JPS5840139Y2 - 管継手 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はワンタッチで着脱出来る管継手に関する。

従来たとえば水道蛇口にホースを取りつける場合、直接
ホースを蛇口に圧入嵌合したり、あるいはさらに締めつ
けるものがほとんどであった。

併しながらこの種の取りつけ手段は作業に手間を要した
り、結合が不完全であったり又はホース等が損傷しやす
い等の欠点があった。

最近、このような欠点に鑑みワンタッチで取りつけ、取
りはすしの可能な製品も市販されているが、構造が複雑
で高価であったり、雄側に着脱装置があるため使い勝手
が悪い等の欠点を有していた。

本考案は上記のような事情に基いてなされたものであり
、特に蛇口等に対するホースの着脱を確実かつ容易にす
るものであり、しかも量産に適したものであるが、これ
らの用途に限定されず、ホースの中間継手、一般の配管
継手にも広く適用され得るものである。

即ち本考案は一端に蛇口等の管に対する装着部を有し、
他端に筒状雄部が一体的に形成され、装着部と筒状雄部
の間の筒状体の周囲に係止凹部が設けられた雄継手部材
と、一端にホース等の管に対する装着部を有し、他端に
上記筒状雄部が嵌挿される筒状雌部を内部に収容し且つ
上端に内方に突出して上記係止凹部に嵌合し得る係止凸
部が設けられた筒状体を有する雌継手部材と、上記雌継
手部材の筒状体の外側に軸方向に摺動可能に取付けられ
、上端に係止時上記係止凸部を内包して係止させる筒状
部が形成され且つ内蔵するスプリングにより上端方向へ
むけて係止位置に弾性的に押し上げられる外筒とからな
ることを特徴とする管継手である。

以下本考案を図示の実施例に基いて説明する。

第１図は本考案の管継手を用いて蛇口等にホースを結合
する態様の縦断面図である。

この例において管継手の各部分の中蛇口及びホースに対
する装着部の形状、機構は本考案管継手の要部ではな〈
従来公知のものを適宜使用すればよいから詳細は省略す
る。

図中Ａは蛇口に対する装着部であり、例えばバッキング
を介してＣ部に蛇口を密着し、ネジ止め等で蛇口に固定
される。

図に於てＤはネジ山であって、こ・に装着部材（図示せ
ず）を螺着し、この装着部材が蛇口にネジ止めされる。

Ｂはホースに対する装着部であり、例えばこの部分をホ
ースに圧入し、しめつけ固定する。

１は筒状雄部、２はこれと蛇口に対する装着部Ａとの間
に筒状体の周囲に溝状に設けられた係止凹部であり、こ
れはＡ部と共に一体となって雄継手部材を構成する。

３は筒状雌部であり、上記筒状雄部がこの中に嵌合する
。

４″はこの筒状雌部を内部に収容した筒状体４の上端に
設けられた係止凸部である。

この係止凸部は筒状体４の全周にわたるものではなく、
上記係止凹部に対応する４′の如き凸部を有しない筒状
部の一部に例えば３〜４ケ所に縦の切り込み１３（第２
図）を入れて設けられている。

又、その根元は図の４″′の如く厚みを減じられている
。

この部分の拡大斜視図を第２図に示す。

従ってこの凸部は材料の弾性により半径方向に変形可能
であり、係止凹部内に嵌合する。

５は継手部の密封性を向上させるためのＵ字形バッキン
グであり、６も同目的の内筒であり、上記雄部１の先端
筒状部内に嵌合する。

７は後記する外筒部を係止するための筒状体４の外端周
縁をとりまいて設けたフランジ状凸部である。

これらはホースの接続部Ｂと共に一体的に形成され、雌
継手部の一部をなす。

８は筒状体４の外側で軸方向に摺動移動可能の外筒であ
り、その上端９の部分は係止時上記係止部４″を密に内
包する。

下端は外筒部係止のための内方に突出する凸部１０とな
っており、上方への移動の際上記外筒係止凸部７と当接
する。

１１は内蔵されたスプリングであり、外力解放時外筒を
押し上げ外筒上端９を係止部を内包する位置に保つ。

外筒外面にはこれを容易に握持し得る様にするための凸
凹か゛設けられてもよい。

以上の筒状雌部以下の各部材は一部となって雌継手部を
構成する。

これらの部材において、雄継手部は通常の合成樹脂の成
形方法により、合成樹脂により一体に形成される。

これに対し雌継手部はホース接続部Ｂ、係止凸部４″を
有する筒状体４、内筒６等からなる一体に形成された主
体部の内底部にＵ字形バッキング５を装着し、別に作成
した筒状雌部３を挿入する工程及びスプリングを装着し
別に成形した外筒部８をその外側にはめ込む工程を経て
製作される。

この際筒状雌部３には微細な凸部１２を設け、対応する
筒状体４の内面に設けた凹部にスナツプフィツトするこ
とにより固定は完全となる。

同様の方法により外側にはめ込まれた外筒の先端凸部１
０も筒状体４の下端の凸部７を越えて押し込まれ、こ・
に係止される。

このように本考案の管継手は短かい工程で容易に製作出
来る。

次に本考案の管継手の作用を説明する。

第１図は結合時の状態を示すが、この状態では係止口、
凸部２．４”は密に嵌合し、さらにそれらの外周に接し
て外筒部上端９が位置するため、雄継手部材と雌継手部
材とは完全に接続され、従って蛇口からホースは脱離し
ない。

又基筒状部１，３．４等は相互に密に接し、さらにＵ字
形バッキング５のため水圧がか・るほど密封性が向上し
水もれが防止される。

この状態からホース部、即ち雌継手部材を取りはずすに
は、外筒部８を握持して下方に引き抜くだけで充分であ
る。

この操作により外筒８は相対的に下方に摺動し、係止部
２，４”は外筒上端から開放され、係止凸部４″は弾力
的に係止凹部２からはずれ側継手は容易に分離する。

逆に継手を結合する場合は、雌継手下部（Ｂ部近辺）を
握持し、指先にて外筒８を下方に摺動させて、係止凸部
４″を解放した状態、即ちその上に外筒上端９がない状
態で嵌挿し、手をはなすだけで充分である。

そうすればスプリング１１の作用により外筒８は自動的
に図の位置に摺動移動し、上端９は係止部２．４”の上
を押え、係止は完全となる。

このように本考案の管継手は極めて簡便に着脱出来、結
合も完全なものである。

以上説明した如く、本考案の継手は蛇口等の接続に利用
して極めて有用なものであるが、その他流体配管、気密
配管等の中間継手等同様な用途にも利用出来ることは勿
論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の管継手の一実施例の１縦断面図、第２
図はその要部の斜視図である。 Ａ・・・・・・蛇口接続部、１・・・・・・筒状雄部、
２・・・・・・係止凹部、Ｂ・・・・・・ホース接続部
、３・・・・・・筒状雌部、４″・・・・・・係止凸部
、５・・・・・・Ｕ字形バッキング、６・・・・・・内
筒、７・・・・・・外筒係止用凸部、８・・・・・・外
筒部、９・・・・・・外筒上端、１０・・・・・・外筒
下端凸部、１１・・・・・・スプリング、１２・・・・
・・微小凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端に蛇口等の管に対する装着部Ａを有し、他端に筒状
   雄部１が一体的に形成され、装着部と筒状雄部の間の筒
   状体の周囲に係止凹部２が設けられた雄継手部材と、一
   端にホース等の管に対する装着部Ｂを有し、他端に上記
   筒状雄部１が嵌挿される筒状雌部３を内部に収容し且つ
   上端に内方に突出して上記係止凹部２に嵌合し得る係止
   凸部４″が設けられた筒状体４を有する雌継手部材と、
   上記雌継手部材の筒状体４の外側に軸方向に摺動可能に
   取付けられ、上端に係止時上記係止凸部４″を内包して
   係止させる筒状部が形成され且つ内蔵するスプリングに
   より上端方向へむけて係止位置に弾性的に押し上げられ
   る外筒８とからなることを特徴とする管継手。