JP3927104B2 - 脂肪酸の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、飽和脂肪酸含有量の高い原料脂肪酸類から飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を自然分別法により効率良く製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
脂肪酸類は、モノグリセリド、ジグリセリド等の食品の中間原料や、その他各種の工業製品の添加剤、中間原料として広く利用されている。かかる脂肪酸類は、一般に、菜種油、大豆油、ヒマワリ油、パーム油等の植物油や牛脂等の動物油を高圧法や酵素分解法により加水分解することにより製造されている。
【0003】
ところが、上記のように動植物油を単に加水分解して製造された脂肪酸類は、そのままの脂肪酸組成では産業上の素原料として必ずしも好適なものではない。すなわち、利用の目的によって、不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸に分別することが必要となる。
【0004】
そこで、所望の脂肪酸を得るために、脂肪酸組成の調整が必要となる。一般に、脂肪酸類の分別には、溶剤分別法、湿潤剤分別法が採用されているが、これらの方法は分離効率(収率)は高いものの、設備投資、溶剤や湿潤剤水溶液の回収等のランニングコストがかかるという問題を有している。これに対し、溶剤を使用しない自然分別法(無溶剤法)は、安価な分別法であり、問題点とされていた濾過速度の低下等についても、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤を使用することにより解決が図られている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11-106782号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、自然分別法を、綿実油、牛脂、パーム油、パーム核油等由来の、飽和脂肪酸の比率が高い脂肪酸類の分別に適用しようとした場合、結晶析出量が多いことから、濾過の負担が非常に大きくなり、また固体部に付着している液体部の絞り切りがしにくくなり固体部に付着したまま残存してしまう液体部の量が多くなるため、液体部の歩留まりが低くなってしまうという問題がある。このため、このような飽和脂肪酸量の多い脂肪酸類の分別には、コスト高となる溶剤分別法や湿潤剤分別法を適用せざるを得ないのが現状である。
【0007】
従って、本発明は、自然分別法により、飽和脂肪酸比率の高い脂肪酸類から飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を効率良く製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、自然分別法での冷却温度を調整することで結晶量を制御し、分別処理を2段階又は3段階に分けて行うことにより、飽和脂肪酸比率の高い脂肪酸類を効率よく分別できることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、脂肪酸組成中の飽和脂肪酸の比率が20重量%以上である原料脂肪酸類を、多価アルコール脂肪酸エステルを添加混合して行う自然分別法により飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分別する方法であって、冷却温度を調整して結晶析出量を制御することにより、分別処理を2段階又は3段階に分割して行う飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸の製造法を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔定義〕
本発明において、「自然分別法」とは、処理対象の原料脂肪酸類を、分相する量の水を含まず、かつ溶剤を使用せず、必要に応じ撹拌しながら冷却し、析出した固体成分を濾過、遠心分離、沈降分離等することにより固−液分離を行う方法をいう。また、脂肪酸組成中の飽和脂肪酸比率は、ガスクロマトグラフィーにより測定した値であり、透明融点は、基準油脂分析法(2.2.4.1-1996)により測定した値である。
【0011】
〔原料脂肪酸類〕
本発明において、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の分別の対象となる原料脂肪酸類は、脂肪酸組成中のパルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸の比率が20重量%以上のものであり、当該比率が25重量%以上、特に30重量%以上のものが好ましい。このような飽和脂肪酸の比率が高い原料脂肪酸類は、綿実油、パーム油、パーム核油、牛脂等を、水蒸気分解法又は酵素(リパーゼ)を利用する加水分解等により製造される。このような原料脂肪酸類の分別は、結晶の析出量が過多となることから、従来、自然分別法による分別は不可能であった。また、本発明の方法は、原料脂肪酸類中の脂肪酸の量が50重量%以上、特に85重量%以上であるような場合により有効であり、部分グリセリドが存在していてもよい。
【0012】
〔多価アルコール脂肪酸エステル〕
本発明における自然分別法では、原料脂肪酸類に多価アルコール脂肪酸エステルを添加混合して、冷却して結晶を析出させ、濾過することにより、結晶部(飽和脂肪酸)と液体部(不飽和脂肪酸)とを分別する。本発明で用いられる多価アルコール脂肪酸エステルとしては、食品添加物であるショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられ、なかでもポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。本発明において特に好ましいポリグリセリン脂肪酸エステルとして、透明融点が次式(1)で示される範囲にあるものが挙げられる。
【0013】
0.38x+13≦y≦0.54x+44 (1)
【0014】
〔x:原料脂肪酸類の脂肪酸組成中の飽和脂肪酸(C12〜C22)比率(重量%)
y:ポリグリセリン脂肪酸エステルの透明融点(℃)〕
【0015】
より好ましい透明融点(y)の範囲は、0.38x+19≦y≦0.54x+40であり、特に好ましい範囲は、0.38x+28≦y≦0.54x+36である。また、ポリグリセリン脂肪酸エステルの透明融点(y)は、原料脂肪酸類の透明融点より高いことが好ましい。本発明では、各段階における分別対象の脂肪酸類の飽和脂肪酸比率が変化する。すなわち、1段目より2段目、更に3段目と、段階を追うごとに飽和脂肪酸比率が低くなる。従って、各段階で分別対象となる脂肪酸類の飽和脂肪酸比率から、上記式(1)に基づき、適切なポリグリセリン脂肪酸エステルを割り出し、これを使用することが好ましい。
【0016】
また、ポリグリセリン脂肪酸エステルにおけるグリセリンの平均重合度は、濾過容易な結晶状態を得る点から5以上、特に8〜30が好ましい。また、ポリグリセリンと反応させる脂肪酸は、ポリグリセリン脂肪酸エステルの透明融点調整の点から、炭素数10〜22、特に炭素数12〜18の飽和又は不飽和の脂肪酸から構成されることが好ましい。当該脂肪酸は、単一脂肪酸で構成されてもよいが、混合脂肪酸で構成されているものが、特に濾過容易な結晶状態を得る点から好ましい。ポリグリセリンと脂肪酸とのエステル化反応は、これらの混合物に水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒を添加し、窒素等の不活性ガス気流下、200〜260℃で直接エステル化させる方法、酵素を使用する方法等のいずれの方法によってもよい。
【0017】
多価アルコール脂肪酸エステルは2種以上を併用してもよく、またその添加量は、原料脂肪酸類に対して0.001〜5重量%、特に0.05〜1重量%程度が好ましい。
【0018】
〔温度調整〕
多価アルコール脂肪酸エステルは、原料脂肪酸類に完全に溶解できるように、多価アルコール脂肪酸エステルの透明融点より高い温度で混合溶解することが好ましい。本発明においては、この混合溶解の後の冷却温度を調整して、結晶の析出を、効率良い分離(濾過等)が可能な量に抑制することにより、分別を2〜3段階に分けて行うものである。冷却温度の調整は、-20〜50℃、特に-10〜40℃の範囲内で行うことが好ましい。
【0019】
2段階で分別を行う場合は、1段階目において、結晶の析出量が、理論量の30〜70重量%となるように、特に、理論量の40〜60重量%となるように、冷却温度を調整して分別した後、2段階目の分別を行うことが好ましい。
【0020】
3段階で分別を行う場合は、結晶の累積析出量が、1段階目において理論量の20〜60重量%となり、2段階目において理論量の40〜80重量%となるように、特に、1段階目において理論量の30〜50重量%となり、2段階目において理論量の50〜80重量%となるように、それぞれ冷却温度を調整して分別した後、3段階目の分別を行うことが好ましい。
【0021】
なお、最終段階における累積析出量をどの程度とするかは、製造しようとする脂肪酸の凝固温度等、目的に応じて適宜決定すればよい。
【0022】
ここで、結晶析出の理論量とは、原料脂肪酸類中に含まれる飽和脂肪酸の総量をいう。また、各段階における冷却温度を決定するための指標として、結晶の析出を、効率良い分離が可能な析出量に抑制することのほか、得られる結晶の平均粒径が、100μm以上、特に200μm以上となるようにすることが好ましい。
【0023】
冷却時間は、原料脂肪酸類の組成により適宜選択すればよいが、0.5〜30時間、特に1〜30時間が好ましい。冷却は、回分式処理でも連続式処理でもよい。また、結晶分離法としては、濾過方式、遠心分離方式、沈降分離方式等が適用でき、回分式処理でも連続式処理でもよい。
【0024】
なお、分別を2段階で行うか、それとも3段階で行うかは、分別対象である原料脂肪酸類の当初の飽和脂肪酸量により判断される。本発明の目的は、原料脂肪酸類から飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を自然分別法により効率良く分別することにあるが、そのためには最終段階の分別の直前で、液体部中の飽和脂肪酸量がある程度まで低減されていることが必要である。しかも、各分別工程で低減される飽和脂肪酸の量には限度があるため、当初の分別対象に飽和脂肪酸が多く含まれる場合は多段階で、それほどでもない場合は少ない段階で行うことが、製造コスト及び分別効率の点から好ましい。原料脂肪酸類中の当初の飽和脂肪酸比率が20〜40重量%、特に20〜35重量%である場合は2段階で行うのが好ましく、30重量%以上、特に35重量%以上の場合は3段階で行うのが好ましい。
【0025】
【実施例】
以下の実施例において、脂肪酸組成、飽和脂肪酸比率は、ガスクロマトグラフィーにより測定した。なお、原料脂肪酸中には、炭素数14以下及び20以上の飽和脂肪酸は、結晶化に影響するほどの量は含まれていないため、近似的にパルミチン酸とステアリン酸の合計を飽和脂肪酸比率とした。ポリグリセリン脂肪酸エステルの透明融点は、基準油脂分析法(2.2.4.1-1996)により測定した。
【0026】
実施例1
原料脂肪酸としてパーム核蒸留ボトム脂肪酸(飽和脂肪酸比率:41.8重量%)を使用した。
【0027】
(1)1段目分別
1Lビーカーにアンカー翼を取り付けた分別槽を用い、原料脂肪酸としてパーム核蒸留ボトム脂肪酸(飽和脂肪酸比率41.8重量%)500g、多価アルコール脂肪酸エステルとしてデカグリセリン脂肪酸エステル(透明融点55.5℃)を1g(0.2重量%)添加し、60℃で均一に溶解した。次いで、50rpmで撹拌しつつ、5℃/hで35℃まで冷却し、1時間熟成した。析出した結晶は約1000μmの凝集結晶であり、濾過が可能であった。これをナイロン製濾布NY1260NLK(濾過面積39cm2,三菱化工機社)を用い、0.03MPaの窒素ガスで加圧濾過して、液体部(不飽和脂肪酸類)と固体部(結晶部;飽和脂肪酸類)に分別した。液体部/固体部の品質・歩留まり、濾過性能を評価した。
この結果を表1に示した。液体部の飽和脂肪酸比率は29.2重量%、歩留まりは65.9重量%となった。1段目における結晶析出量は、(41.8-29.2)/41.8より、理論量の30.1重量%である。
【0028】
【表1】
【0029】
(2)2段目分別
(1)で得られた液体部を2段目分別した。(1)と同じ装置を用い、多価アルコール脂肪酸エステルとしては、デカグリセリン脂肪酸エステル(透明融点40℃)を0.2重量%添加し、一度50℃として多価アルコール脂肪酸エステルを溶解した後に冷却して分別を行った。35℃までは10℃/hで冷却し、35℃から20℃までは5℃/hで冷却し、1時間熟成した。冷却途中のスラリー状態を観察すると、冷却中の液体部は23℃では透明、20℃では濁っていたが、析出した結晶は約1000μmの凝集結晶であり、濾過は可能であった。これを(1)と同様に加圧濾過して、固-液分離した。液体部/固体部の品質・歩留まり、濾過性能を評価した。
分別結果を表2に示した。液体部の飽和脂肪酸比率は12.1重量%、歩留まりは54.6重量%となった。2段目までの累積結晶析出量は、(41.8-12.1)/41.8より、理論量の71.1重量%である。
【0030】
【表2】
【0031】
(3)3段目分別
(2)で得られた液体部を3段目分別した。この液体部の飽和脂肪酸比率12.1重量%は、大豆脂肪酸(15重量%)とひまわり脂肪酸(10重量%)の中間である。そこで、(1)と同じ装置を用い、多価アルコール脂肪酸エステルとしてこれらの脂肪酸が分別可能なデカグリセリン脂肪酸エステル(透明融点36.5℃)を0.15重量%添加し、一度40℃として多価アルコール脂肪酸エステルを溶解した後に冷却して分別を行った。30℃までは10℃/hで冷却し、30℃から7℃までは5℃/hで冷却し、1時間熟成した。析出した結晶は100〜500μmの凝集結晶であり、濾過が可能であった。これを(1)と同様に加圧濾過して、固-液分離した。液体部/固体部の品質・歩留まり、濾過性能を評価した。
分別結果を表3に示した。液体部の飽和脂肪酸比率は6.1重量%、歩留まりは87.0重量%となった。3段目までの累積結晶析出量は、(41.8-6.1)/41.8より、理論量の85.4重量%である。
【0032】
【表3】
【0033】
実施例2
原料脂肪酸として綿実脂肪酸(飽和脂肪酸比率:22.5重量%)を使用した。
【0034】
(1)1段目分別
1Lビーカーにアンカー翼を取り付けた分別槽を用い、原料脂肪酸として綿実脂肪酸(飽和脂肪酸比率22.5重量%)500g、多価アルコール脂肪酸エステルとしてデカグリセリン脂肪酸エステル(透明融点42℃)を1g(0.2重量%)添加し、60℃で均一に溶解した。次いで、50rpmで撹拌しつつ、2℃/hで15℃まで冷却し、1時間熟成した。析出した結晶は約1000μmの凝集結晶であり、濾過が可能であった。これをナイロン製濾布NY1260NLK(濾過面積39cm2,三菱化工機社)を用い、0.03MPaの窒素ガスで加圧濾過して、液体部(不飽和脂肪酸類)と固体部(結晶部;飽和脂肪酸類)に分別した。液体部/固体部の品質・歩留まり、濾過性能を評価した。
この結果を表4に示した。液体部の飽和脂肪酸比率は11.3重量%、歩留まりは76.0重量%となった。1段目における結晶析出量は、(22.5-11.3)/22.5より、理論量の49.8重量%である。
【0035】
【表4】
【0036】
(2)2段目分別
(1)で得られた液体部を2段目分別した。(1)と同じ装置を用い、多価アルコール脂肪酸エステルとしては、デカグリセリン脂肪酸エステル(透明融点36.5℃)を0.2重量%添加し、一度40℃以上として多価アルコール脂肪酸エステルを溶解した後に冷却して分別を行った。35℃からは2℃/hで0℃まで冷却し、1時間熟成した。冷却途中のスラリー状態を観察すると、析出した結晶は約500〜1000μmの凝集結晶であり、濾過は可能であった。これを(1)と同様に加圧濾過して、固-液分離した。液体部/固体部の品質・歩留まり、濾過性能を評価した。
分別結果を表5に示した。液体部の飽和脂肪酸比率は4.0重量%、歩留まりは84.2重量%となった。2段目までの累積結晶析出量は、(22.5-4.0)/22.5より、理論量の82.2重量%である。
【0037】
【表5】
【0038】
比較例1
実施例1と同様の装置を用い、パーム核蒸留ボトム脂肪酸の1段階での自然分別を試みた。
パーム核蒸留ボトム脂肪酸に、多価アルコール脂肪酸エステルとしてデカグリセリン脂肪酸エステル(透明融点55.5℃)を0.2重量%、デカグリセリン脂肪酸エステル(透明融点40℃)を0.2重量%、デカグリセリン脂肪酸エステル(透明融点36.5℃)を0.15重量%添加し、60℃で均一に溶解した。次いで、50rpmで撹拌しつつ、5℃/hで7℃まで冷却した。実施例1より、この温度では結晶析出量は85重量%になると推定される。1時間熟成後、実施例1と同様に加圧濾過を試みたが、クリーム状の微細結晶が生成しており、濾過不能であった。
【0039】
比較例2
実施例2と同様の装置を用い、綿実脂肪酸の1段階での自然分別を試みた。
綿実脂肪酸に、多価アルコール脂肪酸エステルとしてデカグリセリン脂肪酸エステル(透明融点42℃)を0.2重量%、デカグリセリン脂肪酸エステル(透明融点36.5℃)を0.2重量%添加し、60℃で均一に溶解した。次いで、50rpmで撹拌しつつ、2℃/hで0℃まで冷却した。実施例2より、この温度では結晶析出量は82重量%になると推定される。1時間熟成後、実施例2と同様に加圧濾過を試みたが、クリーム状の微細結晶が生成しており、濾過不能であった。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、飽和脂肪酸比率の高い原料脂肪酸類から、自然分別法により、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を、効率良く製造することができる。
Claims (3)
- 脂肪酸組成中の飽和脂肪酸の比率が20重量%以上である原料脂肪酸類を、多価アルコール脂肪酸エステルを添加混合して行う自然分別法により飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分別する方法であって、冷却温度を調整して結晶析出量を制御することにより、分別処理を2段階又は3段階に分割して行う飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸の製造法。
- 分別処理が2段階で行われるものであり、1段階目において、結晶の析出量が理論量の30〜70重量%となるように、冷却温度を調整して分別した後、2段階目の分別を行う請求項1記載の製造法。
- 分別処理が3段階で行われるものであり、1段階目において、結晶の析出量が理論量の20〜60重量%となり、2段階目において、結晶の累積析出量が理論量の40〜80重量%となるように、それぞれ冷却温度を調整して分別した後、3段階目の分別を行う請求項1記載の製造法。
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