JPS5849589Y2

JPS5849589Y2 - 多極プラグ

Info

Publication number: JPS5849589Y2
Application number: JP1981015359U
Authority: JP
Inventors: 幹男菊池
Original assignee: 平河電線株式会社
Priority date: 1981-02-05
Filing date: 1981-02-05
Publication date: 1983-11-11
Also published as: JPS57128782U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は品質を安定化し、製造作業条件を容易にした多
極プラグに関する。

従来の多極プラグ、あるいは多極コネクタとして、極数
に等しいピン端子あるいはコネクタ端子を嵌挿したベー
スの一端にスリーブ状中間体の一端を被嵌し、該中間体
の他端の開口部から成型樹脂をモールド注入して中間部
を構威し、該中間部の外周にプラグ本体あるいはコネク
タ本体を設けたものがある。

しかし、この多極プラグ、あるいは多極コネクタによれ
ば、成型樹脂のモールド注入によって中間部が構成され
るため、モールド注入時の注入圧力によって端子とコー
ド導体の接続部に断線が生じたり、導体間短絡が生じた
りする恐れがある。

これを防ぐため、スリーブ状中間体として熱収縮チュー
ブを使用し、該収縮チューブの開口端から常温あるいは
加熱硬化性樹脂を充填して中間部を構成するようにした
多極プラグ、あるいは多極コネクタが提案されている。

しかし、この多極プラグ、あるいは多極コネクタによれ
ば、熱収縮チューブをベースの一端に被嵌することが難
しく、また、加熱硬化性樹脂を使用すると、加熱による
収縮によって熱収縮チューブがベースから外れて脱落し
たり、加熱による変形を起こしたりする恐れがあり、一
方、常温硬化性樹脂を使用すると、硬化するまで長時間
を要するために作業中の移動によって熱収縮チューブの
外れが生じる恐れがある。

本考案は、上記に鑑み、スリーブ状中間体の外れがない
ようにして容易な製造作業条件で製造でき、断線、短絡
、あるいはスリーブ状中間体の変形がないようにして品
質を安定化するため、ベースとスリーブ状中間体をねじ
結合し、該スリーブ状中間体の開口端から常温あるいは
加熱硬化性樹脂を充填して中間部を構成するようにした
多極プラグを提供するものである。

以下本考案による多極プラグを詳細に説明する。

第１図および第２図は本考案の一実施例を示し、熱可塑
性樹脂、例えば、ポリカーボネイトから予め一体成型さ
れ、コネクタと嵌合するときの位置合わせ用のガイド溝
１５を形成されたつば部１４、後述するロックリング２
０の抜は止め用の突起部１１、ピン端子４を挿通して係
止する挿通孔１３、およびねじ部１２を有したベース１
０と、熱可塑性樹脂、例えば、ポリカーボネートから予
め一体成型され、ねじ部２１および突起部２２を有した
ロックリング２０と、熱可塑性樹脂、例えば、ポリブチ
レンテレフタレートから予め一体成型され、前述のねじ
部１２とねじ結合するねじ部３１、段部３２．２つの突
起３３、および開口部３４を有したプラグ中間体３０（
前述の抜は止め用の突起部１１と該中間体３０の一端で
ロックリング２０を遊嵌する）と、プラグ中間体３０の
開口部３４から充填（封入）された硬化性樹脂、例えば
、エポキシ樹脂のプラグ絶縁体（中間部）７と、プラグ
絶縁体１によって固定され、ピン端子４と接続された接
続部３を有した複数のコード線心２より構成されるコー
ド１と、プラグ中間体３０の突起３３を有した端部から
コード１にかけて設けられ、熱可塑性樹脂、例えば、塩
化ビニルのモールド成型により構成され、コード保護部
６を有したプラグ本体５とを備えている。

以上説明した多極プラグは、以下の工程により製造され
る。

即ち、コード１のシースおよび絶縁体を必要な長さにわ
たって剥ぎ取り、コード線心２から露出した導体にピン
端子４を圧着あるいは半田によって接続し、ロックリン
グ２０をはめ込んだベース１０の挿通孔１３にピン端子
４を挿入して係止固定する。

その後、ベース１０の一端にプラグ中間体３０の一端を
ねじ部１２．３１を介してねじ結合し、該プラグ中間体
３０の開口部３４から硬化性樹脂を充填してプラグ絶縁
体７とする。

硬化性樹脂は、常温硬化性あるいは加熱硬化性の何れで
も良いが、加熱硬化性を使用すると製、造速度を犬にす
ることができる。

プラグ絶縁体７が固化すると、プラグ中間体３０の段部
３２からコード１にかけて熱可塑性樹脂によってコード
保護部６を有したプラグ本体５を設けることによって製
造される。

第３図および第４図は本考案の多極プラグと嵌合接続さ
れる多極コネクタ１００を示し、プラグ端子４と接続さ
れるコネクタ端子１１４と、つば部１４を受けるつぼ受
は溝１１１と、該つば受は溝１１１に形成され、つば部
１４のガイド溝１５に嵌合するガイド突起１１３と、ロ
ックリング２０のねじ部２１とねじ結合するねじ部１１
２を有したコネクタベース１１０を先端に有し、ガイド
溝１５とガイド突起１１３とを係合せることにより多極
プラグと多極コネクタを位置合せすることによって嵌合
接続される。

本考案による多極プラグは、例えば、ビデオテープレコ
ーダ（ＶＴＲ）用カメラとＶＴＲとを接続するために使
用されるものであり、その軽量化と品質の安定化が要求
されている。

また、防水機能を有し、耐久性（長寿命化）が要求され
、コネクタとの適確な嵌合接続を維持するためロック機
構の付加が必要である。

本考案による多極プラグによれば、これらの要求を全て
満たすことができる。

更に、本考案による多極プラグの効果を列挙すると次の
通りである。

（１）プラグ端子を除いてプラグ全体が合成樹脂によっ
て構成されているので軽量化、コスト低減ができる。

同時に、多量生産化、品質の安定化ができる。

（２）中間体に無圧力、常温で硬化性樹脂が充填（封入
）されるのでプラグ端子・コード導体接続部の断線およ
び線心間短絡を防ぐことができる。

（３）プラグ絶縁体が前記接続部を固化保護しているの
で使用中における断線をも防ぐことができる。

（４）ロック機構によりコネクタとの適確な嵌合接続を
維持することができる。

（５）プラグ中間体のねじ結合と硬化性樹脂の充填（封
入）の相乗効果によって一体化が進んで防水機能が付加
され、浸水の経時変化によるＶＴＲ性能（音質、画質）
の低下を防ぐことができる。

以上説明した通り、本考案による多極プラグによれば、
ベースとスリーブ状中間体をねじ結合し、該スリーブ状
中間体の開口端から常温あるいは加熱硬化性樹脂を充填
して中間部を構成するようにしたため、スリーブ状中間
体の外れがないようにして容易な製造条件で製造でき、
断線、短絡、あるいはスリーブ状中間体の変形が生じな
いようにして品質の安定化を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の一実施例を示し、第１図
は断面図、第２図は側面図、第３図および第４図は本考
案の多極プラグと嵌合される多極コネクタを示し、第３
図は断面図、第４図は側面図。符号の説明、１・・・・・・コード、２・・・・・・コ
ード線心、３・・・・・・接続部、４・・・・・・プラ
グ端子、５・・・・・・プラグ本体、６・・・・・・コ
ード保護部、７・・・・・・プラグ絶縁体、１０・・・
・・・ベース、１１・・・・・・突起部、１２・・・・
・・ベースねじ部、１３・・・・・・挿通孔、１４・・
・・・・つば部、１５・・・・・・ガイド溝、２０・・
・・・・ロックリング、２１・・・・・・ロックリング
ねじ部、２２・・・・・・突起部、３０・・・・・・プ
ラグ中間体、３１・・・・・・プラグ中間体ねじ部、３
２・・・・・・段部、３３・・・・・・突起、３４・・
・・・・開口部、１００・・・・・・多極コネクタ、１
１０・・・・・・ベース、１１１・・・・・・つば受は
溝、１１２・・・・・・ねじ部、１１３・・・・・・ガ
イド突起、１１４・・・・・・コネクタ端子。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】コード導体に接続されたプラグ端子と、該プラグ端子を
挿通係止し、先端に設けられたつば部、外周に設けられ
た突起、および後端に設けられたねじ部を有した熱可塑
性硬質樹脂ベースと、前記ベースのねじ部とねじ結合す
る一端内周に設けられたねじ部、および他端に設けられ
た開口部を有し、前記プラグ端子と前記コード導体の接
続部からコードシース先端の外側に空間を形成する熱可
塑性硬質樹脂プラグ中間体と、該プラグ中間体の前記開口部から充填されて前記空間へ
封入され、前記接続部およびコード線心を固定する硬化
性樹脂プラグ絶縁体と、前記ベースの突起と前記プラグ中間体の先端の間で遊動
的に支持される突起を内周面に有した熱可塑性硬質樹脂
ロックリングと、前記プラグ中間体の後端からコードにかけて設けられ、
該コード上にコード保護部を有する熱可塑性軟質樹脂プ
ラグ本体とを備えたことを特徴とする多極プラグ。