JPS5845208A - ポリジシアノアセチレン - Google Patents

ポリジシアノアセチレン

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JPS5845208A
JPS5845208A JP56143676A JP14367681A JPS5845208A JP S5845208 A JPS5845208 A JP S5845208A JP 56143676 A JP56143676 A JP 56143676A JP 14367681 A JP14367681 A JP 14367681A JP S5845208 A JPS5845208 A JP S5845208A
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JP
Japan
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polydicyanoacetylene
group
dicyanovinylene
polyacetylene
film
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Application number
JP56143676A
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English (en)
Inventor
Osamu Hotta
収 堀田
Tomiji Hosaka
富治 保阪
Nobuo Sonoda
園田 信雄
Wataru Shimoma
下間 亘
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な高分子化合物にかかわり、ポリアセチレ
ン誘導体の1種であるポリジシアノアセチレンに関する
ものである。
従来、有用な肩分子半導体化合物とし、てポリアセチレ
ンおよびその誘導体が知られている。この化合物は種々
の有用な特性をもっており、産業1−1多方面に応用の
可能性をもっている。
それにもかかわらず、次に述べるような理由でポリアセ
チレンもしくはその誘導体の応用に対して大きな制約が
ある。すなわち、一般に知られているようにポリアセチ
レンは酸素を含む気体中で不安定であり、容易に酸化さ
れる。たとえば、M、G+Voronkov、 et 
、 at、、 T、Potym、 Sat、。
Polym、 Chem、 Ed、、 18 、53 
 (1980)にポリアセチレンの構成単位であるビニ
レン基の酸化機構が第1式のように示されている。
(1) また、一般に重合反応を行うときの触媒としてZieg
ter−Natta触媒や遷移金属触媒などを通常の重
合反応において用いる濃度よシもはるかに高い濃度で用
いれば、成膜性の良好な重合体を得ることができるが、
低い触媒濃度で用いたり他の種類の重合触媒を用いたり
すれば、一般に成膜性や成形性のない粉末やゲル状の重
合体しか得ることができ−ない。Ziegter−Na
t ta触媒を用いる重合方法はたとえば、T、 It
o、 et、at、、 J、Po/:ym。
Sci、、Polym、Chem、Ed、、12.11
  (1974)などに記載されている。また、原料物
質であるアセチレンは気体であるために取扱いに特別な
工夫が必要とされる。
さらに、溶媒への溶解性が悪く、塗膜をつくるために一
般に行われている溶液からのキャスティングフィルムの
作製もきわめ゛て困難である。
また10本発明のポリジシアノアセチレンの類似物質と
してたとえば、YA 、M 、 Paushkin 、
 at ’、at、。
1 、 Po7ym、Sci、 Part A−1、5
、1203(1967)にポリモノシアノアセチレンの
合成例が掲げられている。これはジブロモプロピオニト
リルから次のようにして合成される。
一−−ン+C=CH+n N しかしながら、この化合物も酸素を含む、気体中で不安
定であり、かつ成膜性および成形性は良好でない。酸化
の機構としては第1式と同じような機構が考えられる。
本発明は、従来のポリアセチレンおよびその誘導体のも
つこれらの欠点をとりのぞき、ポリアセチレンおよびそ
の誘導体にみられなかった数々のすぐれた特性を有する
高分子半導体化合物を提供するものである。
本発明の新規な化合物は、第2式で表されるような化学
式をもつポリアセチレン誘導体であるポリジシアノアセ
チレンである。式中nは自然数である。
ここで、本発明の構成の特徴を説明し、ポリジシアノア
セチレンとポリアセチレンとを比較する。
本発明の構成をポリジシアノアセチレンの構成、十:、
、、、。
単位であるジシアノビニレン基とその集合体としてのポ
リジシアノアセチレンとにわけて説明する。
モチろん、ポリジシアノアセチレンはジシアノアセチレ
ンから製造するが、これは常温で液体であるのでとり扱
いが容易である。製造方法については後に述べるが、ジ
シアノアセチレンは本発明の構成を生み出すための機能
的要件と考えることができる。
1)  ジシアノビニレン基の構造 ジシアノビニレン基は第3式で表されるポリジシアノア
セチレンの構成単位である。
ジシアノビニレン基は化学的にきわめて安定であり、酸
素を含む気体中でも酸化されにくい。これは次のような
化学的および電子構造的な理由によるものと思われる。
化学的な理由としてはビニレン基やモノシアノビニレン
基とは異なり、反応を受けやすい水素原子をもっていな
いということが挙げらfLる。すなわち、第1式に示し
たような酸化反応はきわめて起こりにくいものと考えら
れる。
一方、電子構造的には次のような事情が考えられる。す
なわち、ジシアノビニレン基の中ノシアン基は電気陰性
度がきわめて大きく、二重結合をもつ炭素原子上に存在
するπ電子雲を自身の方へ引き寄せる力が強い。このた
めにこのπ電子はシアノ基のないビニレン基上のπ電子
よりも低いポテンシャル準位を占めるようになって安定
化する。
また、ジシアノビニレン基において第4および4′式の
ような共鳴構造が考えられる。
N                    八(4) (4′) これらの共鳴構造のために、ジシアノビニレン基のπ電
子は共鳴安定化すると考えられる。また、シアン基の大
きな電気陰性度と共鳴効果とによってジシアノビニレン
基の二重結合をもつ炭素原子上のπ電子はやや不足した
状態になる。このことは後に述べるようにポリジシアノ
アセチレンに興味ある性質を付与する。
2)ポリジシアノアセチレンの構造 ポリジシアノアセチレンはジシアノビニレン基が直鎖状
に連なったもので、単独のジシアノビニレン基に基づく
性質と多数のジシアノビニレン基が結合してはじめて発
現する性質をもっている。
1)で述べたジシアノビニレン基の性質はポリジシアノ
アセチレンにも受は継がれる。ここでは後者の性質につ
いて電子物性の立場から述べる。
これらの性質のうち最も著しい性質はジシアノビニレン
基の二重結合をもつ炭素原子上のπ電子の分布が単独の
場合と線状に多数結合した場合とで異なることに基づい
て引き起こされる。後者の場合はある任意のジシアノビ
ニレン基のπ電子ハその両側に結合しているジシアノビ
ニレン基のπ電子と相互作用を及ぼし合い、ジシアノビ
ニレン基の多数の結合体の全体にわたって独特の電子構
造を生み出すことになる。これは通常、固体物理学でい
われているバンド構造に他ならない。とくにポリジシア
ノアセチレンの場合、ジシアノビニレン基上のπ電子1
)でも述べたように不足した状態にある。この結果、π
電子によって形成されるバンドにはホールが形成される
ことになると思われる。第1図に妥当と思われるポリジ
シアノアセチレンのバンドの模式図を示す。1は価電子
帯、2はシアン基の準位、3は伝導帯、4はホール、6
は電子である。
第1図においてシアノ基を1種のアクセプタ準位と考え
れば、ポリジシアノアセチレンのバンド構造を理解しや
すい。
次にジシアノビニレン基およびポリジシアノアセチレン
の化学的安定性についてさらに詳しく説明する。
一般にジシアノビニレン基のように二重結合をもつ炭素
に結合しているシアン基をもっている基もしくは化合物
は二重結合とシアン基が共役しているために第4および
4′式に示したような共鳴構造をもち、きわめて安定に
なる。このことは有機半導体としてよく知られているテ
トラシアノヱチレン(以下TCNEで表す)およびテト
ラシアノキノジメタン(以下TCNQで表す)を例にと
って理解することができる。す々わち、こJlらの化合
物のシアノ基を水素原子にかえたTCNHに対応するヱ
テレンが化学的にきわめて反応性に富むことはいうまで
もなく、また、TCNQに対応するキノンジメチドが不
安定で単離できないことはたとえば、小竹無二雄監修「
大有機化学」第89頁)(記1成がある。第5および6
式にそ租ぞれキノン(5)             
 (6)また、第7式にTCNQの共鳴構造を示す(′
7) ポリアセチレンに対するポリジシアノアセチレンの良好
な安定性はこれらの場合と全く同様にポリアセチレンの
水素をシアノ基に置換したときの共鳴安定化によって説
明することができる。
さらに、バンド構造の立場から化学的安定性について説
明を加える。第2図はポリアセチレンとポリジシアノア
セチレンとのバンド構造を表す模式図である。aはポリ
アセチレン、bはポリジシアノアセチレンについて示し
、6,7は価電子帯、8.9は伝導帯、10は真空準位
を表す。IPはイオン化ポテンシャルを表す。
ポリンシアンアセチレンがポリアセチレンよりも安定な
ことは第2図のようにシアン基の大きな電気陰性度に基
づくイオン化ポテンシャルIPの大きな値によって解釈
することができる。すなわち、ポリジシアノアセチレン
の最高の価電子準位に存在する電子のエネルギーはポリ
アセチレンよりも低いレベルにあり、この電子を活性化
させるエネルギーをより多く必要とするためにポリアセ
チレンは反応に対して不活性であるということができる
また、本発明における大きな効果として、ポリジシアノ
アセチレンの溶媒に対する良好な溶解性と大きな電気伝
導率が挙げられる。前者の性質は 2 溶液から容易にキャスティングフィルムを得ることを可
能にし、ポリジシアノアセチレンの用途を幅広いものと
する。また、後者の性質はたとえばポリジシアノアセチ
レンを用いた電気素子などの高性能化および省電力化な
どに寄与する。
次に、これらのことについて説明する。
ポリジシアノアセチレンの良好な溶解性もまた本発明に
おいて重要な役割をしているシアン基の存在に起因する
。本発明の構成においては主として、電子物性に対する
シアノ基の寄与を説明したが、ここでは熱力学的な性質
に対して及ぼすシアン基の効果を述べる。ポリジシアノ
アセチレンは極性溶媒、とりわけアセトニトリルやプロ
ピオニトリルおよびベンゾニトリルなどのニトリル系溶
媒に対する溶解性が良好である。一般に溶解の自由エネ
ルギーは次式で表される。
ΔG−ΔH−T  Δ5(8) s、s、sg ここで、ΔGB、ΔH8およびΔS8はそtぞれ溶解の
自由エネルギー、エルタルビー(溶解熱)お 3 よびエントロピーである。まだT8は溶液の温度を表す
。ポリジシアノアセチレンの極性溶媒に対する溶解は第
8式においてΔH8すなわち溶解熱がきいていると思わ
れる。すなわち、ポリジシアノアセチレンのシアン基と
極性溶媒の分子とは強く相互作用しあってシアン基に対
する溶媒和か起こり、溶解を助けるものと思われる。
これに対してポリアセチレンの場合は溶媒の分子との相
互作用が弱いために溶解しにくいと解することができる
。すなわち第8式において溶解熱ΔH,はきわめて小さ
いものと考えられる。また、ΔSsはポリアセチレン、
ポリジシアノアセチレンともに同程度の値で小さいもの
と思われる。これは主鎖の二重結合が共役しているため
にπ電子は主知全体にわたって非局在化し、このために
主鎖の1わりのI′+11転運動が溶解状態においても
妨げられて溶液中で分子のとりうるコンフォーメーショ
ンはかなりの程度に制限されるものと考えることができ
るからである。
また、ポリジシアノアセチレンの極恰溶媒に対する良好
な溶解性はツルビリティ−パラメータの値(sp値)に
よって説明することができる。すなわち2種類の物質の
相溶性はsp値が同程度の値を示すことによって説明し
うる。とくにこれらの物質の分子に共通の基が存在する
ときはsp値の相似はより一層1.相溶性の良好々目安
となる。
sp値は次式によって表される。
d:物質の比重 ΣG二分子中の原子団の引力恒数の総和M:動物質分子
量 ここで、ΣGとしてSmaltによる値を用いた。
本発明において後述するいろいろな製造方法によって得
られたポリジシアノアセチレンの比重は約0.8〜1.
1であった。ΣG、Mはポリジシアノアセチレンの構成
単位であるジシアノビニレンMKついて計算した。
16 =2X(19+410) =858 M−7に れらの値とd=0.8〜1.1とから第9式を用いて、
ポリジシアノアセチレンについて 5P=9.0〜12.4 の範囲の値が得られる。
第1表にニトリル系溶媒のSP値を示し、ポリジシアノ
アセチレンと比較する。
第  1  表 第1表からもわかるように、ニトリル系溶媒とポリジシ
アノアセチレンとのSP値はほぼ同じ範 6 囲にあり、ポリジシアノアセチレンのニトリル系溶媒に
対する良好な溶解性を理解することができる。
次に、ポリジシアノアセチレンの伝導特性について述べ
る。ポリジシアノアセチレンの電気伝導率の値はたとえ
ば、製造条件す寿わち、触媒の種類や量および製造時の
温度あるいは製造後の試料の履歴などによっても変化す
るが、はぼ10〜10−30−+、、−i程度の大きさ
を示した。
これに対してポリアセチレンは電気伝導率の値が10−
9〜1o−5Ω−1・備−1の半導体であることが知ら
れている。これについてはたとえば、H,Shirak
awa、 et、a4.、 Die Macromot
ecutareChemie、179.1565 (1
978)などに記載がある。
以上のように、ポリジシアノアセチレンはポリアセチレ
ンに比べて電気伝導率の値か10〜10倍程度の大きさ
であり、汎用シリコン半導体と同程度の値をもっている
。また、すでに述べたようにポリアセチレンと比較して
化学的にきわめて安 7 定であり、酸化反応などを受けにくい。これらの要因の
ためにポリジシアノアセチレンは産業上、きわめて有用
な高分子半導体化合物となり得る。
次にポリジシアノアセチレンの製造方法について述べる
。一般にポリマーの製造において、重合触媒の種類と量
および温度条件が得られる重合体の性質および態様など
を左右する要因となる。しかしながら、本発明において
はこれらの広い選択範囲において重合度が高く、成膜性
および成形性にすぐれた重合体を得ることができた。こ
れは次のような事情によるものと考えられる。すなわち
、このような高い重合活性はポリジシアノアセチレンを
得るだめの出発物質であるジシアノアセチレンの共鳴構
造およびシアン基の電子吸引性と密接な関係があると解
釈できる。高分子反応の理論によれば、一般に多重結合
をもつ炭素原子に結合して共鳴構造をとり得るような電
子吸引性の置換基をもつモノマーはアニオン重合機構に
よって重合反応を起こすと考えられている。
ジシアノアセチレンは次式で表されるような電子は正の
分極を示す。これは、本質的に第4および4′式の共鳴
構造と同じである。
(10) 重合反応は重合開始触媒が第10式において、正に分極
した炭素原子を攻撃することによシ、開始されるものと
思われる。本発明において用いた有効な重合開始触媒は
たとえば、有機アルカリ金属類、有機アルカリ土金属類
、TiCl2−(CH2CH2)3AtなどのZ i 
eqle r −Na t t a触媒もしくはM o
 CZ 6゜WCA6などの遷移金属触媒などであった
。有機アルカリ金属類としては次のようなものが良好な
結果を与えた。
19 たとえば、上のような重合開始触媒を用いたときにはナ
トリウムイオンに対するカウンターアニオンが第10式
に示したジシアノアセチレンの正に分極した炭素原子に
攻撃するものと思われる。
良好な重合体を得ることのできる重合開始触媒の最適な
濃度は触媒の種類にもよるが、はぼ100m o l/
l−〜1mot/lであった。また、反応温度は約−5
0℃〜100℃の範囲において良好な重合体を得ること
ができた。
ポリジシアノアセチレンは以上のような条件において、
たとえばテトラヒドロ7ランなどのJ当な溶媒にジシア
ノアセチレンモノマーと重合開始触媒とを溶解させるこ
とによってきわめて容易にMBR58−45208(6
) 2゜ かつ短時間に製造することができた。
一方、ポリアセチレンは本発明の製造方法とほぼ同様の
方法で得られるが、0.1〜1ornol/l程度のき
わめて高濃度のZieg/:er−Natta触媒もし
くは遷移金属触媒を用いなければ、成膜性のある良好な
重合体を得ることはできない。このことはポリアセチレ
ンを得るための出発物質であるアセチレンが三重結合を
もつ炭素原子に共役する基や電子吸引性の基をもうてお
らず、このためにアニオン重合機構による重合反応を起
こしにくく、きわめて強力な条件を用いなければ重合を
円滑に進められないと考えることによって理解しうる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
種々の重合開始触媒を用いて、いろいろな触媒濃度およ
び反応温度条件において酸素を遮断した封管中でジシア
ノアセチレンの重合反応を行い、ポリジシアノアセチレ
ンを得た。この際にテトラヒドロフランを溶媒として用
い、これにそれぞれ触媒とジシアノアセチレンとを溶解
させた溶液を1 別々に調製して内溶液を等量、混合することによって反
応を行った。ジシアノアセチレン溶W fd 混合前に
60重量パーセントになるように調製した。
こうして得た溶液を2時間攪拌した後に生成した物質を
ろ過することによって分離し、これをテトラヒドロフラ
ン溶液によって十分に洗浄した。
こうしてそれぞれ別々に得たポリジシアノアセチレンを
、ア七ト二トリルに溶解してそれぞれ、10重量パーセ
ントの溶液を得、これらをそれぞれアルミニウム箔上に
キャスティングして約40〜6071m厚のフィルムを
得た。さらにこれらのフィルムに銀塗料を26配φに塗
布して80℃において10時間の間、真空乾燥し、温度
を変化させて電気伝導率を測定した。これらの測定値の
一例を温度の関数として第3図にプロットする。壕だ、
さらにこれらのフィルムを80℃の熱風空気中に20時
間放置した後に再度、電気伝導率を測定した。
また、これらのフィルムについて熱風空気中での放置前
後の質量分析をも行った。
以上の結果を第2表に示す。なお、電気伝導率2 は30℃における値のみを掲載した。また、組成式は窒
素原子に対する炭素原子の比率で表した。
(以下余 白) 23 なお、第2表において触媒濃度はそれぞれ、ジシアノア
セチレンおよび触媒のテト□ラヒドロフラン溶液を互い
に混合した後の溶液における濃度である。
以上の実施例において、すべての条件において均一なキ
ャスティングフィルムが得られ、初期において10 〜
10  Ω−・備 の範囲の電気伝導率の値を示した。
また、熱風空気中での放置によって電気伝導率は上昇す
る傾向を示し、はぼ10 〜1oQ−・箔 となった。
さらに、質量分析の結果、上に得られたフィルムはC2
,。〜2.。6Nの組成をもち、他の元素はきわめて微
量であった。また、赤外スペクトルの解析の結果、共役
ジエン系の炭素−炭素二重結合の伸縮振動の赤外特性吸
収に類似した吸収および炭素−窒素三重結合の伸縮振動
の赤外特性吸収が認゛められた。これらのことから本発
明において得られた重合体は第3式で表されるジシアノ
ビニレン基を繰り返し単位としてもつ重合体であると同
定6 まだ、熱風空気中での放置後も質量分析による解析の結
果、元素の組成変化は認められず、さらに赤外スペクト
ルの解析結果も放置前と変化は認められなかった。これ
らのことは空気酸化などの反応が起こっていないことを
意味している。一般に伝導性もしくは半導電性の有機物
質および高分子物質は酸化などの反応を受けるとその部
分の構造が局所迫りに秩序の乱れを起こして電気伝導率
の値が低下するが、本実施例のポリジシアノアセチレン
のフィルムはむしろこの値が上昇した。このこともポリ
ジンアノアセチレンが酸化などの反応を受けにくいこと
の傍証であると解釈し得る。
なお、ジメチルフォルムアミドを溶媒にして測定した溶
液の粘性率の値から、実施例のポリジンアノアセチレン
の分子量はほぼ数千から数十力の範囲にあると推定しう
る。この推定において、次のHouwi nk−Ma 
rk−桜H1の粘度式を用いた。
〔η]=KM’     (11) 〔η〕:極限粘度数 M:粘度平均分子佃 6 に、シ:高分子−溶媒系によって決まる値にとνの値は
分子量のあらかじめわかっているポリアクリロニトリル
をジメチルフォルムアミドに溶解させた溶液の極限粘度
数を測定することによって得た値を用いた。
【図面の簡単な説明】
第1図はポリジシアノアセチレンのバンドの模式図、第
2図はポリアセチレンとポリジシアノアセチレンのバン
ド構造を表す模式図、第3図は実施例で得たポリジシア
ノアセチレンの温度−電気伝導率特性を示す。 代理人の氏名 弁理士 中 尾 敏 男 ほか1名第1
図 第2図 /θ / 第3図 θ l 234

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 ジシアノビニレン基 一〇=C− 1 OON を繰り返し単位とし、一般式 %式% て表されるポリジシアノアセチレン。
JP56143676A 1981-09-10 1981-09-10 ポリジシアノアセチレン Pending JPS5845208A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5927906A (ja) * 1982-08-07 1984-02-14 Agency Of Ind Science & Technol 導電性重合体の製造法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5927906A (ja) * 1982-08-07 1984-02-14 Agency Of Ind Science & Technol 導電性重合体の製造法
JPS636563B2 (ja) * 1982-08-07 1988-02-10 Kogyo Gijutsuin

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