JP2583630B2 - 防音二重床構造 - Google Patents
防音二重床構造Info
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- JP2583630B2 JP2583630B2 JP2005210A JP521090A JP2583630B2 JP 2583630 B2 JP2583630 B2 JP 2583630B2 JP 2005210 A JP2005210 A JP 2005210A JP 521090 A JP521090 A JP 521090A JP 2583630 B2 JP2583630 B2 JP 2583630B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、防音二重床構造に関し、詳しくはコンクリ
ート床スラブ等からなる床下地上に複数の床パネル材が
適宜高さの支持脚体を介して分散して並置されてなる二
重床の防音構造に関する。
ート床スラブ等からなる床下地上に複数の床パネル材が
適宜高さの支持脚体を介して分散して並置されてなる二
重床の防音構造に関する。
(従来の技術) 上記二重床としては、主として中高層のビルやマンシ
ョン等の床に採用されており、床パネル材の下面に該床
パネル材を支持するレベル調節可能な複数の支持脚体を
備えた床パネルがコンクリート床スラブ等からなる床下
地上に上記支持脚体を介して並置されることにより、上
記床パネル材の下方に床下空間が形成される所謂置床と
呼ばれる構造が知られている。
ョン等の床に採用されており、床パネル材の下面に該床
パネル材を支持するレベル調節可能な複数の支持脚体を
備えた床パネルがコンクリート床スラブ等からなる床下
地上に上記支持脚体を介して並置されることにより、上
記床パネル材の下方に床下空間が形成される所謂置床と
呼ばれる構造が知られている。
そして、このような二重床構造は、床下地上面の不陸
を支持脚体により吸収できるため床下地を平滑化する手
間が不要であるという利点、及び床パネル材の下方に床
下空間が水平方向に連続しているため床下地上面での配
管、配線工事が容易であるという利点を有しているの
で、上記の中高層建築物で広く採用されている。
を支持脚体により吸収できるため床下地を平滑化する手
間が不要であるという利点、及び床パネル材の下方に床
下空間が水平方向に連続しているため床下地上面での配
管、配線工事が容易であるという利点を有しているの
で、上記の中高層建築物で広く採用されている。
(発明が解決しようとする課題) しかるに、上記二重床構造における床パネル材の上面
に床衝撃力が加わり、該床パネル材の振動によって床下
空間の空気が振動した場合、該床下空間が水平方向に連
続しているため、床下空間の空気振動は水平方向に拡散
して広い範囲に伝達される。
に床衝撃力が加わり、該床パネル材の振動によって床下
空間の空気が振動した場合、該床下空間が水平方向に連
続しているため、床下空間の空気振動は水平方向に拡散
して広い範囲に伝達される。
特に、床パネル材を支持する支持脚体に床衝撃力の伝
達を防止する弾性体が取り付けられている場合には、床
衝撃時における弾性体の圧縮及び復元の繰返しによって
床パネル材が上下に反発振動し易いため、床パネル材の
振動が長時間続き且つその減衰が遅いので、床下空間で
の空気振動が長時間続くという問題がある。
達を防止する弾性体が取り付けられている場合には、床
衝撃時における弾性体の圧縮及び復元の繰返しによって
床パネル材が上下に反発振動し易いため、床パネル材の
振動が長時間続き且つその減衰が遅いので、床下空間で
の空気振動が長時間続くという問題がある。
このため、上記のような二重床構造においては、階上
で発生した床衝撃音が階下へ大きな衝撃音となって伝達
され、該床衝撃音が長時間に亘って続くことになり、防
音性能が十分でないという問題がある。
で発生した床衝撃音が階下へ大きな衝撃音となって伝達
され、該床衝撃音が長時間に亘って続くことになり、防
音性能が十分でないという問題がある。
このような床下空間での床衝撃音を低減させるものと
して例えばグラスウールマット等の吸音材料を床下地上
に配置した構造があるが、床下地上に吸音材を設置する
と配管や配線等の障害になるという問題があった。
して例えばグラスウールマット等の吸音材料を床下地上
に配置した構造があるが、床下地上に吸音材を設置する
と配管や配線等の障害になるという問題があった。
上記に鑑み、本発明は、配管、配線工事の作業性を損
なうことなく防音性に優れた二重床構造を得られるよう
にすることを目的とする。
なうことなく防音性に優れた二重床構造を得られるよう
にすることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため、本発明は、床パネル材の
側端部に仕切板を設けて、該仕切板により各床パネル材
の下方に形成された床下空間の上層部同志を仕切ること
により、床下空間での空気振動の拡散を防止するもので
ある。
側端部に仕切板を設けて、該仕切板により各床パネル材
の下方に形成された床下空間の上層部同志を仕切ること
により、床下空間での空気振動の拡散を防止するもので
ある。
具体的に本発明が講じた解決手段は、コンクリート床
スラブ等からなる床下地上に複数の方形状の床パネル材
がレベル調節可能な複数の支持脚体を介して並置され、
上記床パネル材の下方に床下空間が形成されてなる防音
二重床構造を対象とし、上記床パネル材の側端部に、上
記床下空間高さの3分の1以上で且つ該床下空間高さよ
り低い高さを有し、各床パネル材の下方に形成された床
下空間の上層部同志を互いに仕切る仕切板が設けられて
いる構成とするものである。
スラブ等からなる床下地上に複数の方形状の床パネル材
がレベル調節可能な複数の支持脚体を介して並置され、
上記床パネル材の下方に床下空間が形成されてなる防音
二重床構造を対象とし、上記床パネル材の側端部に、上
記床下空間高さの3分の1以上で且つ該床下空間高さよ
り低い高さを有し、各床パネル材の下方に形成された床
下空間の上層部同志を互いに仕切る仕切板が設けられて
いる構成とするものである。
(作用) 上記の構成により、床パネル材の側端部に、床下空間
高さの3分の1以上で且つ該床下空間高さより低い高さ
を有し、各床パネル材の下方に形成された床下空間の上
層部同志を互いに仕切る仕切板を設けたため、床下空間
での空気振動は仕切板によって反射されるので、空気振
動は、床下空間を水平方向へ拡散し難いと共に、仕切板
による反射を繰返しながら振動エネルギーを消耗するの
で短時間で減衰する。この場合、仕切板はその高さが床
下空間高さより低いため、床パネル材の上面に床パネル
材を曲げ変形させるような大きな床衝撃力が加わって
も、床衝撃力が加わった床パネル材下方の床下空間は閉
空間となることがなく太鼓現象が生じない。
高さの3分の1以上で且つ該床下空間高さより低い高さ
を有し、各床パネル材の下方に形成された床下空間の上
層部同志を互いに仕切る仕切板を設けたため、床下空間
での空気振動は仕切板によって反射されるので、空気振
動は、床下空間を水平方向へ拡散し難いと共に、仕切板
による反射を繰返しながら振動エネルギーを消耗するの
で短時間で減衰する。この場合、仕切板はその高さが床
下空間高さより低いため、床パネル材の上面に床パネル
材を曲げ変形させるような大きな床衝撃力が加わって
も、床衝撃力が加わった床パネル材下方の床下空間は閉
空間となることがなく太鼓現象が生じない。
また、仕切板の高さを床下空間高さより低い高さに形
成したため、仕切板の下端と床下地上面との間に空間が
形成されるので、床パネル材に加わる床衝撃力が直接床
下地に伝播されないと共に、仕切板が床下地上の配管や
配線の邪魔になることがない。
成したため、仕切板の下端と床下地上面との間に空間が
形成されるので、床パネル材に加わる床衝撃力が直接床
下地に伝播されないと共に、仕切板が床下地上の配管や
配線の邪魔になることがない。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図及び第2図は本発明の一実施例に係る防音二重
床構造Aを示し、該防音二重床構造Aは、コンクリート
床スラブ等からなる床下地1の上に複数の正方形状の床
パネル材2が複数の支持脚体3を介して並置され、床パ
ネル材2の上面に捨張り材4を介して床仕上げ材5が敷
設されており、床下地1と床パネル材2との間に床下空
間6が形成されてなるものである。
床構造Aを示し、該防音二重床構造Aは、コンクリート
床スラブ等からなる床下地1の上に複数の正方形状の床
パネル材2が複数の支持脚体3を介して並置され、床パ
ネル材2の上面に捨張り材4を介して床仕上げ材5が敷
設されており、床下地1と床パネル材2との間に床下空
間6が形成されてなるものである。
床仕上げ材5としては木質フロア材やカーペット材等
を適宜使用でき、また、捨張り材4としては合板等を適
宜使用できる。
を適宜使用でき、また、捨張り材4としては合板等を適
宜使用できる。
床パネル材2としては、合板やパーティクルボード等
の木質板、木質セメント板或いは金属製成形パネル等を
用いることができ、その上に敷設される捨張り材4、床
仕上げ板5及び床上荷重を支持できる程度の剛性を有し
ておれば適宜選択可能である。また、平面形状について
は正方形に限られず、長方形状であってもよい。
の木質板、木質セメント板或いは金属製成形パネル等を
用いることができ、その上に敷設される捨張り材4、床
仕上げ板5及び床上荷重を支持できる程度の剛性を有し
ておれば適宜選択可能である。また、平面形状について
は正方形に限られず、長方形状であってもよい。
支持脚体3は、床下地1の上面に載置される円錐台状
の弾性体3aと、該弾性体3aに立設された高さ調節用の調
節ボルト3bとを有し、調節ボルト3bを回転することによ
りレベル調節が可能である。
の弾性体3aと、該弾性体3aに立設された高さ調節用の調
節ボルト3bとを有し、調節ボルト3bを回転することによ
りレベル調節が可能である。
なお、支持脚体3は床パネル材2と必ずしも一体でな
くてもよく、床パネル材2を木材ブロック等を介して支
持脚体3で支持してもよい。
くてもよく、床パネル材2を木材ブロック等を介して支
持脚体3で支持してもよい。
本実施例の特徴として、床パネル材2の隣接する二側
端面の各々に、水平方向に長い長方形状の仕切板7,7が
ビス止めされており、該仕切板7,7によって隣り合う床
パネル材2下方の床下空間6の上層部同志が互いに仕切
られている。
端面の各々に、水平方向に長い長方形状の仕切板7,7が
ビス止めされており、該仕切板7,7によって隣り合う床
パネル材2下方の床下空間6の上層部同志が互いに仕切
られている。
仕切板7の材質としては、合成樹脂、厚紙、木質材、
金属材、無機質材、木質セメント複合材、繊維板等を適
宜選択して用いることができ、床下空間6での空気振動
を反射して拡散を防止し得る程度の面密度を有しておれ
ばよい。また、仕切板7の床パネル材2への取付強度に
ついては、床パネル材2に加わる衝撃力によって仕切板
7が脱落しない程度でよく、取付方法についても上記の
ビス止めのほか接着剤による接着等適宜のものでよい。
金属材、無機質材、木質セメント複合材、繊維板等を適
宜選択して用いることができ、床下空間6での空気振動
を反射して拡散を防止し得る程度の面密度を有しておれ
ばよい。また、仕切板7の床パネル材2への取付強度に
ついては、床パネル材2に加わる衝撃力によって仕切板
7が脱落しない程度でよく、取付方法についても上記の
ビス止めのほか接着剤による接着等適宜のものでよい。
仕切板7の高さとしては次のように設定することが好
ましい。
ましい。
すなわち、仕切板7の高さの上限としては、床面に衝
撃力が加わり、床パネル材2が撓んでも仕切板7の下端
が床下地1の上面に当接しない程度の空間例えば10mm以
上の空間が、仕切板7下端と床下地上面1との間に形成
されるようにすることが好ましい。また、床下地1上に
配管や配線等の床下設備8が設けられる場合には、この
床下設備8に仕切板7の下端が当接しないよう、仕切板
7下端と床下地上面1との間に20〜50mm程度の空間を設
けておくことが好ましい。
撃力が加わり、床パネル材2が撓んでも仕切板7の下端
が床下地1の上面に当接しない程度の空間例えば10mm以
上の空間が、仕切板7下端と床下地上面1との間に形成
されるようにすることが好ましい。また、床下地1上に
配管や配線等の床下設備8が設けられる場合には、この
床下設備8に仕切板7の下端が当接しないよう、仕切板
7下端と床下地上面1との間に20〜50mm程度の空間を設
けておくことが好ましい。
また、仕切板7の高さの下限としては床下空間6の高
さの3分の1以上であることが好ましい。その理由は以
下の通りである。すなわち、第7図は、床下空間6の高
さが100mmの場合において、仕切板7下端と床下地1上
面との間隔であるクリアランスと軽量床衝撃音レベルと
の関係を示したものであって、同図から明らかなよう
に、クリアランスが100mmから67mmまでの間ではクリア
ランスが小さくなるにつれて床衝撃音レベルのLL値も急
激に小さくなるためであり、また、クリアランスを67mm
より小さくすると、上記LL値が仕切板を設けていない場
合に比べて5dB以上低減されて、床衝撃音が余り気にな
らないレベルの55以下になるためである。
さの3分の1以上であることが好ましい。その理由は以
下の通りである。すなわち、第7図は、床下空間6の高
さが100mmの場合において、仕切板7下端と床下地1上
面との間隔であるクリアランスと軽量床衝撃音レベルと
の関係を示したものであって、同図から明らかなよう
に、クリアランスが100mmから67mmまでの間ではクリア
ランスが小さくなるにつれて床衝撃音レベルのLL値も急
激に小さくなるためであり、また、クリアランスを67mm
より小さくすると、上記LL値が仕切板を設けていない場
合に比べて5dB以上低減されて、床衝撃音が余り気にな
らないレベルの55以下になるためである。
上記クリアランスを67mmより小さくするとLL値が55以
下になる理由については次のように解釈される。すなわ
ち、隣り合う床パネル材2下方の床下空間6同志のう
ち、その3分の1以上の上層部を仕切板7で仕切ると、
一の床パネル材2の上面に床衝撃力が加わっても、該床
衝撃力に伴って発生する床下空間6での空気振動は仕切
板7によって反射されるため、隣り合う他の床パネル材
2下方の床下空間に伝わり難くなり、床下空間での音の
拡散による反響が低減されて、床下空間全体に影響しな
くなるからである。
下になる理由については次のように解釈される。すなわ
ち、隣り合う床パネル材2下方の床下空間6同志のう
ち、その3分の1以上の上層部を仕切板7で仕切ると、
一の床パネル材2の上面に床衝撃力が加わっても、該床
衝撃力に伴って発生する床下空間6での空気振動は仕切
板7によって反射されるため、隣り合う他の床パネル材
2下方の床下空間に伝わり難くなり、床下空間での音の
拡散による反響が低減されて、床下空間全体に影響しな
くなるからである。
なお、上記のように床下空間6のうちの3分の1以上
の上層部を仕切ると防音効果は向上するが、特に床下空
間6のうちの2分の1の上層部を仕切ると、第7図に示
す如く防音効果は著しく向上する。
の上層部を仕切ると防音効果は向上するが、特に床下空
間6のうちの2分の1の上層部を仕切ると、第7図に示
す如く防音効果は著しく向上する。
以上の如く、隣り合う床パネル材2下方の床下空間6
の上層部同志が仕切板7によって互いに仕切られ、一の
床パネル材2の下方で発生した空気振動は隣りの床パネ
ル材2の下方へ拡散しようとする際に仕切板7によって
反射されるため、床下空間6での空気振動は仕切板7に
よって反射される毎に振動エネルギーを消耗しながら減
衰するので、床下空間6の騒音は速やかに低減する。従
って、仕切板7の材質として、金属板等のように音響を
反射しやすい高密度材料と繊維マットや発泡体等の吸音
材とを組み合わせて用いると、床下空間6の空気振動が
横方向に透過拡散することがなくなり、且つ空気振動の
遮断と吸音とを同時に行なって床下空間の騒音を一層速
やかに低減させることができる。
の上層部同志が仕切板7によって互いに仕切られ、一の
床パネル材2の下方で発生した空気振動は隣りの床パネ
ル材2の下方へ拡散しようとする際に仕切板7によって
反射されるため、床下空間6での空気振動は仕切板7に
よって反射される毎に振動エネルギーを消耗しながら減
衰するので、床下空間6の騒音は速やかに低減する。従
って、仕切板7の材質として、金属板等のように音響を
反射しやすい高密度材料と繊維マットや発泡体等の吸音
材とを組み合わせて用いると、床下空間6の空気振動が
横方向に透過拡散することがなくなり、且つ空気振動の
遮断と吸音とを同時に行なって床下空間の騒音を一層速
やかに低減させることができる。
また、一の床パネル材2に床衝撃力が加わった際に発
生する該床パネル材2の支持脚体3が振動して脚体周囲
の空気を振動させることがあるが、この場合でも、床パ
ネル材2下方の床下空間6が仕切板7によって仕切られ
ているため、上記脚体3の周囲の空気振動が隣りの床パ
ネル材2の支持脚体3に伝わらないので、脚体3同志の
間での共鳴振動も生じ難いものである。
生する該床パネル材2の支持脚体3が振動して脚体周囲
の空気を振動させることがあるが、この場合でも、床パ
ネル材2下方の床下空間6が仕切板7によって仕切られ
ているため、上記脚体3の周囲の空気振動が隣りの床パ
ネル材2の支持脚体3に伝わらないので、脚体3同志の
間での共鳴振動も生じ難いものである。
第3図は上記実施例の第1変形例を示し、該第1変形
例においては、床パネル材2における対向する二側端面
に仕切板7,7が取り付けられており、このような床パネ
ル材2が隣りの床パネル材2に対して90度回転した状態
で配置されている。このため、該第1変形例において
も、上記実施例同様、隣り合う床パネル材2下方の床下
空間6の上層部同志は仕切板7,7によって互いに仕切ら
れた状態である。
例においては、床パネル材2における対向する二側端面
に仕切板7,7が取り付けられており、このような床パネ
ル材2が隣りの床パネル材2に対して90度回転した状態
で配置されている。このため、該第1変形例において
も、上記実施例同様、隣り合う床パネル材2下方の床下
空間6の上層部同志は仕切板7,7によって互いに仕切ら
れた状態である。
第4図は上記実施例の第2変形例を示し、該第2変形
例においては、相隣る二側端面に仕切板7,7が取り付け
られた床パネル材2と、一側端面にのみ仕切板7が取り
付けられた床パネル材2とが一列毎に交互に配置されて
いる。このようにすることにより、該第2変形例におい
ても、隣り合う床パネル材2下方の床下空間6同志は仕
切板7,7,7によって互いに仕切られた状態である。
例においては、相隣る二側端面に仕切板7,7が取り付け
られた床パネル材2と、一側端面にのみ仕切板7が取り
付けられた床パネル材2とが一列毎に交互に配置されて
いる。このようにすることにより、該第2変形例におい
ても、隣り合う床パネル材2下方の床下空間6同志は仕
切板7,7,7によって互いに仕切られた状態である。
第5図及び第6図は上記実施例の第3変形例を示し、
該第3変形例においては、各床パネル材2における四方
の各側端面に仕切板7が取り付けられている。このよう
にすると、床パネル材2の上面に床衝撃力が加わった場
合、床衝撃力に伴う空気振動は周囲の仕切板7で反射さ
れ、該床パネル材2下方の床下空間6から外部へ脱出し
難いので、床下空間6での空気振動は水平方向へ殆ど拡
散しない。
該第3変形例においては、各床パネル材2における四方
の各側端面に仕切板7が取り付けられている。このよう
にすると、床パネル材2の上面に床衝撃力が加わった場
合、床衝撃力に伴う空気振動は周囲の仕切板7で反射さ
れ、該床パネル材2下方の床下空間6から外部へ脱出し
難いので、床下空間6での空気振動は水平方向へ殆ど拡
散しない。
なお、上記実施例及び第1〜第3変形例では、仕切板
7を床パネル材2の側端部端面に取り付けた場合を示し
たが、仕切板7の取付け位置は床パネル2材2の側端部
下面でもよい。
7を床パネル材2の側端部端面に取り付けた場合を示し
たが、仕切板7の取付け位置は床パネル2材2の側端部
下面でもよい。
また、図示はしていないが、上記実施例、第1〜第3
変形例における仕切当7の内面に吸音材を配設してもよ
い。この場合、吸音材の材質としては多孔質吸音材が好
ましく、具体的にはグラスウールマット、ロックウール
マット、合成繊維マット、パルプと合成繊維とよりなる
混合マット等の繊維質マット、又は発泡プラスチック板
や発泡無機質板等の発泡体が好ましい。
変形例における仕切当7の内面に吸音材を配設してもよ
い。この場合、吸音材の材質としては多孔質吸音材が好
ましく、具体的にはグラスウールマット、ロックウール
マット、合成繊維マット、パルプと合成繊維とよりなる
混合マット等の繊維質マット、又は発泡プラスチック板
や発泡無機質板等の発泡体が好ましい。
このように仕切板7の内面に吸音材を貼着すると、空
気振動が仕切板7の内面に当たって反射する際に吸音材
により吸収されるため、床下空間6での騒音は一層速や
かに低減する。
気振動が仕切板7の内面に当たって反射する際に吸音材
により吸収されるため、床下空間6での騒音は一層速や
かに低減する。
以下、本発明を評価するために行なった軽量床衝撃音
の遮音性能テストについて説明する。
の遮音性能テストについて説明する。
まず、具体例1として第1図に示す防音二重床構造を
準備した。すなわち、厚さ:30mmのパーティクルボード
よりなる床パネル材2の上に、厚さ:12mmの合板よりな
る捨張り材4を介して厚さ:12mmの木質フロアよりなる
床仕上げ材5が敷設され、床パネル材2の下方に高さ:1
00mmの床下空間6が形成された二重床構造を準備し、床
パネル材2の相隣る二側端面に高さ:80mmの仕切板7を
設けた。
準備した。すなわち、厚さ:30mmのパーティクルボード
よりなる床パネル材2の上に、厚さ:12mmの合板よりな
る捨張り材4を介して厚さ:12mmの木質フロアよりなる
床仕上げ材5が敷設され、床パネル材2の下方に高さ:1
00mmの床下空間6が形成された二重床構造を準備し、床
パネル材2の相隣る二側端面に高さ:80mmの仕切板7を
設けた。
また、具体例2として第5図に示す防音二重床構造を
準備した。すなわち、具体例1と同様の二重床構造を準
備すると共に、床パネル材2の四側端面に高さ:80mmの
仕切板7を設けた。
準備した。すなわち、具体例1と同様の二重床構造を準
備すると共に、床パネル材2の四側端面に高さ:80mmの
仕切板7を設けた。
さらに、比較例として第8図に示すような床構造、つ
まり具体例と同様、厚さ:30mmのパーティクルボードよ
りなる床パネル材aの上に、厚さ:12mmの合板よりなる
捨張り材bを介して厚さ:12mmの木質フロアよりなる床
仕上げ材cが敷設され、床パネル材aの下方に高さ:100
mmの床下空間dが形成された二重床構造を準備し、床下
地e上に吸音材fとして厚さ25mm、密度:64kg/m3のグラ
スウールマットを略全面に亘って敷設したものを準備し
た。
まり具体例と同様、厚さ:30mmのパーティクルボードよ
りなる床パネル材aの上に、厚さ:12mmの合板よりなる
捨張り材bを介して厚さ:12mmの木質フロアよりなる床
仕上げ材cが敷設され、床パネル材aの下方に高さ:100
mmの床下空間dが形成された二重床構造を準備し、床下
地e上に吸音材fとして厚さ25mm、密度:64kg/m3のグラ
スウールマットを略全面に亘って敷設したものを準備し
た。
具体例1,2及び比較例に対する遮音性能テストの結果
は第9図に示す通りであって、比較例の構造によるとJI
S−A−1418による軽量床衝撃音の遮音性能はL−60で
あり、少し気になる程度のレベルであったのに対し、本
発明の具体例1の遮音性はL−56、具体例2の遮音性は
L−52という気にならないレベルであって、軽量床衝撃
音に対して具体例のものは比較例のものに比べて約4〜
8dB防音性能が優れていることが確認された。
は第9図に示す通りであって、比較例の構造によるとJI
S−A−1418による軽量床衝撃音の遮音性能はL−60で
あり、少し気になる程度のレベルであったのに対し、本
発明の具体例1の遮音性はL−56、具体例2の遮音性は
L−52という気にならないレベルであって、軽量床衝撃
音に対して具体例のものは比較例のものに比べて約4〜
8dB防音性能が優れていることが確認された。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明に係る防音二重床構造に
よると、床パネル材の側端部に、床下空間高さの3分の
1以上で且つ該床下空間高さより低い高さを有し、各床
パネル材の下方に形成された床下空間の上層部同志を互
いに仕切る仕切板を設けたため、床衝撃力によって床下
空間に生じた空気振動は仕切板によって反射されつつ減
衰するので、床下空間での騒音は水平方向に拡散するこ
となく速やかに低減する。また、仕切板は床パネルの端
部に取り付けられていて、その下端と床下地の上面との
間には空間が形成されているため、床パネル材に加わる
床衝撃力が上記仕切板を介して直接床下地に伝わること
がないと共に、上記仕切板の下方空間に配管や配線を設
けることができるため、仕切板が配管、配線工事の障害
となることがない。
よると、床パネル材の側端部に、床下空間高さの3分の
1以上で且つ該床下空間高さより低い高さを有し、各床
パネル材の下方に形成された床下空間の上層部同志を互
いに仕切る仕切板を設けたため、床衝撃力によって床下
空間に生じた空気振動は仕切板によって反射されつつ減
衰するので、床下空間での騒音は水平方向に拡散するこ
となく速やかに低減する。また、仕切板は床パネルの端
部に取り付けられていて、その下端と床下地の上面との
間には空間が形成されているため、床パネル材に加わる
床衝撃力が上記仕切板を介して直接床下地に伝わること
がないと共に、上記仕切板の下方空間に配管や配線を設
けることができるため、仕切板が配管、配線工事の障害
となることがない。
これらの理由により、本発明によると、配管、配線工
事の作業性を損なうことなく防音性に優れた防音二重床
構造を得ることができる。
事の作業性を損なうことなく防音性に優れた防音二重床
構造を得ることができる。
第1図及び第2図は本発明の一実施例である防音二重床
構造を示し、第1図は断面図、第2図は床仕上げ材及び
捨張り材を省略した状態の平面図、第3図は上記実施例
の第1変形例を示す第2図相当の平面図、第4図は上記
実施例の第2変形例を示す第2図相当の平面図、第5図
及び第6図は上記実施例の第3変形例を示し、第5図は
断面図、第6図は第2図相当の平面図、第7図はクリア
ランスと軽量床衝撃音レベルとの関係を示す図、第8図
は従来構造としての比較例の断面図、第9図は具体例1,
2及び比較例の軽量床衝撃音に対する遮音性能テスト結
果を示す図である。 A……防音二重床構造 1……床下地 2……床パネル材 3……支持脚体 4……捨張り材 5……床仕上げ材 6……床下空間 7……仕切板
構造を示し、第1図は断面図、第2図は床仕上げ材及び
捨張り材を省略した状態の平面図、第3図は上記実施例
の第1変形例を示す第2図相当の平面図、第4図は上記
実施例の第2変形例を示す第2図相当の平面図、第5図
及び第6図は上記実施例の第3変形例を示し、第5図は
断面図、第6図は第2図相当の平面図、第7図はクリア
ランスと軽量床衝撃音レベルとの関係を示す図、第8図
は従来構造としての比較例の断面図、第9図は具体例1,
2及び比較例の軽量床衝撃音に対する遮音性能テスト結
果を示す図である。 A……防音二重床構造 1……床下地 2……床パネル材 3……支持脚体 4……捨張り材 5……床仕上げ材 6……床下空間 7……仕切板
フロントページの続き (72)発明者 宮本 英樹 大阪府大阪市北区中之島2丁目3番18号 大建工業株式会社内 (72)発明者 山口 稔 大阪府大阪市北区中之島2丁目3番18号 大建工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】コンクリート床スラブ等からなる床下地上
に複数の方形状の床パネル材がレベル調節可能な複数の
支持脚体を介して並置され、上記床パネル材の下方に床
下空間が形成されてなる防音二重床構造であって、上記
床パネル材の側端部に、上記床下空間高さの3分の1以
上で且つ該床下空間高さより低い高さを有し、各床パネ
ル材の下方に形成された床下空間の上層部同志を互いに
仕切る仕切板が設けられていることを特徴とする防音二
重床構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005210A JP2583630B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | 防音二重床構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005210A JP2583630B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | 防音二重床構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03208958A JPH03208958A (ja) | 1991-09-12 |
JP2583630B2 true JP2583630B2 (ja) | 1997-02-19 |
Family
ID=11604833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005210A Expired - Lifetime JP2583630B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | 防音二重床構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2583630B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7039356B2 (ja) * | 2018-03-28 | 2022-03-22 | 株式会社熊谷組 | 床構造 |
-
1990
- 1990-01-12 JP JP2005210A patent/JP2583630B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03208958A (ja) | 1991-09-12 |
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