JPS5849731B2 - 円錐結合器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、シャフトとハブ等の２部品の間に挿入して
、これら２つの部品を相互に固定する円錐結合器に関す
る。

背景技術 シャフトとハブとを相互に連結する円錐結合器は既に知
られている。

この結合器は、ポームベース状の断面を有すると共に、
２個の円錐面および１個の軸方向の切込みが形成された
（シャフトまたはハブに当接する）円錐ｃリングと、こ
れらの円錐面に各々当接しながら滑り得る２個の円錐ス
リーブとを備え、これら円錐スリーブをねじによって締
めることにより、シャフトとハブとを相互に連結してい
る。

このような装置は英国特許第１０３９４３１号または
米国特許第３０４３６１３号に示されている。

これら従来の円錐結合器は製造が煩雑になる。

なぜなら互に合致すべき少なくとも３個の部品を有して
いるからである。

また、これら円錐スリーブは、径方向に全く膨張できず
縮むこともできないから、シャフトとハブとを相互に連
結することを可能にするために比較的小さな許容誤差で
製造しなげればならない。

多くの場合においては、円錐スリーブを相互連結される
べき部品たとえば、ハブに固定し、円錐ｃリングを他の
部品たとえばシャフトに固定する必要がある。

従ってシャフトとハブとを相互に連結するために、２つ
の円錐スリーブを変形させる場合、特に・一方の部品（
シャフト）から他方の部品（ハブ）へトルクを伝達しよ
うとする場合には、軸方向の強い力が必要である。

またこの円錐Ｃ ＩＪングは、締付け時に円錐スリーブ
と異なる中心を有し、これによりシャフトとハブとが異
なる中心を有していることがしばしばある。

このため、回転が正確に行なわれない。これらの欠点を
改善するために、たとえばノルウェー国特許第８６８０
８号には、一対の内側および外側スリーブを備え、回転
軸等に被せられる一方の内側スリーブの外面を円錐状（
テーパー状）に形成し、，ハブ等の中心孔に挿込される
他方の外側スリーブの内面を内側スリーブの外面と弾性
的に嵌り合う円錐状に形成して、内側スリーブに外側ス
リーブを被せてねじによって互い方向に引っぱりハブ等
を回転軸等に結合する結合器が提案されている。

ところが、この結合器でもスリーブ相互と、ハブ、回転
軸等の被結合部材との間に高い接触圧を与えることがで
きないため、キーを用いた結合器に比べて充分な結合力
が得られなかった。

この発明は、上記従来の結合器の欠点を改善するために
提案されたものであって、被結合部材に高い接触圧を与
えることができ充分な結合カが得られる円錐結合器を提
供することを一目的とする。

また、この発明は、自体の製造誤差をかなり吸収するこ
とができ、製造が容易な円錐結合器を提供することを別
の目的としている。

発明の開示 この発明では、円錐状の内表面と縦割溝とが形成された
円筒状のスリーブ部と、このスリーブ部の＝端に形成さ
れる補強基部とを備え、スリーブ部をハブ等の第１部材
の孔に挿入される外側円錐スリーブと、前記内表面に弾
性的に嵌り合う円錐状の外表面と別の縦割溝とが形成さ
れた円錐筒状の別のスリーブ部と、このスリーブ部の一
端に形或される別の補強基部とを備え、そのスリーブ部
をシャフト等の第２部材に被せられる内側円錐スリーブ
とを備え、 内側円錐スリーブのスリーブ部を外側円錐スリーブのス
リーブ部に挿入しこれら内側、外側円錐スリーブをねじ
部材によって互い方向に引っぱり、第１部材を第２部材
に連結する円錐結合器において、内側円錐スリーブには
その補強基部の近傍に薄い第１の変形領域を形成する周
方向に伸びる溝がそのスリーブ部に形成され、外側円錐
スリーブにはその補強基部に近接して対応する第２の変
形領域がそのスリーブ部に形成されている。

この発明は、これら第１、第２の変形領域により、内側
および外側円錐スリーブを嵌め合って互い方向にねじ部
材によって互い方向に引っぱったとき、それらのスリー
ブ部が補強基部に関して半径方向に平行移動し、よって
第１部材と第２部材が相互連結されるようにしてあるた
め、高い接触圧を第１部材と第２部材に与えることがで
き、大きな摩擦抵抗が得られるので、強い結合カが得ら
れる。

また、このようにスリーブ部が半径方向に平行移動でき
るので、かなりの製造誤差を吸収できるため、製造が容
易となる。

【図面の簡単な説明】

本発明の他の特徴は、添付図面を参照してなされる以下
の詳細な説明により明らかになるであろう。 図面中第１図は本発明による円錐結合器を分解して示す
概略図である。 第２図は第１図の■■線に沿う断面を示す。 第３図は第１図、第２図の円錐結合器によってシャフト
とハブとを相互に連結した断面図を示す。 第４図は、２個のシャフトとハブとを相互に連結するた
めに使用される本発明による円錐結合器の他の実施例を
示す。 第５図は本発明による円錐結合器の他の実施態様の部分
断面図を示す。 第６図は円錐結合器の作用を概略的にかつ誇張して示す
。 発明を実施するための最良の形態 第１図〜第３図に示される円錐結合器は、外側円錐スリ
ーブ１と内側円錐スリーブ２とを備えている。 これら円錐スリーブ１，２はねじ３によって互に締結さ
れるように設計されている。 この外側円錐スリーブ１はハブ４またはそれに類似する
部材を支持し、また内側円錐スリーブ２はシャフト５を
掴んでいる。 このため、外側円錐スリーブ１の外表面６は円柱状に形
成され、同様に内側円錐スリーブ２の内表面７も円柱状
に形成されている。 外側円錐スリーブ１と内側円錐スリーブ２とは、ともに
その一端部において、径方向でかつ外方向に突出するカ
ラー（フランジ８）、９を各々有している。 この７ランジ９には数個の軸方向に平行な貫通孔１０が
形成されている。 またフランジ８には、これらの貫通孔１０を通過してね
じ３をねじ込むためのねじ孔１１が形成されている。 外側円錐スリーブ１は、．フランジ８と反対方向に向か
って収れんする円錐状の内表面１２を有しており、また
内側円錐スリーブ２は、これに対応して収れんする円錐
状の外表面１３を有している。 この外表面１３は上記内表面１２よりもやや断面積が太
き《、これにより、これらフランジ８，９は、これら円
錐スリーブ１，２が第３図に示すように一緒になった時
に幾分離間するようになっている。 これらフランジ８，９から突出するスリーブ部１４．１
５にはそれぞれ数条の軸方向の貫通スロット（継割溝）
１６．１７が形成されている。 この実施例においては、４条の縦割溝が形成され、これ
ら縦割溝が径方向に互に対抗して配置されている。 これら円錐スリーブ１，２は、必要に応じてより多くの
数の縦割溝を形成してもよいし、より少ない数の縦割溝
を形成してもよい。 また２組の縦割溝１６と１７は互に４５度ずつずれて配
置されており、これにより、縦割溝１７は、円錐結合器
が組みたてられた時に内表面１２０部分に位置するよう
になっている。 このような外側円錐スリーブ１と内側円錐スリーブ２と
の双方には、締結されるべきスリーブ部１４．１５が容
易に径方向に広がったり、縮んだりできるように変形部
（変形領域）が形成されており、これにより、シャフト
とハブとを容易に相互に連結できるようになっている。 これら変形部はそれぞれフランジ８，９に隣接した位置
にある。 この外側円錐スリーブ１は内表面１２を円錐状にするこ
とから、フランジ８に隣接した位置において最も薄い部
分１８を有している。 このスリーフが比較的薄い壁で形成されるならば、外側
円錐スリーブは上記薄肉部１８が変形領域を提供するこ
とになる。 これに対して内側円錐スリーブ２はフランジ９に隣接し
た位置において変形しにくい厚い部分を有している。 したがって、この内側円錐スリーブ２に変形領域を提供
するために、フランジ９の位置またはきわめて近い位置
に径方向に開口して一周する溝１９が形成されている。 あるいは外側円錐スリーブ１に厚みのあるスリーブ部１
４が用いられた場合には、カラー（フランジ）８に隣接
した位置に径方向に開口する溝を形成し、これによりス
リーブ部１４が膨脹できるのに十分な薄さの部分を提供
することが必要である。 第６図には、これら円錐スリーブ１，２がねじによって
互に締結された時にスリーブ部１４，１５が平行に摺動
してスリーブ部１４が膨脹し、またスリーブ部１５が縮
むことを詳しく示している。 このような平行配置は変形部１８，１９の作用により可
能になる。 シャフトとハブとの相互連結は、内側円錐スリーブ２を
外側円錐スリーブ１内に挿入してねじ３を若干ねじ穴に
ねじ込むことによって達成される。 外側円錐スリーブ１はハブ４の中央穴内に挿入され、シ
ャフト５は内側円錐スリーブ２の中央穴内に挿入される
。 ねじ３をねじ込むと、外側円錐スリーブ１のスリーブ部
１４は径方向、外方向に押され、また内側円錐スリーブ
２のスリーブ部１５は径方向、内方向に押され、これに
よりハブ４とシャフト５は通常のユニットすなわち強固
に接続されたユニツ１・を提供することになる。 第４図には本発明による円錐結合器の他の実施例が示さ
れている。 この実施例においては、外側円錐スリーブ１′と内側円
維スリーブ２′とがハブ４の両側において互に対抗して
配置されている。 また、これら円錐スリーブ１’，２’の相互締結は、ハ
ブ４に形成された軸方向の穴２０内に挿通されたねじ３
′によって達成される。 この実施例では、外側円錐スリーブ１′と内側円錐スリ
ーブ２′との両方に、薄い変形領域かフランジとスリー
ブ部との間に各々形成するために、外径方向に開口する
一周ノ構１ ８’， １ ９’が形成されている。 また、第４図には円錐結合器の両方向に延びる２本の別
々のシャフト５′がどのようにして通常のハブ４′に連
結されるかを示している。 第５図は本発明の一実施例を示し、この実施例において
、ハブ４はシャフト５“の外端部に連結されている。 また、シャフト５“には、肩部２１を提供する小径部が
形成されている。 この肩部２１には内側円錐スリーブ２“の厚みのある補
強基部９“が当接するようになっている。 外側円錐スリーブ１“はねじ３によって内側円錐スリー
ブ２“側に押圧される。 このねじ３はシャフト５″の端部にねじ込まれてワッシ
ャ２２を介して外側円錐スリーブ１“の補強基部８“に
作用するものである。 これら円錐スリーブ１“，２“には、径方向に突出する
フランジを設ける必要がない。 環状の溝１８“，１９“によりそれぞれ外側、内側円錐
スリーブに薄い変形領域が形成されるとともに、これら
の溝は円錐スリーブを互いに押し込んでシャフトに固定
した場合にベルト車として使用することができる。 上述した詳細な説明および図示された本発明の実施例は
単なる例示であり添付した請求の範囲を逸脱しない範囲
で種々の変形かり能であることはもちろんである。 産業上の利用可能性 この発明の円錐結合器は、互いに相対的回転をし得る２
部材の固定結合に有用であり、特に回転軸とハブの結合
に用いるのに適している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 円錐状の内表面１２と複数の縦割溝１６，１６’，
   １６“とが形成された円筒状のスリーブ部１４．１４’
   と、このスリーブ部１ ４ ， １ ４’の一端に形成
   される補強基部８，８’，８“ とを備え、スリーブ部
   １４．１４’をハブ等の第１部材４，４′の孔に挿入さ
   れる外側円錐スリーブＬ１’，１“ と、前記内表面１
   ２に弾性的に嵌り合う円錐状の外表面１３と複数の縦割
   溝１ ７ ． １ ７’， １ ７“ とが形成された
   円錐筒状のスリーブ部１ ５ ． １ ５’と、このス
   リーブ部１５．１５’の一端に形成される補強基部９．
   ９’，９“ とを備え、スリーブ部１５，１５′をシャ
   フｌ４の第２部材５．５’，５“に被せられる内側円錐
   スリーブ２，２’，２“ とを備え、 スｌＪ−７’部１５，１５’を他方のスリーブ部１４，
   １４′に挿入しこれら内側、外側円錐スリーブ１，１′
   ，１“ｌ ２ ｊ ２’ Ｉ γをねじ部材３，３′に
   よって互い方向に引っぱり、互いに相対回転町能な第１
   部材４，４′と第２部材５ ， ５’， ５″を連結す
   る円錐結合器において、 内側円錐スリーブ２ ． ２’， ２“には前記補強基
   部９ ． ９’， ９“の近傍に薄い第１の変形領域を
   形成する周方向に伸びる溝１９．１９’，１９“が前記
   スリーブ部１５．１５’に形成され、 外側円錐スリーブＬｌ’，１“には補強基部８，８′，
   ８“に近接して対応する薄い第２の変形領域１８．１８
   ’，１８“がスリーブ部１ ４ ． １ ４’に形成さ
   れ、 これら第１、第２の変形領域により、内側および外側円
   錐スリーブＬ１’，１“，２．２’，２“を嵌め合って
   ねじ部材３，３′によって互い方向に引っぱったとき、
   スリーブ部１４，１４’，１５，１５′がそれぞれの補
   強基部８．８’，８“＋９ １ ９Ｚ９” に関して半
   径方向に平行移動し、よって第１部材４，４′と第２部
   材５．５’，５“が相互連結されるようにした円錐結合
   器。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の円錐結合器において、
   外側円錐スリーブ１′と内側円錐スリーブ２′とは互い
   に対向してそれらのスリーブ部１４′，１５′を嵌め合
   せられ、ねじ部材３′は第１部材４′を貫通して両補強
   部材８’， ９’を連結させ、内側円錐スリーブ２′の
   溝１９′は環状溝であり、外側円錐スＩＪ−７”１’の
   第２変形領域１８′をスリーブ部１４′に設けた環状溝
   により形成した円錐結合器。