JPS5848758Y2 - 小型電子機器におけるタッチスイッチ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は小型電子機器におけるタッチスイッチ装置の改
良に関する。

一般に、小型電子機器、例えば電子腕時計等においては
、その薄型化が要望されている。

しかしながら、従来のスイッチとしては、複雑な機構で
機械的に操作する竜頭式スイッチ、あるいは押釦式スイ
ッチ等か゛用いられており、このような方式のものでは
、機構が複雑で、且つ適宜な操作スｌ−ロークが必要な
ためケース自体が厚くなり薄型化が困難である。

また、電子腕時計のテ゛ザイン、機能及び機構面から考
えて、スイッチが任意の位置に取付けられることは多く
の利点が考えられるか゛、従来の方法では、スイッチの
可動接点と回路基板上の固定接点とを接触させることに
、より、スイッチング動作を行なわせているのでスイッ
チは回路基板の近くに設けねばならず、そのためスイッ
チの位置を任意に設定することができない等の欠点があ
る。

これに対して最近ではタッチスイッチを用いたものが考
えられている。

このタッチスイッチを用いればケースの任意の位置にス
イッチの取付けが可能である。

即ち、リード線を用いて回路上の接点とをハンダ付けで
固定して電気的接続を行えばよい。

しかし、ハンダ付けに手間がかかり、また腕時計のよう
に小型でケース内部にスペースがないものではハンダ付
作業が困難であり、組立に多大な時間を要する。

更に、リード線が短かければ断線しやすく、長ければこ
のリード線の収容スペースがなくなってしまう等の欠点
を有している。

本考案は、前記事情に基づいてなされたもので、スイッ
チをタッチスイッチ構成とし、このタッチスイッチの電
極体とケース内部の回路基板の端子とを確実に接続する
ことにより、スイッチを構成する電極体をケース外表面
の任意の位置に設けることができ、そのため、デザイン
、機能及び機構面において多くの利点を有し、かつ機器
全体の薄型化を可能とする小型電子機器におけるタッチ
スイッチ装置を提供するものである。

以下、本考案を電子腕時計に適用した場合の一実施例に
ついて図面に基づいて詳細に説明する。

１は金属等の導電性物質から戊るケースであって、該ケ
ース１内には合成樹脂等からなる枠体２を設けると共に
、ケース１の土壁に穿設された孔には断面略Ｔ字状の円
孔３を穿設した結縁体４を埋設し、上記円孔３に金属等
の導電性物質がら成る電極体５を嵌合する。

該電極体５は、上面がケース１の外表面に露出する円板
６と該円板６の下面に立設した突子７とから構成され、
上記円孔３と突子７との間には導電性ゴムから成る接続
体８が嵌挿されている。

９は、例えばポリイミド等の絶縁材で形成された可撓性
ベースフィルムの表面にリード電極を接着、プリント、
または蒸着などの手段により形成してなる可撓性リード
であって、この可撓性リード９の一端には前記接続体８
に接続される略円形状の電極１１が、また他端には回路
基板１２の端子１３と対応して電極１４が形威され、且
つその仲介部は略コの字型に折曲されており、前記電極
体５の取付位置と合わせて枠体２の上面及び側面に形成
した溝１０に配設される。

また、上記可撓性リード９の略円形状の電極１１は枠体
２の溝１０内で接続体８に弾接され、他端の電極１４は
回路基板１２の端子１３にハンダ付で接続されている。

なお、前記枠体２の溝１０の深さは可撓性リード９の厚
さより僅かに深く形成すると共に枠体２の肉厚内に納ま
るように形成している。

前記回路基板１２の端子１３をＣ−ＭＯＳインバータ１
５及びバイアス抵抗１６がら成る検出回路１７の入力端
子１８ ａに接続すると共に、前記導電性物質から成る
ケース１を高電位（ｖ、ｎ、）にある他の入力端子１８
ｂに接続し、更に上記検出回路１７の出力端子１９ ａ
及び電源端子１９ ｂを回路基板１３の主回路（図示せ
ず）に接続している。

次に上記構成のタッチスイッチの動作を説明する。

通常、ケース１と電極体５とが絶縁状態にある為検出回
路１７のＣ−ＭＯＳインバータ１５の人力には抵抗１６
を介して低電位（論理値Ｏ）が供給されており、従って
出力端子１９ ａは高電位（論理値１）になっている。

しかしてスイッチ動作を行うには手の指をケース１の導
電性外表面と電極体５とに同時に接触させる。

この動作により検出回路１７の入力端子１８ ａ 、１
８ ｂ間に第２図に点線で示すように指による人体抵抗
２０が形成され、抵抗１６及び人体抵抗２０による分圧
電圧がＣ−ＭＯＳインバータ１５のスレッシホールド電
圧以上となり、ＣＭＯＳインバータ１５の入力は論理値
１になる。

従って出力端子１９ａは論理値Ｏに反転し、この反転信
号がスイッチング信号として前記主回路へ出力される。

上述した如く、上記構成のスイッチ装置は金属等の導電
物質から成るケース１と、このケース１に絶縁体４を介
して配設された電極体５とを手の指で同時に接触するこ
とにより、第２図に点線で示すように手の指による人体
抵抗２０を形威し、ＣＭＯＳインバータ１５を作用させ
入力を行うものであるから、スイッチ自体を薄くでき、
且つ機器全体の薄型化が計れる。

また竜頭、押釦式スイッチのような複雑な機構も必要と
せず、部品点数が減少すると共に製作、組立作業性も簡
素化され、防水、防塵性にも優れたスイッチが得られる
。

また、電極体５と回路基板１２の端子１３との接続をリ
ード線やばね部材を用いず、可撓性リード９で行ってい
るから、電極体５のケース外表面における取付位置を変
える場合、回路基板１２の端子１３の位置を変えること
なく、枠体２の溝１０の形状、及び可撓性ノード９を変
えるのみで、電極体５の取付位置をケース１外表面にお
ける任意の位置に簡単に取り付けることができる。

また、導電性ゴムからなる接続体８の弾力により可撓性
リード９の電極１１を枠体２に押圧し接続を行っている
がら、極めて確実な接続が行なわれると共に寸法公差の
バラツキを吸収でき、また枠体２に可撓性リード９の案
内溝１０を設けであるから確実に可撓性リード９を電極
体５まで導くことができ確実な接続ができる。

なお、本実施例では可撓性リードの一端の電極１４と回
路基板１２の端子１３とをハンダ付により接続している
が、これに限らず例えば可撓性り−ドの電極１４を回路
基板１２の端子１３に弾性部材、ハウジング等で押圧し
て接続する構造でもよい。

また、第３図に示すように、ケース１を絶縁性物質で形
成し、その外表面に電極体５を設け、該電極体５に導通
しないようにケース１の絶縁性物質を介して上記外表面
に導電性層２１を形成し、この導電性層２１を一方の電
極とすることもできる。

また、本実施例ではケース１を一方の電極として用いた
がこれに限らず、例えば第１、第２の電極を絶縁状態で
ケースに設け、この第１、第２の電極を指等の人体で同
時に触れることによりスイッチ操作を行う構成のタッチ
スイッチにも適用できる。

勿論、電極体５と接続体８とを単一部材とし、導電性ゴ
ム或いは導電性プラスチック等で構成しても良い。

更に、上記実施例においては、本考案を電子腕時計に用
いた場合について説明したが、これに限られることなく
、例えば小型電子式計算機等の小型電子機器に幅広く適
用し得るものであり、要は本考案の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施できる。

このように本考案によれば、電極体と回路基板の端子と
を可撓性リードにより極めて容易に接続しているので、
回路基板のパターンを変えることなく、タッチスイッチ
を構成する電極体の取付位置をケース外表面における任
意の位置に極めて簡単に取付けることができ、そのため
、タッチスイッチを構成する電極体を人の好みに応じて
配置することによりテ゛ザイン的にも優れ、しかも上記
電極体を操作し易いように配置することにより機能的に
も優れ、更に、回路基板上の配線パターンを変えること
がないので機構が簡単となり、その製作、組立が極めて
容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る電子腕時計における各部品の分解
斜視図、第２図は要部拡大側断面図、第３図は他の実施
例の要部拡大側断面図である。 １・・・・・・ケース、２・・・・・・枠体、４・・・
・・・絶縁体、５・・・・・・電極体、８・・・・・・
接続体、９・・・・・・可撓性リード、１２・・・・・
・回路基板、１３・・・・・・端子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機器ケースに配設されたタッチスイッチの電極体と、前
   記電極体へのタッチ入力を検出する電子回路及びこの電
   子回路と前記電極体とを電気的接続する接続端子が設け
   られた回路基板と、前記機器ケース内に配置され、前記
   回路基板を内部に収納すると共に前記タッチ電極の電極
   体に対向する位置から前記回路基板にかけて案内溝が形
   成された枠体と、この枠体の前記案内溝に配設されると
   共に」二面にリード電極が形成された可撓性フィルムと
   を具備し、前記リード電極の一方端部か前記回路基板の
   前記接続端子に接続され、且つ前記リード電極の他方端
   部が前記タッチ電極の電極体に接続されることを特徴と
   する小型電子機器におけるタッチスイッチ装置。