JPS584123Y2 - ピアノのペダル部構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はピアノのペダル部構造に関スる。

一般に、ピアノにおいては、弦を押さえているダンパー
を同時にすべての弦から離間させるためノタンパーペダ
ル、ハンマーによる打弦を弱くして発音を弱くするため
のソフトペダル、更にはダンパーを任意の打弦された弦
のみから離間させるためのソステヌートペダル等の各種
ペダルを任意操作することにより、ピアノ演奏の多様化
及び向上が計られている。

このようなペダル部の構造としては、従来、例えば第１
図に示すように、鉄又は真鍮の鋳物で造られたペダル１
の一端をピアノ底板２の上面所定位置に配置されたペダ
ルメタル３に軸支させ、かつその他端をピアノ前土台４
０所定位置に設けられたペダル窓５を貫通させて前記前
土台４の前面側に適宜に突出させた構造のものが知られ
ている。

ところで、このような構造のものにあっては、ペダル窓
５に隙間が形成される関係上、この隙間を介して特にね
ずみがピアノ本体の内部に進入するおそれがあり、この
ため第１図に示すように、ピアノ本体の内部に、ペダル
部を被う遮蔽板６を設け、この遮蔽板６によりねずみの
進入を阻止するようになされたものが知られている。

しかしながら、斬かる構造のものにあっても、ピアノ本
体の内部に存するペダル部へのねずみの進入を阻止する
ことはできず、従ってこの部分にねずみが進入した場合
には当該進入箇所が汚染され、しかもこの汚染箇所を清
掃するのは極めて困難であるという欠点があった。

この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、従来の遮
蔽板を用いることなく、ピアノ本体の内部へのねずみの
進入を確実に阻止し得ると共に、ペダルカバーをも兼用
し得るようにしたピアノのペダル部構造を提供すること
を目的とするものであり、ペダルの前土台の前面側に突
出している箇所に軟質のゴムやプラスチック等からなる
袋状のカバーを被覆させると共に、該カバーの開口端部
を前記前土台等のピアノ本体に固定させて該カバーによ
り前記前土台に設けられたペダル窓を閉塞するようにし
たものである。

以下、この考案の一実施例につき第２図を参照して説明
する。

なお、説明の繁雑さを避けるために従来例として上記し
た第１図に示す部分と同一部分には同一符号を付してそ
の説明を省略する。

この実施例においては、軟質のゴム或いは塩化ビニール
等のプラスチックによってペダル１の形状に合うように
形成された袋状のカバー１０を、ペダル１の前土台４の
前面側に突出されている箇所に被覆させると共に、この
カバー１０の開口端部を前土台４のペダル窓５内に挿入
させて前土台４の裏面側に適宜に突出させ、かつこのカ
バー１０の突出部を前土台４の裏面４ａや底板２の上面
すに複数のビス１１によって強固に固定させ、これによ
りカバー１０の開口端部を前土台４の裏面４ａや底板２
の上面２ａに密着固定させてペダル窓５を閉塞させたも
のである。

なお、カバー１０の材質としては特にねずみがかじらな
い種のものが望ましい。

なお、カバー１０の開口端部を前土台４の前面のみにビ
スによって密着固定させてペダル窓５を閉塞させた構成
としてもよく、上記実施例に限定されるものではない。

前述の如く、この考案によるピアノのペダル部構造によ
れば、ペダルの前土台の前面側に突出している箇所に軟
質のゴムやプラスチック等からなる袋状のカバーを被覆
させると共に、該カバーの開口端部を前記前土台等のピ
アノ本体に固定させて該カバーにより前記前土台に設け
られたペダル窓を閉塞させた構成であるから、ねずみの
ピアノ本体内への進入をペダル窓部で阻止し得、従って
ピアノ本体の内部へのねずみの進入を確実に阻止するこ
とができ、又このようにねずみの進入を阻止するための
カバーに、ペダルの汚染や損傷全防止するためのペダル
カバーとしての役目をモ兼ネさせることができ、実用上
有益である等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のピアノのペダル部構造の一例を示す縦断
側面図、第２図はこの考案によるピアノのペダル部構造
の一実施例を示す縦［Ｔ側面図である。 １・・・・・・ペダル、４・・・・・・前土台、５・・
・・・・ペダル窓、１０・・・・・・カバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ペダルの前土台の前面側に突出している箇所に軟質のゴ
   ムやプラスチック等からなる袋状のカバーを被覆させる
   と共に、該カバーの開口端部を前記前土台等のピアノ本
   体と固定させて該カバーにより前記前土台に設けられた
   ペダル窓を閉塞してなることを特徴とするピアノのペダ
   ル部構造。