JP2899738B2 - 腐食防止層構築方法 - Google Patents
腐食防止層構築方法Info
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- JP2899738B2 JP2899738B2 JP5252341A JP25234193A JP2899738B2 JP 2899738 B2 JP2899738 B2 JP 2899738B2 JP 5252341 A JP5252341 A JP 5252341A JP 25234193 A JP25234193 A JP 25234193A JP 2899738 B2 JP2899738 B2 JP 2899738B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はコンクリート製の水槽と
くに殺菌処理剤を使用するプール、硫化水素が生成され
る汚水処理ポンプ場又は温泉浴槽等の構造物の劣化を防
止し、その耐久性を向上させる技術分野に関する。
くに殺菌処理剤を使用するプール、硫化水素が生成され
る汚水処理ポンプ場又は温泉浴槽等の構造物の劣化を防
止し、その耐久性を向上させる技術分野に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来は特開平４ー２０５８０号公報にみ
るように塗料中にカーボンファイバー及び金属粉を混入
したビニル系塗料を用いる方法のように水中又は大気中
に含有される酸性又はアルカリ性化学物質からの構造物
の保護方法としてはアクリルウレタン樹脂のコーティン
グ、エポキシ樹脂のコーティング又はライニング、不飽
和ポリエステル樹脂のライニングの方法等が使用されて
きた。
るように塗料中にカーボンファイバー及び金属粉を混入
したビニル系塗料を用いる方法のように水中又は大気中
に含有される酸性又はアルカリ性化学物質からの構造物
の保護方法としてはアクリルウレタン樹脂のコーティン
グ、エポキシ樹脂のコーティング又はライニング、不飽
和ポリエステル樹脂のライニングの方法等が使用されて
きた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、化学物
質に暴露されるコンクリート製又は金属製の構造物を保
護するために合成樹脂塗料の塗布が一般的に使用されて
はいるが、この場合塗膜にヘアークラックを生じて塗膜
の損傷又は剥離現象が起こりやすく、塗膜内への通水に
よって塗膜のふくれを生じ、さらには構造物の躯体自体
の腐食をし崩壊する。また寒冷地においては凍結膨張に
よる破壊現象が少なからず生じていた。
質に暴露されるコンクリート製又は金属製の構造物を保
護するために合成樹脂塗料の塗布が一般的に使用されて
はいるが、この場合塗膜にヘアークラックを生じて塗膜
の損傷又は剥離現象が起こりやすく、塗膜内への通水に
よって塗膜のふくれを生じ、さらには構造物の躯体自体
の腐食をし崩壊する。また寒冷地においては凍結膨張に
よる破壊現象が少なからず生じていた。
【０００４】構造物をライニング処理する場合にはライ
ニング層を数層重ねる工事を行わねば効果が期待でき
ず、工期が長期化し、かつ処理コストが著しく高くなる
欠点を有していた。
ニング層を数層重ねる工事を行わねば効果が期待でき
ず、工期が長期化し、かつ処理コストが著しく高くなる
欠点を有していた。
【０００５】本発明は上記の欠点を除去することを目的
としている。
としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】塗膜の耐薬品性、柔軟性
及び強靱性を強化するために、エポキシ樹脂にアクリル
酸又はメタアクリル酸を適当量混合し、エポキシ基を開
環させてビニルエステル結合化させることにより、スチ
レン可溶の熱硬化性樹脂を合成することにより、ガラス
繊維マット３０ｇ／ｍ2 、４５０ｇ／ｍ2 上に該樹脂成
分を塗布して繊維強化樹脂層を形成せしめて塗膜のクラ
ックを防止し、被膜を強化しえた。
及び強靱性を強化するために、エポキシ樹脂にアクリル
酸又はメタアクリル酸を適当量混合し、エポキシ基を開
環させてビニルエステル結合化させることにより、スチ
レン可溶の熱硬化性樹脂を合成することにより、ガラス
繊維マット３０ｇ／ｍ2 、４５０ｇ／ｍ2 上に該樹脂成
分を塗布して繊維強化樹脂層を形成せしめて塗膜のクラ
ックを防止し、被膜を強化しえた。
【０００７】また上記樹脂成分に鱗片状ガラスフレーク
を配合して所謂フレーク樹脂層を前記の繊維強化樹脂層
の上又は単独に形成せしめて防水性を高めることができ
た。
を配合して所謂フレーク樹脂層を前記の繊維強化樹脂層
の上又は単独に形成せしめて防水性を高めることができ
た。
【０００８】
【実施例】コンクリート製構造物に対し、図１に示すよ
うに構造物素材１の表面の不良個所の削除又は補修を行
った後にウレタン系プライマーを必要に応じてトルエン
で希釈して刷毛又はローラーで塗布して５０ミクロン以
下のプライマー層２を形成せしめる。
うに構造物素材１の表面の不良個所の削除又は補修を行
った後にウレタン系プライマーを必要に応じてトルエン
で希釈して刷毛又はローラーで塗布して５０ミクロン以
下のプライマー層２を形成せしめる。
【０００９】４時間乃至７日おいてビニルエステル樹脂
系のダブルプライマー塗料を前記プライマー層の場合と
同様にして塗布しダブルプライマー層３を形成せしめ、
４時間乃至７日間乾燥する。
系のダブルプライマー塗料を前記プライマー層の場合と
同様にして塗布しダブルプライマー層３を形成せしめ、
４時間乃至７日間乾燥する。
【００１０】その後塗膜表面を平滑化するためにタルク
又は珪砂を混合した前記組成のダブルプライマー塗料に
より凹部を充填して平滑化して６時間乃至７日間養生す
る。
又は珪砂を混合した前記組成のダブルプライマー塗料に
より凹部を充填して平滑化して６時間乃至７日間養生す
る。
【００１１】次にガラス繊維マット４５０ｇ／ｍ2 １枚
を用いてビニルエステル系樹脂塗料をその上に刷毛又は
ローラーで塗布、含浸させ、脱泡ローラーで気泡を抜く
ことにより約０．８ｍｍの厚みを有する繊維強化樹脂層
４を形成せしめる。
を用いてビニルエステル系樹脂塗料をその上に刷毛又は
ローラーで塗布、含浸させ、脱泡ローラーで気泡を抜く
ことにより約０．８ｍｍの厚みを有する繊維強化樹脂層
４を形成せしめる。
【００１２】その直後又は７日おいてガラス繊維マット
３０ｇ／ｍ2 １枚を用いて上記と同様のビニルエステル
系樹脂塗料を塗布、含浸、脱泡させて約０．２ｍｍの厚
みを有する表面層５を形成せしめる。
３０ｇ／ｍ2 １枚を用いて上記と同様のビニルエステル
系樹脂塗料を塗布、含浸、脱泡させて約０．２ｍｍの厚
みを有する表面層５を形成せしめる。
【００１３】さらに前記の表面層形成の直後又は７日お
いて鱗片状のガラスフレーク２５〜３５％をビニルエス
テル系樹脂に配合した塗料を刷毛、ローラー又エアレス
スプレーで塗布して６時間乃至７日おいて約０．１６ｍ
ｍの厚みを有するフレーク層６を形成せしめる。
いて鱗片状のガラスフレーク２５〜３５％をビニルエス
テル系樹脂に配合した塗料を刷毛、ローラー又エアレス
スプレーで塗布して６時間乃至７日おいて約０．１６ｍ
ｍの厚みを有するフレーク層６を形成せしめる。
【００１４】不飽和ポリエステル系樹脂を基剤とした微
青色の顔料を混合した仕上塗料を塗布して約０．０８ｍ
ｍの厚みを有するトップコート層７を形成せしめた後７
日間養せしめることにより標準膜厚１．５ｍｍの美麗か
つ高度の耐候性、耐水性を有する塗膜を形成して構造物
の腐食防止を可能とした。
青色の顔料を混合した仕上塗料を塗布して約０．０８ｍ
ｍの厚みを有するトップコート層７を形成せしめた後７
日間養せしめることにより標準膜厚１．５ｍｍの美麗か
つ高度の耐候性、耐水性を有する塗膜を形成して構造物
の腐食防止を可能とした。
【００１５】また金属製構造物の場合にもコンクリート
製構造物とほぼ同様な方法によって、構造物の腐食防止
を可能とした。この場合標準膜厚を０．７ｍｍとするこ
ともできる。
製構造物とほぼ同様な方法によって、構造物の腐食防止
を可能とした。この場合標準膜厚を０．７ｍｍとするこ
ともできる。
【００１６】
【発明の効果】従来の単独のエポキシ樹脂塗膜は耐酸性
が悪く、また不飽和ポリエステル樹脂塗膜は耐アルカリ
性が悪かったが、本発明のビニルエステル系樹脂は酸、
アルカリ、塩類等の薬品及び腐食性ガス又は蒸気に対す
る耐久性が著しく向上する特徴を有している。
が悪く、また不飽和ポリエステル樹脂塗膜は耐アルカリ
性が悪かったが、本発明のビニルエステル系樹脂は酸、
アルカリ、塩類等の薬品及び腐食性ガス又は蒸気に対す
る耐久性が著しく向上する特徴を有している。
【００１７】ガラス繊維マットにビニルエステル系樹脂
塗料を含浸、塗布することにより被膜のヘアークラック
が著しく減少し、躯体に生じたクラックを表面の層にま
で伝達しない作用が顕著になるという特徴を有してい
る。
塗料を含浸、塗布することにより被膜のヘアークラック
が著しく減少し、躯体に生じたクラックを表面の層にま
で伝達しない作用が顕著になるという特徴を有してい
る。
【００１８】また本発明に係る腐食防止層塗膜は引張り
強度、曲げ強度等の機械的強度を著しく向上させ、かつ
透水率を従来の塗膜に比し１／１０以下に低減し、被膜
の透水、割れ又は剥離を著しく減少せしめうる特徴を有
している。
強度、曲げ強度等の機械的強度を著しく向上させ、かつ
透水率を従来の塗膜に比し１／１０以下に低減し、被膜
の透水、割れ又は剥離を著しく減少せしめうる特徴を有
している。
【００１９】ガラスフレークをビニルエステル樹脂に配
合した塗料の塗布により水、薬液又は腐食性ガスの浸透
を完全に遮断して、たとえばプールの場合のように殺菌
剤の投入により加速的に浸透性を高めたとしてもその拡
散浸透をほぼ完全に阻止しうる特徴を有している。
合した塗料の塗布により水、薬液又は腐食性ガスの浸透
を完全に遮断して、たとえばプールの場合のように殺菌
剤の投入により加速的に浸透性を高めたとしてもその拡
散浸透をほぼ完全に阻止しうる特徴を有している。
【図１】 本発明に係るコンクリート製構造物を対象と
した場合の腐食防止層構築方法を示す。
した場合の腐食防止層構築方法を示す。
１ 構造物素材 ２ プライマー層 ３ ダブルプライマー層 ４ 繊維強化樹脂層 ５ 表面層 ６ フレーク層 ７ トップコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｅ０４Ｈ 4/02 Ｅ０４Ｈ 3/18 ３００Ｚ (56)参考文献 特開 昭52−30855（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−270669（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭60−48230（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭61−41265（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭61−41266（ＪＰ，Ｂ２) 実公 昭54−40477（ＪＰ，Ｙ２)
Claims (1)
- 【請求項１】 Ａ．コンクリート素材よりなる被塗装体
について、素地処理を施し、ウレタン樹脂よりなるプラ
イマー層を形成し、硬化後、 Ｂ．該プライマー層の上に熱硬化性のビニルエステル樹
脂よりなるダブルプライマー層を形成し、硬化後、必要
に応じて塗布面の凹凸を平滑化し、養生後、 Ｃ．その上に４５０ｇ／ｍ ２ のガラス繊維マットを用い
てビニルエステル樹脂を含浸させて熱硬化性の繊維強化
樹脂層を形成し、 Ｄ．さらに３０ｇ／ｍ ２ のガラス繊維マットを用いてビ
ニルエステル樹脂を含浸させて熱硬化性の表面層を形成
した後 、Ｅ．該表面層の上にガラスフレークを充填したビニルエ
ステル樹脂よりなる塗料を用いて熱硬化性のフレーク層
を形成し、硬化後 、Ｆ．仕上げ塗料に必要に応じて顔料を混合した不飽和ポ
リエステル樹脂よりなるトップコート層を形成せしめる
ことにより多層構成とする ことを特徴とする腐食防止層
構築方法
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5252341A JP2899738B2 (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 腐食防止層構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5252341A JP2899738B2 (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 腐食防止層構築方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0780402A JPH0780402A (ja) | 1995-03-28 |
| JP2899738B2 true JP2899738B2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=17235933
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5252341A Expired - Fee Related JP2899738B2 (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 腐食防止層構築方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2899738B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5230855A (en) * | 1975-09-03 | 1977-03-08 | Babcock Hitachi Kk | Flake lining material |
| JPS5848758Y2 (ja) * | 1977-08-25 | 1983-11-08 | カシオ計算機株式会社 | 小型電子機器におけるタッチスイッチ装置 |
| JPS6048230A (ja) * | 1983-08-29 | 1985-03-15 | Matsumoto Kikai Kogyo Kk | ロ−タリ−テ−ブル |
| US4612417A (en) * | 1984-07-27 | 1986-09-16 | At&T Bell Laboratories | Electronic battery feed circuit for telephone systems |
| JPS6141266A (ja) * | 1984-07-31 | 1986-02-27 | Sharp Corp | 電子黒板システム |
| JPS62270669A (ja) * | 1986-05-17 | 1987-11-25 | Toshio Akao | 保護被覆用組成物 |
-
1993
- 1993-09-14 JP JP5252341A patent/JP2899738B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0780402A (ja) | 1995-03-28 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |