JPS5843099Y2 - カセツトデイスク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカセットディスクに関するものであり、ビデオ
ディスク、ＰＣＭまたはＦＭ変調オーディオディスク等
の高密度情報記録ディスクをカセットケース内に収容し
てなるカセットディスクに関する。

従来上記高密度情報記録ディスク（以下単にディスクと
いう）が開発され、このようなディスクとして機械再生
方式、静電再生方式、光再生方式等の種々の方式のディ
スクが開発されている。

これらのディスクは情報密度が極めて高いため、その記
録面に塵埃、指紋等によるドロップアウトが大きな問題
となっている。

これを防止するため、従来このようなディスクはケース
内に収納され、再生時にトいてケースごと再生装置に挿
入し、機械的にディスクを取出して再生するものが開発
されたが、この方式で出し入れする際に塵埃が付着して
しまうか、再生装置が複雑な機構となる等の欠点があっ
た。

そこでケースからディスクを取出すことなく回転、再生
ができる種々の形態のカセットディスクが提供されるよ
うになった。

しかしその構造上ディスクが変形したりする欠点があっ
たり、これらの欠点を改善するために複雑な構造となり
、製作上の煩雑さからコストの低減が不可能な状態にあ
る。

本考案はこのような状態に鑑みてなされたものであって
、その要旨とするところはターンテーブルに埋めこまれ
た磁石の位置に対応するディスクの裏面位置に鉄片を埋
めこむとともに、カセットの下板の回転穴附近上面に磁
石をセットし、この磁石の位置に対応するディスク下面
位置に鉄片を埋めこみ、かつディスクの下向はターンテ
ーブルの上面の、傾斜側壁のある凸状部に嵌合する形状
の凹陥部を形成したことにある。

次に本考案のカセットディスクを図示の実施例によって
説明する。

第１図は本考案のカセットディスクの断面を示す説明図
であって第２図は同じくカセットディスクの上面図であ
り、第３図は底面図である。

１はカセット本体であり、２はディスク本体である。

カセット１の上板３と下板４の間の空間部５にディスク
２が収納される。

６は再生窓である。カセットの材料はプラスチックであ
り、インジェクションにより容易に成形でき材質はポリ
スチロール其の他アクリル樹脂、硬質ポリ塩化ビニルＡ
ＢＳ樹脂等が利用できる。

カセットの下板４の中心はターンテーブルＴの入る穴（
回転穴と称する）７が設けられ、この回転穴７に近い位
置で丁板４上に永久磁石８を埋め込む。

また第４図は再生時のターンテーブルＴとディスク２と
の関係を示す断面的説明図であってターンチーフルＴの
外周附近の上面には永久磁石１０が埋め込まれており、
Ｍはモーターである。

また上面中心部は傾斜側壁をもった凸状部１３があり、
ディスクはこれに対応する形状の凹陥部９で嵌合する。

ディスク２は上面にのみ情報が記録されて耘りその下面
の、ターンテーブルＴに埋め込まれた磁石１０に対応す
る位置に鉄片１１を埋め込み、またカセットの下板４に
設けた上記磁石８に対応する位置に鉄片１２を埋め込む
。

本考案カセットディスクは、カセットに入ったまＸでデ
ィスクを回転できるもので第１図に見られるように非再
生時においてはディスクの鉄片１２はカセットの磁石８
に吸着しているのでカセット内は完全に外部と遮断され
てあり、いささかの塵埃の侵入も許さない。

また情報記録面は外部と接触することが全くない上に集
積、運搬等においてディスクの防塵と彎曲化への保護が
完全に果たせるものである。

再生にあたっては第４図に示すようにカセットは再生装
置内に固定されると同時にターンチーフルＴとディスク
２とが正位置に係合し、ターンテーブルの磁石１０とデ
ィスクの鉄片１１とが接触して吸着し、カセットの磁石
８とディスクの鉄片１２との接触が解かれ、カセットと
ディスクとは全く接触のない状態となる。

ディスク収容部の空間５の寸法は高さはディスクの厚さ
より約１ｍｍ位大きくとればよいとされている。

即ち再生時においてはディスクとカセットは無接触の状
態で回転しなげればならないが、この回転に釦いて、デ
ィスクの外周で上ｒ方向に振動があるが、この振動は９
００ｒ、ｐｏｍの時、１５０μｍ以内に抑えることがで
きるので上下方向に５００μｍずつ間隔をとれば充分で
ある。

またターンテーブルＴの傾斜した側壁をもつ凸状部１３
とこれに対応するディスク２の下面中心部の凹陥部９と
が、その傾斜面によって嵌合の位置出しが正確に行われ
た一部でカセットとディスクの密着が解除される。

信号の記録再生は機械再生方式でも、光再生方式でもよ
く、光再生方式の場合は再生窓はガラス等の光学的に透
明な物質で形成することが好ましく、またこの窓はピッ
クアップ用に供されるものである。

カセット本体１の形状は図面に示されるようなものでも
丸型でもよく、角型でもよい。

また位置決めのため一部を切欠いても、また穴を明ける
ことも可能である。

次に具体的な実施例として下記の如き寸法のものがある
。

実施例 １ カセット外形 １１０ｍｍＸ １１０ｍへ厚さ ５闘デ
イスク直径 １００ｍｍ丸型、 厚さ２〜３ｒｎｍ
ビデオディスクまたはＰＣＭオーディオディスクとして
設計する場合、情報は直径９５ｍｍから６３ｍｍまで記
録し、その密度を２８０本／ｍｙｎとすると９０Ｏｒ、
ｐ、ｍで５分の再生が可能である。

またこのディスクを使用してＦＭ変調してオーディオデ
ィスクとして設計した場合情報を直径９５ｍｍから５６
ｍｍまで記録し、その密度を２８０８０ｍｍとすると９
Ｏｒ、ｐ、ｍで６０分の演奏が可能になる。

従来のオーディオディスクと異り、高密度であり、溝間
の凹凸が非常に小さいために、オーディオ信号を直接記
録したのではよいＳＮの比の信号が得られない。

ＦＭ変調して記録することにより、このような小さいデ
ィスクでも片面１時間の演奏が可能になる。

実施例 ２（大型サイズの場合） カセット外径 ２６０Ｘ２６０朋、厚さ ８ｍｍディ
スク直径 ２５０ ｍｍ 丸型、厚さ２〜３ｍｍビデ
オディスクまたはＰＣＭオーディオディスクとして設計
する場合、情報を直径２４０ｍｍから１５４ｍｍまで記
録し、その密度を４２０２０ｍｍとすると４５０ｒ、ｐ
ｏｍで４０分の演奏が可能である。

またもしＦＭ変調してオーディオディスクとして使用し
た場合片面３時間以上の超ロングプレイが可能となる。

カセットおよびターンチーフルに埋めこまれる磁石はリ
ング状でも、また小片を複数個円周上に配置してもよく
、第５図の断面的な説明図に示すようにカセット内側の
下板にセットする磁石８を埋め込みとせずに貼合せ（貼
着層１４）としてもよく、その場合ディスク２の周縁は
磁石８の厚さだけの凸形リング状１５に底形することに
よりディスクの変形を防止する必要がある。

以上述べたように本考案のカセットディスクは外部から
の接触を防ぎかつ、この種の高密度のディスクへの塵埃
の侵入、付着を完全に防いで性能を充分に発揮させるこ
と、再生時のターンテーブルへの固定における位置出し
が正確で完全であり、常に磁石と鉄片とによる密閉とセ
ットが完全で振動によるずれがなく、また集積、運搬に
もディスクへの防塵と彎曲化への保護が完全に行われ、
しかも成型が容易で製造のコストの低減を計ることがで
きる等の多くの顕著な利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のカセットディスクの断面的説明図、第
２図は同じく上面図、第３図は同じく底口図、第４図は
再生時の状態を示す断面的説明図、第５図は本考案の他
の実施例を示すカセットディスクの断面的説明図である
。 １・・・カセット本体、２・・・ディスク本体、３・・
・カセットの上板、４・・・カセットの下板、５・・・
カセットの内部空間、６・・・再生窓、７・・・カセッ
トの回転穴、８・・・カセットの磁石、９・・・ディス
ク下面中央のターンテーブル嵌入用の凹陥部、１０・・
・ターンテーブルに埋め込まれた磁石、１１・・・ター
ンテーブルの磁石に対応するディスク下面の鉄片、１２
１．・カセットの下板に埋込んだ鉄片、１３・・・ター
ンテーブルの頂部の凸状部、１４・・・磁石の貼着層、
１５・・・ディスク外周のリング状凸形部、Ｔ・・・タ
ーンテーブル、Ｍ・・・モーター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ターンテーブルに埋めこまれた磁石の位置に対応するデ
   ィスクの裏面位置に鉄片を埋めこむとともに、カセット
   の−Ｆ板の回転穴附近上面に磁石をセットし、この磁石
   の対応するディスクの下面に鉄片を埋め込み、かつ、デ
   ィスク下面はターンテーブルの上面の傾斜側壁のある凸
   状部に嵌合する形状の凹陥部を形成したことを特徴とす
   るカセットディスク。