JPS5845413Y2 - 非常時用ロツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、平常時には閉鎖又は開放位置にロックしてい
る排煙口又は防火扉を、非常時にロックを解除して自動
的は開放又は閉鎖するよにした非常時用ロック装置に関
する。

一般に、排煙口は平常時は閉鎖されているが火災時又は
点検時には電気信号、引紐等により出来る丈軽く解放さ
れねばならない。

又、防火戸は平常時は解放されているが火災時にはやは
り電気信号、引紐等により弱い力でも確実に閉鎖される
必要がある。

ところが平常時においても強い力で排煙口の蓋を引張り
さえすれば開ける事が出来たり、又防火扉も強い力で引
張ると閉鎖出来、又それらの場合でも排煙口の蓋を押し
、防火扉を押し返す事により再セットする事が出来るこ
とが望ましい。

本考案はこのような点に着目して威されたもので、非常
時は弱い力の電力信号又は引紐等により確実に作動する
が、平常時も強い力を加えれば作動し、又復帰も簡単に
行なえる非常時用ロック装装置を提供することを目的と
するものである。

すなわち、本考案によれば、扉等に設けたＵ学理を嵌着
してロックするラッチ部を有し、Ｕ学理の嵌着する側へ
回動が付勢されるラッチ板と、平常時に、Ｕ学理を嵌着
してラッチ板を回動したときには、その回動を阻止し、
非常時には、電気信号又は引紐等による作動でラッチ板
の回動阻止を解除する係止手段と、この係止手段がラッ
チ板の回動を阻止している係止状態で、ラッチ板にＵ学
理を引外す方向に強い力が加ったときに、ラッチ板のわ
ずかな回動にまり係止手段を浮き上がらせて係止を解除
する係止解除手段と、ラッチ板の引外し方向の力に抗し
て係止解除手段による係止手段の浮き上りを押えるテン
ションを付与する付勢手段とで戊る非常時用ロック装置
が提供されるものである。

次に本考案の非常時用ロック装置の構成を説明すると、
本体は基板１と枠板２とを組合せた箱状をしており、そ
の中央部−側面にＵ字溝３が開口している。

第１．第２図に示す基板１には中央部には図中Ｕ字溝３
から少し下の位置に軸４が貫通枢着されその１端、本体
の外側に風車状の羽根板５が固定され羽根板５と基板１
との間にはつる巻スプリング６が軸４に巻装されている
。

軸４の他端には円板の一方向にアーム７の突出した錠孔
状のアーム板８と大径のワッシャー９をビスで固定して
あり、このアーム板８にはつる巻スプリング６により常
時反時計方向の回転力が掛っている。

アーム板８より少し薄い板金によりつくられた押板１０
の中央部には孔１１が明けられ、その孔の形状は第２図
によれば、上方は左右方向に直線下方は左側が円弧１２
をなし孔の上下中はアーム板が楽に入る大きさになって
いる。

押板１０の右方にアーム１３が突出しその先端は直角に
曲け゛られ爪１４を形成しており、羽根板５の回転、従
ってアーム板の時計方向の回転によりアーム７が円弧１
２を押すため押板、従って爪１４は左方向に移動する。

枠板２には第３図に示すごとく中央部僅か左方に突設し
た軸１５にラッチ板１６が枢着され引張りスプリング１
７により常に解錠方向となる時計方向の回転が与えられ
ている。

ラッチ板１６の周辺一方向に施錠腕１８とラッチ腕１９
とが平行に溝２０をつくって突出しており第３図に示す
如く施錠時にはＵ字溝３と直角に交っており、この施錠
腕１８、ラッチ腕１９及び溝２０でラッチ部を形成して
いる。

ラッチ板１６の他方向の周辺には切欠２１がありその切
欠線２２は軸１５の中心よりの放射線に対し僅か０丈傾
斜している。

枠板２の右上方に突設した軸２３にはトグル・リンクの
上６２４の上端が枢着されその下端は下＠２５と枢着さ
れ、スプリング２６によりこのトグル・リンクには逆く
の字に曲ろうとする力が常時働いている。

トグル・リンクの下腕２５の下端にはレバー２７（係止
部材）の右端が枢着されその左端にはピン２８が両面に
突出した状態で固定されており、枠板２と基板１とに明
けられた長孔２９ 、３０内に嵌っている。

レバー２７の中心より可成り左に偏った位置に切欠３１
が切込まれている。

このトグル・リンク、レバー２７及びレバー２７の切欠
３１により本考案の係止手段を構成している。

枠板２の左方には帯板３２が縦方向にありその下端は折
曲げられてバカ孔３３が明けられ、枠板のバカ孔３４を
連通して調節ビス３５が挿入され、付勢手段としてレバ
ー２７（係止部材）の浮き上りを押えるテンションを付
与する圧縮スプリング３６を挾んで帯板３２に対し回転
出来ない大きさの角ナツト３７がねじ込まれており、又
帯板３２の上方にはレバー２７のピン２８が枢着されて
いる。

尚、上記係止手段の解除手段は、Ｕ半環３８を引外そう
とするときに、レバー２７を浮き上がらせようとするラ
ッチ板１６の切欠２１及びピン２８を遊嵌した長孔２９
にて構成されている。

次にこの非常時用ロックの作動を説明するがまず防火扉
に例を取って平常時の施錠状態を第３図に示す。

扉に固定したＵ半環３８はＵ字溝３の中でラッチ腕１９
に支えられている。

ラッチ板１６の切欠２１にはレバー２７の切欠３１が引
掛っており、レバー２７は長孔３０にピン２８が入って
いるため左行出来ず、ラッチ板１６は引張スプリング１
７及びＵ半環３８による解錠方向となる時計方向の回転
力が掛っても扉をしっかりと保持する。

この場合トグル・リンクは軽く逆くの字に曲げられその
折曲部を押板１０の爪１４に押さえられてこれ以上逆く
の字に曲がらないためレバー２７の右端が上方にずれる
事がなく、左端はピン２８は長孔３０内にありながら、
圧縮スプリング３６の力で上方にずれる事なく、切欠同
志が外れる事なく扉はしつかり保持されている。

火災などの非常時には第４図に示すごとく手動又は電気
信号等により羽根板５が回転しアーム板８のアーム７の
先端が押板１０の孔１１の中で円弧１２の部分を押すた
め押板１０は左行し爪１４も左行してトグル・リンクは
くの字に折曲げられる。

切欠２１はレバー２７の中心より可成り左にあるためト
グル・リンクは軽く働らきレバー２７の右端は上方に逃
げて切欠同志が外れラッチ板１６は解錠方向となる時計
方向に回転しＵ半環３８は開放され扉も開放されるとい
うロック解除が行なわれる。

次に平常時でも必要に応じ開放したいときは第３図に示
すごとく切欠２１の切込線２２は軸１５の中心からの放
射線に対し僅か０丈傾斜しているため、第５図に示すご
とく扉に強い力を加えるとＵ半環３８を通じてラッチ板
１６に強い解錠方向となる時計方向の回転力が加わりレ
バー２７の左端は圧縮スプリング３６に抗して押上げら
れて切欠同志がはずれラッチ板１６が回転させられて扉
は開放される。

この開放力は角度αの大きさと圧縮スプリング３６の強
さにより変わるから調節ビス３５の調節により扉の開放
に要する力を予めどのようにでも設定出来る。

一旦解放したのち再セツ）・する時は扉を閉めればＵ学
理３８はラッチ板１６の施錠腕１８を押すからラッチ板
１６は施錠方向となる反時計方向に回転して切欠同志が
噛合い第３図に示した施錠状態に戻る。

以上述べた如く、本考案による非常時用ロック装置は、
Ｕ半環を押し込むことでラッチ板を回動させると、係止
手段によって回動が阻止されて復旧状態（ラッチ状態）
とすることができ、その状態では、ラッチ板によりＵ半
環を確実に嵌着し、非常時には、電気信号又は引紐等に
よってラッチ板を回動させて嵌着を解放でき、更に、平
常時でもＵ半環に引き外し方向の力を加えれば、付勢手
段に抗して係止手段を浮き上がらせてラッチ板の回動阻
止を解除してＵ半環の嵌着を解放できる特長がある。

尚、本考案は上述の実施例の他に、排煙ダクト又は送排
気ダクＩ・等種々の用途に使用可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は第１図は基板の断面図、第２図は基板の平面図、
第３．４．５図は共に枠板の平面図を示すがその内、第
３図は平常時における鎖錠状態、第４図は電気信号等に
よって開放された状態、第５図は戸を強く押して開放し
た状態を示す作動説明図である。 ５・・・・・・羽根板、８・・・・・・アーム板、１０
・・・・・・押板、１６・・・・・・ラッチ板、２７・
・・・・・レバー、３２・・・・・・帯板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 扉等に設けたＵ学理を嵌着するラッチ部を有し、Ｕ学理
   の嵌着を開放する側への回動力で付勢されるラッチ板と
   、 該ラッチ板をＵ学理の嵌着で回動したときに、ラッチ板
   の解除方向への回動を阻止し、電気信号又は引紐等によ
   り作動でラッチ板の解錠方向への回動の阻止を解除する
   係止手段と、 該係止手段がラッチ板の解錠方向への回動を阻止してい
   る係止状態で、ラッチ板にＵ学理を引き外す方向の力が
   加わったときに、ラッチ板の解錠方向への回動により上
   記係止手段を浮き上らせて係止を解除する係止解除手段
   と、 上記ラッチ板の引外し方向の力に抗して、該係止解錠手
   段による上記係止手段の浮き上りを押えるテンションを
   付与する付勢手段とを有することを特徴とする非常時用
   ロック装置。