JPS5844939B2 - 暖房装置

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【発明の詳細な説明】本発明は部屋内の居住域を輻射および対流熱により暖房
し、快適な室内環境をつくり出すことを目的とする暖房
装置に関するものである。

従来の温風暖房装置にあっては居住域に直接温風を吹出
していたために、人体に気流が当って不快感を与え、ま
たこれを考慮して送風量を減らすと温度分布が悪化して
天井附近の温度が高くなってしまう欠点があった。

又、床暖房等の輻射暖房機は、床面温度及び室温が上昇
した時は、上下温度分布が少なく頭寒足熱形で快適であ
るが、床面の立上り速度が遅く、満足な立上りとはいえ
なかった。

その他、床パネル内に、室内面に開孔部を有した通風路
を設け、その通風路に温風を吹き込み、室内へ吹き出す
方法により、室温の立上り速度を早めようとするものは
あるが、暖房開始直後、床パネル内を通って室内へ温風
を吹き出すため、吹出温度が下がってしまい、立上りは
、やはり遅かった。

本発明はこのような従来の欠点を除去したもので、以下
にその実施例を添附図面とともに説明する。

第１図〜第３図において、１は暖房すべき部屋Ａ内に配
置した本体で、上部に吸込口２を、下部に底面吹出口３
と前面吹出口８をそれぞれ有するとともに、内部には熱
交換器４とファンモータ５が設けである。

９は上記底面吹出口３と前面吹出口８とを択一的に開閉
するようにしたシャッターである。

６は床面を兼ねる中空パネル体を示し、これは熱良導材
料でつくられ、先端には部屋Ａの壁面に沿う方向の通風
ロアをもち、また基端は上記本体１の温風吹出口３に接
続しである。

上記の構成において暖房開始時には第２図に示すように
温風吹出口８を開いてこれより温風を居住域内へ直接吹
出し、温風機単体固有の室温立上り速度で居住域内の温
度を立上げ、次いで一定時間後又は温度を検知して今度
は第３図に示すように温風吹出口３を開いて、温風を中
空パネル体内へ吹き込ませ通風する。

そのとき充分に温度上昇した温度の熱が床壁材に伝わり
居住域に輻射、対流熱として放散される。

また中空パネル体の通風ロアより出た温度は部屋Ａの壁
から天井を沿い本体１の吸込口２に吸引されるもので、
ちょうど部屋Ａをつつむような流動形態をとるものであ
る。

したがって室温立上り時には床の中空パネル体６へ温風
を通さず、直接居住域内へ温風を吹き出すため効果的に
室温を上げ、立上り時間が短い。

また室温が上昇した後は、温風を中空パネル体内へ通す
ことにより、床面からの輻射・対流熱によりソフトな暖
房となり、不快な気流は壁面及び天井面へ沿うため人体
へ影響しない。

さらに壁面・天井面からのコールドラフトも防ぐ効果も
ある。

なお、第１図において１０は、床下への放熱を防ぐ断熱
材を示す。

さらに第４図は、中空パネル体６の上部内壁面にフィン
１１を装差し温風から中空パネル体６への熱伝導を向上
したものである。

以上説明したように本発明によれば居住域内の温度むら
がなく、頭寒足熱の理想的な快適暖房を行うことができ
る。

また輻射暖房の欠点である温度立上りの遅れを改善でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す暖房装置の断面図、第
２図、第３図は第１図の動作説明図、第４図は他の実施
例を示す断面図である。１・・・・・・本体、３，８・・・・・・吹出口、６・
・・・・・中空パネル体、７・・・・・・通風口、９・
・・・・・シャッター、１１・・・・・・フィン。