JPS584495Y2 - 磁気治療装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来において、永久磁石を用いた磁気治療装置は数多く
存在しているが、いずれも金属質の硬い永久磁石を用い
ていたので、これを身体に装着したときに、磁石の存在
を身体が感するために、不快感を生ずることがあり、殊
に腰等に装着して坐ったり寝たりしたときには、椅子や
寝具と身体の間に存在する永久磁石が身体の一部分のみ
を圧迫するので、治療に際して身体の一部のみを圧迫、
変形させることがあった。

これは磁気治療装置を腰等に装着してバンドにより腰に
纒い付けたときも同様で、身体の一部のみが大きく圧迫
されるので不・決悪か゛非常に強くなる欠点があった。

そして、永久磁石を棒状や帯状としたときには、この棒
状や帯状の永久磁石が硬質な場合には、永久磁石が変形
し難いために上記不快感がより太きくなっていた。

これを解決するために磁性粉末をゴムやプラスチックの
如き可塑性物質に練り込んだ柔軟性に富む永久磁石を用
いることも考慮されるが、この場合柔軟性に富む永久磁
石は磁力線の強さが金属質の永久磁石と比較して大きく
ないことから、充分な治療効果を得られないおそれがあ
った。

本考案は上記に鑑みてなされたもので、治療に充分な強
さの磁力線を保有し、かつ全体として金属的な感じを与
えないようにするという相反する二つの目的を同時に達
成するようにしたもので、中央部に磁力線が強力で硬質
の平面形状が方形の金属質永久磁石を配置し、この金属
質永久磁石の両端に平面形状が方形の柔軟性に富む永久
磁石を配置して永久磁石全体として帯状とし、上記帯状
とした永久磁石の複数本を、間隙をおいて平行に並べて
上記永久磁石群の全体を布帛のカバーで被覆し、該カバ
ーに紐又は帯状のバンドを着脱自在に取付けてなる磁気
治療装置に係るものである。

次に図面について本考案の実施例を説明すると、例えば
希土類コバルト永久磁石、フェライト磁石の如き硬質で
平面形状が方形の金属質永久磁石１と２を二個前べて連
続させ、かつ、上記永久磁石１と２は磁力線によって互
に吸着させる。

上記金属永久磁石１，２の両端には磁性粉末をゴムやプ
ラスチックの如き可塑物で練り込んだ方形の柔軟性に富
む永久磁石３と４を配置して、この柔軟性に富む永久磁
石３，４と上記金属質永久磁石１，２を磁力線によって
吸着させて全体として、厚さがｌ〜３ｍｍ、幅が３〜１
５ｍｍ、長さが５０〜１５０ｙｎｍの帯状の永久磁石と
する。

この帯状の永久磁石の例えば１０゛本の如き複数本を５
〜２０ｍｍの゛間隙をおいて並べ、上記並設した永久磁
石群の表面と裏面にそれぞれビロード、ベルベッドの如
き布帛によって形成した表カバー５と裏カバー６を配設
し、上記永久磁石の周囲を囲むように縫糸７で表カバー
５と裏カバー６を縫製して被複し、かつ、永久磁石が表
カバー５と裏カバー６の間で幾分可動し得るようにし、
上記表カバー５と裏カバーに雌ホック８を固着して磁気
治療装置本体を構威し、この磁気治療装置本体と、上記
雌ホック８に着脱自在とした雄ホック９を固着した伸縮
性を有する帯状のバンド１０又は一端部に雄ホック９を
固着した伸縮性を有する二本の紐１１によって磁気治療
装置を構成して本考案を実施する。

しかして図中１２は金属質永久磁石１，２と柔軟性に富
む永久磁石３，４の裏面に接着剤で貼着し、裏打ちした
金属箔の如き補強材である。

なお、本考案を実施するに際して、磁気治療本体と紐又
は帯状のバンドとの取付は、ホックによらず、両面を当
接させるだけで止着できる着脱自在のいわゆる面ファス
ナーによって行なってもよく、帯状のバンドの一端と他
端には該面ファスナーを設けて、このバンドを環状とし
たときの直径を加減し得るようにしてもよい。

また、上記実施例において最も適当な場合は、永久磁石
の厚さを２ ｍｍ、幅を６ ｍｍ、長さを９９ ｍｍと
し、このうち中央部に長さが１２ｍｍの金属質永久磁石
１，２を二個配置し、その両端に長さが３３ｍｍの柔軟
性に富む永久磁石３，４を配置して全体としての長さを
９Ｑｍｍとし、１個の永久磁石と隣接する永久磁石の間
の間隙をｌＱｍｍとしたときに好結果を得ている。

そして本考案を実施するに際して、磁力線が裏面側より
表面側に多く出るように永久磁石に着磁させ、この表面
側が身体に向くようにすると、全体の磁力線の総量に比
較してより治療効果があることが実験上判明している。

本考案は上記の如くで、金属質の硬度の大きな永久磁石
を帯状の永久磁石の中央に配置し、その両端に柔軟性に
富む永久磁石を配置して全体を帯状としであるから従来
における金属質の硬質なる永久磁石のみを用いた場合と
比較して使用したときに身体に抵抗感を与えることが少
なく、例えば、腰や腹、肩その他の部分に本考案の治療
装置を装着すると、身体を屈折したときにも金属質永久
磁石１と２との突き合せ部と、金属質永久磁石１，２と
柔軟性に富む永久磁石３と４との突き合せ部が屈折し、
しかも柔軟性に富む永久磁石３，４はそれ自身でも外力
によって屈曲するから、運動に際しても抵抗感が生じる
ことが少なく、運動に制限を受けることも少なく、硬質
の永久磁石が身体に当ることによって生ずる不快感を発
生せず、全体として屈折や湾曲が容易であるので、１個
の治療装置で身体の各場所をカバーして治療することが
できる。

また本考案の治療装置では、帯状の永久磁石の複数本を
平行に並べであるので、塊状の永久磁石を分散させて配
置したものと異なって、全体としての磁力線の総量を非
常に大きなものとすることができると共に、患部に作用
する磁力線発生場所の面積が広く、かつ、集中している
ので治療効果が向上するものであり、特に本考案では硬
質で磁力線の強力な金属質永久磁石を中央部に配置しで
あるから、その両端に配置した柔軟性に富む永久磁石が
あまり強力な磁力線を発生させることが出来ないときで
も、全体としては非常に強力な磁力線を発生させること
ができ、磁石部分で強力な磁力線による治療を行なうこ
とができると共に、帯状の永久磁石を並設したもの全体
として金属的な感じを与えないという二つの相反する目
的を同時に達成することができる。

さらに本考案の治療装置ではカバーが布帛であるので、
汗を吸収し、また水蒸気を透過して蒸発させるから、汗
をかいたり、汗疹を生じたりすることがなく、長期間連
続して使用しても不快感を生じないものである。

【図面の簡単な説明】

図面は実施例で、第１図は本考案による磁気治療装置の
一部破断の斜視図、第２図は磁気治療装置本体の部分平
断面図、第３図は永久磁石の斜視図である。 １と２・・・・・・金属質永久磁石、３と４・・・・・
・柔軟性に富む永久磁石、５・・・・・・表カバー、６
・・・・・・裏カバー７・・・・・・縫糸、８・・・・
・・雌ホック、９・・・・・・雄ホック、１０・・・・
・・帯状バンド、１１・・・・・・紐、１２・・・・・
・補強材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央部に磁力線が強力で硬質の平面形状が方形の金属質
   永久磁石を配置し、この金属永久磁線の両端に平面形状
   が方形の柔軟性に富む永久磁石を配置して、永久磁石全
   体として帯状とし、上記帯状とした永久磁石の複数本を
   、間隙をおいて平行に並べて上記永久磁石群の全体を布
   帛のカバーで被覆し、該カバーに紐又は帯状のバンドを
   着脱自在に取付けてなる磁気治療装置。