JPS5839851Y2 - 角のみ盤における主軸ヘツドの昇降制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は主軸ヘッドが油圧シリンダによって自動的に
昇降するように構成された自動角のみ盤の改良に関し、
特には角のみを装着した主軸ヘッドの昇降およびその速
度を一つの操作レバーによって自在に制御することがで
きる装置に関する。

近来、主軸ヘッドが油圧の制御によって自動的に昇降す
る角のみ盤か゛多用されるようになり、作業の省力化、
能率化に大きく貢献しているが、この自動角のみ盤にお
いては穿孔作業にかかる前の角のみに対する被加工材の
位置決めが難しいという欠点があった。

すなわち、角のみによる穿孔作業に先立って被加工材に
はあらかじめ所定位置にスミ入れが゛なさメＬこれに角
のみの刃先をあてか′いつつ、定盤上の被加工材の位置
決めがなされるのであるが、このスミ合せに際して角の
みを被加工材近くまで降下させなければならない。

ところが油圧等の自動のものは、フットペダルあるいは
スイッチボタン等の操作によるために、スミ合せに最も
適した位置に角のみを停止させることが難しく、熟練し
ないと誤って被加工材を傷つけたり、あるいは被加工材
表面との間隔が開いてスミ合せに手間どったりすること
が多く、さらには作業具の安全にも欠くおそれがあった
。

この考案は上述した点に鑑みて、提案されたものであっ
て、主としてこの種スミ合せ作業を簡単容易にかつ安全
に行えるようにすることを目的とし、機台正面側に設け
た唯一のバンドレバーの操作によって、主軸ヘッドの昇
降およびその昇降速度を自在に制御しようとするもので
ある。

以下添付の図面に従ってこの考案の詳細を説明すると、
第１図はこの考案に係る自動角のみ盤の正面図を示し、
図示した角のみ盤は、角のみ１２を装着した主軸ヘッド
１０が油圧シリンダ装置によって機台Ｆを上下に昇降す
るように構成されているものである。

機台Ｆ後方には油圧シリンダを駆動する油圧ユニット１
９が設けられていて、機台Ｆ正面側右手に設けられた操
作レバー２１によって主軸ヘッド１０が自動的に昇降す
るように構ｅ：、されている。

機台Ｆ前方の主軸ヘッド１０直下には、テーブル１３が
設けられていて、該テーブル１３上には被加工材の位置
固定のための万力１４が取り付けられている。

１５はテーブル１３の移動用バンドルを示し、外側の大
バンドル１５ ａによりテーブルの横送り、内側の小バ
ンドル１５ｂによって前送りができるようになっている
。

主軸ヘッド１０には角のみ１２およびその駆動モーター
１１が取り付けられ、またその側部には案内杆４１が設
置されていて主軸ヘッド１０が所定距離昇降すると、昇
降の切替を行なう切替装置４０を作動させるように構成
されている。

第２図は、主軸ヘッド１０の昇降を制御する装置の要部
を一部切欠断面として示した側面図である。

図示したように、機台正面側の操作レバー２１は、バン
ドレバーであって、油圧油の流量調節弁機構２５を内臓
する箱体２０に取付けられており、この箱体２０は機台
に対して支点３０を介して上下動自在に枢支されている
。

そして、操作レバー２１を矢印９の方向へ押下けること
によって、図中鎖線で示すように、箱体２０に設けた接
点３１が機台側の作動スイッチ３２と連接し、主軸ヘッ
ド１０の昇降を作動せしめるように構成されている。

操作レバー２１の押下を解除すれば、箱体は適宜のスプ
リング等（図示せず）によって作動スイッチ３２を切り
、停止状態である実線位置に復元する。

さらに、操作レバー２１は箱体２０の流量調節弁（絞り
弁）２６と連結していて、該レバー２１を矢印８の方向
に回動することによって、該調節弁２６が作動し主軸ヘ
ッド１０の昇降速度を自在に制御できるように構成され
ている。

従って、操作レバー２１を下方へ押下げ、その位置でレ
バ−２１自体を左右に回動すれば、主軸ヘッド１０の昇
降速度は自由に調節でき、必要に応じてレバー２１の押
圧をゆるめればその位置で停止することもで゛きるわけ
である。

それゆえ、角のみ１２の被加工材に対するスミ合せに際
しては、被加工材近くまで速いスピードで主軸ヘッドを
降下させ、近づいたらゆっくりと位置合せを行なえばよ
く、位置合せが終ればまた速いスピードで穿孔すれば極
めて効率的な作業を行なうことができる。

第２図において、３５は主軸ヘッド１０の昇降の切替を
行なう切替装置４０の方向制御弁機構を示す。

この方向制御弁３６は、切替アーム４２と連動し、主軸
ヘッド１０と一体に設けられた案内杆４１の上下によっ
て切替アーム４２を作動するように構成されている。

図中４３は切替アームのスｌ−ツバである。

上述したように、この考案によれば主軸ヘッドの昇降と
その昇降速度の制御を一つのバンドレバーによって操作
することができるようになり、スミ合せ作業は大幅に簡
易化し、かつその安全性も高めることができるようにな
った。

また、この装置の構造自体は極めて簡略で、故障が少な
く、さらに従来の油圧式角のみ盤にも安価に取付けるこ
とができる等、実際上のメリットにもすぐれたものを有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の昇降制御装置を備えた角のみ盤の全
体正面図、第２図は昇降制御装置の実施例を示す要部の
一部を切欠断面とした側面図である。 １０・・・・・・主軸ヘッド、１９・・・・・・油圧ユ
ニット、２０・・・・・・箱体、２１・・・・・・操作
レバー、２５・・・・・・流量調節弁機構、３０・・・
・・・支点、３２・・・・・・作動スイッチ、３５・・
・・・・方向制御弁機構、４０・・・・・・切替装置、
４２・・・・・・切替アーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主軸ヘッドが油圧シリンダによって昇降する角のみ盤に
   おいて、機台正面側に操作レバーを有しかつ流量調節弁
   機構を内臓する箱体を支点を介して上下動自在に枢支し
   、操作レバーの押下によって箱体に設けた接点が作動ス
   イッチと連接するように構成するとともに、該操作レバ
   ーは箱体の流量調節弁と連結されていてレバー自体の回
   動によって該調節弁が作動し主軸ヘッドの昇降速度を自
   在に制御できるようにしたことを特徴とする角のみ盤に
   おける主軸ヘッドの昇降制御装置。