JPS584894B2 - 綿実サラダ油の製造法 - Google Patents

綿実サラダ油の製造法

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JPS584894B2
JPS584894B2 JP55053518A JP5351880A JPS584894B2 JP S584894 B2 JPS584894 B2 JP S584894B2 JP 55053518 A JP55053518 A JP 55053518A JP 5351880 A JP5351880 A JP 5351880A JP S584894 B2 JPS584894 B2 JP S584894B2
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JP
Japan
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cottonseed
salad oil
oil
melting point
stearin
Prior art date
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Expired
Application number
JP55053518A
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English (en)
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JPS56151796A (en
Inventor
藤川琢馬
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Nisshin Oillio Group Ltd
Original Assignee
Nisshin Oil Mills Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は綿実油から収率良く、しかも冷却安定性の高い
綿実サラダ油を製造する方法に関する。
綿実油は、そのまろやかで優れた風味と栄養上有用なリ
ノール酸に富む油であるところから高級な食用油として
永年親しまれてきている。
しかしながら綿実油には高融点成分が含まれており、保
存中にこれが結晶化する為、商品価値を損うばかりでな
く、ドレッシングやマヨネーズの様な乳化食品に用いた
場合、結晶が乳化破壊を起こす原因となる。
そこで綿実油は通常、ウインターという工程によって高
融点成分即ち綿実ステアリンを分別除去し、サラダ油と
して用いられている。
このサラダ油の冷却安定性はウインターの条件によって
異なるが、できるだけ冷却安定性の高いサラダ油をでき
るだけ高収率で得る事が要請される。
一般に綿実油のウインターによって80%程度のサラダ
油が得られるが、およそ20%副生ずる綿実ステアリン
の有効利用が図れるなら、綿実油全体の付加価値を高め
る事ができる。
綿実ステアリンは通常20℃程度の融点を持つ固形乃至
半固形の油脂である為、マーガリンやショートニングの
原料として用いられているが、綿実ステアリンからサラ
ダ油が得られるなら経済上最も有利である。
従来からかかる意図を以って様々な研究が行われており
、例えば綿実ステアリンの溶剤分別によって綿実ステア
リンに付着している液状成分を回収する方法や、綿実ス
テアリンに指向性エステル交換反応を施し、液状成分の
割合を高めた後、溶剤分別によって液状油を得る事が試
みられているが、いずれもろ過性、コスト、液状油の収
率、冷却安定性等の面に於て満足すべきものとはいえな
い。
本発明の目的は綿実ステアリンのサラダ油への有効利用
を図り、以って綿実油から収率良く、冷却安定性の優れ
た綿実サラダ油を得る事にある。
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、綿実ステアリンから
特定の方法により取得した低融点部を綿実サラダ油へ配
合する事によって上記の目的が達成される事を見い出し
た。
本発明はかかる知見に基づいて完成されたもので、綿実
油から綿実サラダ油を製造するに際して副生する綿実ス
テアリンに無差別エステル交換反応を施し、分別して固
体脂含量が25℃で0重量%、0℃で25重量%以上と
なる低融点部を得、これを綿実サラダ油に12.5重量
%未満配合することを特徴とする綿実サラダ油の製造法
である二本発明ではエステル交換反応として無差別エス
テル交換反応を用いる。
指向性エステル交換は、反応のコントロール、コスト、
ろ過性等に難点があるばかりでなく、綿実サラダ油の冷
却安定性の改善効果が劣る為、採用できない。
エステル交換後の分別は、溶剤や界面活性剤を用いない
所謂ドライ法が好ましい。
即ち油脂を融解後冷却し部分結晶化させろ過等の適当な
方法で高融点成分を分離除去する方法であり、例えばエ
ステル交換を施した綿実ステアリンを融解し、ゆるやか
にかつ全体が均一になる様にかきまぜながらおよそ20
〜30℃/hrの速度で10〜15℃まで冷却しかきま
ぜを続けながら同温度で30〜60分間保って部分結晶
化を進行させ、次いでろ過し低融点部を得る。
溶剤や界面活性剤を用いる所謂ウエット法分別を採用し
てもよい。
この低融点部の固体脂含量は25℃で0%(重量。
以下同じ)、0℃で25%以上でなければならず、又、
このものの綿実サラダ油に対する配合量は12.5%未
満である事を要し、望ましくは7.5〜10%である。
これらの条件に合致しない時は、冷却安定性の良い綿実
サラダ油を得る事ができない。
本発明における低融点部は、綿実サラダ油に等しい冷却
安定性を有しているわけではなく、それ自体はサラダ油
の如き液体油ですらない。
即ち通常油脂中の固体脂含量が5〜10%存在していれ
ば、その油脂は固形を保つから、本発明における低融点
部がその固体脂含量の数値からして、0℃で固形である
事が明らかである。
ところがこの様な固形油脂を本発明に従って綿実サラダ
油に配合すると、その冷却安定性を低下させないだけで
なく、逆にそれを改善するという特異な効果を奏するの
である。
この現象は、低融点部の配合によって油脂のトリグリセ
リド組成の複雑さが増し、結晶の析出、成長が立体的に
阻害される為と推定されるる。
そしてこの際、三飽和トリグリセリドの様な高融点トリ
グリセリドは、ある含量以下で(従って25℃の固体脂
含量が0%)、かつその他の0℃で固形となる相対的に
高融点のトリグリセリドがある含量以上存在しないと(
従って0℃の固体脂含量が25%以上)、綿実サラダ油
のトリグリセリド組成との異質性が生じないものと考え
られる。
本発明は以上の構成からなり、上記の様な特定の低融点
部を綿実サラダ油に配合する事によってその冷却安定性
を向上させるものであるから、従来法の様にエステル交
換や分別によって、それ自体が冷却安定性に優れた液体
油を得ようとする方1法とは全く異なる。
本発明によれば従来綿実サラダ油製造時の副産物であっ
た綿実ステアリンの一部を綿実サラダ油側へ回収利用す
る事ができるから、綿実油からのサラダ油収率を高めら
れるばかりでなく、綿実サラダ油自体の冷却安定性を改
善できるという顕著な効果を奏するのである。
以下に実施例を示す。
実施例 1 綿実油のウインターによって18%の収率で得た綿実ス
テアリン(融点22℃)をソジウムメチレート触媒0.
2%を用い常法により無差別エステル交換反応を施した
(A:融点31℃)。
またこの綿実ステアリンをソジウムメチレート触媒0.
5%により無差別エステル交換反応後20〜22℃で6
時間保ち指向性エステル交換反応を施した(B:融点4
9℃)。
AおよびBをそれぞれ完全に融解後55℃から30℃/
hrの冷却速度でかきまぜながら所定温度まで冷却し同
温度で30分保持し生じた結晶化マスを吸引涙過し低融
点部を得た。
これらの低融点部の固体脂含有量をパルスNMRにより
測定した。
これらの低融点部を綿実サラダ油と配合し0℃における
冷却試験を行ない透明性保持時間を観察した。
結果を表−1に示す。表−1の結果無差別エステル交換
反応を施した綿実ステアリンを用いた場合の方が指向性
エステル交換反応を施した綿実ステアリンを用いた場合
より得られた低融点部の0℃における固体脂含量が高い
にも拘らず綿実サラダ油に配合したときの冷却安定性改
善効果が優れていた。
後者の配合で冷却安定性に若干の改良効果は得られては
いるが前者の配合による方がはるかに優れているので、
コスト面等で不利な指向性エステル交換反応を施す意味
は工業上全くない。
低融点部が25℃において固体脂を含んでいるとき冷却
安定性を損う結果となったが25℃で固体脂含量が0%
であれば無差別エステル交換反応後分別して得た低融点
部の配合油の冷却安定性は12.5%未満のとき著しく
改善され、とくに7.5〜10%のときその効果が大き
かった。
実施例 2 実施例1における無差別エステル交換反応を施した綿実
ステアリンを実施例1と同様の操作により各種温度およ
び保持時間で分別し,物性の異なる数種の低融点部を得
た。
これらを綿実ステアリンに配合し0℃における冷却試験
を行なった結果を表−2に示す。
表−2の結果低融点部の25℃における固体脂含量が0
%で0℃における固体脂含量がおよそ25%以上、とく
に31〜35%のとき綿実サラダ油に12.5%未満配
合されると冷却安定性が改善され、とくに7.5〜10
%配合されたときその効果が大きかった。
一方25℃における固体脂含量が0%でも0℃において
25%より低くなると、その低融点部を綿実サラダ油に
配合すると冷却安定性の改善効果は全くなく、配合量と
ともに冷却安定性は低下した。
実施例1および2の結果から無差別エステル交換反応を
施した綿実ステアリンの分別によって得た低融点部の固
体脂含量が25℃で0%かつ0℃で25%以上あるとき
、それを綿実サラダ油に12.5%未満配合すると冷却
安定性が改善されると判断された。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 綿実油から綿実サラダ油を製造するに際して副生ず
    る綿実ステアリンに無差別エステル交換反応を施し、分
    別して固体脂含量が25℃で0重量%、0℃で25重量
    %以上となる低融点部を得、これを綿実サラダ油に12
    .5重量%未満配合することを特徴とする綿実サラダ油
    の製造法。
JP55053518A 1980-04-24 1980-04-24 綿実サラダ油の製造法 Expired JPS584894B2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP55053518A JPS584894B2 (ja) 1980-04-24 1980-04-24 綿実サラダ油の製造法

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Publication Number Publication Date
JPS56151796A JPS56151796A (en) 1981-11-24
JPS584894B2 true JPS584894B2 (ja) 1983-01-28

Family

ID=12945037

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JP55053518A Expired JPS584894B2 (ja) 1980-04-24 1980-04-24 綿実サラダ油の製造法

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