転換される。反応物質Aが反応
生成物Bに転換されると、その分圧は低下する。かくして反応物質の分圧が低下
された状態はアーム導管20を通る輸送経路の大部分に亙って維持され、反応室
24の領域に近付くにつれて反応物質Aの分圧は徐々に増大する。
第5C図は第4図に示された化学的ヒートパイプ系の各セグメントに沿う反応生
成物Bの分圧を示しており、この第5C図より、反応生成物Bの分圧は、一般に
例えば10〜1の係数だけ反応物質Aの分圧よりも実質的に大きく、また反応生
成物Bの分圧は化学的ヒートパイプ系内の位置の関数としては反応物質Aの分圧
とある程度逆の関係にあることが解る。特に反応室16に対応する第5C図のグ
ラフの位置に於ては、反応生成物Bの分圧は反応室16内に於て反応生成物Bが
形成されている間に最大となり、反応物質Aが図にて右方へ流れる結果として凝
縮液の流れで見て上流側へ向けて僅かに低下し、アーム導管20内に於ては反応
室24へ向かうにつれて徐々に低下していることが解る。反応室24内に於ては
、反応生成物Bは発熱反応して反応物質Aとなり、反応物質内の反応生成物Bの
量が少くなることによってその分圧が比較的急激に低下する。かくして反応生成
物Bの分圧が低減された状態は凝縮液42のプールの上流側まで続く。反応生成
物Bは凝縮液42により塞がれた領域より実質的に完全に排除されており、従っ
てその部分に於ては全熱分圧を有していないことが解る。
第5D図は反応物質Aの分圧と反応生成物8の分圧との合計の圧力、即ち全圧を
第4図に示された化学的ヒートパイプ系の各セグメントに整合して示している。
反応生成物Bの分圧は一般に反応物質Aの分圧はど高くはないので、化学的ヒー
トパイプ系内の全圧の曲線は実質的に第5C図に示された反応生成物Bの分圧を
示す曲線と同様になる。
かくして反応生成物Bの分圧により創成された凝縮液42のプールを横切る差圧
、従って反応生成物Bの分圧と反応物質Aの分圧との合計よりなる全圧は非常に
大きく、反応室16内の凝縮液42のプールの下流側に於ける圧力の方がその上
流側の圧力よりも大きい。この差圧は、凝縮液42の円柱体(プール)がアーム
導管2B内に於ては反応室16内の液面47のレベルよりも^いレベルを有して
いることより明らかである。反応生成物Bは液体(凝縮液)42を通過して逆方
向に、即ち第3図で見て反時計廻り方向へ流れることはできないので、反応室1
6内に存在する比較的大きい圧力は作動媒体を熱シンク14へ向けて図にて時計
廻り方向へ駆動する作用をなす。更に反応物質Aにより与えられる最大の圧力勾
配は反応室24のすぐ下流側のコンデンサ50の領域及び反応室16内に存在す
る。これらの圧力勾配により第3図で見て反応物質を時計廻り方向へ化学的ヒー
トパイプ系内を移動させる駆動力が与えられる。かくして反応生成物Bは圧力勾
配により反応室16よりアーム導管20を経て反応室24へ駆動され、化合した
反応物質Aはその反応物質を凝縮させることによって創成された圧力勾配及び凝
縮された反応物質の重力流により、反応室24よりアーム導管28を経て反応室
16へ駆動される。液体弁40は反応生成物Bが逆方向に流れることを有効に防
止する。
以上の説明より、化学的ヒートパイプ系10内に作動媒体(反応物質及び反応生
成物)の一方向の流れが確立され、その流れは熱損失を殆ど伴うことなくかなり
長い距離に亙って実質的な拳の熱エネルギを輸送するに十分な能力を有するもの
であることが解る。コンデンサ50の凝縮作用により作動媒体より除去されたエ
ンタルピーは反応熱に比べ非常に小さく、何れにせよ熱源に於て追加の冷却を受
けることにより回収される。
更に、上述の実施例は自己平衡的な特徴を備えている。
例えば熱源12に於ける温度が上昇すると、反応室16内に於ける反応物質への
反応と同様、凝縮液42のプールの表面47よりの反応物質Aの蒸発速度もそれ
に対応して増大する。かかる加速は化学的ヒートパイプ系全体に作用し、これに
よりより多量の熱エネルギが熱シンク14へ供給される。凝縮液42のプールの
体積は実質的に一定の状態に蒸発量が増大すれば、表面47に作用する反応生成
物Bの分圧も増大し、これにより凝縮液42のプールの両端の相対的液位が変化
される。
上述の実施例に於ては液体プールの成分として凝縮された反応物質Aが使用され
ているが、代替手段として又は補助手段として、液体プールの全て又は一部が反
応物質Aを溶解する溶媒に置換えられてよい。その場合反応物質Aは溶液として
アーム導管28及びU字管44を経て表面47へ搬送され、該表面に於て蒸発し
、上述の如く反応する。
かかる構成の場合には反応室24を出るガス状の反応物質Aが上述の実施例の場
合の如く冷却され凝縮される必要はない。その代りにガス状の反応物質Aを液体
の溶媒中に溶解させることにより、反応物質の分圧が大きく低減され、また反応
物質は必要に応じて液体状態にて流入する。
復帰アーム導管28内の凝縮された反応物質は凝縮液の再蒸発を最小限に抑える
よう、アーム導管の長さの全て又はその大部分に亙ってアーム導管を塞いでいる
ことが好ましいが、全体としての液圧水頭が維持される限り、成る程度の空所が
存在していてもよい。
熱源が数+フィート(約10Il)程度熱シンクよりも高い位置に設けられてい
るような状況に於ては、液体状の反応物質を熱シンクの反応室までの全距離に亙
って輸送する補助手段として重力を使用することはできない。しかし第6図(第
3図に示された部材と同様の部材には同一の?!!J号が付き桟でいる)に示さ
れている如く、反応物質凝縮液42はそれを収集するプライマリリザーバ60ま
で比較的長いj′−ム導管28内を容易に導かれる。凝縮液42は選択弁40を
与えるべく、アーム導管28の長さの全て又はその大部分に亙ってアーム導管2
8を塞いでいることが好ましい。しかしリザーバ60内の凝縮液42のレベルは
熱源反応室16内の凝縮液のレベルよりも低いので、リザーバ60内の凝縮液は
アーム導管20の熱源側端部をリザーバ60内の凝縮液に通すことによって行な
われる熱交換により蒸発化される。このことは反応生成物が輸送され易くなるよ
う反応生成物を冷却するという好ましい効果をも有している。かくして反応物質
は蒸発化され、アーム導管28′の周りに設けられたコンデンサ50’により与
えられた他の一つの凝縮領域まで比較的短いアーム導管28′内を強制的に上屏
せしめられる。ガス状の反応物質は再度凝縮され、反応室16に近接して設けら
れたセカンダリリザーバ62内に凝縮液42として収集される。U字管44及び
リザーバ62は所要の二次液体弁としての作用をなし、液体状の反応物質は表面
47に於て蒸発化され、上述の如く吸熱反応せしめられる。
熱シンクべの熱輸送速度は、流路内に一つ又はそれ以上の選択的に変化する機械
的制御弁(図示せず)を組込むことにより、及び/又はダム46の壁の断面を先
細り状として凝縮液の液位の関数として凝縮液42の表面47の面積、従って凝
縮液の蒸発速度を変化させることにより、成る程度制御される。
本発明の他の一つの特徴によれば、反応生成物の潜在的な熱エネルギを長期間に
亙り保存し、また必要とされるときにその熱エネルギを発熱反応によって熱シン
ク領域へ選択的に解放する貯蔵装置が設けられてよい。
第7図は第3図に示された実施例と一部類似の自己駆動型の化学的ヒートパイプ
系を示しており、この第7図に於て第3図に示された部材と同様の部材には同一
の符号が付されており、それらの部材の詳細な説明を省略する。第7図に示され
た実施例に於ては、長期間に亙り反応生成物を一時的に貯蔵し、また反応生成物
が熱シンク14に於ける反応に必要とされる時に貯蔵した反応生成物を解放する
貯蔵リザーバ70が設けられている。熱に対する需要がなく高温度の廃エネルギ
が過剰に存在する場合には、ヒートバイブの吸熱セクションは反応生成物が貯蔵
リザーバ70へ搬送されるよう運転されてよい。メチルシクロヘキサン/トルエ
ン系に於ては、トルエンはコンデンサ72により凝縮され且室温にて液体74と
して貯蔵されてよく、水素は適当な吸着金属76の表面に吸着されてよい。熱が
低温の熱シンクに於て必要とされる場合には、活性化熱源がトルエンを沸騰させ
、水素を放出させ、水素添加反応を促進させるべく使用されてよい。
より詳細には、プライマリ系はアーム導管20とアーム導管28とよりなるプラ
イマリ流路を含んでおり、貯蔵系はアーム導管20′及びアーム導管20”より
なるセカンダリ流路と、プライマリ系に選択的に連通されまた連通解除されるよ
う構成されたりザーバ70とを含んでいる。アーム導管28.20にはそれぞれ
弁80及び82が設けられており、アーム導管20’ 、20”にはそれぞれ弁
84及び86が設けられている。アーム導管20’は弁82と反応室16との間
にてアーム導管20に接続されており、アーム導管20″は弁82と反応室24
との間にてアーム導管20に接続されている。これらの弁の作動は熱源12及び
熱シンク14の温度により決定され、検出された熱的条件に応答して手動的に又
は好ましくは自動的に制御される。
熱源12が高温度にあり且熱シンク14が低温度にある通常の運転条件下に於て
は、弁80及び82が開かれ、弁84及び86が閉じられ、これによりプライマ
リ系が前述の如き熱交換の態様にて運転される。
しかし、熱源の温度が高くまた熱シンクの温度も比較的高い場合には、脱水素反
応を促進させるための熱を得ることはできるが、その熱は熱シンクに於ては必要
とされない。
従って、弁80及び84を開き、弁82及び86を閉じることによってトルエン
及び水素が貯蔵される。反応生成物は開いている弁84を経てアーム導管20′
内を流れるので、そのうちのトルエンはアーム導管20’ と熱交換する関係に
あるコンデンサ72により液体状に凝縮される。かくして生成された液体状のト
ルエン74はリザーバ70の底部に収集され且貯蔵され、ガス状の水素は適当な
吸着金1176の表面に吸着される。或いはまた、弁86を開いた状態のままに
し、吸着金属76を省略し、水素ガスの圧力の増大がプライマリ系及び貯蔵系全
体の全容積又は大部分の容積を用いて受入れられるようにされてもよい。
逆に、熱シンク及び熱源の温度が低く、熱シンクに於て熱が必要とされる場合に
は、貯蔵されたトルエン及び水素は、弁80,82.84を閉じ、弁86を開き
、始動熱を供給することによって発熱水素添加反応セクションへ解放されてよい
。始動熱は、反応室24の触媒表面に近接して設けられたコイル92と、吸着金
属76に近接して設けられたコイル94と、液体状のトルエン74に近接して設
けられたコイル96とを有するヒータ90により与えられる。
ヒータ90はトルエンを蒸発させるに十分な熱をコイル96へ供給し、水素を放
出させるに十分な熱をコイル94へ供給し、発熱反応を開始させるに十分な熱を
コイル92へ供給する。ひとたび発熱反応が開始すると、その発熱反応は継続的
に進行し、もはや熱を補充する必要はなくなる。
しかし貯蔵されたトルエン及び水素をリザーバ7oより放出させる必要がある場
合には、上述の如き始動熱がコイル94及び96に於て必要とされる。前述の如
く反応室24内に於ける発熱反応によりガス状の化合した反応物質が生成され、
その反応物質はコンデンサ50により凝縮され、凝縮液42としてアーム導管2
8の大部分を充填する。しかじ熱諒12に於ける温度が反応室16内に於ける吸
熱反応を雑持し得ないほど低いので、リザーバ70より完全に故山された液体状
の反応物質の全てを貯蔵するに十分な能力をアーム導管28に与えることが望ま
しい。従って上述の如き貯蔵能力を与えるリザーバ98がコンデンサ50の下流
側にこれに近接してアーム導管28に設けられており、このリザーバ98はアー
ム導管28内に於ける圧力水頭を殆ど増大させることなく追加の凝縮液42を貯
容するに十分な直径を有するものであることが好ましい。
以上に於ては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて種々の実施例が可能で
あることは当業者にとって明らかであろう。例えばアーム導管20及び28は図
示の如き単一の導管ではなく複数個の並列的な導管を含んでいてよいくこの場合
にもそれぞれのアーム導管の機能は変化しない)。
(方 式) ”−一″″″′″″″−“−′手続補正書
3、補正をする者
事件との関係 特許出願人
住 所 アメリカ合衆国コネチカット州、ハートフォード、ユナイテッド・チク
ノロシーズ・ビルディング(4rtUtL)名 称 ユナイテッド・チクノロシ
ーズ・コーポレイション4、代理人
居 所 〒104東京都中央区新川1丁目5番19号6、補正の対象 特許法第
184条の5第1項の規定による書面、願書の翻訳文、明細書の翻訳文(第1頁
)、委任状訳文7、補正の内容 別紙の通り
明 細 書
自己駆動型化学的ヒートパイプ
技術分野
本発明は、熱エネルギを輸送するための方法及び装置に係り、更に詳細には熱エ
ネルギを化学的エネルギとして輸送する方法及び装置に係る。更に詳細には本発
明は熱エネルギを化学的エネルギの形で輸送するための自己駆動型の化学的ヒー
トパイプ系及びその運転方法に係る。
背景技術
熱源と熱シンク又は負荷との間に熱エネルギを輸送するための種々の方法が従来
より使用されている。熱輸送距離が小さく従って熱損失が僅かであることが理由
で、また輸送されるべき熱エネルギが非常に多鏝であるが故に、熱輸送プロセス
中に例えば輻射、対流又は伝導により失われる熱の量が殆ど問題とはならない場
合がある。しかし場合によっては、できるだけ効率良く熱を輸送することが必要
であり、このような目的を達成する上でヒートパイプは特に有用なものである。
ヒートパイプは一般に閉ループ2サイクル系であるものと考えられている。蒸発
/凝縮型のヒートパイプに於ては、熱が迅速にヒートパイプ内に導かれ、これに
よりヒートパイプ内に於て作動流体が蒸発化される。
かくして蒸発化された作動流体はそれがヒートパイプに沿って搬送されるに十分
な圧力を発生し、次いでヒートパイプの他端に於て凝縮される。このサイクルは
ヒートパイプ国際調査報告
Claims (2)
- (1)逆反応可能な吸熱化学反応及び発熱化学反応を使用して熱源と熱シンクと の間の比較的長い距離に亙って熱を輸送するための自己駆動型のヒートパイプに して、それぞれ熱源位置及び熱シンク位置にて熱源及び熱シンクと熱交換する関 係にある密閉回路型の流路を郭定する密閉回路型流路装置であって、前記流路は 前記熱源位置と前記熱シンク位置との間に延在する互いに独立した第−及び第二 のアーム導管を含んでいる如き密閉回路型の流路装置と、前記密閉回路型の流路 装置内に収容された化学反応物質であって、前記熱源位置に於ける吸熱反応によ り分解されてガス状の反応生成物となり、前記ガス状の反応生成物は前記熱源位 置に於て前記熱シンク位置に於ける圧力よりも高い圧力を有し、これにより前記 熱シンク位置へ向かう前記反応生成物の流れを創成し、前記反応生成物は前記熱 シンク位置に於ける発熱反応により化合されてガス状の前記反応物質となる如き 化学反応物質と、前記第二のアーム導管内のガス状の反応物質を液体状に転換す る装置と、前記液体状の反応物質が前記第二のアーム導管の少なくとも一部を塞 ぎ、これにより前記ガス状の反応生成物が前記液体状の反応物質を貫通して流れ ることが阻止され、前記液体状の反応物質が再蒸発して逆方向に流れるガス状の 反応生成物となることが実質的に阻止され、前記第一のアーム導管を経て前記熱 シンク位置まで前記ガス状の反応生成物を一方向に流させ且その流れを促進する に十分な差圧が前記熱源位置と前記熱シンク位置との間に創成されるよう、前記 液体状の反応物質を前記熱源位置へ向けて受動的に導く装置とを含んでいること を特徴とする自己駆動型のヒートバイブ。
- (2)逆反応可能な吸熱化学反応及び発熱化学反応を使用して熱源と熱シンクと の間の比較的長い距離に亙って熱を輸送するためのヒートパイプであって、それ ぞれ熱源位置及び熱シンク位置にて熱源及び熱シンクと熱交換する関係にあり前 記熱源位置と前記熱シンク位置との間に延在する互いに独立した第−及び第二の アーム導管を含む密閉回路型の流路と、前記密閉回路型の流路内に収容された化 学反応物質とを含むヒートバイブに於て、前記反応物質を前記密閉回路型の流路 内にて実質的に一方向に自己駆動させる方法にして、 前記熱源位置に於て反応するよう前記流路内に前記反応物質の源を与える工程と 、 前記反応物質の源よりの前記反応物質を前記熱源位置に於て吸熱反応させ、これ により前記熱シンク位1に於ける圧力に比して高い圧力にてガス状の反応生成物 を生成させ、これにより熱シンク位瞳へ向かう前記反応生成物の流れを創成し且 前記源より前記熱源位置への前記反応物質の移送を向上させる過程と、 前記熱シンク位跋に於て前記反応生成物を発熱反応させてガス状の前記反応物質 にする過程と、前記ガス状の反応物質を液体状に転換し、前記液体状の反応物質 が前記第二のアーム導管の少なくとも一部を十分に塞ぎ且前記反応物質の源を与 え、前記液体状の反応物質によって前記第二のアーム導管が塞がれることにより 、前記ガス状の反応生成物が前記液体状の反応物質を貫通して流れることが阻止 され、前記液体状の反応物質が再蒸発して逆方向に流れるガス状の反応生成物と なることが実質的に阻止され、前記第一のアーム導管を経て前記熱シンク位置ま で前記ガス状の反応生成物を一方向に流させ且その流れを促進するに十分な差圧 が前記熱源位置と前記熱シンク位置との間に創成されるよう、前記液体状の反応 物質を前記熱源位置へ向けて受動的に導く過程と、を含んでいることを特徴とす る方法。
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