JPS5841786Y2 - 田植機の苗補給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 一般に、田植機では、主苗のせ台上に載置された菌群が
植付けられて残り少なくなると、予備苗を補給するもの
であって、このための苗補給装置として、苗載置収容姿
勢と主苗のせ台に連なる苗補給姿勢とに切換自在な予備
苗のせ台を設けたものが提案されている。

そして、この苗補給装置によれば、予備苗のせ台を苗補
給姿勢に切換えた状態で、予備苗を主苗のせ台上に引き
ずり移行することになるが、この引きずり移行させる時
に、作業者にてつかまれる画部分（主として葉茎）が傷
付けられる虞れがあるから、苗を円滑、迅速に移行させ
難いことがあった。

本考案は、上記実情に留意して為されたものであって、
簡単な改良により、苗補給時に苗を円滑、迅速に移行さ
せ得るようにせんとするものである。

以下本考案の実施の態様を例示図について詳述する。

図は、前部エンジン１、後部苗植付装置２、及びこの苗
植付装置２０近くから後方上方に向けて連設された操縦
ハンドル３等からなる機体を、硬盤に接する左右一対の
推進車輪４，４と、圃場面を滑動する横方向に並置され
た３つの７０−ト５・・・の共動により圃場面適当高さ
に支持しながら進行する歩行型田植機を示す。

前記苗植付装置２は、一定ストロークで横往復移動する
傾斜姿勢の主苗のせ台６、この主苗のせ台６の下端と泥
中とに亘って上下に循環作動する横方向に並置された６
つの植付爪１・・・等から構成されるものであって、前
記主苗のせ台６上に載置された菌群の下端部列に沿って
順次−株分づつの苗を取出し、圃場に６条の苗を植付る
べく構成されている。

次に、前記主苗のせ台６上に載置された菌群が植付けら
れて残り少なくなった時点で、主苗のせ台６上に予備苗
Ｗ・・・を補給するための苗補給装置について説明する
。

すなわち、前記主苗のせ台６の上部近くに予備苗のせ台
８が設けられている。

この予備苗のせ台８は、機枠から連設された左右一対の
ループ状の枠９，９に対して横軸心Ｘ周りに回動自在に
枢支されるものであって、前記横軸心Ｘを中心にした上
下揺動により、図中実線で示す少し下方に揺動した予備
苗載置収容姿勢と、図中仮想線で示す如く上方へ揺動さ
れて傾斜状どなり前記主苗のぜ台６の上端に連なる苗補
給姿勢とに切換自在に構成されている。

又、この予備苗のせ台８は、合成樹脂にて構成されるも
のであって、その主苗のせ台６に近接する側部分が、前
記主苗のせ台６の上面との接当により上方へ屈曲弾性変
位すべく構成されている。

前記予備苗のせ台８の下端近くには、この予備苗のせ台
８を上下揺動操作して前記両姿勢に切換えるための操作
レバー１０が、横揺動のみ自在に枢支されるとともに、
このレバー１０の下端に、横方向に向うアーム１１が固
着されている。

前記予備苗のせ台８の背部に、横軸１９が軸心周りに回
動自在に支承されるとともに、この横軸１９の中間位置
に固着したアーム１２と前記アーム１１とがロッド１３
を介して連動連結され、且つ、前記アーム１２を機体前
方側へ向けて弾性付勢するスプリング１４が設けられて
いる。

前記横軸１９の両端近くに左右一対の係合部材１５．１
５が固着されるとともに、この係合部材１５．１５には
、前記予備苗のせ台８が予備苗載置収容姿勢並びに苗補
給姿勢にある時に、前記枠９に固着されたピン１６，１
６に係入する係入孔１７・・・が形成されており、もっ
て、ピン１６゜１６に対して係合部材１５，１５が係合
保持される作用にて、前記予備苗のせ台８を予備苗載置
収容姿勢並びに苗補給姿勢に保持するためのロック機構
が構成されている。

尚、図中１８は、前記アーム１１！ｒ−受止めて前記レ
バー１０の姿勢を規制するボルトであり、又、２０．２
０は植付走行時に隣接する既植苗列に沿うように機体を
進行させるよめの目安として用いる表示棒であって、前
記予備苗のせ台８に取付けられている。

以上の構成によれば、予備苗のせ台８上の予備苗Ｗを主
苗のせ台６上に供給するには、次の手順で行なうことに
なる。

つまり、先ず、操作レバー１０を横方向に揺動操作して
、前記係合部材１５．１５を前記ピン１６．１６から離
脱させてロック作用を解除し、その後、操作レバー１０
を下方へ揺動操作して、前記予備苗のせ台８を苗載置収
容姿勢から苗補給姿勢に切換え、且つ、ロック機構の作
用にてその姿勢に保持させる。

そして、この状態で予備苗Ｗを主苗のせ台６側へ引張り
移行させることになるが、この時、第３図に示す如く予
備苗Ｗの主苗のせ台６に近接する側部分が、下方に凹入
彎曲された状態で支持され、この彎曲部分の葉茎が密な
状態になっているから、この密になっている葉茎をつか
んで予備苗Ｗを引張り移行させることになる。

尚、本案実施例の場合、載置苗収容姿勢において、予備
苗のせ台８の下面と枠９，９との間に隙間を形成して、
予備苗のせ台８が機体の振動により上下揺動しても枠９
，９に接当しないようにしている。

又、本案を実施するに、実施例で述べた如く予備苗のせ
台８の主苗のせ台６に近接する側部分を、苗補給姿勢時
に主苗のせ台６の上面との接当により屈曲変位させるよ
うに構成しておけば、予備苗のせ台８の下端と主苗のせ
台６の上端とが密着して、予備苗Ｗの主苗のせ台６上へ
の移行を円滑に行ない易いものであって、同様の目的に
達する手段としては、第７図に示す如く、予備苗のせ台
８の主苗のせ台６に近接する側部分を、横軸心７周りに
回動自在に枢支し、且つ、下方への揺動を阻止するスト
ッパー面Ｔを設ける形態で実施してもよい。

又、本案を実施するに、例示はしないが、予備苗のせ台
８の主苗のせ台６に近接する側部分を、予め上方へ屈曲
させた形状に形成しておいてもよい。

以上要するに本考案は、冒記した構造の苗補給装置にお
いて、少なくとも前記苗補給姿勢において、予備苗の主
苗のせ台に近接する側部分を下方に凹入彎曲させた状態
で予備苗を支持すべく構成しであることを特徴とする。

すなわち、予備苗のせ台を苗補給姿勢に切換えれば、予
備苗の主苗のせ台と近接する側部分が下方に凹入彎曲さ
れてこの彎曲部分の葉茎が密な状態になるから、この密
になった葉茎部分をつかんで苗を引きずり移行させるこ
とができることになり、且つ、密になっていると葉茎１
本づつに作用する負荷はさほど大きいものとならないの
であり、もって、苗を傷付けること少なく円滑、迅速に
移行させることが可能となった。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る田植機の苗補給装置の実施の態様を
例示し、第１図は歩行型田植機の側面図、第２図は同一
部切欠き概略平面図、第３図は予備苗のせ台装着部を示
す一部切欠き側面図、第４図はロック機構を示す概略縦
断正面図、第５図はレバー装着部を示す概略平面図、第
６図イ２口は操作レバーとロック機構との連係構造を示
す縦断側面図、第７図は別の実施例の縦断側面図である
。 ６・・・主苗のせ台、８・・・予備直のせ台。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 苗載置収容姿勢と主苗のせ台６に連なる苗補給姿勢
   とに切換自在な予備苗のせ台８を設けた田植機の苗補給
   装置であって、少なくとも前記苗補給姿勢において、予
   備苗の主苗のせ台６に近接する側部分を下方に凹入彎曲
   させた状態で予備苗を支持すべく構成しであることを特
   徴とする田植機の苗補給装置。 ■ 前記予備苗のせ台８の主苗のせ台６に近接する側部
   分を、主苗のせ台６の上面との接当により上方に屈曲変
   位すべく構成しである実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の田植機の苗補給装置。