JPS5849889Y2 - 物品搬送用二輪車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は物品搬送用二輪車に関し特に把持手段を有する
ミカン箱や菓子箱などを数段に積上げた物品を一度に搬
送するのに便利な搬送車輛に関する。

これまでこれらの数段に積上げた物品を一度に運ぶため
には一度パレットやスキット上にこれらの物品を積上げ
た後、これらのパレットなどといっしょにリフトなどで
運んでいた。

しかしこのような方法では目的場所で荷物をパレットか
ら荷卸ししたり、またパレットを持帰る必要があり、そ
の作業上多くの労力的無駄があった。

本願考案は、これらの欠点を解決するため、パレットや
スキットの類を不要とした、積み重ねた複数の物品を一
度に運ぶのに便利な物品搬送装置に関する。

以下具体例について述べる。第１図は本考案装置１０の
側面図であり、この装置車体は、一対の車輪１２を支持
している車台１４と、該車台１４から立上っている物品
保持枠１６と、該車体を操縦する押棒１８と、一対の物
品支持部材２０と、から或っている。

車輪１２は通常のゴム製タイヤから成るのが好ましく、
これらの車輪１２は各々公知の方法にて車台１４へ枢支
されている。

一般に車台１４は、車輪を保持している車軸２２、車輪
１２の上部を横切りその側方から前方に伸びかつ車輪の
前方を横切って伸びている車体枠体２４、車輪の前面に
て車体枠体を連結している車輪保護枠２６、車軸２２か
ら前方に枠体２４の端部まで伸びている側桿２８、及び
枠体２４に固定され、車輪１２を保持している車輪保持
板３０から成っている。

車台１４からは概ねコ字形をなす物品保持枠１６が立上
っており、図示の例では鉄枠１６の下端は車軸２２へ固
定されている。

しかし車体枠体２４へ固定することも同様に可能である
。

枠１６は搬送物品の後部側面を支承するものであり（第
６図参照）、物品の大きさ、重さなどにより適当な幅及
び高さとすることが出来る。

この枠１６には車体１０を操縦する押棒１８が固定され
ており、図示の例では更に補助棒３２（第１図）により
押棒と枠との間の剛性を出している。

押棒１８は直接車台１４へ取付けることも出来る。

押棒１８は物品を積載した後この搬送装置１０を移動操
縦するもので、バンドルの作用をする（第６図）。

第３図に示すように側桿２８の前方端にはピン３４が支
持されており、このピン３２には物品支持部材２０の中
間部が蝶番連結されている。

部材２０は図示の如く保持枠１６に対しほぼ直交して車
台１４前方に伸びており該部材２０の内方端３６は互い
に内側にほぼ直角に曲げられ、搬送装置１０に対する物
品の位置決めを行なっている。

また該部材２０の外方′端には物品の把持手段（例えば
把持用孔又はフランジ）に係合して該物品を把持する係
合片３８が設けられている。

図示の例では側部２８にも同様な係合片４０が設けであ
る。

しかしこれらは被搬送物品の把持手段の形状によって変
わるもので、例えば把持手段として押込孔を有する通常
の段ボール製ミカンケースにおいては第４図に示すよう
なフック状の係合片４２を設けるのが好ましい。

本願装置において物品Ａを搬送する場合には、初めに物
品Ａの幅りよりも広がっている一対の物品支持部材２０
の先端が物品Ａ（複数個の積重ねた物品の場合、一番下
の物品）の両側面をはさむように本願装置１０を位置ず
ける（第５図の２点鎖線位置）。

次いで該車体１０を矢印４４の方向（前方）へ押出す。

車体の前進に伴なって物品Ａの端部が物品支持部材２０
の中間ピン枢着部の内方（後方）に衝接し、このため支
持部材２０が矢印４６．４８で示す方向にピン３４の周
りにて枢動する。

このため部材２０の先端の係合片３８が物品Ａの側壁に
接する。

係合片３８の位置を押棒１８にて調節しながら車体を更
に矢印４４の方向に進めると、該係合片３８は物品Ａの
把持手段に嵌合する。

この場合物品の側壁全長に渡って把持手段があるような
物品の場合にはその把持手段に対して部材２０の係合片
３８と、側部２８上の係合片４０とが協働して作用し安
定した物品把持を行なう。

また例えばミカンケースのように物品側壁に一個の押込
孔から成る把持手段が設けられているような場合には、
第４図に示すようなフック状の係合片４２が当該孔に喰
込み適切な物品把持を行なう。

物品の把持手段に車体１０の係合片３８．４０．４２が
しつかり係合した後、押棒１８を下方に引下げると、物
品はその側部を物品保持枠１６に保持された状態で第６
図に示すような位置に持上げられる。

この状態で物品群を所定位置まで押棒１８を介して持運
ぶ。

必要な場合には発動機などの動力源を車輪１２に装着す
ることも出来る。

その場合には押棒１８は単に方向及び傾斜制御をするだ
けでよい。

物品群を所定位置へ卸す場合には押棒１８を前方へ押し
たおして最下端物品を所定位置へおく。

次いで押棒１８を更に前方へ押したおし係合片３８．４
０．４２を物品Ａの把持手段から解く。

次いで車体１０を第５図の矢印４４と反対の方向へ引け
ばよい。

必要なら物品支持部材２０を常態で第５図の矢印４６．
４８と反対方向に付勢する弾性体を設けてもよい。

本考案の物品搬送車は、上記のような構成を有している
ので、例えばスーパーストア、デハートその他の店内で
の商品運搬又は、農家での飼料、肥料などの運搬、その
他、他方面での使用が可能であり、この装置を使用すれ
ばパレットやスキットなどの特別の付属部品を使用する
ことなく一度に多数の物品を迅速かつ安全に運ぶことが
できる実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の側面図、第２図は正面図、第３図
は第２図の■−■矢視図、第４図は第３図と同様の図で
あるが第３図と異なる実施例を示す図、第５図は物品装
置を示す図、第６図は物品搬送状態を示す本考案側面図
である。 符号の説明、１０・・・運搬装置、１４・・・車台、１
６１６・・・物品保持枠、１８・・・押棒、２０・・・
物品支持部材、３４・・・ピン、３８，４０，４２・・
・係合片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 物品搬送用二輪車であって一対の車輪を支持している車
   台と、該車台から立上っている物品保持枠と、該車台を
   操縦する押棒と、一対の物品支持部材と、から成り、該
   物品支持部材が前記物品保持枠にほぼ直交するように車
   台前方に伸長しておりかつ中間部が車台に枢支され内方
   端が内側に曲げられ外方端が被搬送物品に係合する保合
   片を有しており、物品を搬送する際物品支持部材の外方
   端を物品の両側へ配設して車体を該物品へ接近すること
   により該支持部材の内方端が物品に押圧されて外側に揺
   動することにより外方端の係合片が物品の把持手段に揺
   動係合することを特徴とする物品搬送用二輪車。