JPS5844069Y2 - 船舶の甲板被覆構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は船舶の甲板被覆構造に関する。

従来、船舶居住区、例えば居住室トよび衛生、厨房室は
通常船尾の機関室上部に構成される例が多く、したがっ
て主機関、補機類などの振動源により振動、騒音（固体
音）か伝播し居住性を不良にしている。

この振動、騒音の多くは鋼構造物によって伝播するので
居住区を鋼構造物力・ら遊離させることによってその対
策は有効である。

しかしながら一般に居住室の床板すなわち甲板上はラテ
ックス型被覆材を直接床面に敷設してあり、斗た衛生、
厨房室の鋼製床板は直接セメントを塗布した構造である
ため、前記鋼構造物を伝達してきた固体音を吸音、遮断
することができず、乗組員等よりきびしい騒音規制を行
なうように要求されていた。

本考案は上記問題点を解決し得る船舶の甲板被覆構造を
提供するもので、以下、その一実施例を図面に基づき説
明する。

１は船舶の居住区位置における甲板で、該甲板１上に居
住室あるいは衛生、厨房室等が構成されており、２はそ
の側壁を構成する鋼板である。

３は上記甲板１上に適当間隔を保って立設されたスタッ
ドピンで、後述のロックウールボード４の移動を阻止す
るためのものである。

上記ロックウールボード（岩綿板）４は、その繊維方向
が甲板１と平行になるように且つ前記スタッドピン３を
埋設するようにして甲板１上に複数個積層して設けられ
て、緩衝効果を有するものである。

５は上記ロックウールボード４上に張設された防水紙、
６は該防水紙５上に敷設された金網である。

該金網６の端部は、鋼板２の側部に金網止めど−ス７を
介して固着されている。

そして、８，９は上記金網６上に設けられた複層（単層
でも良い）の甲板被覆材で、ｆｌｌｔばセメント、ある
いはラテックス型被覆材が使用されている。

なお、前記防水紙５は甲板被覆材８，９からの漏水を防
止するもので、また前記金網６は、その上方力・らの圧
縮による緩衝効果を損なわないようにすると共に甲板被
覆材８．９の表面にクラックが発生するのを防止するた
めのものである。

そして、上述の甲板被覆構造物１０と鋼板２との間及び
鋼板２近傍の甲板１とロックウールボード４との間に亘
って、例えばアスベストクロスよりなる吸音材１１が介
装されている。

このような構成によると、船舶に搭載された主機関、補
機類から居住区内に伝播してきた固体振動及び騒音のほ
とんどは甲板１かも伝わるが、甲板１上のロックウール
ボード４によって吸収さへそして甲板被覆材８．９によ
ってさらに減じられる。

きた、騒音の一部は居住区の側壁である鋼板２からも伝
わるが、このものは吸音材１１によって吸収される。

以上のように、本考案の船舶の甲板被覆構造によれば、
船舶の居住区の床部を構成する甲板上にロックウールボ
ードな介在させて甲板被覆材を設けたので、鋼構造物を
伝わってきた振動及び騒音を効果的に吸収遮断すること
ができ、斗た、ロックウールボードを甲板と平行の積層
状に設けたので、例えば縦状の並列に設けたものよりも
コストが安いものである。

更に、ロックウールボードと甲板被覆材との間に防水紙
と金網を介在させたので、甲板被覆材からの漏水防止と
甲板被覆材のクラック防止を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す断面図である。 １・・・・・・甲板、３・・・・・・スタッドピン、４
・・・・・・ロックウールボード、５・・・・・・防水
紙、６・・・・・・金網、８゜９・・・・・・甲板被覆
材、１１・・・・・・吸音材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 甲板上に適当間隔を保ってスタッドピンを立設’ｍ
   該スタンドピンを埋設するようにして上記甲板上に複数
   個のロックウールボードを積層して設け、該ロックウー
   ルボード上に防水紙を張設し、該防水紙上に金網を敷設
   し、該金網上に単層斗たは複層の甲板被覆材を設けたこ
   とを特徴とする船舶の甲板被覆構造。