JPS5845513B2 - セルロ−スセンイガンユウコウゾウブツ ノ テンシヤナツセンホウ - Google Patents

セルロ−スセンイガンユウコウゾウブツ ノ テンシヤナツセンホウ

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JPS5845513B2
JPS5845513B2 JP50139915A JP13991575A JPS5845513B2 JP S5845513 B2 JPS5845513 B2 JP S5845513B2 JP 50139915 A JP50139915 A JP 50139915A JP 13991575 A JP13991575 A JP 13991575A JP S5845513 B2 JPS5845513 B2 JP S5845513B2
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soluble
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清 山根
周三 沢田
通夫 藤沢
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はセルロース繊維含有構造物ことにセルロース繊
維/ポリエステル繊維混合構造物を非水溶性染料を含む
印刷インキで印刷した転写シートを用いて、堅牢かつ均
一に捺染する方法に関するものである。
紙などの仮の支持体上に昇華性の分散染料を含む印刷イ
ンキで図柄を印捺し、これを転写シートとして被転写体
に重ね合わせ、加熱加圧して転写印捺する方法は特公昭
38−15013号公報、特公昭39−18793号公
報、特公昭43−28426号公報等により公知である
しかし、これらの方法は分散染料に可染性でかつ耐熱性
の良好なアセテート、ポリエステル、ポリアミドなどの
合成または半合成重合体成形品に限定され、分散染料に
染着性を有しないセルロース繊維に適用しても汚染程度
の染色性しか得られない。
したがってポリエステル/セルロース混合構造物に上記
方法を適用した場合もポリエステル部分は染色されるが
、セルロース部分はほとんど染まらないため全体として
ごく淡色にしか染色されず、またこれら転写捺染法の特
徴である型際の尖鋭な、かつ繊細な写真調の図柄の捺染
物を得ることは不可能であり、実用には不向きであった
本発明者等は上記欠点を改良するべく研究の結果、セル
ロース繊維含有構造物を予めセルロースに対し膨潤作用
を有し、かつ沸点が150℃以上の薬品たとえば多価ア
ルコールもしくはその誘導体の水溶液で前処理し、中間
乾燥した後、昇華性分散染料を含む市販の転写シートと
重ね合わせ、加熱加圧することによってセルロース繊維
を染色できることを見出し、先に特願昭47−7484
5号、特願昭48−70497号として出願した。
このような方法によるときは昇華性分散染料に対し親和
性を有しないセルロース繊維構造物が濃色に染着できる
が、堅牢度が低いことから架橋剤による後処理を必要と
する欠点を有しているばかりか、洗浄時に白湯汚染を生
じたり、また架橋処理に効果の大きいメチロール化合物
を用いるときはホルマリン臭発生のような衣料衛生上の
問題も有している。
一方昇華性を有しないか昇華性の乏しい分散染料等を用
いてこのような通常の乾式転写捺染法によりセルロース
繊維構造物を染着することは不可能である。
本発明者等はセルロース繊維構造物を非水溶性染料によ
り濃色かつ堅牢に転写捺染する方法につき更に鋭意研究
の結果、本発明の方法に到達した。
すなわち、本発明は沸点が150’C以上のセルロース
の膨潤剤を用いて前処理を施したセルロース繊維含有構
造物を、予め熱可塑性かつ水溶性もしくはアルカリ溶液
可溶性ポリマーを主要成分とする剥離層を設けた仮の支
持体上に非水溶性染料を含む印刷インキを用いて印刷し
た転写シートと重ね合わせ、加熱加圧して該転写シート
上の染料を上記膨潤剤前処理した構造物に転写した後、
染料を加熱固着処理するか、もしくは転写と同時に固着
し、次いで洗浄処理を施すことを特徴とする。
本発明の方法によるときはセルロース繊維含有構造物が
セルロース繊維に対し親和性を有しない非水溶性染料で
、しかも転写捺染方式によって鮮明かつ、充分な色濃度
に染色することができる。
したがってポリエステル/セルロース混合品に適中する
ときはポリエステル繊維、セルロース繊維共に同色に染
色することができ、型際の尖鋭かつ染めつらの良好な捺
染品を得ることができる。
更に本発明の方法においては乾式昇華転写によって転写
することのできない昇華性のないか、もしくは昇華性の
乏しい比較的分子量の大きい非水溶性染料がセルロース
繊維内に転写凝縮できるため染料固着後に特に樹脂加工
を施すことなく堅牢度の優れた捺染品を得ることができ
る。
従来、セルロース繊維ヲセルロース膨潤剤と特定の水不
溶性染料を用いて連続染色または直接捺染する方法は特
公昭47−40593号公報により公知であるが、この
ような方法はセルロース繊維内に固着された染料が親水
性膨潤剤による吸湿によって集合に起し、経時により色
濃度が低下するため固着後直ちに洗浄処理を行ってセル
ロース膨潤剤を除去する必要があり、色濃度管理、工程
設備(連動設備)面から実用上の大きな問題点を有して
いる。
またこのような特定の昇華性の乏しい非水溶性染料を通
常の乾式転写捺染により使用することは不可能である。
本発明の方法においては昇華性の乏しい非水溶性染料が
特定の熱可塑性かつ水溶性もしくはアルカリ溶液可溶性
の剥離層を設けた仮の支持体上から転写する方法によっ
て初めて特定膨潤剤前処理したセルロース繊維含有構造
物に効率よく転写固着でき、しかも転写固着抜色濃度が
低下することがないという優れた特徴を有する。
すなわち転写後関係湿度90φ、温度40℃で20時間
貯蔵後も全く色濃度の変化がなく、したがって固着後直
ちに洗浄する必要もなく、再現性のある安定した色濃度
の捺染物を提供することができることから不良反の発生
もなくなり、かつ操業管理、設備面の問題も解決するこ
とができ、工業化における大きな利点を提供する。
本発明の方法により実質的に昇華性のない非水溶性染料
が転写捺染方式によりセルロース繊維含有構造物を均一
かつ効果的に染着する理由については転写シート作成に
用いられる剥離層ポリマーが適度の熱可塑性かつ繊維に
対する適度の接着性を有するために図柄と被染色物との
密着性が優れ、非水溶性染料が布帛組織の内部まで均一
に浸透、吸着され、気相状態でなく溶融状態で組織内部
へ接触拡散するためと考えられる。
その証拠として熱可塑性を有しないポリマーたとえばア
ルギン酸ソーダ、エチルセルロースなどを剥離層ポリマ
ーおよびインキバインダー等に用いるときは図柄と被染
色物との密着性に乏しいため被染色物のごく表面接触部
分のみが淡色に染色されるに過ぎず、布帛組織の内部ま
で均一に染色することは不可能で実用性は全くない。
また本発明の方法により、転写した染料の集合による色
濃度の低下が生じない理由は転写により被転写体上に図
柄と共に転写した剥離層が強い防湿性を有するためと考
えられる。
これに対し特公昭47−40593号公報に記載のセル
ロース繊維に対する非水溶性染料の直接捺染においては
各種水性糊またはエマルジョン糊を使用するため、また
パッド染色においてはアルギン酸ソーダのようなマイグ
レーション防止剤を使用するため、染料固着後の防湿が
困難となって色濃度の経時変化が著しい。
更に本発明において用いられる熱可塑性と水溶性もしく
はアルカリ溶液可溶性の両性質を有する剥離層ポリマー
は非水溶性染料を含有するインキとの適度の親和性を有
するため印刷性が良好で、かつ転写による被染色体への
染料の移行を妨害することもないし、また通常該ポリマ
ーは有機溶剤可溶性まも有するため転写シート作成にお
ける剥離層形成を有機溶剤溶液から簡単かつ、短時間に
しかも安価な紙等の水膨潤性の仮の支持体上に能率よく
行える特徴を有する。
更に染料固着後剥離層は水洗もしくはアルカリソーピン
グにより容易に除去できるため染色物の風合、通気性等
を損なうこともない。
本発明における転写シートのベースである仮の支持体と
してはグラシン紙、コピー紙、クラフト紙、純白ロール
紙などの各種紙類、ビスコース、アセテート、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリオレフィンなどから成形された
フィルム類、アルミニウムのような金属箔類、合成紙、
フィルムをラミネートした紙類等が挙げられるが、印刷
時のハイライトの印刷性、強力、寸法安定性および転写
性等に優れた比較的安価な支持体としてスーパーカレン
ダー仕上げの薄葉紙またはポリエチレンをラミネートし
た片面艶出し純白ロール紙等が好ましい。
また仮の支持体上に形成される剥離層の熱可塑性かつ水
溶性もしくはアルカリ溶液可溶性ポリマーとしてはたと
えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシエチル・ヒドロキシプロピル・
セルロースのようなセルロースのヒドロキシ低級アルキ
ルエーテル類、ヒドロキシエチル・メチルセルロース、
ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、ヒドロキシエ
チル・ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、ヒドロ
缶ジエチル・エチルセルロース、ヒドロキシプロピル・
エチルセルロースのようなセルロースのヒドロキシ低級
アルキル・低級アルキル混合エーテル類、シアノエチル
・ヒドロキシエチルセルロース、シアンエチル・ヒドロ
キシプロピルセルロース、シアノエチル・メチルセルロ
ース、シアンエチルセルロースの部分加水分解物のよう
なシアンエチルセルロースの誘導体類、メチルセルロー
ス・アセテート、メチルセルロース・フタレート、ヒド
ロキシエチルセルロース・アセテート、ヒドロキシン9
0ピルセルロース・フタレート、ヒドロキシエチル・メ
チルセルロース・フタレート、ヒドロキシエチルセルロ
ース・フタレート、ヒドロキシプロピルセルロース・ア
セテート、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース・フ
タレートのようなセルロースのエーテルエステル類等の
セルロース誘導体のほか、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸のようなエチレ
ン性不飽和モノまたはジカルボン酸と、これら単量体と
共重合し得る他のエチレン性不飽和単量体とからなる各
種のビニル系共重合体等が挙げられる。
該ビニル系共重合体におけるエチレン性不飽和モノまた
はジカルボン酸と、これと共重合し得る他の単量体との
共重合比は使用する不飽和カルボン酸の種類、共重合す
る相手成分などによって異なるが、不飽和カルボン酸が
通常5〜20モルφであり、共重合成分が95〜80モ
ル多である。
得られた共重合体の多くは水不溶性であるが、アルカリ
によって遊離の酸基が中和されると水溶性となるアルカ
リ溶液可溶性ポリマーである。
上記セルロース誘導体、ビニル系共重合体類の中で特に
好ましいのはヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキ
シプロピル・ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース・フタレート、ヒドロキシプロピル
・メチルセルロース・フタレート、アクリル酸および/
またはメタクリル酸10〜15モル饅とアクリル酸エス
テルおよび/またはメタクリル酸エステルを主体とした
共重合性エチレン性不飽和単量体90〜85モル饅との
共重合体である。
なお、上記熱可塑性ポリマーは通常60〜200℃の軟
化点をもつことが好ましい。
更に本発明の剥離層は上記の熱可塑性かつ水溶性もしく
はアルカリ溶液可溶性ポリマー単独で形成してもよく、
また本発明の目的を損わない範囲で必要により充填剤、
乾燥剤、他の樹脂のような他のある種の添加剤の少量を
適宜添加して形成されるが、好ましくは上記ポリマー1
0〜90重量ダと融点が30〜120℃の水溶性もしく
はアルカリ溶液可溶性可塑剤90〜10重量饅からなる
組成物に更に必要により充填剤、乾燥剤、その他添加剤
の少量を適宜添加して形成される。
そのような可塑剤としては高級脂肪酸類、高級アルコー
ル類、フェノール誘導体類、芳香族カルボン酸類、芳香
族アルコール類等が挙げられるが、就中下記一般式で示
されるオキシカルボン酸またはその誘導体が特に好まし
い。
(HO)n RI C00R2 (ただし、 R1:炭素数が3以上好ましくは5〜21の脂肪族また
は芳香族炭化水素残基 R2:水素または炭素数が1〜4のアルキル基n:1〜
3の正の整数) 更に具体的にはヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシパ
ルミチン酸、ヒドロキシラウリン酸、ヒドロキシテトラ
デカン酸、ヒドロキシカブ殖ン酸、ヒドロキシトコサン
酸のようなモノオキシ脂肪酸類、2,10−ジオキシト
リデカン酸、3,11−ジオキシテトラデカン酸、2.
15−ジオキシペンタデカン酸、15.16−ジオキシ
−n−ヘキサデカン酸のようなジオキシ脂肪酸類、8,
9゜16−トリオキシヘキサデカン酸、9,10,16
゜トリオキシヘキサデカン酸のようなトリオキシ脂肪酸
類、オキシ安息香酸のn−エチル、n−プロピル、n−
ブチルエステル等が挙げられる。
なお、本発明における剥離層組成物は好ましくは50〜
150°C1ことに70〜120℃の軟化点をもつこと
がより好ましい。
剥離層は上記ポリマーの1種または2種以上と好ましく
は上記可塑剤の1種または2種以上を好ましくはアルコ
ール、ケトンなどの有機溶剤溶液として仮の支持体上に
グラビアコーター、ロールコータ−などの任意のコーク
−により塗布した後、乾燥して形成される。
その塗布量は通常乾燥塗布量で0.5〜15 j9 /
7712であり、好ましくは2〜5 g/ m”であ
る。
次に該剥離層上に転写すべき図柄を印刷する。
印刷方法は通常の平版、凸版、凹版、孔版印刷などの任
意の方法により印刷または描画されるが、通常好ましく
はバインダーとして剥離層に用いたと同一の熱可塑性か
つ水溶性もしくはアルカリ溶液可溶性ポリマーが使用さ
れる。
使用する印刷インキに用いる非水溶性染料としては好ま
しくは昇華性を有しないかまたは昇華性の乏しいかつ疎
水性の太きいしかも分子量が約400以上の比較的大き
い分散染料、バット染料等が挙げられる。
非水溶性染料の中で昇華性タイプの染料は特に転写−固
着同時処理の場合、比較的低温短時間で濃色が得られる
が、捺染品の染色堅牢度、ことに洗濯および汗に対する
堅牢度が不充分なために洗浄処理後架橋剤による染料の
固着処理を必要としたり、洗浄処理時に捺染品が白湯汚
染または相互汚染するなどの欠点を発生することが多い
本発明においてはかくして得られた転写シートの印刷面
と、予め沸点が150℃以上のセルロースの膨潤剤で前
処理を施したセルロース繊維含有構造物の被捺染面とを
重ね合わせ、加熱加圧して転写シートからセルロース繊
維含有構造物上に図柄を転写した後、熱処理して染料の
固着が行われるが、セルロース繊維100φ構造物やセ
ルロース繊維と他の耐熱性の優れた繊維との混合構造物
等は200℃前後の比較的長時間加熱加圧により転写と
同時に染料の固着を行うこともできる。
なお、本発明において用いられる沸点が150°C以上
のセルロースの膨潤剤としては多価アルコールまたはそ
の誘導体が好ましく、具体的にはエチレンクリコール、
フロピレンゲリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、トリメチレングリコール、ブタンジ
オールのようなアルキレングリコール類、エチレングリ
コールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコール
モノエチルエーテルのようなアルキレングリコールのエ
ーテル類、トリエチレングリコールモノアセテートのよ
うなアルキレングリコールのエステル類、エチレンクリ
コールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコ
ールモノフェニルエーテルアセテートのようなアルキレ
ングリコールのエーテルエステル類、ポリエチレングリ
コール(分子量200〜3,000)、ポリプロピレン
グリコール(分子量250〜3,000 )、ポリエチ
レングリコール・ポリプロピレングリコールブロック共
重合体(分子量200〜3,000 )またはそれらの
誘導体類、グリセリン、グリセリンモノアセテート、ポ
リグリセリンのようなグリセリンまたはその誘導体類等
が挙げられる。
その使用量はセルロース繊維重量に対し通常2〜30%
であり、好ましくは5〜20重量俸である。
膨潤剤は通常水性液としてパッド法、スプレー法、転写
法、塗布法等の任意の手段によってセルロース繊維含有
構造物に付与されるが、通常パッド−ドライ法で付与す
るのが便利である。
膨潤剤処理液には必要により熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂のような風合改良剤、撥水剤、撥油剤のような柔軟剤
等を所望により併用しても差支えない。
転写における加熱加圧条件としては熱カレンダーロール
、熱板プレス機等により通常80〜180℃、好ましく
は100〜150℃で瞬間〜短時間加熱加圧が用いられ
、転写シート上の図柄を剥離層と共に被転写体上に転写
させる。
なお、本発明の転写シートを用いるときは温度100〜
150℃、圧力10〜50kg/C/rLの熱カレンダ
ーロールによる加熱加圧で瞬間的に転写が完了し、印刷
層の転写率は90%以上にも達するから、特に連続式転
写が可能であり、工業的経済的利点は太きい。
転写後は染料を通常温度180〜220°01時間30
〜90秒間のサーモゾール方式により染料を被転写体に
連続的に熱固着し、更に通常のアルカリ性洗浄液を用い
て未固着の染料と剥離層およびインキバインダー等を溶
解除去する。
かくして、セルロース繊維含有構造物は濃色かつ均一に
型際が尖鋭でしかも風合に優れた堅牢捺染することがで
きる。
しかし、転写時の温度が180〜220℃で時間が30
〜90秒間の比較的高温長時間加熱加圧を行うときは転
写と同時に固着が進行するため、固着工程を省略するこ
とも可能で経済的利点が倍加される。
本発明の転写捺染品は優れた堅牢度を有するため、特に
架橋剤による後処理は必要としないが、ウオツシュアン
ドウェア性またはイージケア性から架橋処理を施しても
よい。
本発明を適用するセルロース繊維含有構造物としては綿
、麻、レーヨン、ポリノジックなどのセルロース繊維か
らなる糸紐、織物、編物、不織布、スパンポンド布、敷
物などの繊維製品、および上記セルロース繊維とアセテ
ート、ポリエステル、各種改質ポリエステルたとえば抗
ピル性改質ポリエステル、制電性改質ポリエステル、カ
チオン性染料可染性改質ポリエステルのような改質また
は未改質の合成繊維等との混紡、混繊、交織、交編から
なる上記の繊維製品が挙げられる。
以F1実施例により本発明を説明する。
なお、実施例中の部およびφはことわらない限り重量部
および重量φである。
実施例 1 綿100%ボブリン(シルケット付)をポリエチレング
リコール(分子量1000)の15%水溶液中に浸漬し
、絞り率90%に絞った後、150℃で2分間乾燥した
他方、坪量40g/rrr”のコピー紙(四国製紙社製
)上に下記(a)の剥離層組成物をグラビアコーターに
より乾燥塗布量が2.5g/rrr”となるように均一
に塗布し、乾燥した。
(a)剥離層組成物 e t’ Ot”&7°Ot?′b−1=′bo−:1
□3部(日本曹達社製HPC−8L) 12−ヒドロキシステアリン酸 7部メタノール
40部トルエン
40部次いで該剥離層の上に下記印刷
インキ(b)を用いて転写すべき図柄をグラビア印刷し
た。
(b) 印刷インキ C,1,ディスバーズオレンジ43 10部エチルアク
リレート/メチルメタ 15部クリルレート/アクリ
ル酸(50/ 38/12モル係)共重合体 トルエン 30部メチルエ
チルケトン 30部イソプロパツール
18部この印刷面と上記のポリエチレン
グリコール前処理綿布とを重ね合わせ、150°Cに加
熱したカレンダーロール間を30 kg/crrL、
5 m 7分で通過させた。
カレンダーを出たとき支持体のコピー紙は容易に剥離で
きた。
インキ(染料)の転写率は約90%であった。
次いで転写布を210℃、90秒間サーモゾールを行い
染料を乾熱固着させた。
このサーモゾール後の転写布は関係湿度90φ、温度4
0℃の雰囲気下で24時間放置したが、色濃度の変化は
全くなかった。
転写布は次いでチップソープ2g/11炭酸ソーダ1
g/lからなる水溶液中で60’C,10分間ソーピン
グし、未固着の染料およびインキのバインダーを溶解除
去し、水洗、乾燥した。
その結果、型際の尖鋭な図柄模様が綿ボブリン上に再現
され、しかも風合、染色堅牢度に優れた捺染布が得られ
た。
実施例 2 ポリエステル/綿(65/35)混紡天竺をトリエチレ
ングリコールの15%水溶液中に浸漬し、絞り率90%
に絞った後、120°Cで5分間乾燥した。
次いで実施例1の転写シートと上記の膨潤剤前処理布と
を重ね合わせ、実施例1と同条件で転写、固着、および
洗浄処理を行った。
その結果、ポリエステル部、線部の両方が均一かつ同色
に捺染され、地肌の良好な、白湯汚染のない捺染布が得
られた。
なお、捺染布の湿潤堅牢度は良好であった。実施例 3 グラシン紙に下記(c)の剥離層組成物をグラビアコー
ク−により乾燥塗布量が3 g/ m″となるよう均一
に塗布し、乾燥した。
(c)剥離層組成物 ヒドロキシプロピルメチルセル口 10部−スフタレ
ート(信越化学社製 HP−50) ω−ヒドロキシラウリン酸 10部メタノール
60部インプロパツール
20部次いで該剥離層の上に下記(d)の
印刷インキを用いてグラビア方式により写真調の模様を
印刷し、乾燥した。
(d) 印刷インキ C,1,バットバイオレット2 10部ロジン変性ア
ルキッド樹脂 10部(荒用林産社製マルキツ
ド3CA) ヒドロキシプロピルセルロース 5部(日本曹達
社製HPC−8L) イソプロパツール 75部この印刷面と
予めメトキシポリエチレングリコール(分子量600)
の15φ水溶液で実施例2と同様に前処理を施したポリ
エステル/レーヨン(67/33)混紡布とを重ね合わ
せ、熱板プレス機で210°C160秒間転写と同時に
固着処理を行った。
インキ(染料)の転写率は約90斜であった。
次いで転写布をチップソープ2 g/l、炭酸ソーダ1
g/lからなる水溶液中で60℃、10分間ソーピン
グした。
その結果、精励な写真調の模様がポリエステル/レーヨ
ン混紡布に再現され、しかも風合、染色堅牢度の良好な
捺染布が得られた。
実施例 4 ポリエステル/麻(50150)混紡布をテトラエチレ
ングリコールの15饅水溶液中に浸漬し、絞り率65優
に絞った後、120℃で5分間乾燥した。
一方、ポリエチレンラミネート紙(塩ダウ社製、ポリエ
チレンL−2340/純白片艶ロール紙、15μ730
μ厚み)上に下記(e)の剥離層組成物をグラビアコー
ク−により乾燥塗布量2.5 g/ rrlとなるよう
均一に塗布し、乾燥した。
(e) 剥離層組成物 エチルアクリレート/メチルメタ 10部クリレート
/アクリル酸(50/ 38/12モル係)共重合体 11−ヒドロキシパルミチン酸 10部トルエン
20部インプロパツール
20部メチルエチルケトン
40部次いで該剥離層の上に下記印刷インキ(f)を
用いて青地に赤の水玉模様をグラビア印刷した。
この印刷面と上記の前処理を施しポリエステル/麻混紡
布を重ね合わせ、120℃に加熱したカレンダーロール
間を30 kg/crrL、 10 m 7分で通過
させた。
インキ(染料)の転写率は100%であった。
次いで転写布を210℃で60秒間サーモゾール処理し
て染料を乾熱固着させた。
引続いてチップソープ2g#、炭酸ソーダ1 g/lか
らなる水溶液で60℃、10分間ソーピングした。
その結果、青の地型に赤の水玉が鮮明かつ明瞭にポリエ
ステル/麻混紡布上に再現された。
しかも風合、染色堅牢度とも良好であった。
実施例 5 ポリエステル/綿(65/35 )絹地(天竺)を分子
量が1000のポリエチレングリコールの5多水溶液に
浸漬し、絞り率70%に絞った後、1000Cで5分間
乾燥した。
他方、グラシン紙に下記の剥離層組成物(f)をグラビ
アコーターにより乾燥塗布量が3 j9 / m”とな
るように塗布した。
(f) 剥離層組成物 剥離剤 25部 インプロパツール/メタノール(1/1)75部該剥離
層上に下記の印刷インキ(g)を用いて常法によりグラ
ビア印刷し転写紙を作成した。
(g) 印刷インキ スミカロンオレンジ 5−R10部 (住友化学社製C,1,ディスバー ズオレンジ43) インキバインダー 8部イソプロパ
ツール 82部次いで上記の前処理編地
と転写紙を重ね合わせ、210℃に加熱した平圧プレス
機を用いて圧力2kl/crit、30秒間加熱処理後
、布帛と転写紙を剥離し、転写編地を実施例4と同様に
ソーピングした。
得られた転写布の転写性(発色性)と風合を表1に示し
た。
1)フェノール樹脂:クマノール360(荒用林産社製
)2)アクリル樹脂:エチルアクリレート/メチルメタ
クリレート/アクリル酸(50/38/12モル係)共
重合体3)HPC/H8T :ヒドロキシプロビルセル
ロース/ヒドロキシステアリン酸(1/1 ) 4)HPC/ロジン:ヒドロキシプロビルセルロース/
ロジン変性マレイン酸樹脂(荒用林産社製 マルキツド
30A)(1/1 ) 5)評 価:×・・・・・・不良 △・・・・・・や
や不良 ○・・・・・・良好◎・・・・・・優秀 その結果、熱可塑性かつ水溶性ポリマーを剥離層として
使用した本発明の方法により転写性、風合の良好な転写
捺染布を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 沸点が150℃以上のセルロースの膨潤剤を用いて
    前処理を施したセルロース繊維含有構造物を、予め熱可
    塑性かつ水溶性もしくはアルカリ溶液可溶性ポリマーを
    主要成分とする剥離層を設けた仮の支持体上に非水溶性
    染料を含む印刷インキを用いて印刷した転写シートと重
    ね合わせ、加熱加圧して該転写シート上の染料を上記膨
    潤剤前処理した構造物に転写した後、染料を加熱固着処
    理するか、もしくは転写と同時に固着し、次いで洗浄処
    理を施すことを特徴とするセルロース繊維含有構造物の
    転写捺染法。 2 沸点が150℃以上のセルロースの膨潤剤を用いて
    前処理を施したセルロース繊維含有構造物を予め熱可塑
    性かつ水溶性もしくはアルカリ溶液可溶性ポリマー10
    〜90重量咎と磁点が30〜120℃の水溶性もしくは
    アルカリ溶液可溶性可塑剤90〜10重量咎からなる組
    成物を主要成分とする剥離層を設けた仮の支持体上に非
    水溶性染料を含む印刷インキを用いて印刷した転写シー
    トと重ねきわせ、加熱加圧して該転写シート上の染料を
    上記膨潤剤前処理した構造物に転写した後、染料を加熱
    固着処理するか、もしくは転写と同時に固着し、次いで
    洗浄処理を施すことを特徴とするセルロース繊維含有構
    造物の転写捺染法。
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JPH07159733A (ja) * 1993-12-10 1995-06-23 Bunzo Hirano 遠近両用眼鏡

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