JPS5840477B2 - 新規β−1,3−グルカン、その製法及び利用 - Google Patents

新規β−1,3−グルカン、その製法及び利用

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JPS5840477B2
JPS5840477B2 JP53097285A JP9728578A JPS5840477B2 JP S5840477 B2 JPS5840477 B2 JP S5840477B2 JP 53097285 A JP53097285 A JP 53097285A JP 9728578 A JP9728578 A JP 9728578A JP S5840477 B2 JPS5840477 B2 JP S5840477B2
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旭 三崎
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Meito Sangyo KK
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Meito Sangyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は抗腫瘍薬理活性を示し、医薬もしくはその中間
体として注目される新規β−1・3−グルカン及びその
製法、更には該グルカンを有効成分として含有する腫瘍
処置剤に関する。
本発明のβ−1・3−グルカンは下記式 但し式中、Gluはグルコビラノース残基を示す、で表
わされるβ−1・3−グルコビラノース単位を繰り返し
単位とする主鎖からなり、該主鎖に結合した下記式(A
) 但し式中、nは0〜2の正数を示し、+3)βD−Gl
u(1+は上記主鎖部分を示す、及び下記式(B) 但し式中、n及び+3)β−D−Glu(1+は上記し
たと同義であり、Rは で表わされるβ−D−グルコビラノースから導かれた基
(以後、ポリアルコール残基と略称することがある。
)を示すで表わされる側鎖中、式(B)もしくは式(B
)及び式(A)の側鎖を有するグルカンであって、例え
ばキクラゲ属(Auricularia )に属する菌
類の子実体もしくは菌糸体をアルカリ性条件下に水性媒
体で抽出して、該媒体不溶部を採取し、該水溶部を過沃
素酸もしくはその水溶性塩で酸化処理し、更に還元処理
し、所望により、更に酸加水分解の如き低粘度化処理を
する事により分離、押出し得る。
本発明者等は、先にキクラゲ(Auricularia
auricula −judae )、アラゲキクラゲ
(Auricularia polytricha )
、ヒダキクラゲ(Auricularia mesen
terica ) C本発明においては、キクラゲと総
称することがある〕の子実体の水性媒体呵溶部から分離
したグルカンはβ(1→3)結合を主鎖としこの主鎖を
形成するグルコビラノース3ケのうちの2ケに、り゛ル
コピラノース単位1ヶの長さの分校がβ−(1→6)結
合で結合した新しL・繰返し単位構造を有する新規β−
1・3−グルカンであり、しかも優れた抗腫瘍活性を有
する事を発見し、特願昭52 1.28198号(出願日昭和52年10月27日)に
提案した。
本発明者等は、更に研究を進め、キクラゲ(Auric
ularia auricula −j udae)
子実体をアルカリ性条件下に水性媒体で抽出して得られ
る該媒体不溶部(以下、アルカリ不溶部と略称する)を
採取し、そのアルカリ不溶部が、キクラゲ子実体の例え
ば約70%に達する主成分量を占めており、その構造は
前記水溶性グルカンと構造的に異なり、β=(1→3)
結合を主鎖とし、この主鎖を形成するり゛ルコピラノー
ス4ヶのうちの3ケにグルコビラノース単位1ケ及び2
ケの長さの分枝がβ(1→6)結合で結合した新しい繰
返し単位構造を有する事を知り発表した(Agrica
lturaland Biological Chem
istry 42 (2)417〜425.1978
、刊行日昭和53年3月8日)。
そこで、本発明者等は、更に研究を進め、キクラゲ子実
体の大部分を占める前記アルカリ不溶部の化学的処理、
該化学的に処理された処理物の構造、及びその薬理効果
について検討を重ねてきた。
その結果、キクラゲの子実体のアルカリ不溶部を過沃素
酸もしくはその水溶性塩で酸化処理し、更に還元処理し
、所望によりさらに酸加水分解の如き低粘度化処理をす
ると新規グルカンが得られる事及び該グルカンが従来公
知のグルカンとは明らかに異なった構造的特徴を有する
ことを発見した。
すなわち、下記式 但し式中、Gluはグルコビラノース残基を示す、で表
わされるβ−1・3−グルコビラノース単位を繰り返し
単位とする主鎖からなり、該主鎖に結合した下記式(A
) 但し式中、nは0〜2の正数を示し、(+3)βD−G
lu(1→は上記主鎖部分を示す、及び下記式(B) 但し式中、n及び+3)β 上記したと同義であり、Rは Glu(1−pは で表わされるβ−D−グルコビラノースから導かれた基
を示す で表わされる側鎖中、式(B)もしくは式(B)及び式
(A)の側鎖を有する新規グルカンであることを発見し
た。
更に、該β−1・3−グルカンにおける式(A)及び(
B)側鎖の数が、該主鎖のβ−1・3−グルコビラノー
ス単位100ケ当り約20〜約85の線式(B)側鎖及
び約0〜約30の線式(A)側鎖を有する上記構造の新
規β1・3−グルカンが好ましい薬理活性を示すこと、
更に該グルカンが極め℃優れた抗腫瘍性活性を有するこ
とを発見した。
更にまた、キクラゲ菌糸体のアルカリ不溶部についても
前記同様のことが見い出された。
従来、担子菌子実体抽出物、担子菌、酵母、その細微生
物の菌子体又は培養P液より得られる多糖、例えばグル
カン、ムコ多糖、リボ多糖、の中で、ある特有な、構造
を有する多糖に抗腫瘍活性が認められることが知られて
いる。
例えばシイタケ子実体から抽出して得られるレンチナン
(特公昭49−484)、ボリア・ココス°ウルフ(P
oria cocos Wolf )の子実体から抽出
により得られるβ−ピヒマン、シゾフイルーム°コミュ
ーン(Schizophyllum commune
)の培養物より得られるシゾフイラン(特公昭4637
873)等のβ−(l→3)グルカン、β(1−6)グ
ルカン、β−(1→4)(l→6)グルカン等があげら
れるが、これらのグルカンは上記に示した種々の起源よ
り生産される原料より、単に水性媒体で抽出して得られ
た水溶性グルカンであり、その収量は著るしく少ないも
のである。
これに対して本発明は、有効成分の抽出過程で副生され
、しかも廃棄されていた多量の水不溶性残渣を積極的に
利用することを指向するものであり、即ち抗腫瘍活性の
認められない該水不溶性残渣を既に述べた化学的手段に
より優れた抗腫瘍活性を有する新規グルカンに収率よく
交換せしめるものであり、このような試みは未だ皆無で
あった。
又かかる手段によって得られた本発明物質は、従来公知
の抗腫瘍活性を有するグルカンとは構造を異にし、特に
、その側鎖区分に前記式(B)中のRで示したポリアル
コール残基をもつ特徴ある新規な構造を有し、更に従来
の抗腫瘍効果を有するグルカンとは赤外線吸収スペクト
ルにおいても、明らかな差異が認められ、β−グルカン
に特有な890cx’ の吸収帯の外に、2900(1
;771’付近もしくは850cfrL ’ の吸収帯
を有するものである。
又更に、本発明の新規β−1・3−グルカンはSarc
oma 180腫瘍腹水による、供試動物ICR□JC
L系マウスに対する腫瘍発育阻止率においても、従来公
知のグルカンに比して、著しく低投与量で遥かに高活性
を示すことが見い出された。
従って、本発明の目的は前記記載の新規なβ−1・3−
グルカンを提供するにある。
本発明の他の目的はキクラゲ属に属する菌類の子実体及
び菌糸体から前記記載の新規β−1・3−グルカンを収
率よく製造する方法を提供するにある。
本発明の更に他の目的は前記記載の新規なβ1・3−グ
ルカンを有効成分として含有する腫瘍処置剤を提供する
にある。
本発明の上記諸目的及びさらに多くの他の目的ならびに
利点は、以下の記載から一層明らかとなるであろう。
次に本発明のβ−1・3−グルカンの性質及び構造に関
して、以下に要約する。
均一性: 超遠心分離法による均一性テストで単一のピークを示す
又ホウ酸す) IJウム緩衝液(pH= 9.3 )を
展開剤とする電気泳動テストで、単一のスポットを示す
すなわち、本発明β−1・3−グルカンは均一の物質で
あると認められる。
溶解性: 水、IN苛性ソーダ水溶液、ジメチルスルホキシド、ギ
酸等に室温可溶性(屡々、流動性に富んだゾル状溶液を
形成→。
アルコール、アセトン、エーテル等に室温で不溶性乃至
難溶性。
極限粘度: 本発明のβ−1・3−グルカンの極限粘度は原料である
例えばキクラゲのアルカリ不溶部の過沃素酸もしくはそ
の水溶性塩による酸化の程度、並びに酸加水分解の程度
やその採取区分などによって若干異なるが、通常約0.
5〜約30の範囲である。
尚、本発明に於て「極限粘度」とは下記式によって定義
される〔η〕を表わす。
ここに於てη8p−(η−ηo)/η0−η/η01で
あり η−浴溶液粘度(0,5N−苛性ソーダ溶液中25°C
) η。
−溶媒の粘度C=?/100rnlに於ける濃度 赤外吸収スペクトル: β−グルコシド結合に特有な890crfL ’ の吸
収の外に、850CIrL−1もしくは2900cIr
L−1付近の特徴ある吸収を有する。
なお、このような本発明物質の赤外吸収スペクトル図は
実施例10本発明物質1−1の製品について示した(K
BrBr錠剤付添付図面参照さらに、このような本発明
物質の赤外吸収スペクトル図を、実施例20本発明物質
1−3及び実施例6についても示した。
構成糖: (イ)通常の無機酸、有機酸で完全加水分解して得られ
る生成物はペーパークロマトグラフィー〔展開溶媒;ブ
タノール−ピリジン−水(6:4:3)、発色剤;硝酸
銀溶液〕による測定から、D−グルコース、グリセロー
ス、及びグリコールアルテヒドが確認された。
なお、グルコース、グリ七ロールはアルティトール、ア
セテート(alditol acetate )として
ガスクロマトグラフィーで定量した。
構造: (イ)゛本発明のグルカンを0.05規定濃度の過沃素
酸で完全に酸化すると構成糖残基当り、0〜0.5モル
の過沃素酸が消費され、同時にO〜0.25モルのギ酸
の生成が確認された。
(ロ)本発明のグルカンの過沃素酸酸化物を水素化硼素
ナトリウムで還元後、酸で完全加水分解すると、分解物
としてグルコースとグリセロールとグリコールアルデヒ
ドが生威した。
←→ 本発明のグルカンの過沃素酸酸化物を水素化硼素
ナトリウムで還元後、酸で緩和加水分解すると、少量の
水不溶性グルカンが生威し、その水溶性画分には本発明
物質の低分子化されたグルカンの外に、分解産物として
少量のグリセロールの存在が認められたが、グリセロー
ル−Dグルコサイドは認められなかった。
(→ ←→記載の水不溶性り′ルカンをメチル化後、加
水分解した後者メチル糖をアルティトール・アセテート
にして、カスクロマトグラフィーの分析にかげた結果、
主として2・4・6−ドリ0−メチル−1・3・5−ト
リー0−アセチルD−グルシトールのみが生成した。
(力 本発明のグルカンをメチル化し、メチル誘導体を
加水分解した後、各メチル化糖をアルテトール・アセテ
ート、にして、ガスクロマトグラフィーの分析にかげた
結果、主成分として2・3・4・6−チトラーO−メチ
ル−1・5−シーOアセチルーD−グルシトール、2・
4・6トリーO−メチル−1・3・5−トリー0−アセ
チル−D−グルシトール、2・4−ジ−0メチル−1・
3・5・6−チトラーO−アセチルーD−グルシトール
が分離、同定された。
又、他に少量の2・3・4−トリーO−メチル−1・5
・6−トリー〇−アセチルーD−グルシトールが分離、
同定された場合と、全く認められない場合があった。
以上の結果より、本発明による新規β−1・3グルカン
は、グルコースと前記式(B)中、Rで示したポリアル
コール残基のみからなる多糖であり、その構造様式はβ
−(1→3)結合のグルカン主鎖を形成するグルコビラ
ノース残基に、前記式(、B)もしくは前記式(B)及
び式(A)の側鎖を有するグルカンであることがわかる
なお本発明グルカンに於て、前記式(B)においてnl
の場合には、このnを賦した部分のβ−Dクルコピラノ
ース残基もRの式で表わされる構造であり得る事は容易
に理解できよう、そして式(B)はそのような場合をも
包含する意味である。
又、前記Rで示した5炭素のポリアルコール残基以外に
、これが更に加水分解されたより低炭素数の残基が存在
し得る。
このような場合も本発明に包含される。
又更に、本発明β−1・3−グルカンにおいて、主鎖の
β−(1→3)グルコビラノース単位当り、前記式(A
)側鎖の割合は前記構造−(イ)、(ロ)の実験の過沃
素酸消費量及びグリセロール含量、及び(力の実験の2
・3・4・6−チトラーO−メチルト5−ジーO−アセ
チル−D−グルシトール、2・3・4−トリー〇−メチ
ル−1・5・6−トIJ−0−アセチル−D−グルシト
ールの生成割合又前記式(B)側鎖の割合は前記構造糖
−(イ)の実験のグリセロール及び前記構造−(ホ)の
実験の2・4−ジ−0メチル−1・3・5・6−テトラ
O−アセチルーD−グルシトール及び2・3・4トリー
〇−メチル−1・5・6−トリーO−アセチルーD−グ
ルシトールの生成割合から計算できる。
本発明のβ−1・3−グルカンは前記例示の如き、キク
ラゲ属に属するキクラゲ、アラゲキクラゲ、ヒダキクラ
ゲ等の子実体及び菌子体をアルカリ性条件下に該アルカ
リ不溶物を採取し、該アルカリ不溶部を過沃素酸もしく
はその水溶性塩で酸化処理し、さらに還元処理し、所望
により、さらに酸加水分解の如き低粘度化処理をするこ
とにより容易に製造できる。
尚、上記キクラゲ属の分類は広江勇著「最新応用菌草学
1464頁及び927〜929頁、1976年有明書房
発行による。
本発明方法においては上記キクラゲ類の子実体及び菌糸
体は天然、人工培養いずれの場合でも使用可能であり、
生のままでも又乾燥品としてでも本発明物質製造の原料
に供することができる。
なお、キクラゲ子実体の場合は原料として市場で入手可
能な乾燥品を用いても何らさしつかえはない。
又キクラゲの菌子体の場合、菌の培養培地は、固体、液
体の何れでも可能であるが、液体培地の方が生産性及び
取り扱いが便利である。
培養培地としては、通常の培地であればよく、炭素源、
窒素源、無機塩を含有する培地が利用でき、更にその他
生前促進物質等を含有するものを用いることができる。
炭素源としては、例えばデンプン、グルコース、グリセ
リン、マルトース、テキストリン、サッカロース、ラク
トース、廃糖蜜等の粗製品あるいは精製品を例示できる
窒素源としては、例えば馬鈴薯抽出液、ペプトン、酵母
エキス、コーンステイープリカー、硝酸ソーダなどを例
示できる。
又、無機塩としては、馬鈴薯抽出液など天然のものを用
いた場合は特に必要としないが、例えば塩化カリ、硫酸
マグネシウム、硫酸鉄、燐酸塩などを必要に応じて添加
使用することができる。
培養温度は、例えば、約20°〜約32℃、初発pHは
約3〜7で、通常、約5〜20日聞損と5培養または通
気培養を行うのがよい。
通気培養を実施する場合は、通気量0.1〜2 l/
l:/min、攪拌速度40〜900 rpmの範囲で
実施するのが好ましい。
原料キクラゲ類は抽出に先立ってよく細砕する方が、抽
出効率を高める上からも望ましい。
或は所望により、原料キクラゲ類を水性媒体に浸漬して
膨潤させ、例えばホモゲナイザー、ミキサーその他の任
意の破砕手段を利用して破砕物、細切物もしくは摺潰物
などの形で抽出操作に賦してもよい。
アルカリ条件下の水性媒体による抽出操作はキクラゲ類
の子実体及び菌糸体中のアルカリ不溶部のグルカンを抽
出し得る任意の抽出手段を採用できる。
例えば水に可溶な塩基例えば苛性ソーダ、苛性カリ、又
はアンモニア、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等の
アルカリ性水溶液、好ましくは約0.1〜約2規定の苛
性ソーダ、苛性カリ、又はアンモニア水溶液を用い、例
えば約1〜約00℃程度の温度で約1〜5時間抽出し、
該アルカリ不溶部を1過或は遠心分離等の固−液手段に
よって分離採取する抽出手段が採用できる。
この場合、多糖のアルカリ分解を防ぐため、不活性ガス
、例えば窒素気流下、又は水素化硼素ナトリウム等の還
元剤の存在下で抽出を行うことが望ましい。
父上記アルカリ性条件下に水性媒体で抽出するに先立ち
、抽出操作をより有効なものにするため、以下の如き前
処理を行うことができる。
1、エーテル、石油エーテル、アルコール、リフロイン
、ベンゼン、n−ヘキサン、四塩化炭素、クロロホルム
、ジクロルメタン等でキクラゲ類中の脂溶性区分を除去
する処理。
11、低温乃至室温、例えば約5〜約40℃程度の温度
において、水又は生理食塩水などの水性媒体によって抽
出する処理。
111、熱水で、好ましくは、加圧条件下に、水又は食
塩や塩化カリ等の中性塩類含有水溶液で、たとえば約1
20〜約200℃の温度において、約30〜約120分
程度熱水抽出する処理。
IV、多糖類を溶解する能力を有し、又水と混和し得る
性質をもつ有機溶媒、例えばジメチルスルホキシド、ホ
ルムアミド等の含水有機溶媒で、たとえば約10〜約1
00℃程度の温度で抽出する処理。
但し、この1■前処理の場合好ましくは不活性ガス、例
えば窒素気流下で抽出を行うことが望ましい。
上記例示の如き前処理は適宜に組み合わせて利用するこ
ともできる。
また、これら例示に準じる他の前処理手段も採用できる
組合せ処理の一例としては、上記3番目の熱水抽出を行
ったのち、その抽出残渣をアルカリ性条件下の水性媒体
で抽出し、アルカリ不溶部を採取する抽出手段をあげる
ことができる。
本発明に於て、キクラケ属に属する菌類の子実体もしく
は菌糸体の抽出に用いる水性媒体の使用量には、とくべ
つな制約はなく、適宜に選択できるが、通常、原料キク
ラゲ子実体類に対して約1〜約30倍(容量)程度の使
用量で所望の抽出を行なうことができる。
また抽出は繰返して行うことができる。
抽出操作後、該アルカリ不溶部は水洗後、直ちに酸化処
理を行ってもよいが、場合により乾燥して、上記1の脂
溶性区分の除去を行ってもよL・。
次に、該アルカリ不溶部1部に約0.01〜約0.5M
好ましくは約0.05〜約0.2 Mの濃度の過沃素酸
、もしくはその水溶性塩、例えばメタ過沃素酸ナトリウ
ム、メタ過沃素酸カリウムを含む水溶液又必要ならばp
H=3〜8の範囲で通常使用される緩衝液−例えば酢酸
緩衝液、クエン酸緩衝液−゛約50〜約500部に懸濁
させ、攪拌下反応させる。
又該アルカリ不溶部に対して使用する過沃素酸もしくは
その水溶性塩の割合は特に制約はないが、該アルカリ不
溶部の無水グルコース単位当り約0.1〜約3モルの割
合で反応させることが好ましい結果を与える。
又更に反応操作は、好ましくは暗所で可及的低温下、通
常、室温もしくはそれ以下好ましくは約15℃以下、一
層好ましくは5℃以下の温度で行うのがよい。
反応時間は約2〜約10日間、望むならば約2〜約5日
間程度でよい。
この場合、好ましくは反応液を適宜サンプリングして、
過沃素酸の消費量を例えばF 1euryL ange
法(J、Pharm、Chem 17.196.193
3)にて調べ、酸化の程度及び副反応としての過酸化反
応が生じていないか確認して、所望の酸化が行われるよ
うに操作するのが、一層、好ましい結果を与える。
酸化反応終了後、還元処理をするに際し、該アルカリ不
溶部の酸化生成物を遠心分離あるいは1過等の手段によ
って分離した後、再び水媒体を加えて還元剤で還元して
もよいし、又、該アルカリ不溶部の酸化生成物を反応系
より分離せずに、連続して、酸化反応液に還元剤を加え
て還元処理を行ってもよい。
後者の場合、必要ならば、還元反応の前処理として、酸
化反応液中の未反応の過沃素酸をエチレングリコールの
添加によって分解したり、或は透析によって未反応の過
沃素酸ならびに反応副生酸物を除去したりすることがで
きる。
更に、酸化反応液のpHを重炭酸ナトリウム、炭酸ナト
リウム等で微アルカリ域(pH=8)に調整して、より
有効に反応を行わしめることもできる。
還元剤は水溶性であるのが好ましく、例えばバナジウム
・カーボンも使用できるが、通常、水素化硼素す) I
Jウム(Na BH4−)が使用され、その使用量は前
記酸化反応の過沃素酸と等モル程度であればよいが、好
ましくは、1.2倍〜2.0倍モルが望ましい。
なお、還元剤を過剰に使用することは何ら還元反応に不
都合を生せしめるものではない。
還元反応は通常、室温下、1〜2日間で充分であるが、
望むならばもつと短い時間或は長い時間とすることもで
きる。
還元反応終了後、鉱酸又は有機酸、例えば酢酸、塩酸を
加えて過剰のNaBH4を分解せしめた後、反応中の水
不溶性残渣を例えば遠心分離、濾過等の公知の手段によ
って除去してもよいし又水不溶性残渣を除去した後、過
剰のNaBH4を分解せしめても何ら不都合はない。
得られた水溶性画分より、目的物を採取する場合公知の
手段、例えば透析、凍結乾燥などの手段を利用すること
により、反応副生物を除去し、目的物を得ることができ
る。
又水と混和し得る貧溶媒、例えば、メタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコール、アセトンを添加して目
的物を分離、採取する手段も利用することができる。
貧溶媒の添加量は目的物の析出し得る最低量以上であれ
ばよく、特別な制約はないが、通常、反応水溶性画分の
約1〜約5倍容量程度で充分である。
又、還元反応終了後、所望により、酸加水分解反応の如
き低粘度化処理を実施して目的物を得ることができる。
このような低粘度化処理としては、例えば酵素分解処理
、超音波処理等の如き公知低粘度化処理を利用すること
もできる。
この場合、過剰のNaBH4を前記手段によって分解せ
しめた後、透析、再沈等の公知の手段により反応副生物
を除去した後、酸加水分解反応を実施してもよいし又分
離せずに連続して、還元反応終了液に鉱酸又有機酸、好
ましくは塩酸、硫酸を加えて酸加水分解反応を行っても
何ら不都合はない。
酸加水分解における反応条件には、特に制約はないが、
目的物の収率又はその抗腫瘍効果の面より、緩和な条件
が望ましく、例えば約0.01〜約0.2規定、好まし
くは約0.01〜約0.1規定の硫酸、塩酸で、可及的
低温下、通常、室温以下、好ましくは約15℃以下の温
度で、反応時間約lO〜約24時間で実施することが望
ましい。
反応終了後、苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化バリウム、
炭酸す) IJウム等で中和した後、通常の手段、例え
ば、遠心分離、濾過等の方法で水溶性画分と水不溶性残
渣を分離し、水溶性画分より、前記に記述した手段で目
的物を得ることができる。
得られた目的物は、必要に応じて、再沈殿法、透析、そ
の他の公知の精製手段で精製することができ、キクラゲ
中の大部分を占める、又更に抗腫瘍活性のほとんど認め
られない該アルカリ不溶部から30〜70%の高収率で
しかも低毒性かつ、抗腫瘍効果の優れた新規な構造を有
す本発明β−1・3−グルカンを得ることができる。
かくのごとくして得られる本発明の新規な構造を有する
β−1・3−グルカンは、β−1・3グルコビラノ一ス
単位を繰返し単位とする主鎖に、前記式(B)もしくは
前記式(B)及び式(A)の側鎖を有し、その側鎖の割
合は、該主鎖のβl・3−グルコビラノース単位100
ケ当り約20〜約85の前記式(B)側鎖及び約0〜約
30の前記式(A)側鎖を有するのが好ましい。
更に、上記側鎖の割合は、該アルカリ不溶部を、過沃素
酸もしくはその水溶性塩で酸化するに際しての酸化の程
度又は酸加水分解処理する際の加水分解の程度などによ
り、上記範囲内において任意に変更した目的物を製造す
ることが可能である。
次に本発明物質の抗腫瘍性効果を下記に記載した動物実
験により示す。
動物実験 体重的231のICR−JCL系マウスの腹腔内にザル
コーマ180肉腫の腹水細胞を接種し、腹水が十分に増
大した1週間後に、その癌細胞を用いてマウスの右鼠践
部より背部皮下に600万個の割で移植し、移植24時
間後より本グルカン達※を毎日1回、10日間投与して
、5週間目に腫瘍を摘出その腫瘍重量を無処置群のそれ
と比較して、阻止率を算出、腫瘍の完全消失数を観察し
た。
阻止率算出法は次の計算式を用いた。
但し C:無処置群(1群10匹)の平均腫瘍型1T:治療群
(1群10匹)の平均腫瘍重量結果は下記の通りであっ
た。
上記動物実験の結果より、本発明のβ−1・3グルカン
が、腫瘍処置剤として、治療の困難性が指摘されている
固形腫瘍に対して極めて、優れた抑制効果を示すことが
明らかとなった。
又、上記動物実験は、その効果が他の温血動物、たとえ
ば、人、家畜、家禽、犬、猫、ウサギ、ラットなどにお
いても、同様な効果を発現するものと認められている実
験である。
又本発明のβ−1・3−グルカン、例えば実施例3の製
品のLD5o値は■CR−LCL系のマウスにお(・て
は2oP/kg(経口投与)以上、5グ/kg(腹腔内
投与)以上、1.5グ/に9(静脈内投与)以上できわ
めて低毒性であることが確認された。
本発明によれば、以上説明した本発明のβ−1・3−グ
ルカンを有効成分として含有することを特徴とする腫瘍
処置剤が供給でき、例えば、該β1・3−グルカンの医
薬的有効量と医薬的に許容し得る稀釈剤とからなる医薬
組成物、及び本発明グルカンの有効量を消化器ガン(胃
ガン、食道ガン、結腸・直腸ガン)、肺ガン、乳ガン等
の疾患の動物に投与するこれら疾患の処理方法を提供す
ることができる。
本発明の医薬組成物は、通常、組成物重量に基いて、1
〜90重量%の本発明グルカンを含有するのが好ましい
これらの含有量は剤形によって適当に変更できる。
本発明のグルカンは、医薬的に許容しうる稀釈剤と配合
して、例えば、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤、コー
ティング錠、シラツブ、水剤、その他の経口剤、注射剤
などの非経口剤などの剤型にして使用することができる
上記稀釈剤としては、分種液状もしくは固体状の稀釈剤
をあげることができる。
これら稀釈剤としては例えば、リン酸カルシウム、炭酸
カルシウム、ブドウ糖、ラクトース、シュークローズ、
デキストリン、蔗糖エステル、殿粉、ソルビット、マン
ニット、結晶セルロース、メルク、カオリン、合成ケイ
酸アルミニウム、カルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、セルロースアセテートフタレート、アルギ
ン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
ルコール、アラビアゴム、トラカカントゴム、ゼラチン
、寒天末、シェラツクなどの固体稀釈剤1例えば、水、
生理食塩水、エタノール、プロピレングリコール、ポリ
エチレンクリコール、クリセリン、ハルトマン(Har
tman )液、リンケル液などの液体稀釈剤をあげる
ことができる。
投与方法としては腫瘍治療における一般的な方法を適用
できる。
それは皮下、筋肉内もしくは盛量に応じて静脈内への注
射、経口投与、直腸内への投与および外用剤として塗布
、点滴などが可能である。
本発明のグルカンの投与量および投与スケジュールは患
者および腫瘍の種類、症状などを勘案して適宜選択でき
る。
例えば、本発明のグルカンの投与量は、通常経口で1〜
5000 m9/ kgbody / day、好まし
くは2〜2000 m9/ kg body / da
y であり、注射で0.5〜500017ip/kgb
ody / day 、好ましくは1〜2000 mg
/kybody / day 、更に好ましくは2〜5
00 ■/kg body / day が適当である
又本発明のグルカンは他の抗腫瘍剤と併用することもで
きる。
免疫学的効果の増強をもたらすような併用は特に効果的
である。
次に本発明の実施例を示すが、勿論、本発明はこれらの
実施例によって何ら制限されるものではない。
実施例 1 キクラゲ乾燥子実体(50t?)を水洗後、300rr
Llの水に浸漬し、ホモゲナイザーで粉砕均質化した後
、500m1の水を加え、120℃30分、加圧下、加
熱処理した後、遠心分離により残渣を得る。
得られた残渣を水に懸濁させ、その懸濁液に最終濃度が
、1規定となるように苛性ソーダを加え、全容を800
m1となし、窒素気流中で、2時間、65°Cで攪拌下
に抽出し、冷却後、遠心分離、水洗を行う。
水洗は洗液のpHが中性になるまで充分に行い、アルカ
ルネ溶部(収量24グ)を得る。
得られたアルカリ不溶部(5グ)をメタ過沃素酸ナトリ
ウム(Na l04) 3.30 ?を溶解した水溶液
300rfLlに懸濁し暗室下、lOoCで7日間、攪
拌下反応させる。
次に反応液を透析後、非透析画分にNaBH4645m
9を加え室温で2日間還元する。
次に反応液中の過剰のNaBH4を酢酸を加えて(pH
60)分解した後、透析する。
非透析画分を遠心分離(12000rpm、30分)し
、水不溶性残渣と上清を得る。
得られた上清に4倍容量のメタノールを加えて、沈殿物
を得る。
沈殿物を水に加え、凍結乾燥し白色粉末の本発明物質1
−1.26グを得た。
又別に上記非透析画分に最終濃度が0.1規定となるよ
うに4規定−硫酸を加えて、全容を700m1となし、
15℃、18時間緩緩和用水分解を行う。
次に遠心分離して、上清と残渣にわけ、残渣は更に水で
よく洗浄した後、上清と洗液をあわせ、1規定−苛性ソ
ーダで中和後、流水透析を行う。
非透析画分を約100rILl程度まで減圧濃縮(温度
35℃)し、メタノール400m1を加え沈殿物を得る
沈殿物をメタノールで脱水後、減圧乾燥し、白色粉末状
の本発明物質1−2.2.II?を得た。
〔性状〕
但し上記式( 鎖のβ−1・ 100イ固当り 例も同様)。
A)(B)側鎖の割合は主 3−グルコビラノース単位 σつ割合である(以下の実施 実施例 2 実施例1で得たアルカリ不溶部5グをNaIO46,5
9′fIを溶解した水溶液450rrLlに懸濁させ、
暗室下、10℃で7日間反応させる。
次に反応液を透析後、非透析画分にNaBH414グを
加え、室温で2日間還元する。
還元反応終了後、実施例1と同様に操作して、白色粉末
状の本発明物質2−1,2.1’を得た。
又別に実施例1と同様な酸加水分解処理を行って本発明
物質2−2.2,6りを得ると共に、メタノール沈殿処
理の上層液を濃縮、乾燥して淡黄白色の本発明物質2−
3を0,1りを得た。
その性状は下記のとおり。
実施例 3 実施例1で得たアルカリ不溶部5グをNaIO49,8
9?を溶解した水溶液550m1に懸濁させ、暗室下、
10℃で7日間反応させる。
次に反応液を透析した後、非透析画分に NaBH42,1?を加え室温で2日間還元する。
次に反応液中の過剰のNaBH,を酢酸を加えて(pH
=6.0)分解した後、透析する。
非透析画分を遠心分離(12000rpm、30分)し
、水不溶性残渣と上清を得る。
得られた上清に4倍容量のメタノールを加えて沈殿物を
得る。
沈殿物に水を加え、凍結乾燥して、白色粉末状の本発明
物質1.62を得た。
実施例 4 実施例1で得たアルカリ不溶部51をNaIO4を13
.11’、NaBH4を2.81に変更する以外は、実
施例3と同様に操作して、白色粉末状の本発明物質25
グを得た。
〔性状〕
実施例 5 実施例1で得たアルカリ不溶部5グをNa l0439
.54fIを溶解した水溶液11に懸濁させ、暗室下、
10℃で7日間反応させる。
反応液にエチレングリコール5rIllを加えNaIO
4を分解させた後、透析する。
透析終了後、NaBH4を7.0fIに変更する以外は
実施例3と同様に操作して、白色粉末状の本発明物質2
.11を得た。
実施例 6 アラゲキクラゲの乾燥子実体501を粉砕し300m1
の水に浸漬し更にホモゲナイザーで粉砕均質化した後、
その懸濁液に最終濃度がl規定となるように苛性ソーダ
を加え、全容を800rnlとなし、窒素気流中で2時
間70℃で攪拌下に抽出する。
冷却後、抽出残渣を遠心分離によってわけ、更に洗液が
中性になるまで充分水洗を行い、アルカリ不溶部252
を得る。
得られたアルカリ不溶部5vを実施例3と同様に操作し
て白色粉末状の本発明物質2.01を得た。
馬鈴薯煮汁培地(グルコース2%、馬鈴薯200′y#
’)を100rIll宛分注、120℃30分殺菌を行
い、別に斜面培養をしておいたキクラゲの菌糸(Aur
icularia auricula judae I
F 04900 :自由分譲菌)を接種して、25℃
で回転式ロータリーシェーカーを用いて200 rpm
8日間振盪培養を行った後、生理食塩水によって培地を
洗い流し、減圧乾燥して、乾燥菌糸体70iを得た。
得られた菌糸体を実施例1と同様に操作して、アルカリ
不溶部18グを得た。
このアルカリ不溶部51を実施例3と同様に操作して本
発明物質を得た。
本発明グルカンとラクトースを混和した後、US標準篩
(60メツシユ)を通す。
次いで混合物をアルコール性ポリビニルピロリドンで湿
らした後12メツシユの篩に通して、顆粒をつくり乾燥
する。
乾燥顆粒を16メツシユの篩に通して整粒したのち、タ
ルクとデンプンを加え打錠して錠剤を製造する。
本発明グルカン、メチルセルロース、香料、及びコーン
スターチを混和し、60メツシユの篩を通す。
混合物を、アルコール性ポリビニルピロリドンで湿した
後、0.7 mmの径を有するステンレススチール篩で
顆粒とする。
(注射用) 本発明グルカンおよびブドウ糖を注射用蒸留水に溶解し
て50m1とした後常法により注射剤とする。
【図面の簡単な説明】
添付第1図は実施例1の本発明物質1−1より得られた
抗腫瘍性多糖の赤外吸収スペクトル図である。 なお比較例として示した添付第2図は実施例1〜5の原
料であるアルカリ不溶部の赤外吸収スペクトル図である
。 また、第3図及び第4図には、実施例20本発明物質2
−3及び実施例60本発明物質についての同様な赤外吸
収スペクトル図を示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式、 但し式中、Gluはグルコビラノース残基を示す、で表
    わされるβ−1・3−グルコビラノース単位を繰返し単
    位とする主鎖からなり、該主鎖に結合した下記式(A) 但し式中、nはO〜2の正数を示し、+3)βD−Gl
    u(1+は上記主鎖部分を示す、及び下記式(B) 但し式中、n及び+3)β−D−Glu(1→は上記し
    たと同義であり、Rは で表わされるβ−D−グルコビラノースから導かれた基
    を示す で表わされる側鎖中、式(B)もしくは式(B)及び式
    (A)の側鎖を有することを特徴とするβ1・3−グル
    カン。 2 該β−1・3−グルカンにおける式(A)及び(B
    )側鎖の数が、該主鎖のβ−1・3−グルコビラノース
    単位100ケ当り約20〜約85の該式(B)側鎖及び
    約0〜約30の該式(A)側鎖である特許請求の範囲第
    1項記載のβ−1・3グルカン。 3 該β−1・3−り゛ルカンの極限粘度〔η〕が、約
    0.5〜約30である特許請求の範囲第1項記載のβ−
    1・3−グルカン。 4 キクラゲ属に属する菌類の子実体もしくは菌糸体を
    アルカリ性条件下に水性媒体で抽出して、該媒体不溶部
    を採取し、該不溶部を過沃素酸もしくはその水溶性塩で
    酸化処理し、さらに還元処理することを特徴とする下記
    式、 但し式中、Gluはグルコビラノース残基を示す、で表
    わされるβ−1・3−グルコビラノース単位を繰り返し
    単位とする主鎖からなり、該主鎖に結合した下記式(A
    ) 但し式中、nは0〜2の正数を示し、+3)βD−Gl
    u(1→は上記主鎖部分を示す、及び下記式(B) 但し式中、n及び(+3)β−D−Glu(1−+は上
    記したと同義であり、Rは で表わされるβ グルコビラノースから導か れた基を示す で表わされる側鎖中、式(B)もしくは式(B’)及び
    式(A)の側鎖を有するβ−1・訓−グルカンの製法。 5 該還元処理後、さらに酸加水分解処理することを特
    徴とする特許請求の範囲第4項記載の製法。 6 下記式、 但し式中、Gluはグルコビラノース残基な示す、で表
    わされるβ−1・3−グルコビラノース単位を繰り返し
    単位とする主鎖からなり、該主鎖に結合した下記式(A
    ) 但し式中、nはO〜2の正数を示し、+3)βD−Gl
    u(1+は上記主鎖部分を示す、及び下記式(B) 但し式中、n及び+3)β−D−Glu(1→は上記し
    たと同義であり、Rは で表わされるβ−D れた基を示す で表わされる側鎖中、 グルコビラノースから導か 式(B)もしくは式(B) 及び式(A)の側鎖を有するβ−1・3−グルカンを、
    有効成分として含有することを特徴とする腫瘍処置剤。 7 該β−1・3−グルカンにおける式(A)及び(B
    )側鎖の数が、該主鎖のβ−1・3−グルコビラノース
    単位100ケ当り約20〜約85の線式(B)側鎖及び
    約O〜約30の線式(A)側鎖である特許請求の範囲第
    6項記載の処置剤。 8 該β−1・3−グルカンの極限粘度〔η〕が、約0
    .5〜約30である特許請求の範囲第6項記載の処置剤
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