JPS5840700B2 - ワイヤロ−プの素線損傷検出装置 - Google Patents

ワイヤロ−プの素線損傷検出装置

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JPS5840700B2
JPS5840700B2 JP11350779A JP11350779A JPS5840700B2 JP S5840700 B2 JPS5840700 B2 JP S5840700B2 JP 11350779 A JP11350779 A JP 11350779A JP 11350779 A JP11350779 A JP 11350779A JP S5840700 B2 JPS5840700 B2 JP S5840700B2
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JP
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rope
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wire rope
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damage
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健造 高橋
豊 平間
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Hitachi Elevator Engineering and Service Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えばエレベータ用ワイヤロープなどのワイ
ヤロープの素線損傷検出装置に関する。
一般にワイヤロープ(以下、ロープと略称する)は、そ
れを構成している素線、主にロープの外表面にある素線
が使用中などに断線したり局部的に摩耗、腐食したりし
てロープの機械的強度が低下する。
そのため定期的にロープを点検して、事故が発生する前
にロープを交換する必要があり、そのため従来では保全
作業員が目視によってロープの損傷を検査していた。
しかし、この方法では保全作業員の目が過度に疲労し、
作業員の個人差や作業環境などが影響して高い検査精度
が得られず、損傷を見逃しそれが進展してロープ破断な
どの重大事故を招くことがある。
また従来の方法では、検査にかなりの時間を要し、作業
能率が悪いなどの諸種の欠点を有している。
この欠点を解消するため、第1図および第2図に示すよ
うなロープ素線の損傷検出装置が提案された。
ロープ4は、励磁体21により一定区間が磁化される。
励磁体21は左右に延びた磁極ピース22A、22Bと
、中間に巻装された電磁コイル23とからなる。
磁極ピース22A、22Bの先端部にはロープ4を挿通
するための挿通孔24をそれぞれ有し、その先端部はロ
ープ4に着脱するため2つ割れ形状になっている。
電磁コイル23には、交流電源25を変圧器26、整流
器27、平滑回路28などで構成された電源装置29で
安定した直流電源が供給される。
励磁体21によって磁化されたロープ4の外周を覆うよ
うに検出コイル30が配置される。
検出コイル30もロープ4に装着するため2つ割れ形状
になっており、検出コイル30からの出力信号はアンプ
装置31で増;福され、記録計2に記録される。
なお、アンプ装置31は、信号を増幅するアンプと、整
流回路、低域濾波器などを備えている。
第2図は、この素線損傷装置の探傷原理を説明するため
の図である。
磁化されたロープ4には、その磁極方向に向って磁束φ
が流れる。
ロープ4に素線断線などの損傷部Qがあると、磁束φの
流れが乱れて漏洩磁束φ1が発生する。
従って、直径がDで長さlを有する差動形の検出コイル
30でロープ4の外周を囲み、その状態でロープ4を矢
印方向に速度■で走行させれば、ロープ4の損傷部Qで
発生した漏洩磁束φ1は検出コイル30の外周部を覆う
2辺の弧状部と鎖交し、それにより検出コイル30に微
小な電圧が誘起される。
検出コイル30は差動形に構成されているから、前記弧
状部と漏洩磁束φ1が鎖交すると、検出コイル30の長
さlに対応して正負の起電力が発生する。
これをアンプ装置31で増幅し、整流回路で一方を反転
して、ノイズ領域である高周波成分を遮断するために低
域漏波器を通して、成形された波形信号として出力する
なお、図の検出コイル30は1ターンのコイルで省略し
ているが、実際には数十ターンに巻かれている。
この素線損傷検出装置を用いれば、従来の目視によるロ
ープの検査に比べて検査時間が大幅に短縮され、しかも
ロープが走行している時でも測定ができるなどの利点を
有しているが、欠点がない訳ではない。
すなわち、検出コイル30のターン数が制限されるから
検出出力が小さく、そのためにアンプ装置31が必要と
なり、コスト高を招くとともに、走行によるロープのわ
ずかな振れまでも検出してしまい検出精度に問題がある
また素線損傷検出装置をロープ4に装着する際、2つ割
れ形状になっている励磁体21の先端部ならびに検出コ
イル30を開いて、その内側にロープ4を挿入しなけれ
ばならないから、エレベータなどのように複数本のロー
プ4が接近してロープ4どうじの間隔が狭い場合は、検
出装置が使用できないなどの欠点がある。
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を除去し、構
成が簡単でしかも使用が簡便なロープの素線損傷検出装
置を提供するにある。
この目的を達成するため、本発明は、ロープなその長手
方向に沿って磁化する励磁体と、その磁化されたロープ
の損傷による磁気的変化を検出する検出体とを備え、そ
の検出体がロープの長手方向に沿って相対的に移動する
ロープの素線損傷検出装置において、前記検出体が、磁
性体よりなり前記ロープが嵌入する溝部を形成した検出
ピースと、その検出ピースに巻装された検出コイルとか
ら構成されていることを特徴とする。
次に本発明の実施例を図面とともに説明する。
第3図は、エレベータ用ローブを本発明に係る素線損傷
検出装置1で検査する場合の状態を示す図、第4図は第
3図X−X線上での視図である。
エレベータの乗かと7は直径約12〜18wのロープ4
によって懸垂され、ロープ4の他端はつり合い重り8に
連結されている。
乗かと7はロープ4を巻きつけた駆動鋼車5および従動
鋼車6により、昇降路を上下動する。
なお、ロープ4は安全確保のため第4図に示すように3
〜8本並設されている。
素線損傷検出装置1は、ロープ40走行時における振れ
の少ない駆動鋼車5や従動鋼車60近くあるいは駆動鋼
車5と従動鋼車60間に設置され、素線損傷検出装置1
かもの出力信号が記録計2の記録紙3に記録される。
第5図ないし第8図は、素線損傷検出装置1を説明する
ための図である。
素線損傷検出装置1は、ロープ4を磁化するための励磁
体11と、磁化されたロープ4の損傷による磁気的変化
を電磁的に検出する検出体13とを備えている。
励磁体11は、希土類コバルト系磁石などの永久磁石9
と、この永久磁石9ON極ならびにS極の端面とそれぞ
れ接合されて同一方向に突出した磁性体よりなる磁極ピ
ース12A、12Bとで構成されている。
磁極ピース12A、12Bの永久磁石9と接合しない側
の先端部には、第7図に示すように所定の間隔をおいて
3本の嵌入溝10がそれぞれ形成されている。
嵌入溝10の溝幅はロープ4の直径より若干長く、また
嵌入溝10の深さ寸法はロープ4の直径の約1.2倍以
上に設計されている。
従って磁極ピース12A、12Bの先端部をロープ4に
近づければ、3本のロープ4がそれぞれの嵌入溝10に
完全に収容され、ロープ4をその長手方向に走行させれ
ば励磁体11によってロープ4が長手方向に沿って磁化
される。
検出体13は磁極ピース12Aと12Bの間に配置され
、検出ピース14と検出コイル15とから構成されてい
る。
検出ピース14は磁性体で作られ、先端部には第8図に
示すように所定の間隔をおいて3本の溝部17が形成さ
れている。
溝部17の溝幅はロープ4の直径より若干長く、また溝
部17の深さ寸法はロープ4の直径の約1.2倍以上に
設計され、検出ピース14の先端部をロープ4に近づけ
れば3本のロープ4がそれぞれの溝部17に完全に収容
される。
前記溝部17と溝部17との間に形成される脚部16の
厚さTは、約2〜5藺が適当である。
脚部16の厚さTが約2闘より薄いと機械的強度が問題
となり、また約5闘より厚いと素線の損傷を検出した際
に、検出信号が2段になって出る懸念がある。
検出ピース14の脚部16と反対側には巻回部18が突
設され、この巻回部18に検出コイル15が巻装されて
いる。
巻回部18の突出寸法により、検出コイル15のターン
数を増大することができる。
前記励磁体11ならびに検出体13は第5図に示すよう
にケース19に収納されており、このケース19には取
手9ならびに出力端子10が付設されている。
なお、出力端子10はケース19内において前記検出コ
イル15と接続され、さらにリード線(図示せず)を介
して前記記録計2に接続されている。
第9図に示すように、ロープ4の素線が単独で切断Q1
されていたり、あるいは集中的に複数切断Q2 され
ていると、励磁体11によってロープ4が磁化された際
、それらの損傷部Q1.Q2において磁束の流れが乱れ
て漏洩磁束が発生する。
この漏洩磁束による磁気的変化をロープ4と近接する検
出体13で電磁的に検出し、その検出信号を記録計2に
入力すると、第10図に示すように記録紙3には前記損
傷部Q1.Q2 に相当する部分に出力波形P1.P2
が記録される。
この出力波形により、素線の損傷状態をある程度推測す
ることができる。
例えばこの実施例のように3本のロープ4を同時に検査
する場合、記録紙3に出力波形が記録されでもどのロー
プ4に損傷があるのか分からないが、記録紙3の目盛か
ら損傷位置が特定できるから、あとはその3本のロープ
4を個別に検査すれば直ちに損傷ロープが判別できる。
実施例では励磁体11に永久磁石9を用いたが、この代
りに電磁石を用いることもできる。
また実施例では励磁体11の嵌入溝10ならびに検出体
13の溝部17をそれぞれ複数平行に設けた場合につい
て説明したが、嵌入溝10や溝部17は1本でも構わな
い。
さらに実施例では素線損傷検出装置1を所定個所に固定
して、走行するロープ4の検査を行なったが、ロープ4
が架設により固定されている場合は、素線損傷検出装置
1をロープ4の長手方向に沿って移動させればよい。
第6図および第8図に示すように、溝部17の深さ寸法
をロープ4の直径より大きく設計して、ロープ4が溝部
17に完全に収容されるようにすれば、ロープ4を溝部
1Tに挿入するだけでロープ4の全周の検査ができる。
特に溝部17の深さ寸法をロープ4の直径の約1.2倍
以上にすれば、ロープ4の全周検査が確実である。
なお、本発明に係る素線損傷検出装置の探傷原理につい
ては明確に解明されていないが、磁化されたロープに損
傷があると漏洩磁束が生じ、その漏洩磁束が検出ピース
の下を通過する際に検出コイルと鎖交して、検出コイル
に電圧が誘起されて検出信号が出力されるか、あるいは
前記漏洩磁束が横曲ピースの下を通過すると検出ピース
に渦電流が発生し、その渦電流によって磁束が生じて、
その磁束が検出コイルと鎖交して検出信号が出力される
ものであると考えられる。
本発明に係る素線損傷検出装置は、エレベータ用ロープ
の他に、リフトや観覧用ゴンドラなどの乗客用昇降装置
、クレーンや工場の各種運搬装置などのロープの検査に
も使用できる。
本発明は前述のような構成になっており、検出コイルの
ターン数を必要に応じて増やすことができ、そのために
アンプ装置が不要で、コストの低減ならびに小型化が可
能で、ロープの振れなどによるノイズなどが入らず高い
検出精度が得られる。
また検出体の溝部にロープを単に挿入するだけでよいか
ら、ロープの間隔が狭い場合でも検査ができ、検査が極
めて簡便で作業能率が大幅に向上される。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来提案されたロープの素線損傷検出装置の概
略構成図、第2図はその検出装置の探傷原理を説明する
ための説明図、第3図ないし第8図は本発明に係るロー
プの素線損傷検出装置を説明するためのもので、第3図
はその検出装置を設置したエレベータの概略構成図、第
4図は第3図X−X線上の視図、第5図はその検出装置
の斜視図、第6図はその検出装置の概略構成図、第7図
はその検出装置における励磁体の側面図、第8図はその
検出装置における検出体の切断側面図、第9図はロープ
の損傷個所を示す正面図、第10図は第9図に示すロー
プの損傷個所を検出した際に記録紙に記録される検出波
形図である。 4・・・・・・ロープ、11・・・・・・励磁体、13
・・・・・・検出体、14・・・・・・検出ピース、1
7・・・・・・溝部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ワイヤロープをその長手方向に沿って磁化する励磁
    体と、その磁化されたワイヤロープの損傷による磁気的
    変化を検出する検出体とを備え、その検出体がワイヤロ
    ープの長手方向に沿って相対的に移動するワイヤロープ
    の素線損傷検出装置において、前記検出体が、磁性体よ
    りなり前記ワイヤロープが嵌入する溝部を形成した検出
    ピースと、その検出ピースに巻装された検出コイルとか
    ら構成されていることを特徴とするワイヤロープの素線
    損傷検出装置。 2、特許請求の範囲第1項において、前記溝部の深さ寸
    法が前記ワイヤロープの直径より大きく設計されている
    ことを特徴とするワイヤロープの素線損傷検出装置。 3 特許請求の範囲第1項において、前記検出ピースの
    一側面に前記溝部が複数本平行に形成されていることを
    特徴とするワイヤロープのfJ損傷検出装置。
JP11350779A 1979-09-06 1979-09-06 ワイヤロ−プの素線損傷検出装置 Expired JPS5840700B2 (ja)

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