JPS5845884Y2 - 溝付化粧板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は溝付化粧板に関する。

従来化粧合板等において、■溝、角溝等の溝付化粧合板
が広く使用されてきた。

この溝をつける理由は、例えばこの溝付化粧合板を壁面
等に施工した場合、あたかも小幅の挽板を並べて施工し
であるかのように見せることを目的としている。

しかしながら従来の溝付化粧板等においては、小幅の挽
板を施工したときに発生する各挽板間の極くせまい隙間
を表現することができないので、溝によりある程度の立
体感は出せるとしても、側底挽板には見せることができ
ないものであった。

また溝付化粧合板では、板厚を薄くしようとすれば強度
上溝も浅くせざるを得なくなり、その結果立体感に乏し
いものとなるので、テ゛ザイン上からも板厚を薄くする
ことはできなかった。

本考案はこのような欠点を解決したもので、溝内面の所
定位置に溝の長さ方向に沿って細い線状物を直線状に配
置することにより、該線状物をもって溝部分に前記の板
状間の小隙間を外観せしめうろことを見出し、もって極
めて立体感のある美麗な外観を呈しうる溝付化粧板の提
供を可能としたものである。

以下本考案を図面に示す実施例に基いて説明する。

本考案は表面に任意形状の溝１を有する化粧板２におい
て、溝内面の所定位置に細い線状物３が溝の長さ方向に
沿って直線状に配置されてなることを特徴とする溝付化
粧板４を主旨とするものである。

本考案の化粧板２の基材としては一般的に薄手の合板が
好適に用いられるが、他の基材、例えばパーティクルボ
ードやハードボート等の木質板、或いはパルプセメント
板、珪酸カルシューム板や石膏ボード等の無機質板、そ
の他成形したプラスチック板や金属板であってもよい。

化粧板の表面には表面化粧材５として例えば化粧単板や
化粧印刷紙等が貼着され、或いは塗装により化粧される
。

溝１については主に図示のような断面Ｖ字形の直線溝が
用いられるが、これに限定されるものではなく、Ｕ溝、
り溝とか、更に複雑な形状の溝であってもよい。

溝内面６には第１図のように表面化粧材５と同材質の化
粧材６ａを貼着しても良いし、あるいは第２図のように
任意の色彩の着色塗層６ｂを設けたものとしても良い。

線状物３を固着する位置は、板材の接合部に生じる隙間
として表現したい部分や溝内の立体感を強調したい部分
とする。

第１図、第２図のような■字形溝の場合には溝底とする
のが好ましい。

一枚の化粧板に複数の溝があるとき全ての溝に線状物３
を固着してもよいが、一部の溝だけに線状物３を固着し
てもよい。

場合により、線状物３の種類を変えてもよく、これらは
デザイン上の要求により任意に決定されるものである。

線状物３の材質としては、糸、細いひも、適宜断面形状
の細い成形材料等が使用される。

これらは、板材間の隙間を表現して立体感を出そうとす
るものであるから、溝幅にくらべ相当細いものを使用す
る必要がある。

色調、材質等は化粧板の表面材、溝内の化粧材及び作業
性等との関連で適宜選択されるものである。

具体的には色調については黒乃至褐色等の濃色で光沢の
ないものが好ましく、材質については糸とか、硬質塩化
ビニルで断面が三角形の成形材料等が好適に使用される
。

また溶融状態の着色樹脂を、先の細いノズルから紡出さ
せた直後に溝底の所定部分に線状に固着させてもよい。

前記線状物３の溝１内面への固着は通常接着剤が用いら
れるが、接着剤に限ることなく、例えば後工程で塗布す
る塗料により固着されていてもよい。

要は線状物３が何らかの手段で溝１内の所定位置に固着
されていればよい。

また線状物３は第１図に示すように溝内の所定位置に単
に付着したように固着してもよく、また第２図のように
所定位置に切目または小凹部７を設けて、該小凹部７に
線状物３の一部又は全部を埋込んだ状態にして固定して
もよい。

化粧板は通常溝内の所定位置に線状物３を固着した後に
、溝１を含む全面に透明塗装置が施こされるが、線状物
の固着は場合によりこの塗装後にその上面側に対して行
ってもよい。

本考案は以上のように構成されているので、その作用効
果としては、溝内面の所定位置に配置された線状物が板
材を接合したときに生じる隙間のように見えるので、大
版でありながらあたかも複数の小幅板材を接合したよう
に見せることができ、立体感のある化粧板とすることが
できる。

特に化粧板の表面が化粧単板で化粧されている場合には
、小幅の挽板で構成されているように見せることでき、
見る人に極めて豪華な印象を与えるものである。

また溝が浅い場合でも線状物が隙間のように見えるので
、極めて立体的に見え、従って基材の厚さを比較的薄い
ものとすることができる等の効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ本考案の実施例を示す部分
断面図である。 １・・・・・・溝、２・・・・・・化粧板、３・・・・
・・線状物。

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）表面に任意形状の溝を有する化粧板において、溝
   内面の所定位置に細い線状物が溝の長さ方向に沿って配
   置されたことを特徴とする溝付化粧板。
2. （２）溝の断面形状がＶ字形である実用新案登録請求の
   範囲第１項第１項記載の溝付化粧板。
3. （３）線状物が糸である実用新案登録請求の範囲第１項
   または第２項記載の溝付化粧板。
4. （４）練物状が熱溶融性物質である実用新案登録請求の
   範囲第２項記載の溝付化粧板。
5. （５）化粧板の表面が化粧単板または化粧印刷紙である
   実用新案登録請求の範囲第１項ないし第４項のいずれか
   １に記載の溝付化粧板。
6. （６）線状物の色調が黒乃至褐色である実用新案登録請
   求の範囲第１項ないし第５項のいずれか１に記載の溝付
   化粧板。