JPH0634204Y2 - 前輪昇降式コンテナ運搬機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、農作物や工業薬品、商店の商品運搬などに使
用されるコンテナを運搬するためのコンテナ運搬機に関
するものである。

〈従来の技術〉 従来、コンテナを運搬する場合人手による人力の運搬が
中心であった。この場合とくにみかんなどの、農作物の
ように重いものの運搬は非常に重労働が強いられる。例
えば、みかんを畑からトラックへ積みこむ、次にトラッ
クから倉庫へ収納する、倉庫から選果場へ送る。などの
運搬を人手だけで行うのは大量の物だけに苛酷な労働に
なる。

このような課題を解消するため第５図に示す運搬車が考
案され広く利用されている。コンテナを、アーム（3
0）、（30′）と横骨（31）の中に抱えこみハンドルを
後方に引いて運搬車を傾斜させ車輪（33）、（33′）で
過重全体を支えて運搬するものである。しかし、この考
案には以下のような問題があった。

重いコンテナを積んだ状態で運搬するには強い力とバラ
ンス感覚を合わせ持った熟練を要する。また、これで、
一度に運搬できるコンテナは上記の理由から多くても４
段程度が限度である。

〈考案が解決しようとする課題〉 従って例えば倉庫の天井の高さいっぱいに、コンテナを
積み上げる場合、５段目からは人力によって積み上げる
必要がある。倉庫の高さはコンテナの高さで７段もしく
は８段にもなる、これでは、力の弱い女性などでは仕事
にならないし危険でもある。

また、仕事の効率が極めてわるく、更に、災害の危険性
が非常に高くなる。

さらに、従来のコンテナ運搬車ではバランスを失いやす
く荷崩れを起こし、作物や商品に多大の損害を受けるこ
ともある。

〈課題を解決するための手段〉 本考案は、以上のような不具合を除くために考えたもの
でこれを図面について説明すれば、第１図、第２図、本
体（１）はコンテナがしっくりと入るように製作し本体
下部のＬ型鋼は、第４図、第５図に示すようにコンテナ
（20）の下部にある段部（21）の下に入ることができる
ような、幅及び高さになるようにする。このようにした
本体（１）に、ハンドル（２）を取り付ける。

このハンドルに一般的に自転車のブレーキ等に使用され
ているチューブ（５）の中にワイヤー（６）を通した物
から成る、ワイヤーの一端をレバー（７）に取り付けレ
バーを引いたり離したりすると、ワイヤーがチューブの
中を前後に動くようにする。

ブラケット（３）、（３′）に、後部車輪（８）、
（８′）を取り付ける、尚、後部車輪の高さは、本体
（１）の低部より僅かに下側にでるようにする。

ブラケット（４）、（４′）の構成は、第２図は支持環
（９）を取り付け更に支持環（９）には、支持環（10）
を直角に取り付け支持環（10）の穴は支持環（９）の穴
に直角に貫通させる。

また、支持台（15）に支持環（10）の穴と同心にワイヤ
ー（６）が通る穴を明けコネクター（16）を取り付ける
ネジ穴を設けておく。

シャフト（13）はストッパー（11）と溝（12）、（1
2′）を有し、このシャフトに方向変換が自由にできる
旋回自在の前部車輪（14）を取り付ける。

支持台（15）の穴にワイヤー（６）を通しこれにスプリ
ング（17）を通し、ピン（18）の端部に設けた穴にワイ
ヤー（６）を挿入しこれをビス（19）で固定する。

ピン（18）の先端を支持環（10）の穴に差し込みコネク
ター（16）を支持台（15）に締結する。

スプリング（17）は、支持台（15）と、ピン（18）の間
を常に拡げ、ピン（18）をシャフト（９）に押しつける
働きをさせる。

〈作用〉 以上の構成であるから、前部車輪（14）を持ち上げた状
態でレバー（７）（７′）を引くとピン（18）がワイヤ
ーに引き込まれ、ピン（18）の先端が、溝（12′）から
外れる、従ってシャフト（13）と前部車輪自身の重量に
よって前部車輪が降下しストッパーと支持環（９）の上
端面が接触したところで位置が決まる、そのときピン
（18）のセンターと溝（12）の高さが合い、レバー
（７）、（７′）を離すとピン（18）の先端が溝（12）
に入り込み固定される。このことによって前部車輪が降
下した結果、本体（１）の高さが変化し、地面すれすれ
だった本体の低部がコンテナを持ち上げるに充分な高さ
となる。

〈考案の使い方〉 地面に置いたコンテナに本体を地面すれすれに下げた状
態で近づけ、コンテナ下部の段部に本体低部をいれ、出
来るだけ押しつけてレバー（７）、（７′）を引いた状
態で本体後部を足で止めつつ、ハンドル（２）を後方に
引き寄せると上記作用の働きによって前輪が降下する。
この状態を保ちながらレバーを離すとピン（18）によっ
て考案全体が高くなりコンテナが持ち上げられ運搬でき
る状態となる。

コンテナを考案から降ろす場合には、上記と逆の手順で
よい。

〈効果〉 本考案を利用することによって、 イ・従来の、二輪車と違って本考案は四輪車であるため
安定している。従って、バランス感覚や強い力が不要で
あり、熟練も必要としない。

ロ・コンテナを一度に多く運搬できる。従って、倉庫の
高さ分のコンテナを一度に運び込み降ろすだけであり、
従来のように人手によって高く積み上げる必要がなく、
非常に、効率的かつ楽な作業となる。

ハ・バランスが良いため荷崩れなどの心配がなく、転倒
による損害もない。

ニ・構造が簡単であり故障が少なく、また安価である。
などの効果が得られ、力の弱い女性でも楽に安全にコン
テナ運搬作業ができるようになる。

〈実施例〉 本考案は、農作物運搬用、工業製品用、などあらゆるコ
ンテナ運搬に利用できる。

本考案の、シャフト（13）の溝は、ピン穴によって代用
することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、考案全体をあらわす斜視図 第２図は、考案の特徴である、前部車輪部を表す組み立
て断面図 第３図は、コンテナを積みこもうとする状態を示す、正
面図 第４図は、第３図の側面図 第５図は、従来のコンテナ運搬機の１例を示す斜視図 １は本体、２はハンドル、３、３′はブラケット、４、
４′はブラケット、５、５′はチューブ、６はワイヤ
ー、７、７′はレバー、８、８′は後部車輪、９は支持
環、10は支持環、11はストッパー、12、12′は溝、13は
シャフト、14は旋回自在の前部車輪、15は支持台、16は
コネクター、17はスプリング、18はピン、19はビス、20
はコンテナ、21はコンテナ低部の段部、30、30′はアー
ム、31は横骨、32はハンドル、33、33′は車輪

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】イ、Ｌ型鋼及び帯型鋼で構成された本体
   （１）にハンドル（２）、ブラケット（３）、（３′）
   ブラケット（４）、（４′）を取りつける。 ロ、ハンドル（２）には、チューブ（５）、（５′）の
   内部に通したワイヤー（６）、（６′）をレバー
   （７）、（７′）に連結しこれを取り付ける。 ハ、ブラケット（３）、（３′）には、後部車輪（８）
   （８′）を設ける。 ニ、ブラケット（４）、（４′）には、支持環（９）を
   取り付け、これに直角に支持環（10）を取り付け支持環
   （10）の穴は、支持環（９）の穴に貫通させる。 ホ、支持環（９）の穴に、ストッパー（11）及び、溝
   （12）、（12′）を設けたシャフト（13）を通しこれ
   に、旋回自在に前部車輪（14）を取り付ける。 ヘ、ブラケット（４）、（４′）には、支持台（15）を
   取り付け、これに支持環（10）と同センターとなる穴を
   明け、コネクター（16）のネジ部と対応するネジ穴を設
   ける。 ト、支持台（15）の穴にワイヤー（６）を通し、これに
   スプリング（17）を通す、更にピン（18）の先端に設け
   た穴にワイヤー（６）の先端を挿入しビス（19）でワイ
   ヤーを固定し、ピン（18）の先端を支持環（10）の穴に
   差しこみ、コネクター（16）のネジを支持台（15）のネ
   ジ穴に締めつける。 以上の（イ）から（ト）までの構成を特徴とする前輪昇
   降式コンテナ運搬機。