JPS5843624B2

JPS5843624B2 - ４輪駆動型農用トラクタのミツシヨン構造

Info

Publication number: JPS5843624B2
Application number: JP53013802A
Authority: JP
Inventors: 良信村山
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1978-02-07
Filing date: 1978-02-07
Publication date: 1983-09-28
Also published as: JPS54105642A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、ミッションケースの前部にエンジンを連結す
るとともに、ミッションケースの後端にＰＴＯ軸を突設
した４輪駆動型農用トラクタのミッション構造に関する
。

一般にトラクタの走行機体は、クラッチハウジングの後
部に、エンジンの動力をミッションケースに伝える動力
伝達軸をカバーする伝動ケースを連結し、この伝動ケー
スに、主変速装置、副変速装置、差動装置を内蔵したミ
ッションケースを連結して構成している。

又、この種トラクタの変速装置は、ギヤシフトによる変
速や油圧変速である為、ギヤを軸心方向にスライドさせ
るスペースを必要とする。

このような構造において、機体前後方向の長さを短かく
せんとすれば、ミッションケース内の主変速装置や副変
速装置等を上下方向に配設しなければならず、この為、
ミッションケースの対地高さが低くなる欠点を有する。

さらに、ギヤシフトによる変速装置では、シフトフォー
ク軸がギヤ群の上方に設けられる為、さらにミッション
ケースの対地高さが低くなるという欠点を有する。

本第１発明では、ミッションケースの上下幅を短かくし
てミッションケースの対地高さを低くシ、且つ、ギヤシ
フトや油圧による変速を不要ならしめて機体前後方向の
長さを短かくシ、さらに、前輪駆動用伝動軸をミッショ
ンケースに内装して機体下腹の地上高を充分とった機体
構造を構成するのに有利なミッション構造を提供するこ
とを目的としている。

又、第２発明では、更に機体に装備した油圧作動装置、
例えばリフトアームやパワーステアリング機構、の油圧
ポンプをミッションケースにコンパクトに内装して、配
管の短縮化や作動油タンクの省略化を図るのに有利なミ
ッション構造を得ることを目的とするものである。

以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図は４輪駆動型農用トラクタの全体側面を示し、図
中１はエンジン、２は主クラツチハウジング、３はミッ
ションケース、４，４は操向輪である前輪、５，５は後
輪、６は座席、７は操縦ハンドル、８はＰＴＯ軸、９は
リフトアームである。

第２図はミッション構造を示し、エンジン出力は主クラ
ッチ１０を介して主軸１１に入力されたのち、主変速機
構１２、超減速機構１３、副変速機構１４及び最終変速
軸であるベベルピニオン軸１５を介して後輪駆動用の差
動変速機構１６に伝達されるとともに、ピニオン軸１５
の動力はミッションケース最下部に支承した前輪駆動用
伝動軸１７にも伝達される。

又、主軸１１の動力は、ミッションケース後部に設けた
ＰＴＯ軸変速機構１８に直接伝達されるとともに、ミッ
ションケース前部に設けた２つの油圧ポンプ１９．２０
にも伝達されるよう構成されている。

尚、油圧ポンプ１９からの吐出油はケース内配管を介し
てリフトアーム駆動用油圧シリンダ２１に供給されると
ともに、油圧ポンプ２０からの吐出油は前輪４，４のパ
ワーステアリング装置（図示せず）に供給される。

又、両ポンプ１９、２０の作動油はミッションオイル
を兼用している。

次に各部機構を詳細に説明する。

前記主変速機構１２は、主軸１１に固定の４個のギヤ２
２・・・・・・、主軸１１の上方に支架した筒状の主変
速軸であるところの伝動軸２３、この伝動軸２３にホル
ダー２４を介して遊嵌されて前記各ギア２２・・・・・
・に常時咬合されたギア２５・・・・・・、前記ホルダ
ー２４内にギヤ軸心と直交する方向に変位可能に設けら
れた連係ピン２６・・・・・・、及びこれら連係ピン２
６・・・・・・をホルダー２４から出退させる変速用カ
ムロッド２７、さらに、この変速用カムロッド２７をミ
ッションケース横巾方向に沿った軸３周りで回動操作す
るシフトフォーク２７ａとからなり、カムロッド２７を
スライドして連係ピン２６・・・・・・のいずれか１つ
を突出し、４組の遊転ギヤ対のうちの１つを伝動に利用
することによって、主クラッチ操作の必要なく４段の前
進主変速を行えるよう構成されている。

前記超減速機構１３は、前記伝動軸２３に固着のギア２
８、伝動軸２３と同心に配備された大小の遊転ギヤ２９
ａ、２９ｂ、主軸１１に遊嵌されて前記ギヤ２８及び２
９ａに咬合された２段ギヤ３０ａ＝３０ｂｓ
主軸１１に遊嵌した筒軸３１、及びこの筒軸３１にスプ
ライン嵌着したシフトギヤ３２とからなり、このシフト
ギヤ３２を図示のように前記２段ギヤ３０ａ、３０ｂ
のボス部と筒軸３１とに亘って嵌合するシフト状態で、
主変速機構１２の出力を１段減速して筒軸３１に伝える
通常の伝動を行い、シフトギヤ３２を右にシフトして小
ギヤ２９ｂに咬合すると、主変速機構１２の出力を３段
に亘って大きく減速して筒軸３１に伝える超減速状態と
なるよう構成されている。

前記副変速機構１４は、前記筒軸３１に固定のギヤ３３
ａ、３３ｂ、３３ｃ、ピニオン軸１５に固着のホル
ダー３４を介して遊嵌されて前記ギヤ３３ａ、３３ｃ
及び遊転バックギヤ３５に常時咬合されたギヤ３６ａ
、３６ｂ、３６ｃ、連係ピン３７・・・・・・、変速
用カムロッド３８、さらに、この変速用カムロッド３８
をミッションケース横巾方向に沿った軸す周りで回動操
作するシフトフォーク３８ａとからなり、主変速機構１
２と同様に３組の遊転ギヤ対を択一的に使用して前進高
低の変速と後進の変速を行えるよう構成されている。

尚、前記バックギヤ３５はギヤ１３３ｂに常時咬合され
ている。

又、前記ホルダー３４には前輪伝動軸１７に動力を伝達
するためのギヤ３９が設けられている。

前記ＰＴＯ軸変速機構１８は、主軸１１と同心に連結さ
れた伝動軸４０ｉ定のギヤ４１・・・・・・、ＰＴＯ軸
８にホルダー、４２を介して遊嵌されて前記各ギヤ４１
・・・・・・に常時咬合されたギヤ４３・・・・・・、
ホルダー内装の連係ピン４４・・・・・・、変速用カム
ロッド４５、さらに、この変速用カムロッド４５をミッ
ションケース横巾方向に沿った軸０周りで回動操作する
シフトフォーク４５ａとからなり、常時咬合する４組の
遊転ギヤ対の択一利用によって、主クラッチ操作の必要
なく４段のＰＴＯ軸独立変速が可能となっている。

尚、実施例では、前後進の切換えを副変速機構１４で行
っているが、主変速機構１２で行うよう構成するもよい
。

又、前輪駆動用伝動軸１７の途中にクラッチを介在させ
て実施するもよい。

以上実施例で説明したように、本第１発明は、従来にお
ける伝動ケースを不要ならしめてミッションケースをク
ラッチハウジング側にせり出して設けたことにより、主
変速装置、副変速装置、差動装置を前後方向に分散配設
することができ、これによって、伝動フレーム後方のミ
ッションケース内に、主変速装置、副変速装置等を上下
方向に配設していた従来構造のトラクタにおけるミッシ
ョンケースよりも上下巾を薄くでき、ミッションケース
下面を対地的に高くすることができるに至った。

そして、走行用変速機構を、予め咬合運動させた複数組
の遊転ギヤ対の内の１つを選択的に伝動に利用するギヤ
変速構造にすることによって、主クラッチ操作及びギヤ
シフトを不要にして変速操作性の向上及び機構の機体前
後方向のコンパクト化を図ることができ、主変速装置や
副変速装置を機体前後方向に分散配設するものであり乍
らミッションケースの機体前後方向の長さは極力短かく
できる。

加えて、従来のギヤシフトのようにギヤ群の上方にシフ
トフォーク軸を配設するスペースを不要ならしめ得るの
で、ミッションケースの上下巾を短かくでき、対地高さ
を高くできるに至った。

そして、ＰＴＯ軸変速機構をミッションケース後端に位
置するとともに、ここへの伝動を差動変速機構の上部を
迂回することによって、主軸の下側に余裕を形成するこ
とができ、従ってミッションケースの下部に前輪駆動用
伝動軸を内装支架しても機体下腹部の地上高を高くとる
ことが可能となり、ミツドマウント型アタッチメントの
装着に有利となった。

又、本第２発明は、上述のように主軸の前部下側に形成
された余裕空間を利用して油圧ポンプを配置するもので
あるから、エンジン前部に油圧ポンプを配置した場合に
比して、ミッションケース後部に設けたリフトアーム用
油圧シリンダ等への配管が短縮され、組付が容易になる
とともに管路抵抗少く圧油供給を行うことができ、又、
ミッションケース内配管となるために配管の損傷やリー
クのトラブルも減少するのである。

又、ポンプ及び配管がケース内装であるために、ミッシ
ョンオイルを作動油に兼用することが容易となり、この
ようにすれば作動油タンクの省略化も可能となり、機体
の軽量化及びコストダウンにも有効となるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係るミッション構造の実施例を示し、第
１図はトラクタの全体側面図、第２図はミッション構造
の縦断側面図である。１・・・・・・エンジン、２・・・・・・クラッチハウ
ジング、３・・・・・・ミッションケース、８・・・・
・・ＰＴＯ軸、９・・・・・・リフトアーム、１１・・
・・・・主軸、１２・・・・・・主変速機構、１４・・
・・・・副変速機構、１５・・・・・ゼニオン軸、１６
・・・・・・差動変速機構、１７・・・・・・前輪駆動
用伝動軸、１８・・・・・・ＰＴＯ軸変速機構、１９，
２０・・・・・・油圧ポンプ、２２，３３ａ、３３ｂ、
３３ｃ、４１・・・・・・ギヤ、２３・・・・・・主変
速軸、２４，３４，４２・・・・・・ホルダー、２５．
３６ａ、３６ｂ、３６ｃ。４３・・・・・・遊転ギヤ、２６，３７，４４・・・・
・・連係ピン、２７，３８，４５・・・・・・変速用カ
ムロッド、２７ａ、３８ａ、４５ａ・・・・・・シフト
フォーク、３１・・・・・・筒軸、ａ、ｂ、ｃ・・・・
・・横軸。

Claims

【特許請求の範囲】１ミッションケース３の前方にエンジン１を連結する
とともに、ミッションケース３の後端ニＰＴＯ軸８を突
設した４輪駆動型農用トラクタのミッション構造であっ
て、前記ミッションケース３の前部を直接クラッチハウ
ジング２に連結し、このミッションケース３にエンジン
１からの出力を受ける主軸１を前後に支承してその主軸
１１をミッションケース後部まで延設し、この主軸１１
の前側寄り上方に主変速軸２３を設け、この主変速軸２
３に、ホルダー２４を介して前記主軸１１の各ギヤ２２
・・・・・・に常時咬合された遊転ギヤ２５・・・・・
・と、前記ホルダー２４内にギヤ軸心と直交する方向に
変位可能に設けられた連係ピン２６・・・・・・、及び
、これら連係ピン２６・・・・・・を択一的にホルダー
２４から出退させて遊転ギヤ２５・・・・・・と主変速
軸２３との咬合運動を択一的に切換える変速用カムロッ
ド２７さらに、この変速用カムロッド２７をミッション
ケース横巾方向に沿った軸３周りで回動操作するシフト
フォーク２７ａとからなる走行用主変速機構１２を設け
るとともに、主軸１１の前後方向中央部には、主軸１１
に嵌合した筒軸３１を設けて、主変速軸２３の回転運動
を歯車伝動し、前記筒軸３１の下側には差動変速機構１
６に動力を伝えるベベルピニオン軸１５を設け、前記ベ
ベルピニオン軸１５に、ホルダー３４を介して前記筒軸
３１の各ギヤ３３ａ・・・・・・に常時咬合された遊転
ギヤ３６ａ・・・・・・と、前記ホルダー３４内にギヤ
軸心を直交する方向に変位可能に設けられた連係ピン３
７・・・・・・及び、これら連係ピン３７・・・・・・
をホルダー３４から出退させて遊転ギヤ３６ａ・・・・
・・とベベルピニオン軸１５との咬合運動を択一的に切
換える変速用カムロッド３８、さらに、この変速用カム
ロッド３８をミッションケース横巾方向に沿った軸す周
りで回動操作するシフトフォーク３８ａとからなる副変
速機構１４を設け、前記主軸１１後端下方にはＰＴＯ軸
８を設け、このＰＴＯ軸８に、ホルダー４２を介して前
記主軸１１後端の各ギヤ４１・・・・・・に常時咬合さ
れた遊転ギヤ４３・・・・・・と、前記ホルダー４２内
にギヤ軸心と直交する方向に変位可能に設けられた連係
ピン４４・・・・・・及び、これら連係ピン４４・・・
・・・を択一的にホルダー４２から出退させて遊転ギヤ
４３・・・・・・とＰＴＯ軸８との咬合連動を択一的に
切換える変速用カムロッド４５、さらに、この変速用カ
ムロッド４５をミッションケース横巾方向に沿った軸０
周りで回動操作するシフトフォーク４５ａとからなるＰ
ＴＯ軸変速機構１８を設け、更に、前記ベベルピニオン
軸１５の下方から前方へ向けてミッションケース内側下
部に前輪駆動用伝動軸１７を支架して、前記ベベルピニ
オン軸１５と歯車連結しであることを特徴とする４輪駆
動型農用トラクタのミッション構造。２前記主変速機構１２は前進４段の変速を司どり、副
変速機構１４で前進変速２段および後進変速１段の切換
えを行えるよう構成されている特許請求の範囲第１項に
記載の４輪駆動型農用トラクタのミッション構造。３ミッションケース３の前方にエンジン１を連結する
とともに、ミッションケース３の後端にＰＴＯ軸８を突
設した４輪駆動型農用トラクタのミッション構造であっ
て、前記ミッションケース３の前部を直接クラッチハウ
ジング２に連結し、このミッションケース３にエンジン
１からの出力を受ける主軸１１を前後に支承してその主
軸１１をミッションケース後部まで延設し、この主軸１
１の前側寄り上方に主変速軸２３を設け、この主変速軸
２３に、ホルダー２４を介して前記主軸１１の各ギヤ２
２・・・・・・に常時咬合された遊転ギヤ２５・・・・
・・と、前記ホルダー２４内にギヤ軸心と直交する方向
に変位可能に設けられた連係ピン２６・・・・・・、及
び、これら連係ピン２６・・・・・・を択一的にホルダ
ー２４から出退させて遊転ギヤ２５・・・・・・と主変
速軸２３との咬合連動を択一的に切換える変速用カムロ
ッド２７さらに、この変速用カムロッド２７をミッショ
ンケース横巾方向に沿った軸８周りで回動操作するシフ
トフォーク２７ａとからなる走行用主変速機構１２を設
け、又、前記主軸１１の前部下側には主軸１１に連動連
結された油圧ポンプ１９．２０を配置し、又、主軸１１
の前後方向中央部には、主軸１１に嵌合した筒軸３１を
設けて、主変速軸２３の回転運動を歯車伝動し、前記筒
軸３１の下側には差動変速機構１６に動力を伝えるベベ
ルピニオン軸１５を設け、前記ベベルピニオン軸１５に
、ホルダー３４を介して前記筒軸３１の各ギヤ３３ａ・
・・・・・に常時咬合された遊転ギヤ３６ａ・・・・・
・と、前記ホルダー３４内にギヤ軸心と直交する方向に
変位可能に設けられた連係ピン３７・・・・・・及び、
これら連係ピン３７・・・・・・をホルダー３４から出
退させて遊転ギヤ３６ａ・・・・・・とづベルピニオン
軸１５との咬合連動を択一的に切換える変速用カムロッ
ド３８さらに、この変速用カムロッド３８をミッション
ケース横巾方向に沿った軸す周りで回動操作するシフト
フォーク３８ａとからなる副変速機構１４を設け、前記
主軸１１後端下方にはＰＴＯ軸８を設け、このＰＴＯ軸
８に、ホルダー４２を介して前記主軸１１後端の各ギヤ
４１・・・・・・に常時咬合された遊転ギヤ４３・・・
・・・と、前記ホルダー４２内にギヤ軸心と直交する方
向に変位可能に設けられた連係ピン４４・・・・・・及
び、これら連係ピン４４・・・・・・を択一的にホルダ
ー４２から出退させて避退ギヤ４３・・・・・・とＰＴ
Ｏ軸８との咬合連動を択一的に切換える変速用カムロッ
ド４５、さらに、この変速用カムロッド４５をミッショ
ンケース横巾方向に沿った軸０周りで回動操作するシフ
トフォーク４５ａとからなるＰＴＯ軸変速機構１８を設
け、更に、前記ベベルピニオン軸１５の下方から前方へ
向けてミッションケース内側下部に前輪駆動用伝動軸１
７を支架して、前記ベベルピニオン軸１５と歯車連結し
であることを特徴とする４輪駆動型農用トラクタのミッ
ション構造。