JPS5843202A - 多重効用蒸発缶に付着するスケ−ルの除去方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の対象） 本発明は多重効用蒸発缶に付着するスケールの除去方法
に関するものである。

（発明の背景ン 溶液を瀝稲する装置として多重効用缶が使用され石こと
は周知である。

多重効用缶は、熱の有効利用をはかる装置として工業的
に有用されているが溶液の種類によっては、後段の蒸発
缶本体内や加熱器の多管内に、溶質がスケール状に付着
し、伝熱効率を下げ蒸発能力を低下させるという弊害を
伴なう。

そこで、従来、例えば、特公昭５４−４２９９２号公報
記載の方法のように、予備の蒸発缶を設置し、スケール
の付層した蒸発缶に濃度の低い溶液を通してスケールの
除去をはかり、予備の蒸発缶に濃度の高い溶液を通す方
法が提案されている。

この方法は、濃縮操作の中断がないので、すぐれた方法
ではあるが、予備の蒸発缶を設けなけれはならないとい
う弊害を伴なう。

従って、濃縮操作の中断を伴なうことな（、しかも予備
の蒸発缶が要らない、多重効用蒸発缶に付着するスケー
ルの除去方法の確立が望まれていた。

（発明の目的） 本発明の目的は前記除去方法の確立ｔこある。

（発明の構成） 即ち上記目的は、複数（ｎ）個の蒸発缶（Ａ＋１Ａ２　
、Ａｎ　−１、Ａｎ　）に順次溶液を通して濃縮する操
作中に、ｎ番目の蒸発缶（Ａｎ）及びその加１ｓｉ（Ｅ
ｎ）の少なくとも一つ゛の内面にスケールが発生しその
加熱又は蒸発能力が低下したとぎ、多重効用蒸発缶の運
転を停止することなく次の操作を順次行なうことによっ
て達成される。

（１）　　（ｎ−１）番目の蒸発缶（Ａｎ−１）から蒸
発缶（Ａｎ）への溶液の供給を実質上停止すること、 （２）　　濃縮せんとする溶液（ＬＯ）又は１〜（ｎ−
２）番目の蒸発缶の溶液（Ｌｎ−２）を、蒸発缶（Ａｎ
）へ供給して蒸発缶（Ａｎ）内の溶液（Ｌｎ）の濃度を
低下させ、その溶液により蒸発缶（Ａｎ）又は加熱器（
ＢｎＪ内のスケールを溶解すること、 （３）　　溶液（ＬＯ）または（Ｌｎ−２）の、蒸発缶
（Ａｎ）への供給を停止すること、 （４）　蒸発缶＜　Ａｎ−１＞　ｎ・り蒸発缶（Ａｎ）
へ溶液を供給すること、 （５）　　蒸発缶（Ａｎ）の濃度を実質的に一定の範囲
内に制御して蒸発缶（Ａｎ）内の溶液を排出すること。

以下具体的に本発明法を図面にそって詳述する。なお図
面は多重効用缶の概念図（第１図）と蒸発缶の溶液の一
度の分布を示すグラフ（第２図）である。

（装置の一態様） 本発明において多電効用蒸発缶とは、複数ｎ個、好まし
くは３または４個の蒸発缶を含む多重効用蒸発缶を意味
する。それは複数（ｒｌ）個の蒸発缶Ａ１、Ａ２　・＝
　Ａｎ　−１、Ａｎ　、これらの蒸発缶のそれぞれ１こ
内蔵するまたは外部に有する加熱器Ｂ１％Ｂ２・・・Ｂ
ｎ−１，Ｅｎ、蒸発缶に濃縮せんとする稀薄溶ｇｉＬｏ
を供給する供給管ｃ。

蒸発缶Ａｎから蒸発缶Ａ２　＆こ、Ａ２からＡｎ−１に
Ａ、ｎ−１からＡｎに溶液Ｌｌ、　Ｌ２　、　Ｌｎ　−
１を供給する供給管Ｃ１，０２，０ｎ−１、蒸発缶Ａｎ
から濃縮された溶液Ｌｎを排出するための排出管Ｃｎ１
蒸気Ｖｏを加熱器Ｂ＋　ｔこ蒸発缶Ａ１の蒸気■１を加
熱ＷＢ２ｔこ、蒸発缶Ａ２の蒸気Ｖｚを加熱器Ｅｎ−１
にそして蒸発缶Ａｎ−１の蒸気Ｖｎ−＋　を加熱器Ｂｎ
にそれぞれ供給する蒸気管ＤＩ　、Ｄ２　、Ｄｎ　−１
真空源（図示なし）に蒸発缶Ａｎの気相部を連通させる
ための真空管Ｄｎ、各蒸発缶と外部に設置した各加熱器
の間を＃液が循環するための循環管Ｅ、、Ｅ２、Ｅｎ−
１，Ｅｎ、各加熱器からのドレーン排出管ＦＩ　ＳＦ２
、Ｆｎ　−１、Ｆｎ、蒸発缶Ａｎの加熱器Ｂｎに補助的
に蒸気を導入するための蒸気管Ｄｎ＋１、排出管Ｃｎの
途中（こ設けられた流歓制御弁Ｇまたはポンプ（図示な
し）の少なくとも一つとして計測制御的ｔこつなかって
いる濃度検出器Ｈ１及び稀薄溶液ＬＯまたは溶液、Ｌｎ
−２の少なくとも１種、好ましくはＬＯを蒸発缶Ａｎへ
供給するための供給管Ｏｎ＋１　とからなる。

容管には必要に応じてポンプ及び弁を設けることができ
るが、供給管Ｃｏ　、Ｏｎ　−１１Ｏｎ＋１には開閉弁
工０、工ｎ−１、工ｎ＋１を設けることが必要である。

（操作の一態様ン 上記構造の装−を使って通常どおり溶液の娘緬を実施し
ているうちに、ｎ着目の蒸発缶Ａｎまたは加熱器Ｂｎの
少な（とも一つ、好ましくは加熱器Ｂｎの加熱面ｔこ発
生したスケールによってそれらの伝熱効率ひいては蒸発
能力が低下したとき、次の操作をする。

まず、蒸発缶Ａｎ内の溶液Ｌｎ（目標濃に製綱された溶
液〕を強制的ｔこ排出して液面を低下させる。これは、
加熱器Ａｎの内容積が十分大ぎ（、後述する程度に溶液
の濃度を稀釈できれば、必ずも必要ではないが、通常は
、蒸発缶Ａｎがそのようｔこ設計されていないので好ま
しくは浴液の液面を低下させる方法をとる。

次に、開閉弁工Ｑ−１を閉じ、Ｉｎ−Ｎを開（。

開閉の程度は本釦明の、以下に述べる作用効果を著しく
損なわない程度において完全に閉じたり開いたりする必
要はない。また必要ｔこ応じて、加熱器Ｂｎへ、他の蒸
気（四示なしンでつくられた蒸気を、蒸気管Ｄ　ｎ　＋
　ｐ）、１１４堰して供給してもよい。

上記の操作ｔこよって蒸発缶Ａｎ加熱器Ｂｎ内はそれま
での溶液の濃度より著しく低い濃度の溶液と接触する。

勿論、この濃度は供給管Ｏｎ＋１内を通る溶液の濃度、
その供給量と蒸発缶Ａｎに残存していた溶液の割合にも
依存する。

その濃度及び温度は蒸発缶Ａｎ、加熱器Ｂｎの内面に付
着しているスケールを溶解するのに要する時間に関係す
るから、許容可能な範囲で低い濃度とすべきである。温
度は、溶解度と真空度を考慮して決めればよい。

開閉弁工Ｈ−ｔが停止している時間は、蒸発器Ａｎ、加
熱器Ｂｎのスケールを除去する時間と実質的に等しい。

蒸発缶Ａｎ−１からは、溶液が排出されないため、蒸発
缶Ａｎ−１内の溶液が濃縮される。蒸発缶Ａｎ、加熱器
Ｅｎ内のスケールを除去している間に蒸発缶Ａｎ−１．
加熱器Ｂｎ−１内にスケールが付着する恐れがあるので
、本発明１こおいて：は、これらにスケールが生成しヶ
い工１ｏお５．′１・：♀、、や□Ａｎｌ１Ｍ１７）−
〜、１・） 弁工ｎ−１の閉止時間を決める。

以上の操作中、好ましくは排出管Ｃｎから溶　７− 液を排出しないようにするか、排出しても、目標として
いる濃度範囲に扉い濃度にしてから排出する。濃度が高
いとスケールの溶解度が一般に低下するので、好ましく
はない。

本発明法の採用により、多重効用蒸発缶の運転を停止す
ることなくスケールの除去ができるのであるが、この除
去操作の前と操作中の各蒸発缶の溶液の濃度の変化を第
２図に示した。

第２図中斜線の棒グラフは、開閉弁工ｙｌ−１を閉じる
前の４重効用蒸発缶の正常運転時の各蒸発缶内の溶液の
濃度である。蒸発缶Ａｎ等内のスケール溶出後回び正常
運転１こ復帰する直前においては、斜線のない棒グラフ
のごとく前記の濃度が変化する。即ち蒸発缶Ａｎの溶液
の濃度は正常な濃度より若干低下しているのに対して、
他の蒸発缶のそれは軒なみに憂くなる。

蒸発缶Ａｎ内の練度が低いからスケールの除去が可能な
のである。

次に、もとの状態ｔこ運転を復帰したとき、濃度の高い
溶液が蒸発缶Ａｎｌこ入るので、再び蒸−８＝ 発缶Ａｎ内の溶液の＃度が上昇する。

この一度が所定の濃度Ｖこなったとき排出管Ｏｎを介し
て溶液を排出する。

なお、本発明において蒸発缶Ａｎ及びその加熱器Ｂｎの
少な（とも一つの内面にスケールが発生したとき、とは
、スケールの除去をいつ行なうかということを意味する
が、スケールがわずかでも発生したとき、その除去を行
なえば、当然短時間にスケール除去が可能だが一定期間
内当たりのスケールの除去回数は増加する。逆に相当付
着してから行なえば、回数は減るが、スケールを除去し
て蒸発能力を回復する１回当りの時間が長くなるからこ
れらを考慮して経済的にいつスケールの除去作業を行な
うか決めればよい。しかし一般には蒸発能力が約９０％
以下に低下しはじめたとき行なうべきであろう。

（効果ン 以上の操作中、多電効用缶の運転を実質上停止すること
が不要である。予備の蒸発缶の設置もいらない。

（適用） よって、本発明は、工業的に意義のある発明で、後段の
蒸発缶等に、スケールが発生するような溶液の濃縮に広
（適用できる。特ｔこポリカブラミド精練水の凝縮に効
果を発揮する。

次に本発明の効果を実施例をもって説明り−る。

実施例 ポリカプラミドの精練の際に得られるカプロラクタム及
びそのダイマー、トリマなどオリゴマーを含有する稀薄
水溶液Ｌｏでカプロラクタム閾度が６％のものを濃度を
７０％に濃縮する能力が４５０　ｔ／回の自己圧縮型４
重効用蒸発缶を次の通り運転した。

１週間に１回５番目の蒸づ６缶Ａ３から４番目の蒸発缶
Ａ４の液の移行を図に示す開閉弁工３を閉止して中止し
、４蕾Ｈの蒸発缶Ａ４　と加熱器Ｂ４　の保有する碌度
７０％のカプロラクタム水溶液の６５％相当分を濃縮液
として外部に排出し、そこへ製度６％の精練水ＬＯを供
給管０５ρ）ら開閉弁工６を作動し蒸発缶Ａ４のもとの
液面まで供給した。４査Ｈの蒸発缶Ａ、内の叡の凝縮を
早めるため図ｔこ示す蒸気管Ｄ６より蒸気を蒸気管Ｄ３
の蒸気に足して供給した。開閉弁工３の弁閉止後６時間
後に開閉弁工３を開にし蒸気管Ｄ５の蒸気の供給も停止
して正常な４Ｍ効用蒸発缶の運転に戻した。

１年間縦紐して運転したが、濃縮能力の低下がなかった
。又外部に取り付けた加熱器Ｂ４　と類４缶Ａ、の間の
サーモサイホンによる液の自然循環が不良になることも
なかった。

１年間の運転後向部点検したが全ての蒸発缶と加熱器の
内壁にオリゴマーなどのスケール付着がなかった。

比較のため、上記の除去操作を全く行なわず４重効用蒸
発缶を運転したら、３ケ月日で運転不能となった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明法が適用される装置の概略図であり、第
２図は各蒸発缶内の溶液の一度分布を示すグラフである
。 Ａ１、Ａ２　、Ａｎ　−１、Ａｎ−−−・・蒸発缶Ｂ＋
　、Ｂ２　、　Ｅｎ　−４、Ｂｎ　・・＝ｒ加熱器Ｃ０
１Ｃ１ｓ　Ｃ２，０ｎ−１，、、、、溶液供給管ａｎ・
・・・・排出管 １１１＋　、Ｄ２　、Ｄｎ−１，、、ｅ、蒸気管Ｄｎ・
・・・・真空管 特許出願人　　東　し　株　式　会　社−１２− ｆ：ｎ＋１ Ｆ。 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 複数（ｎ）個の蒸発缶（ＡＩ、Ａ２．　Ａｎ　　ｌ、Ａ
   ｎ）に順次溶液を通して濃縮する操作中に、ｎ番目の蒸
   発缶（Ａｎ）Ｊびその加熱器（Ｂｎ）の少なくとも一つ
   の内面にスケールが発生しその加熱又は蒸発能力が低下
   したとき、多重効用蒸発缶の運転を停止することな（次
   の操作を順次行なうことを特徴とする多重効用蒸発缶ｔ
   こ付着したスケールの除去方法５ （１）（ｎ−１）番目の蒸発缶（Ａｎ−１）から蒸発缶
   （Ａｎ）への溶液の供給を実質上停止すること、 （２）凝縮せんとする溶液（ＬＯ）又は１〜（ｎ−２２
   番目の蒸発缶の溶液（Ｌｎ７２　）を１、　蒸発缶（Ａ
   ｎ）へ供給して蒸発缶（Ａｎ）内の浴液（Ｌｎ）の磯度
   を低下させ、その溶液Ｐこより蒸発缶（Ａｎ）又は加熱
   器（ＢｎＪ内のスケールを溶解すること、 （３）　　溶液（ＬＯ）または（Ｌｎ−２）の、蒸発缶
   （Ａｎ）への供給を停止すること、 （４）　蒸発缶（Ａｎ−１）から蒸発缶（Ａｎ　）へ溶
   液を供給すること、 （５）　　蒸発缶（’Ａｎ）の濃度を実質的に一定の範
   囲内に制御して蒸発缶（Ａｎ）内の溶液を排出すること
   。