JPS5844367Y2 - ダブルジヤンクシヨン形イオン濃度測定用複合電極 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は溶液中のＰＨ，ＰＨａ及びＰＫ等のイオン濃度
測定用の電極に関するものであり、さらに詳細にはダブ
ルジャンクション形の比較電極と、イオン濃度測定用の
測定電極とを一体に組込んだダブルジャンクション形イ
オン濃度測定用複合電極に関するものである。

ダブルジャンクション形の比較電極とは例えば第１図に
示す様な構成即ち空間２Ｔ及び空間２８を有し空間２７
には内極２９が収納されてかりさらに内部液が充填され
る。

又空間２８には内部液のみが充填され、前記空間２７及
び２８は液絡部３０で連通され、空間２８は液絡部３１
で外部試料と連通される構成からなる。

この様にダブルジャンクション形の比較電極では内極２
９と直接接触している空間２７内の内部液は液絡部３０
．空間２８内の内部液及び液絡部３１を介して外部試料
と連通される構成となって釦り、内極と直接接触する内
部液の試料による汚染を防止したい場合又は、内極と直
接接触する内部液による試料の汚染を極力防止したい場
合に使用される。

次に複合電極とは例えば第２図に示す様な構成即ち、ガ
ラス応答膜３２を先端に有するガラス管３３の内部に内
極３４を収納し内部液を充填しである測定電極の周囲に
液絡部３８を有するガラス製外套管３５を設は該外套管
３５の下端部３６を前記ガラス管３３に融着又はバッキ
ング等で固定し、内極３１を収納して内部液を充填する
構成とすることにより測定電極と比較電極とを一体化し
たものである。

本考案は前記複合電極の比較電極部分を前記ダブルジャ
ンクション形の比較電極とした新規なダブルジャンクシ
ョン形イオン濃度測定用複合電極を提供することを目的
としている。

ダブルジャンクション形の比較電極と測定電極を単に一
体化した複合電極に釦いでは極めて構造が複雑となり、
それだけガラス融着部分が多くなり製作が難かしく、又
急激な温度変化に対して融着による残留歪が作用しガラ
ス筒が破損し易いという欠点がある。

又融着ではなくバッキングにより固定することも考えら
れるが、バッキングが被検液に接した場合、有機溶媒が
被検液に台筐れておればバッキングが侵され使用不能と
なる欠点がある。

ナ釦一般の複合電極において支持管と外筒管の先端部を
スリ合せ構造とし、そのスリ合せ部を液絡部として利用
した技術が提案されているが、スリ合せ部を液絡部とす
ると内部液の流出にばらつきを生じやすく測定誤差、メ
ンテナンスの面で問題がある。

本考案は以上の欠点を解消し、極めて製作容易でかつ精
度の良いダブルジャンクション形複合電極となしたもの
である。

以下本考案の実施例を第３図に従って説明する。

第３図において、１はガラス製円筒形状の支持管でその
先端に近い部分２がテーパー状に形成されていると共に
、先端部にガラス応答膜３が形成されている。

又支持管１の内部には内部液４が充填され、かつ内極５
が挿入配置されており、劇作電極６を構成している。

７は前記支持管１を外套するガラス製円筒管で、先端部
８はテーパー状に形成され、開口されている。

９は前記円筒管Ｉを外套するガラス製円筒形状の外筒管
で、その上下端が前記円筒管１に融着されている。

そして前記先端部８と前記支持管１のテーパ一部２とは
スリ合せ構造で嵌合されていると共に、このスリ合せ部
はシリコングリス又はテフロン（登録商標名）グリス等
の耐薬品性グリスで密封されて釦り、この部分からの被
検液の侵入を防止している。

前記支持管１と前記円筒管７とで形成される空間１０に
は比較電極用の内極１２が挿入され、さらに内部液充填
口１３より内部液が充填される。

一方前記円筒管Ｉと前記外筒管９とで形成される空間１
１には内部液充填口１４より内部液が充填され、両内部
液は前記円筒管１に設けられたセラミック等から成る第
１液絡部１５により連通されて釦り、さらに前記外筒管
９に第２．液絡部１６が設けられてダブルジャンクショ
ン形となっている。

又、１７は円筒管７の上端を封入するキャップ・１８は
円筒管Ｉに対して支持管１の位置を固定すると共に、空
間１０を上端で封止するシリコンゴム製のバッキング、
１９は前記内極１２の白金リード線２１及び温度補償用
サーミスタ２２のリード線２３と外部引出し線２４とを
接続するプリント板（内極５の白金リード線２０は外部
引出し線２４に直接・・ンダ接続されている。

）、２５は前記両白金リード線２０．２１間を絶縁する
テフロン製絶縁管である。

なか、白金リード線２１は支持管１を貫通しているがこ
の貫通部２６は白金封じされている。

本考案に係るダブルジャンクション形イオン濃度測定用
複合電極は以上のように支持管側面と円筒管の先端部を
スリ合せ構造で嵌合すると共に該スリ合せ部を耐薬品性
のグリスで密封し、一方このスリ合せ部から離れた円筒
管側壁部に液絡部を形成したものであるから次のような
利点を有するに至った。

■ 本考案のダブルジャンクション形イオン濃度測定用
複合電極は使用時においては測定電極とダブルジャンク
ション形比較電極とが一体となった複合電極であるため
使用が簡単であり、しかも電極製作時には測定電極と比
較電極を別々に製作できるため支持管と円筒管のガラス
融着ミスにより全体を破棄せざるを得すくするといった
むだもなく製作が簡単であり、急激な温度変化に対して
も比較的強い。

■ 更にスリ合せ部を耐薬品性グリスで密封し、セラミ
ック等より成る液絡部を別に設けているため、内部液の
流出量が調節しゃすぐ、バラツキの少ない一定品質の電
極が製作でき測定誤差も少ない。

【図面の簡単な説明】

第１図はダブルジャンクション形の比較電極ヲ示す縦断
面図、第２図はイオン濃度測定用複合電極を示す縦断面
図、第３図は本考案に係るダブルジャンクション形イオ
ン濃度測定用複合電極を示す縦断面図である。 １・・・・・・ガラス製支持管、２・・・・・・側面、
３・・・・・・ガラス応答膜、４・・・・・・内部液、
５・・・・・・内極、６・・・・・・測定電極、１・・
・・・・ガラス製円筒管、８・・・・・・先端部、９・
・・・・・ガラス製外筒管、１０．１１・・・・・・空
間、１２・・・・・・比較電極用内極、１５．１６・・
・・・・液絡部、２０゜２１・・・・・リード線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端にガラス応答膜３を有するガラス製支持管１の内部
   にリード線２０を有する内極５及び内部液４が収納され
   た測定電極６の前記支持管１の側面２と、ガラス製円筒
   形状の外筒管９で外套され、かつその外筒管９の上下端
   が融着されているガラス製円筒管７の先端部８とがスリ
   合せ構造によう嵌合されているとともに、該スリ合せ部
   が耐薬品性のグリスで密封され、かつ前記支持管１と前
   記円筒管Ｉとで形成される空間１０内にリード線力を有
   する比較電極用内極１２及び内部液が収容され、前記円
   筒管１と前記外筒管９とで形成される空間１１に内部液
   が収容され、さらに前記円筒管Ｉ及び前記外筒管９にそ
   れぞれ液絡部１５，１６が形成されているダブルジャン
   クション形イオン濃度測定用複合電極。