JP2001263793A - 湯垢除去方法 - Google Patents
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Abstract
ぎ、さらに付着したスケールを除去することが可能な湯
垢除去方法を提供する。 【解決手段】 加熱手段と、上記加熱手段と熱交換可能
に設けられた熱交換路29と、上記熱交換路29内に介
設されたポンプ28とを備え、上記ポンプ28を駆動す
ることによって熱交換路29内に湯水を流通させるよう
構成した装置において、上記ポンプ28を一定時間、定
常運転時の回転数よりも高い回転数で駆動させることに
よって、上記熱交換路29内を流通する湯水の速度を一
時的に上昇させる湯垢除去運転を行う。
Description
のスケールを除去することが可能な湯垢除去方法に関す
るものである。
タンク内の湯水と冷媒回路を流通する冷媒との間の熱交
換を上記水熱交換器で行うよう構成したヒートポンプシ
ステムが、従来から用いられている。そしてこのような
ヒートポンプシステムでは、冷媒回路中に設けられた空
気熱交換器を蒸発器として機能させると共に水熱交換器
を凝縮器として機能させることにより給湯運転を行うこ
とが可能である。
ンプシステムの水系統回路には、冷媒回路中の水熱交換
器と熱交換可能に熱交換路が設けられているが、この熱
交換路の流路は、伝熱を促進させるために他の流路より
も狭く設けられている場合が多い。しかしながら、上記
流路を狭くすると、湯垢等のスケールが熱交換路の内壁
面に付着し易くなり、これにより逆に伝熱性能が低下す
る場合があるという問題が生じている。このようなスケ
ールを除去する方法としては、例えば、配管内を流通す
る水の数パーセントを絶えず外部に排出することによっ
て、スケールも共に排出し、排出した分だけ新しい水を
補給するという方法が用いられている。しかしながら、
この方法では、常に水の交換を行わなければならないた
め不経済であるという問題がある。
めになされたものであって、その目的は、流路内に湯垢
等のスケールが付着するのを防ぎ、さらに付着したスケ
ールを除去することが可能な湯垢除去方法を提供するこ
とにある。
去方法は、加熱手段と、上記加熱手段と熱交換可能に設
けられた熱交換路29と、上記熱交換路29内に介設さ
れたポンプ28とを備え、上記ポンプ28を駆動するこ
とによって熱交換路29内に湯水を流通させるよう構成
した装置において、上記ポンプ28を一定時間、定常運
転時の回転数よりも高い回転数で駆動させることによっ
て、上記熱交換路29内を流通する湯水の速度を一時的
に上昇させる湯垢除去運転を行うことを特徴としてい
る。
の湯垢除去方法において、上記加熱手段は、凝縮器とし
て機能する水熱交換器44を有して成るヒートポンプシ
ステムであり、貯湯タンク1内の湯水を上記水熱交換器
44と熱交換可能な熱交換路29に流通させるよう構成
したことを特徴としている。
では、ポンプ28を一定時間、定常運転時の回転数より
も高い回転数で駆動させることによって、熱交換路29
内の湯水の速度を上昇させる湯垢除去運転を行うように
している。これによって、簡単な方法で、熱交換路29
の内壁面に付着した湯垢等のスケールを除去することが
できる。このため、上記スケールによる伝熱性能等の機
器性能の低下を抑制することができる。また、上記湯水
の速度上昇により、炭酸カルシウムの付着を防止するこ
ともできるため、水廻り制御弁の固着を防止することも
可能となる。さらに、この方法によれば、スケールが内
壁面に付着しにくくなるため、配管内を流通する水を頻
繁に交換する必要がなくなり経済的である。
除去運転は、上記貯湯タンク1内の湯水の全量沸き上げ
後に行うことを特徴としている。
き上げ後に湯垢除去運転を行うようにしている。すなわ
ち、全量沸き上げ前にポンプ28の回転数を上げて湯水
速度を上昇させると、熱交換路29内で充分な熱交換が
行われないために給湯温度が低下してしまうという不具
合が生じるが、全量沸き上げ後に上記湯垢除去運転を行
うことによって、上記給湯温度の低下を抑制することが
できる。
具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に
説明する。
ヒートポンプ式給湯装置の全体構成について説明する。
図1は、上記ヒートポンプ式給湯装置の水系統及び冷媒
系統を示す回路図である。このうち、まず水系統におけ
る風呂用回路について説明する。同図において1は貯湯
タンクであり、この貯湯タンク1には、温度検知手段で
ある3個のサーミスタ11、12、13がそれぞれ異な
る高さに配置されている。具体的には、第1サーミスタ
11、第2サーミスタ12、第3サーミスタ13の順
に、図における上部から下部に向かって所定の間隔を置
いて配置されている。また上記貯湯タンク1の底部に設
けられた給水口2には、給水圧を加えながら貯湯タンク
1に市水を供給するための給水配管3が接続されてお
り、上記給水配管3には、給水側から順に、逃し弁付き
減圧逆止弁7、及び凍結防止サーミスタ6がそれぞれ介
設されている。一方、上記貯湯タンク1の頂部に設けら
れた給湯口4には給湯配管8が接続されており、さらに
その先端がミキシングバルブ9の流入側9aに接続され
ている。ここで、上記給湯配管8の貯湯タンク1側に
は、蒸気を外部へ逃がすための空気逃し弁23と、水の
膨張分を逃がすための水逃し弁24とがそれぞれ設けら
れている。また上記給水配管3の途中から分岐された給
水管14も、上記ミキシングバルブ9の流入側9aに接
続されており、このミキシングバルブ9で上記給湯配管
8からの給湯と給水管14からの市水が、一定の割合で
混合されるように構成されている。一方、上記ミキシン
グバルブ9の流出側9bには分岐管16が接続されてお
り、この分岐管16を介して風呂用給湯管17と出湯管
18とに分岐される。そして、上記風呂用給湯管17が
差し湯用電磁弁19と逆止弁21とを介して浴槽22に
接続される一方、上記出湯管18は出湯口に接続され
る。
いて説明する。図1に示すように、上記貯湯タンク1の
底部に設けられた取水口26には、取水管27が接続さ
れており、その先端が循環ポンプ28を介して熱交換路
29の入口側29aに接続されている。ここで上記熱交
換路29は、以下で述べる冷媒回路の凝縮器として機能
する三重管式の水熱交換器44と熱交換可能に設けられ
ており、上記循環ポンプ28の作動によって熱交換路2
9の入口側29aから出口側29bへと湯水が流通する
ように成っている。このとき、上記水熱交換器44には
漏洩検知機34が取り付けられている。また上記熱交換
路29の出口側29bには、出湯管31が接続されてお
り、その先端が上記ミキシングバルブ9よりも貯湯タン
ク1側の給湯配管8に接続されている。そして、上記循
環ポンプ28と熱交換路29とを結ぶ取水管27には、
電動比例弁32と入水温度検知サーミスタ33とが介設
されている。また、上記熱交換路29から給湯配管8へ
と至る出湯管31には、給湯温度検知サーミスタ36と
逃し弁37とがそれぞれ介設されている。なお、上記水
系統における風呂用回路及び湯沸かし回路は、それぞれ
制御手段(図示せず)によって制御されるが、この制御
手段はCPU、メモリ、入出力インターフェース等を有
するマイクロコンピュータを用いて構成されたものであ
る。
すように圧縮機41、水熱交換器44、電動膨張弁4
5、空気熱交換器46を順次冷媒配管50a〜50dで
接続することによって構成している。さらに上記圧縮機
41の吐出側には吐出管温度サーミスタ42、及び圧力
制御のためのHPS43が介設され、また上記空気熱交
換器46とその近傍には、それぞれ空気熱交温度サーミ
スタ47と外気温度サーミスタ48とが配設されてい
る。ところで上記冷媒回路には、除霜運転時に圧縮機4
1から吐出されるホットガスを空気熱交換器46に供給
するためのバイパス回路が形成されている。すなわち、
図に示すように、上記圧縮機41の吐出側と水熱交換器
44とを結ぶ冷媒配管50aから、除霜用電磁弁49を
介したバイパス配管51を分岐させ、その先端を上記電
動膨張弁45と空気熱交換器46とを結ぶ冷媒配管50
cに接続させることによって、上記バイパス回路を形成
している。またこの冷媒系統回路も、上記制御手段(図
示せず)によって制御されている。
の運転動作のうちの風呂給湯運転について説明する。ま
ず、図1に示す貯湯タンク1内に温湯が貯溜された状態
において、差し湯用電磁弁19を開弁する。すると、上
記給水配管3を流れる水の給水圧によって、貯湯タンク
1内に貯溜された約85℃の温湯が押し上げられ、給湯
口4から給湯配管8を通ってミキシングバルブ9の流入
側9aに流入する。このとき、上記給水配管3から分岐
された給水管14を流通する水も上記ミキシングバルブ
9の流入側9aに流入し、ここで上記水と温湯が一定の
割合で混合される。そして上記混合された約40℃〜6
0℃の温湯は、ミキシングバルブ9の流出側9bから分
岐管16を介して、一方は風呂用給湯管17を流通して
浴槽22に供給され、また一方は出湯管18を流通して
出湯口に供給される。
ける湯沸かし運転について説明する。まず図1に示す差
し湯用電磁弁19を閉弁した状態において、冷媒回路中
の圧縮機41を駆動し、水熱交換器44を凝縮器として
機能させると共に、空気熱交換器46を蒸発器として機
能させる。次に、上記水系統回路における循環ポンプ2
8を作動させる。すると、貯湯タンク1の底部に設けた
取水口26から貯溜水が流出し、これが取水管27を介
して熱交換路29を流通する。そのときこの水は凝縮器
として機能している水熱交換器44によって加熱され、
出湯管31及び給湯配管8を通って再び貯湯タンク1内
の上部へと返流される。そしてこのような動作を継続し
て行うことによって、貯湯タンク1の上端側から下端側
へと温湯が次第に貯溜されるように構成されている。そ
して、上記貯湯タンク1の下方部に設けられた第3サー
ミスタ13で検知される湯温が、予め上記制御手段によ
って設定された設定温度以上(例えば、85℃以上)に
なれば、全量沸き上げが完了した状態として、上記運転
は終了される。
プ式給湯装置の湯垢除去回路について説明する。図1に
おいて上記湯垢除去回路は、主に、上記に示した貯湯タ
ンク1、循環ポンプ28、熱交換路29を順次各配管2
7、31、8で接続することによって構成されている。
ここで上記熱交換路29は、上記冷媒回路の凝縮器とし
て機能する水熱交換器44と熱交換可能に設けられてお
り、上記循環ポンプ28の作動によって熱交換路29の
入口側29aから出口側29bへと湯水が流通するよう
に成っている。
転について説明する。まず、上記で述べた湯沸かし運転
を行うことにより、上記貯湯タンク1を全量沸き上げ状
態とする。そしてその後、循環ポンプ28を最大回転数
で駆動させる。すると、上記熱交換路29と貯湯タンク
1内を流通する湯水の流速が増加され、これによって、
上記熱交換路29の内壁面に付着された湯垢や炭酸カル
シウム等のスケールが除去される。上記湯垢除去運転は
一定時間(例えば、5分間)継続して行われた後、上記
制御手段(図示せず)によって循環ポンプ28が自動的
に停止され、上記運転は終了される。
段の制御を示すフローチャートである。まずステップS
1では、上記貯湯タンク1内の湯水が全量沸き上げ状態
となっているか否かを判断する。すなわちここでは、上
記貯湯タンク1の下方部に設けられた温度検知手段であ
る第3サーミスタ13の値が、予め設定された設定温度
以上、例えば約85℃以上となっているか否かを判断す
る。そして設定温度よりも第3サーミスタで検知される
温度の方が低い場合は、上記給湯加熱運転を継続し、設
定温度以上であればステップS2に移行する。次にステ
ップS2では、上記湯垢除去運転を行う時間を制御する
ための制御手段によってタイマがスタートされ、これと
共に上記循環ポンプ28が最大回転数で駆動される(ス
テップS3)。さらにステップS4では、上記タイマの
値が予め設定された湯垢除去運転時間以内であるか否か
を判断する。そして上記時間以内であれば再び湯垢除去
運転が継続され、上記時間が経過していれば直ちに循環
ポンプ28は停止され、湯垢除去運転を終了させる(ス
テップS5)。
ンプ式給湯装置の湯垢除去方法では、循環ポンプ28を
一定時間、定常運転時の回転数よりも高い回転数で駆動
させて、熱交換路29内の湯水の速度を上昇させるとい
う簡単な方法で、熱交換路29内面に付着した湯垢等の
スケールを除去することができる。この結果、上記スケ
ールによる伝熱性能等の機器性能の低下を抑制すること
ができる。また、上記湯水の速度上昇により、炭酸カル
シウムの付着を防止することができるため、水廻り制御
弁の固着を防止することも可能となる。さらに、この方
法によれば、スケールが内壁面に付着しにくくなるた
め、循環する配管内の水を頻繁に交換する必要がなくな
り経済的である。また、全量沸き上げ後に上記湯垢除去
運転を行うことによって、上記湯水の速度を上昇させる
ことによる給湯温度の低下を抑制することができる。な
お、上記湯垢除去運転によって除去された湯垢等のスケ
ールが、貯湯タンク1内に滞留するとの懸念もあるが、
貯湯タンク1内の湯水は通常半年に1回全量交換される
ため、上記湯垢等が滞留することに起因する不具合は生
じない。
いて説明したが、この発明は上記形態に限定されるもの
ではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施するこ
とができる。すなわち本実施の形態では、加熱手段とし
てヒートポンプ式給湯装置を用いたが、ガス等の他の熱
源を利用したものであっても上記と同様に実施可能であ
る。また上記実施形態では、給湯用の熱交換路を流通す
る湯水の速度を上昇させたが、給湯用でなくても良い。
法では、ポンプの回転数を定常運転時の回転数よりも一
時的に上昇させるという簡単な方法で、熱交換路の内壁
面に付着した湯垢等のスケールを除去することができ
る。このため、上記スケールによる伝熱性能の低下等の
機器性能の低下を抑制することができる。また、上記湯
水の速度上昇により、炭酸カルシウムの付着を防止する
こともできるため、水廻り制御弁の固着を防止すること
も可能となる。さらに、この方法によれば、スケールが
内壁面に付着しにくくなるため、配管内を流通する水を
頻繁に交換する必要がなくなり経済的である。
水速度を上昇させることによる給湯温度の低下を抑制す
ることができる。
含むヒートポンプ式給湯装置の水系統及び冷媒系統回路
図である。
トである。
Claims (3)
- 【請求項1】 加熱手段と、上記加熱手段と熱交換可能
に設けられた熱交換路(29)と、上記熱交換路(2
9)内に介設されたポンプ(28)とを備え、上記ポン
プ(28)を駆動することによって熱交換路(29)内
に湯水を流通させるよう構成した装置において、上記ポ
ンプ(28)を一定時間、定常運転時の回転数よりも高
い回転数で駆動させることによって、上記熱交換路(2
9)内を流通する湯水の速度を一時的に上昇させる湯垢
除去運転を行うことを特徴とする湯垢除去方法。 - 【請求項2】 請求項1の湯垢除去方法において、上記
加熱手段は、凝縮器として機能する水熱交換器(44)
を有して成るヒートポンプシステムであり、貯湯タンク
(1)内の湯水を上記水熱交換器(44)と熱交換可能
な熱交換路(29)に流通させるよう構成したことを特
徴とするヒートポンプ式給湯装置の湯垢除去方法。 - 【請求項3】 上記湯垢除去運転は、上記貯湯タンク
(1)内の湯水の全量沸き上げ後に行うことを特徴とす
る請求項2のヒートポンプ式給湯装置の湯垢除去方法。
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