JPS5846474Y2 - 電気ピアノ等の下前板取付用部品 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電気ピアノ等の下前板取付用部品に関する。

近年、鍵盤操作に伴うアクション機構の作動によって弦
等の発音体を振動させ、そしてこの振動を圧電素子等に
よってピンクアンプして電気信号に変換し、次いでこの
電気信号をミキシング回路を経てアンプで増幅した後、
スピーカから発音させるようにしたいわゆる電気ピアノ
が広く実用化されている。

ところで、このような電気ピアノにあっては、一般に外
装体の内部に各種の電気部品や電気回路を有しているの
で、感電事故防止等の安全上の観点から電気取締法等の
法規によって下前板、上前板、屋根板等は簡単に取外し
、たり開けたりできない構造にすることが義務づけられ
ている。

しかるに、このような電気ピアノにあっては、打弦機構
即ち鍵盤機構とアクション機構のほか、前記電気部品等
を有しているから、組立、保守点検等の際、必要に応じ
て下前板、上前板、屋根板等を取外したりあるいは開け
たりする必要が生ずる。

このような電気ピアノにかける下前板部分の構造として
は、従来−例として第１図及び第２図に示すように構成
されたものが知られている。

即ち、下前板１は、その下端面に設けられたダボ２を前
土台３の上面に設けられた凹部４に嵌合された状態で、
その上端部を棚板５の下面に設けた下前板取付柱６に複
数のボルトＴ釦よび埋込ナラｆ８により取付けられ、ま
たこれと同様にその左右端部を両親板９，９の内面に夫
々設けた下前板取付柱（図示せず）に複数のボルト７お
よび埋込ナツト（図示せず）により取付けられている。

し、かしながらこのような下前板取付構造にあっては下
前板１の上端部及び左右端部を夫々複数組宛のボルト１
釦よび埋込ナラＹ８によって取付けられているから、ね
じ回しする箇所が多く、従って前記組立保守点検等の際
に下前板を取外したり取付けたりする作業が面倒である
という欠点があった。

また、このような電気ピアノにあっては、騒音防止等の
理由からヘッドホンを使用して演奏することも少くなく
、従ってこのヘッドホンを電気ピアノの適当な箇所に引
掛ける等して保管し得ると便利であるが、専用のヘッド
ホン受は部材を設けると部品点数が多くなるばかりか、
組立工数も増大し、延いてはコスＹアップの要因にもな
るという問題があった。

この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、下前板取
付手段及びヘッドホン等の保持手段の総合的部品点数及
び組立工数を減少し得る電気ピアノ等の下前板取付用部
品を提供することを目的とするものであり、１つの部品
で下前板取付けとヘッドホン等の保持とを兼用させるよ
うにしたものである。

以下、この考案の一実施例を第３図トよび第４図に基づ
き詳細に説明する。

なト、上記した従来例と同一部分には同一符号を付して
その説明を省略する。

この実施例においては、従来例において下前板１の上端
部を取付けるために用いた下前板取付桟６及びボルトγ
、埋込ナツト８等を設けずに、この下前板１の一ト端部
を下前板受けはね１０によって押圧して係止しようとす
るものである。

即ち、棚板５の下面中央部には下前板受けばね１０がね
じ１１によって取付けられている。

この下前板受ばね１０は第４図に示すように長手方向一
端部に前記ねじ１１が夫々貫通する透孔１２，１２を有
する帯状体の長手力向曲端部を略く字状に折曲して押圧
部１３を形成するとともに、その残りの部分を適宜に湾
曲させてばね部１４を形成し、かつこのばね部１４の予
め定められた箇所を大略Ｕ字状に打抜いて下方に向って
突出させるとともに適宜に湾曲させて舌片１５を形成し
た構成とされている。

しかして下前板１を取付ける場合には、１ず、従来同様
に下前板１のダボ２を前土台３の凹部４に嵌合させ、次
いで手指により下前板受ばね１０の舌片１５を押し上げ
ながら下前板１の上端縁を下前板受ばね１０の押圧部１
３の先端部に係合させることにより、下前板受ばね１０
に下前板１の上端部を抑圧係止させ、その後下前板１０
両端部を従来同様に両親板９，９の内面に夫々設けた下
前板取付桟（図示せず）にポルＹγ及び埋込ナツト８に
よって取付け、かくして下前板１の取付けが終了する。

池方、この下前板１を取外す場合には、上記取付は操作
と逆の操作により取外すものである。

な釦、上記したように下前板１の上端部を下前板受ばね
１０に押圧させた状態にむいて、この下前板１を比較的
強固に取付けることができ、しかもこのような状態は特
に工場等に督ける生産過程では便利である。

瞥た、演奏者が、ヘッドホン（図示せず）を使用する場
合にはこのヘッドホンを下前板受ばね１０の舌片１５に
引掛けてトけば直ちに使用できるとともに、演奏終了後
は再び引掛けて保管することができる。

なち−１この下前板受ばね１０は第３図に示すように通
常の目の位置から見えない箇所に配置されているから、
この下前板受はね１０の存在によって電気ピアノの外観
を遜色することがない。

以上詳細に説明したように、この考案による電気ピアノ
等の下前板取付用部品によれば、棚板の下面に設けた下
前板受ばねに舌片を一体的に形成した構成であるから、
１つの部品によって下前板の上端部の係止とヘッドホン
等の保持とを行なうことができ、かつ下前板受ばねの舌
片は突出しているからその部分を押し上げ下前板を開閉
し得るので便利であり、しかも従来用いた下前板の上端
部を取付けるための下前板取付桟やボルト、ナツト等の
部品が不要になるから部品点数が減少するばかりか、そ
の組立、保守、点検等の作業工数が減少し、延いてはコ
ストダウンを図ることができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気ピアノの一例を示す斜視図、第２図
はその下前板部分の構造を示す縦断側面図５第３図はこ
の考案の一実施例を示す第２図同様の縦断側面図、第４
図はその下前板受ばねの斜視図である。 １・・・下前板、５・・・棚板、１０・・・下前板受ば
ね、１５・・・舌片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 棚板の下面に設けられて下前板の上縁部を押圧して係止
   するための下前板管ばねに舌片を一体的に形成したこと
   を特徴とする電気ピアノ等の下前板取付用部品。