JPS5843650Y2 - 気化器フロ−ト室のオ−バフロ−装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、内燃機関に用いる気化器フロート室のオー
バフロー装置の改良に関する。

内燃機関に用いる気化器は、フロート室があって、フロ
ートによって開閉する弁によって、一定油面を保ってい
る。

そして、フロート室の一側には、オーバフロ一孔があっ
て、若し異常に油面が高くなるようなことがあると、オ
ーバーフロ一孔から燃料が流れて捨てられるようになっ
ている。

ところで、オートバイのように横転し易いものでは、転
倒した場合、オーバフロ一孔が上側になる方向に横転す
ると、燃料が吸気管側に流れ出す。

そして、次に起してエンジンを始動しようとする場合、
燃料が過濃で、スタートかできなくなることがある。

この考案は、かかる点に鑑み改善したもので、以下図面
に示す本考案の実施例について説明する。

気化器のフロート室１内には、油面に浮くフロート２が
あって、入口３のバルブ４を開閉し、フロート室１内の
燃料を一定レベルに保っている。

尚、フロート室１の下部には出口５があって、気化器の
メインセット等に通じている。

而して本考案は、フロート室１の底面６の左右に各々オ
ーバフローパイプ７を立設し、各オーバフローパイプ７
の上端をフロート室１の上部に開口させる。

尚、図では、オーバフローパイプＩかフロート２の上下
移動の案内を兼ねている。

作用について説明する。

オートバイを、右又は左に転倒させた場合、それに応じ
て、フロート室１も右又は左に転倒する。

右に転倒した場合は、低くなる右側のオーバフローパイ
プ７から燃料が抜け、左に転倒した場合は、低くなる左
側のオーバフローパイプ７から燃料が抜ける。

こうして、左右どちら側に転倒しても出口５からメイン
ゼット側等に燃料が流れることが防止でき、エンジンの
吸気管に燃料が流出しない。

従って、再スタートのとき、燃料過濃によるエンジント
ラブルが防止できる。

以上説明したように、この考案は、気化器フロート室の
底面左右に、上端がフロート室内上部に開口するオーバ
フローパイプを各々立設したので、転倒して左右どちら
側が低くなっても、低い側のオーバフローパイプから燃
料が抜け、エンジンの吸気管側に燃料が流れることを防
止できる。

従って、再スタートのとき、燃料が過濃になることを防
げ、エンジントラブルがなくなる。

又、オーバフローパイプは、フロートの上下移動の案内
も兼ねることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示す縦断面図である。 １・−・フロート室、６・・・底面、Ｉ・・・オーバフ
ローパイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 気化器フロート室の底面左右に、上端がフロート室内上
   部に開口するオーバーフローパイプを各各立設したこと
   を特徴とする気化器フロート室のオーバフロー装置。