JPS5848830B2 - シヤフト炉の切り出し装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はシャフト炉の切り出し装置に係り、特にシャ
フト炉の抽出口直下に、該抽出口を開閉する仕切り室を
揺動自在に支承し、該仕切り室を往復移動させて傾斜さ
せ且つ抽出口を開閉しつつ炉内降下物を切り出すように
して、炉内降下物の切り出し量を制御し且つ定量的に切
り出すことを可能にしたシャフト炉の切り出し装置に関
する。

従来のシャフト炉の切り出し装置にあっては炉床近傍内
部に設けられ且つ数多くの可動部分を備えて釦リ、構造
が複雑であって、１た保守点検が難かしく作業性を極め
て悪くしていた。

そこで、最近可動部を簡素化するために、第１図に示す
如きシャフト炉の切り出し装置が提案されるに至ってい
る。

第１図は従来シャフト炉の切り出し装置を示す概略断面
図である。

図示の如く、この切り出し装置はシャフト炉１の底部抽
出口２の直下に、一定間隔を保って離間した断面円弧状
の凹部を有する炉床２３を設け、この炉床２３上にその
炉床面を摺接しつつ往復移動するスクレーパ−２４を垂
下させて、上記抽出口２より炉床２３上に流出乃至降下
する炉内降下物をスクレーパ−２４の往復移動により切
り出すものである。

従って、炉床２３上の炉内降下物はスクレーパーの往復
移動により切り出され且つ切り出し量はスクレーパ一の
往復移動の速度に比例する。

かように、このシャフト炉の切り出し装置は確かにスク
レーパーの可動部分が簡素化されたが、しかし乍ら、抽
出口２と炉床２３間に駆動軸２５を回動自在に支持し、
この駆動軸２５にアーム２６を垂下させ且つその端部に
スクレーパ−２４が取り付ける構造であり、全体が抽出
口２と炉床２３間の炉内降下物内に位置されることにな
る。

特に炉床２３上には抽出口２より連続的に炉内降下物が
流出されており、スクレーパ−２４に炉内降下物の全荷
重を受けることになり、スクレーパーを駆動するための
動力はかなり大きなものになる。

従って、スクレーパーの炉床上往復移動は高速になし得
す切り出し量を大きくすることは不町能であり、結局抽
出口の径を小さく絞った小型な炉にしか採用し得なかっ
た。

更に、スクレーパーが炉内降下物下にあり且つその全荷
重を受けることになるため、操作性が悪く、連続運転及
び大型炉には不向きであった。

そこで、本発明者は従来装置にむける問題点に鑑み、こ
れを有効に解決すべく鋭意研究の結果、この発明を完成
するに至ったものである。

この発明の目的とするところは、シャフト炉の抽出口下
に、該抽出口を開閉する仕切り室を揺動自在に支承し、
該仕切り室を揺動させて抽出口を開閉しつつ炉内降下物
を切り出すように成して、炉内降下物の切り出し量を制
御し得、且つ定量的に切り出し得るシャフト炉の切り出
し装置を提供する。

ｉた、この発明の目的とするところはシャフト炉の抽出
口下に仕切り室を揺動自在に支承し、抽出口を開閉し得
るようにして、炉内反応処理が完全になし得た降下物を
切り出すことができ且つ上記仕切り室によって降下物の
切り出し量を計量なし得るシャフト炉の切り出し装置を
提供する。

更に、本発明の目的とするところは、シャフト炉の抽出
口下に仕切り室を揺動自在に支承し、これを往復移動さ
せつつ開閉して、直接抽出口から炉内降下物を切シ出す
ようにして、駆動部の負荷抵抗を可及的に低減し得且つ
定量的且つ連続的に切り出し得て操作性の良好なシャフ
ト炉の切り出し装置を提供する。

筐た、本発明の目的は構造が簡単であり、且つ従来シャ
フト炉に採用し得廉価に提供することができるシャフト
炉の切り出し装置を提供する。

次に、本発明に係るシャフト炉の切り出し装置の好適実
施例を添付図面に従って詳述する。

第２図は本発明に係るシャフト炉の切り出し装置の一実
施例を示す断面図、第３図はそのＡ−Ａ線断面図であり
、第４図はその変形実施例を示す断面図である。

先ず、第２図及び第３図に示す如く、シャフト炉１の底
部抽出口２の直下に、駆動軸３を横架し、この駆動軸３
にその上半円を形成するように相対応させて水平な仕切
り板４，５を取り付け且つ上半円を二分するように垂直
な仕切り板６を取り付け、半径方向に拡大する二つの仕
切シ室Ａ，Ｂを形成する。

捷た、この仕切り室Ａ，Ｂを形成する仕切り板４，５．
６の半径方向に延びる先端部は抽出口２の開口縁に近接
する長さを有し且つ図中水平な仕切シ板４と垂直な仕切
り板６及び水平な仕切り板５と垂直な仕切り板６との夫
々の先端部は抽出口２の開口部の大きさと等しい間隔を
有して仕切り室Ａ及びＢを形或する。

この半径方向に拡入する仕切り室Ａ，Ｂの内角乃至開角
θは９０゜よりも大きな角度にすることが適切であり、
各仕切り板４，５及び６は駆動軸３より半径方向に拡大
する如く傾斜面を有するように構成する。

一方、駆動軸３の下半円を形成する水平な仕切り板４及
び５の下方にはそれぞれの端部を結ぶ半月輪６を設ける
。

この半月輪６は駆動軸３より半径方向に延びる複数のス
ポーク部材γによって支持され且つ両端部６ａ，６ａは
仕切り板４，５の下辺に設けられた溝８，８に夫々嵌合
して固定される。

この半月輪６の下部には＝定の間隙９を設けて、その外
周面と並行する円弧状の面を有する基台１０を設ける。

この基台１０と半月輪６との間隙９内にはコロ１１が介
設され、駆動軸３上に形成される仕切り室Ａ，Ｂをコロ
軸受けする。

尚、第３図に示す如く、駆動軸３ぱ支持枠１２上に取り
付けられたブラケット１３．１３によって軸支され且つ
１駆動歯車１４が取り付けられる。

この駆動歯車１４は図示されない駆動源によって左右に
正逆回転されて，駆動軸３を同じく正逆回転させる。

このように駆動軸３が左右に往復して正逆回転すること
により、仕切り室Ａ，Ｂぱ抽出口２を開閉しつつ、左右
に揺動する。

″！．た、第２図に示す如く、シャフト炉１内の抽出口
２上方には羽車状のプレーカ１５が設けられる。

このプレーカ１５は回転軸１６に半径方向放射状に取り
付けらｔ′Ｌた羽板１７によって構成される。

この回転軸１６が回転駆動されることにより、ブレーカ
１５は炉内降下物内を回転し塊体を粉砕しつつ抽出口２
に降下乃至流出させる。

捷た、このブレーカ１５は炉の大きさにより複数個設け
ることも可能である。

更に、ブレーカ１５の回転速度と仕切り室Ａ，Ｂの駆動
軸３の揺動速度とは適宜に設定して相互運動により、炉
内降下物を切り出すこともできる。

尚、図中１８はコロ軸受けを形成する基台１０の上端よ
り下方瞥こ延びる如く取り付けられたシュートであり、
切り出された炉内降下物を送り出すものである。

１９は抽出口２の外周壁より末広がりに延び上記シュー
ト１８と並行するハウジングであり、仕切り室と炉との
気密封緘を保持するものである。

次に、以上の構成からなるシャフト炉の切り出し装置の
操作方法について説明する。

シャフト炉１内を降下する降下物は反応処理されて抽出
口２近傍に降下乃至流下すると、ブレーカ１５によって
粉砕されて抽出口２に押し出される。

予め、抽出口２直下の仕切り室を仮想線で示す位置に回
転させ、抽出口２を閉成し炉内降下物の反応処理を完全
になした後に、駆動軸３を回動させ、仕切り室を揺動傾
斜させて切り出す。

続いて駆動軸３を正逆交互に回動させて、仕切り室Ａ，
Ｂを抽出口２に対応させることにより開閉し炉内降下物
を切り出す。

このように、抽出口２より降下する降下物は仕切り室Ａ
，Ｂによって計量しつつ連続的に切り出すこともできる
。

また、抽出口２より流出する降下物は仕切シ室Ａあるい
はＢによって支承することになるが、仕切り室Ａ，Ｂは
主に半月輪６とコロ１１によって基台１０で荷重を受け
るために、駆動軸３に対しては大きな荷重が負荷されな
いように構成される。

従って、仕切り室Ａ，Ｂが駆動軸３の回動によって揺動
される際には、半月輪６はコロ１１上を滑動する。

図中２０は基台１０に取り付けられたコロ１１の離脱防
止具である。

第４図は変形実施例を示す説明的断面図である。

図示の如く、シャフト炉１の抽出口２の直下に、第２図
及び第３図に示した揺動自在に支承された仕切り室を３
基並設したものである。

詳しくは、抽出口２内に仕切シ壁２１．２１を介設して
、抽出口２を二つに分割し、それぞれの分割された抽出
口２ａ，２ｂ，２ｃの直下に揺動自在に仕切・り室イ，
口，八を支承する。

１た、炉１内には回転自在に支持されたプレーカ１５が
介在される。

従って、例えばシャフト炉１の側壁方向より、より多く
の炉内降下物を切り出す場合にはそれに相応する仕切り
室イ及び八の揺動速度を早め、他方中央部の仕切り室口
の揺動速度を遅くする如く可変的に駆動することによっ
て可能である。

このように、仕切り室を複数個設けることにより、炉内
降下物の流れ分布が適切になし得、且つ連続的に切り出
すことができる。

以上要するに、この発明によればシャフト炉の抽出口直
下に、該抽出口を開閉する仕切り室を揺動自在に支承し
、該仕切り室を揺動させて抽出口を開閉しつつ炉内降下
物を切り出すようになして、炉内降下物の切り出し量を
制御し得且つ定量的且つ連続的に切り出すことができる
。

また、この発明はシャフト炉の抽出口下に仕切り室を揺
動自在に支承し抽出口を開閉するようにしたため、炉内
反応処理を完全になし得且つ炉内降下物の適切な流れ分
布が得られると共に切り出し量を計量し得ることができ
る。

更に、抽出口から直接切り出す様に構或したため、駆動
部の負荷抵抗を可及的に低減し得る様にでき、操作性を
極めて良好になし得る。

また、本発明に係る装置は構造が極めて簡単であり、従
来シャフト炉にも採用し得且つ廉価に提供し得る等優れ
た諸特長を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来シャフト炉の切り出し装置を示す概略断面
図、第２図は本発明に係るシャフト炉の切り出し装置を
示す断面図、第３図は第２図のＡＡ線断面図、第４図は
変形実施例を示す説明的断面図である。 図中１はシャフト炉、２は抽出口、Ａ，Ｂは仕切り室で
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ シャフト炉の抽出口直下に、該抽出口を開閉する仕
   切り室を揺動自在に支承し、該仕切り室を揺動させて抽
   出口を開閉しつつ炉内降下物を切り出す様に構或したこ
   とを特徴とするシャフト炉の切り出し装置。