JP2528028Y2 - 複合型pH測定電極 - Google Patents

複合型pH測定電極

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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はpH感応電極と比較電極を一体化した複合型pH
測定電極に関し、特に軸方向にのみ液体を流す液絡部材
を使用し、この液絡部材の外面に金属酸化物を被着し、
この金属酸化物をpH感応膜として使用するようにした複
合型pH測定電極に関する。
従来の技術 周知のように、溶液のpHを測定するpHメータには従来
よりガラスをpH感応膜とするガラス電極及び比較電極が
使用されており、これらの電極には甘コウ、塩化銀など
の塩素イオンとの化学平衡反応を利用した内極が使用さ
れている。近年では、例えば、ごく少量の液体、小さな
ビーカや試験管の液体を測定したい、果肉等に突き刺
す、紙、皮膚などの平面を測定したいなど要求が多様化
しているため、ガラス電極と比較電極とを組み合せて一
体化した複合型pH測定電極も提供されている。
第5図はガラス電極と比較電極とを組み合せた従来の
複合型pH測定電極の一例を示す概略断面図である。この
複合型pH測定電極はその容器が二重ガラス管構造を有
し、内側のガラス管1とその先端に結合された特殊ガラ
ス膜で作られた球形状のpH感応膜2とガラス管1の内部
に設置された内極3とによってガラス電極が構成され、
また、液絡部4を備えた外側のガラス管5とこのガラス
管5の内部に設置された内極6とによって比較電極が構
成され、それぞれの内極3及び6はリード線7及び8を
通じて図示しない測定回路に接続される。
考案が解決しようとする課題 このように、従来はガラス電極を使用しているため、
電極構造が複雑になり、かつガラスの接合等の特殊技術
を必要とするので、組立てに時間を要するとともに、製
造から組立てまでの工程において熟練した技術を必要と
する難点があった。また、ガラス電極は高インピーダン
ス(50MΩ程度)であるため、絶縁不良を生じる重大な
欠点があった。さらに、ガラス電極は球形状をしている
ため、例えば、試験管のように管径の小さい細い管体中
の液体を測定したい場合や果肉等に突き刺して測定した
い場合、或は紙、皮膚などの平面を測定したい場合には
不向きであった。
従って、本考案の目的は、構造の簡単な、製造から組
立てまで熟練した技術を必要としない、低インピーダン
スの、しかも種々の用途に使用可能な複合型pH測定電極
を提供することである。
課題を解決するための手段 上記目的は本考案に係るpH測定電極によって達成され
る。要約すれば、本考案は、内部に既知の一定pHの溶液
が入れられた内側管体と、該内側管体内の溶液と少なく
とも一部分が接触する比較電極のpHに応答する金属酸化
物からなる内極と、前記内側管体の外側に所定の間隔を
もって配置された外側管体と、軸方向にのみ液体を流す
液絡部材と、該液絡部材の外面に被着され、pH感応膜と
して作用する金属酸化物とを具備し、前記液絡部材は、
この液絡部材に被着された前記pH感応膜として作用する
金属酸化物が前記外側管体の内部及び外部にそれぞれ位
置するようにして、前記内側管体及び外側管体を貫通し
て液密状態に取り付けたことを特徴とする複合型pH測定
電極である。
実施例 以下、本考案の実施例について添付図面を参照して詳
細に説明する。
第1図は本考案による複合型pH測定電極の第1の実施
例を示す概略断面図である。この複合型pH測定電極は、
内部に既知の一定pHの溶液10が入れられた内側管体11
と、この内側管体11内の溶液10中に浸漬された比較電極
の内極12と、前記内側管体11の外側に所定の間隔をもっ
て同軸的に配置された外側管体13と、軸方向にのみ液体
を流す液絡部材14と、この液絡部材14の外面に、例えば
スパッタリングによって製膜され、pH感応膜として作用
する金属酸化物膜15とを具備し、このpH感応膜として作
用する金属酸化物膜15が前記外側管体13の内部及び外部
にそれぞれ位置するようにして、前記液絡部材14を前記
内側管体11及び外側管体13を貫通して液密状態に取り付
けたものである。
上記pH感応膜として作用する金属酸化物膜15には、内
側管体11と外側管体13との間の空間に位置する部分にお
いて、リード線16が電気的に接続され、このリード線16
は内側管体11内の溶液10及び外側管体13の外側のpH被測
定溶液(図示せず)と接触しないようにこの空間内を通
り、管体11、13の上端開口を閉鎖するキャップ17を貫通
して図示しない測定回路の入力ジャックに接続される。
また、比較電極の内極12もリード線18により図示しない
測定回路の入力ジャックに接続される。
上記液絡部材14はpH感応膜として作用する金属酸化物
膜15の支持体を兼ねており、軸方向にのみ液体を流すも
のであれば任意の形状、寸法及び材質のものが使用でき
るが、本実施例では円筒形状の直孔性セラミックを使用
した。直孔性セラミック以外の、例えばガラス管内に保
持されたガラス繊維束やガラス管の先端に雲母、脱脂
綿、セラミックなどの液絡物質をはめたもの等の他の液
絡部材が使用できることは勿論である。また、pH感応膜
となる金属酸化物膜15としては、例えば、酸化イリジウ
ム、酸化パラジウム、酸化チタンなどの金属酸化物が使
用でき、スパッタリング、CVDなどの真空薄膜製造技術
によって液絡部材14の外面上に製膜される。本実施例に
おいては酸化イリジウムを使用した。なお、本実施例で
は、pH感応膜となる金属酸化物膜15はその全面に、水素
イオンは通すが他の大きなイオンや化合物は通さない多
数個の孔を有する多孔質の絶縁膜19が被着されており、
pH感応膜の選択性を高め、測定精度を向上させている。
この多孔質の絶縁膜19としては、例えば、アルミナ(Al
2O3)、五酸化タンタル(Ta2O5)、二酸化ケイ素(Si
O2)などの無機系の絶縁物質やフッ素樹脂などのプラス
チック材料が使用でき、スパッタリング、CVDなどの真
空薄膜製造技術、或は金属アルコキシドを原料としたデ
ィップコーティング法などによって製膜される。この絶
縁膜19は製膜条件によって多孔性膜にも無孔性膜にもな
るので、製膜する際に、必要とするイオンを通す多数個
の孔が形成されるように製膜条件を適当に制御すること
が好ましい。また、金属酸化物膜15の外側管体13内に位
置する部分はpH感応膜として作用しないので、絶縁膜19
は金属酸化物膜15のpH被測定溶液(被検液)と接触する
接液部分のみに被着するだけで十分である。
なお、上記第1の実施例では内側管体11及び外側管体
13として円筒状のガラス管を使用したが、これら管体の
形状及び材質は任意に変更できるものである。例えば、
フッ化水素酸系の溶液のpHを測定する場合には、フッ化
水素酸に腐食されない材質の管体を使用することにな
る。
第2図は本考案による複合型pH測定電極の第2の実施
例を示す概略断面図である。本実施例では、pH感応膜と
して作用する金属酸化物膜15にリード線を接続せず、代
りに、この金属酸化物膜15の後部が位置する外側管体13
と内側管体11との間の空間内に、既知のpH一定の溶液20
を入れ、この溶液20中に通常の構成の内極21を浸し、こ
の内極21よりリード線22を引き出し、pH感応膜(金属酸
化物膜15)で感知した電位を内極21を通じて外部回路に
取り出すように構成したものである。他の構成は上記第
1の実施例と同様であるので、対応する部分に同一符号
を付してその説明を省略する。
このように、内極21を通じてpH感応電極の感知電位を
取り出すようにすると、比較電極とのバランスが一層良
好に取れるので、測定精度がさらに向上するという利点
がある。なお、内極21は任意の構成のものが使用でき、
例えば、第3図(A)に示すように、所定の形状及び寸
法の絶縁性の電極支持体23と、この支持体23の1つの面
に、例えばスパッタリングによって製膜された電極とな
る金属酸化物膜24と、この金属酸化物膜24の全面に、例
えば同様にスパッタリングによって被着された多孔質の
絶縁膜25とから内極21を構成しても、或は第3図(B)
に示すように、導電性金属板26の全面に絶縁物質27を被
着し、これに金属酸化物膜24を製膜し、この金属酸化物
膜24の全面に多孔質の絶縁膜25を製膜したものでも良
い。電極となる金属酸化物膜24は前記pH感応膜となる金
属酸化物膜15と同じ組成のものであり、同じ方法により
製膜される。本実施例では酸化イリジウムを使用してい
るが、これに限定されるものではない。
この金属酸化物膜24はそのほぼ半分がpH一定の溶液20
と接触するように隔壁28に液密状態に取り付けられ、溶
液20と非接触の金属酸化物膜24の上端部或は金属板26の
上端部に接続されたリード線29を通じてpH感応電極で感
知された電位が外部回路に供給される。また、多孔質の
絶縁膜25も前述の多孔質の絶縁膜19と同じ材料のもので
あり、前述した方法によって金属酸化物膜24の全面に被
着される。なお、金属酸化物膜24が浸漬する溶液20はpH
が一定であり、絶縁膜25がなくても特性に悪影響を与え
ないので、絶縁膜25は必ずしも金属酸化物膜24に被着す
る必要はない。ただし、絶縁膜25があると、この絶縁膜
が金属酸化物膜の保護膜として機能する効果もあるの
で、取り扱いが容易になるという利点がある。
比較電極の内極12についても第3図(A)及び(B)
に示す構成のものが使用できるし、勿論、図示以外の任
意の構成の内極を使用しても良い。
上記電極支持体23は金属酸化物膜24の支持体として機
能するもので、本実施例では5×5mm、厚さ0.5mmのサフ
ァイヤよりなる絶縁物の板状体が使用されているが、サ
ファイヤ以外の他の絶縁物、例えば、ガラス、セラミッ
クスなどの無機材料やポリ塩化ビニル(PVC)、フッ素
樹脂などのプラスチック材料を使用してもよい。また、
支持体23の形状や寸法も任意に選択できるものであり、
例えば、棒状体、円筒及び角筒状体等の種々の形状の支
持体が使用できる。
上記金属板26としては、アルミニウム、タンタル、白
金、チタン、イリジウムなど導電性を有するものであれ
ばどんな金属でも良い。また、金属板26の全面に被着さ
れる絶縁物質27としては、アルミナ(Al2O3)、五酸化
タンタル(Ta2O5)、二酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ
素(Si3N4)などの絶縁性の酸化物、窒化物とフッ素樹
脂などのプラスチック材料が使用できる。絶縁物質27は
自然酸化膜を利用しても良いし、スパッタリング、CVD
などの真空薄膜製造技術、加熱酸化、金属アルコキシド
を材料としたディップコーティング法などの製造方法を
使用して形成しても良い。なお、第3図(B)では金属
酸化物膜24と金属板26との間に絶縁物質27が存在しない
が、金属板26には初めにその全面に絶縁物質27が被着さ
れており、金属酸化物膜24を、例えばスパッタリング被
着することによってその間にある絶縁物質が除去され、
金属酸化物膜24は金属板26と電気的に強固に接続され
る。従って、金属酸化物膜24を形成する部分の絶縁物質
を予め金属板26から除去しておく必要はない。
さらに、第3図(C)に示すように、液絡部材14の外
面の前記pH感応膜となる金属酸化物膜15の上部に、所定
の間隔を置いて、例えば、スパッタリングによって上記
金属酸化物膜24を製膜し、この金属酸化物膜24の全面
に、同じくスパッタリングによって上記多孔質の絶縁膜
25を製膜したものをpH感応電極の内極としても良い。こ
の場合、金属酸化物膜24はそのほぼ半分が中間管体30と
内側管体11との間の空間に位置し、残りのほぼ半分が中
間管体30と外側管体13との間の空間に位置してpH一定の
溶液20と接触するようにし、上記中間管体30と内側管体
11間の空間に位置する金属酸化物膜24の上端部にリード
線29を接続して溶液20と非接触状態でこのリード線29を
容器外部に導出し、pH感応電極で感知された電位を、金
属酸化物膜24及びリード線29を通じて、外部回路に供給
するように構成する。本実施例によれば、2つの電極が
1つの液絡部材上に形成できるので、作業性が一層向上
するという利点がある。また、比較電極とのバランスが
良好に取れるという利点もある。この金属酸化物膜24は
内極であるので、前述したように絶縁膜25はなくても良
い。
第4図(A)及び(B)は本考案による複合型pH測定
電極の第3の実施例を示す概略断面図である。本実施例
のpH測定電極はpH感応電極が針状に形成され、かつ軸方
向に移動可能に構成されており、例えば試験管のように
管径の小さい細い管体中の液体のpHを測定したい場合や
果肉等に突き刺してそのpHを測定したい場合等において
特に有用なものである。
同図(A)に示すように、上記針状のpH感応電極31は
導電性金属の細い棒状体32(本実施例では直径0.5mmの
タンタルの棒体の表面に五酸化タンタル(Ta2O5)の被
膜を形成したもの)と、その先端に、例えばスパッタリ
ングによって製膜された金属酸化物膜33(本実施例では
酸化イリジウム)とから構成されており、この金属酸化
物膜33の全面に前述した多孔質の絶縁膜(図示せず)が
被着されている。棒状体32の外周には金属の管体34(本
実施例では外径が1mm、内径が0.7mmのSUSのチューブ)
がかぶせられており、棒状体32の先端及び後端はこの金
属の管体34の先端及び後端からそれぞれ突出している。
実際には、第4図(B)に同図(A)の部分Bを拡大し
て示すように、棒状体32はその外周に絶縁チューブ35
(本実施例ではポリイミドのチューブ)をかぶせてから
金属の管体34中に挿入されるので、棒状体32と管体34と
は電気的に絶縁されている。また、管体34の先端には軟
質の絶縁物質36(本実施例ではエポキシ樹脂)が被着さ
れている。
棒状体32の後部は金属の管体34の後部とともにボルト
形状の絶縁性支持体38(本実施例ではポリ塩化ビニル)
中に埋設されており、棒状体32の後端に接続されたリー
ド線37はこの絶縁性支持体38中を通ってその端部に取り
付けられた接続端子39に接続されている。この接続端子
39にはリード線40が接続されており、pH感応電極で感知
された電位はこのリード線40を介して外部の測定回路に
供給される。
一方、ほぼ円筒形状の絶縁性カバー41(本実施例では
外径が8〜10mmのポリ塩化ビニル)が金属の管体34の外
周に配設され、管体34はこの絶縁体カバー41内に保持さ
れた絶縁チューブ42(本実施例ではフッ素樹脂のチュー
ブ)内に密接し、かつ軸方向に摺動自在に配置されてい
る。また、棒状体32及び管体34の後部を支持するボルト
形状の絶縁性支持体38に形成されたねじ部と絶縁性カバ
ー41の後部内面に形成されたねじ部とが螺合し、pH感応
電極31、即ち棒状体32及び管体34が軸方向に移動できる
ように構成されている。勿論、ねじ以外の既知の他の移
動機構を使用しても良い。さらに、絶縁性カバー41の前
部内面に凹部が形成されており、この凹部内に注入され
た既知の一定pHの溶液43とこの溶液43内に浸漬された電
極44とによって比較電極が構成されている。上記凹部の
開口端には多孔質の絶縁材45(本実施例ではスポンジ)
が嵌合されており、凹部内の溶液43はこの多孔質の絶縁
材45を通じてpH被測定溶液(図示せず)中にしみ出すよ
うになっている。即ち、この多孔質の絶縁材45は液絡部
材として機能するものである。上記電極44は比較電極の
内極として作用するもので、感知した電位はこの電極44
に接続されたリード線46を通じて絶縁性カバー41に取り
付けられた接続端子47に供給され、さらに、この接続端
子47に接続されたリード線48を通じて外部の測定回路に
供給される。
上記構成の複合型pH測定電極によれば、pH感応電極31
が針状形状であるので、上述したように果肉等に突き刺
してそのpHを測定したい場合や、試験管のように管径の
小さい細い管体中の液体のpHを測定したい場合等に非常
に好便に使用できる。また、非常に小型に構成でき、か
つpH感応電極が軸方向に移動可能であるから、被測定物
体や溶液の形状、寸法、容量等に合わせてpH感応電極の
位置を設定することができ、従って、種々の用途に使用
できるという利点がある。さらに、pH感応膜だけを交換
できるという利点もある。
なお、上記実施例ではpH感応膜として作用する金属酸
化物として酸化イリジウムを使用した場合について説明
したが、類似する性質の酸化パラジウムや酸化チタンな
どの他の金属酸化物を使用した場合にも、上記実施例と
同様の作用効果が期待できるものである。また、管体や
液絡部材、内極の構成及び形状、使用する材料、金属酸
化物膜や多孔質絶縁膜を製膜する方法等は実施例のもの
に限定されるものではない。
考案の効果 上述のように、本考案による複合型pH測定電極は、pH
感応膜が金属酸化物より形成され、かつこの金属酸化物
が軸方向にのみ液体を流す液絡部材上に被着された構成
を有するから、ガラス電極に比べて電極構造が簡単であ
り、組立て時間が短縮される。従って、製造効率が向上
し、量産化しやすくなる。また、製造から組立てまでの
工程において熟練した技術を必要としない。しかも、内
部抵抗が低い(5〜10KΩ)ので、ガラス電極のように
絶縁不良が生じることがない。さらに、液絡部材の微小
化が可能であるので、例えば針状の非常に細い複合型pH
測定電極が提供でき、試験管のように管径の小さい細い
管体中の液体を測定したい場合や果肉等に突き刺して測
定したい場合、或は紙、皮膚などの平面を測定したい場
合にも好便に使用できるし、従来のpHメータにそのまま
使用できる等の顕著な効果がある。更に、内極の内部液
として従来の塩化カリウムの代わりにpHが一定の溶液を
使用することができるので、液絡部材での目詰まりが防
止され、電極の寿命を長くし得るという効果もある。
かくして、本考案によるpH測定電極はガラス電極を使
用している分野は勿論のこと、ガラス電極を使用するこ
とができない分野、例えば、フッ化水素酸系の溶液のpH
の測定等においても使用することができる。その上、pH
感応膜を多孔質の絶縁膜で被覆した場合には、選択性が
高くなるばかりでなく、この絶縁膜が保護膜として機能
する効果もある。また、金属酸化物をpH感応膜としてい
るので、上述の特徴以外に、ガラス電極と比較して、長
期間空気中に保存した後でも高速応答する、内部抵抗が
数KΩ程度と低いので、ノイズ対策が簡単である、飽和
KCl中に保存した後でも高速応答する、機械的強度があ
り、割れたりしない等の特徴もあるので、上述の特徴及
びこれらの特徴を生かした新しい分野への進出が期待で
きるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による複合型pH測定電極の第1の実施例
を示す概略断面図、第2図は本考案による複合型pH測定
電極の第2の実施例を示す概略断面図、第3図(A)、
(B)及び(C)はそれぞれ内極の変形例を示す概略断
面図、第4図(A)は本考案による複合型pH測定電極の
第3の実施例を示す概略断面図、第4図(B)は同図
(A)の部分Bを拡大して示す概略断面図、第5図は従
来の複合型pH測定電極の一例を示す概略断面図である。 12:比較電極の内極 14:液絡部材 15:金属酸化物膜 19:多孔質の絶縁膜 21:pH感応電極の内極 23:絶縁性の電極支持体 24:金属酸化物膜 25:多孔質の絶縁膜 26:導電性金属板 27:絶縁物質

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に既知の一定pHの溶液が入れられた内
    側管体と、該内側管体内の溶液と少なくとも一部分が接
    触する比較電極の、pHに応答する金属酸化物からなる内
    極と、前記内側管体の外側に所定の間隔をもって配置さ
    れた外側管体と、軸方向にのみ液体を流す液絡部材と、
    該液絡部材の外面に被着され、pH感応膜として作用する
    金属酸化物とを具備し、前記液絡部材は、この液絡部材
    に被着されたpH感応膜として作用する金属酸化物が前記
    外側管体の内部及び外部にそれぞれ位置するようにし
    て、前記内側管体及び外側管体を貫通して液密状態に取
    り付けたことを特徴とする複合型pH測定電極。
  2. 【請求項2】前記内側管体と外側管体との間の空間に既
    知の一定pHの溶液を注入するとともに、該溶液と少なく
    とも一部分が接触する、pHに応答する金属酸化物からな
    る内極を設置し、該内極を通じて前記pH感応膜で感知さ
    れた電位を外部に取り出すようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載の複合型pH測定電極。
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