JPS5839143B2 - ホウコウゾクカルボンサンエステルノ セイゾウホウホウ - Google Patents

ホウコウゾクカルボンサンエステルノ セイゾウホウホウ

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JPS5839143B2
JPS5839143B2 JP5985675A JP5985675A JPS5839143B2 JP S5839143 B2 JPS5839143 B2 JP S5839143B2 JP 5985675 A JP5985675 A JP 5985675A JP 5985675 A JP5985675 A JP 5985675A JP S5839143 B2 JPS5839143 B2 JP S5839143B2
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JP
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acid
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alcohol
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acid catalyst
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隆雄 藤丸
映之 二宮
実 馬藤
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は芳香族カルボン酸エステルの製造方法に関する
さらに詳細には、本発明は芳香族カルボン酸もしくは芳
香族カルボン酸無水物を、酸触媒の存在下にアルコール
でエステル化して芳香族カルボン酸エステルを製造する
方法に関する。
芳香族カルボン酸エステル、特に高沸点を有する芳香族
カルボン酸エステルは、各種のプラスチック用の可塑剤
として産業上広く用いられている。
従来、芳香族カルボン酸もしくは芳香族カルボン酸無水
物を、酸触媒の存在下にアルコールでエステル化して芳
香族カルボン酸エステルを製造する方法においては、エ
ステル化反応の終了後に反応生成液が水酸化ナトリウム
もしくは炭酸ナトリウムのようなアルカリを含む水溶液
で処理されて酸触媒の全量が中和され、続いてエステル
相と水相とが分離される。
エステル相には芳香族カルボン酸エステルが含まれてお
り、エステル相の水洗および蒸留などの精製により芳香
族カルボン酸エステルが単離される。
酸触媒から生成した塩を含む水相は必要に応じて適当な
処理を受けたのち廃棄される。
しかし、上記のような従来の芳香族カルボン酸エステル
の製造方法には、酸触媒が全く回収されないこと、少な
(とも酸触媒に当量のアルカリが必要なこと、中和後に
生成する塩が公害源になること、などの欠点がある。
特に高価な酸触媒を使用する場合には、酸触媒が全く回
収されずに消費されてしまうことの製造コストへの影響
は太きい。
本発明者らはこのような従来法の欠点を克服するために
種々研究を行なった結果、水もしくは酸触媒水溶液を抽
剤として反応生成液から酸触媒を効果的に抽出する方法
を確立して本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、芳香族カルボン酸もしくは芳香族カ
ルボン酸無水物を、酸触媒の存在下にアルコールでエス
テル化して芳香族カルボン酸エステルを製造する方法に
おいて、エステル化反応の終了後、反応生成液を水もし
くは酸触媒水溶液と接触させ反応生成液中の酸触媒を抽
出するとともに、抽出液を該エステル化反応の触媒とし
て循環再使用することを特徴とする芳香族カルボン酸エ
ステルの製造方法である。
本発明において用いられる芳香族カルボン酸もしくは芳
香族カルボン酸無水物に特に制限はなく、−価カルボン
酸もしくは一価カルボン酸無水物、または多価カルボン
酸もしくは多価カルボン酸無水物が用いられる。
−価カルボン酸もしくは一価カルボン酸無水物として、
たとえば安価香酸もしくは無水安息香酸、トルイル酸も
しくは無水トルイル酸、ニトロ安息香酸もしくは無水ニ
トロ安息香酸、ナフトエ酸もしくは無水ナフトエ酸など
が用いられる。
また、多価カルボン酸もしくは多価カルボン酸無水物と
して、たとえばフタル酸もしくは無水フタル酸、インフ
タル酸、テレフタル酸、トリメリド酸もしくは無水トリ
メリド酸、ピロメリト酸もしくは無水ピロメリト酸、ナ
フタル酸もしくは無水ナフタル酸、などが用いられる。
本発明において用いられるアルコールに特に制限はな(
、−価もしくは多価、脂肪族もしくは芳香族、鎖式もし
くは環式、直鎖もしくは分枝鎖、飽和もしくは不飽和、
または第一級、第二級もしくハ第三級の別な(用いられ
る。
−価アルコールとして、たとえばメチルアルコール、エ
チルアルコ−/L/、n−7’ロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール、n−7”チルアルコール、インア
ミルアルコール、5ee−ブチルアルコール、tert
−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、インアミ
ルアルコール、5ec−アミルアルコール、terjア
ミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、イソヘキシ
ルアルコール、n−ヘキシルアルコール、インヘプチル
アルコール、n−オクチルアルコール、イソオクチルア
ルコール、2−エチルヘキシルアルコール、n−ノニル
アルコール、n−デシルアルコール、インデシルアルコ
ール、n−ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール
、アリルアルコール、シクロヘキシルアルコール、ベン
ジルアルコール、などが用いられる。
多価アルコールとして、たとえばエチレングリコール、
ジエチレングリコール、グリセリン、などが用いられる
また、上記のようなアルコールの二種以上の混合物、た
とえば工業的に得られる脂肪族アルコールの混合物など
が用いられる。
本発明において酸触媒とはエステル化触媒として一般に
用いられる酸であって、たとえば硫酸、塩酸もしくはリ
ン酸などの鉱酸、またはp−)ルエンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸モジくハエタンスルホン酸などのスルホン
酸である。
これらの酸触媒は純品または水溶液としてエステル化反
応混合物に添加される。
本発明において、エステル化の際の反応条件は画一的に
定められるものではな(、芳香族カルボン酸もしくは芳
香族カルボン酸無水物、アルコールまたは酸触媒の種類
などにより種々の合目的的な反応条件が採用される。
通常、芳香族カルボン酸もしくは芳香族カルボン酸無水
物に当量以上のアルコールを加え、酸触媒の存在下に適
当な温度および圧力で適当な時間エステル化して反応生
成液が得られる。
このエステル化の際に、生成する水をアルコールとの共
沸により除去しつつ反応を進行させる方式もある。
またエステル化の際に、たとえばベンゼン、トルエンも
しくはキシレンのような水と共沸する不活性溶媒をエン
トレイナーとして用いて水を迅速に除去しつつ反応を進
行させるといういわゆるエントレイナ一方式が採用され
ることもある。
さらにまた、たとえば芳香族二価カルボン酸エステルを
製造する場合には、エステル化をモノエステル化とジエ
ステル化の二段階に分けて行なうこともできる。
このようにして得られた反応生成液中の酸触媒濃度は酸
触媒の種類および反応方式により異なるが、一般に0.
3〜5.0重量%である。
なお、酸触媒として硫酸が用いられた場合には、用いら
れた7)Iiミコール酸性硫酸エステルが反応生成液中
に含まれるが、この酸性硫酸エステルも酸触媒として活
性である。
本発明においては、このような酸触媒を含む反応生成液
を抽料とし、水もしくは酸触媒水溶液を抽剤とする抽出
により、反応生成液から酸触媒が回収される。
抽出形式には特に制限はなく、回分式、半連続式または
連続式のいずれの形式でもよいが、工業的には抽剤の循
環による連続式抽出形式が好ましい。
抽剤中の酸触媒濃度は、高すぎると酸触媒の回収率が低
下するので、一般に0〜65重量%が使用されるが、抽
出の終了後に生成するエステル相と抽出液との分離、酸
触媒の回収率ならびに回収された酸触媒の循環再使用な
どの面を考慮して、抽剤中の酸触媒濃度は20〜50重
量%が好ましい。
抽剤中の酸触媒濃度が65重量%を越えると、酸触媒の
回収率は急激に低下する。
たとえば酸触媒がp−)ルエンスルホン酸の場合、抽剤
中の酸触媒濃度が58%のときには回収率は75%程度
であるが、その濃度が67%になると回収率が実質的に
0%となることがある。
また、抽料の抽剤に対する重量比は、低すぎるとエステ
ル相と抽出液との分離が困難になることおよび抽出装置
の容量が大きくなることから、逆に高すぎるとこれまた
エステル相と抽出液との分離が困難になることおよび酸
触媒の回収率が低下することから、抽剤1重量部あたり
抽料0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜5重量部
とする。
抽出温度および分離温度は、低すぎると液の粘度が増大
するためにエステル相と抽出液との分離が困難になるこ
とから、逆に高すぎると酸触媒の回収率が低下すること
および抽出装置の腐食が起りやすくなることから、一般
に5〜95℃、好ましくは25〜65℃とする。
抽出の際の圧力には特に制限はなく、常圧、減圧または
加圧のいずれでもよい。
抽出時間は抽出装置の種類などにより異なるが一般に1
〜30分間である。
抽出装置には特に制限はなく、通常の液−液抽出に用い
られるあらゆる種類の抽出装置が用いられるが、5〜1
0分間の抽出時間で分配平衡に達する抽出装置が好まし
い。
抽出装置として、たとえば向流多段連続回転式抽出塔、
遠心抽出装置またはスタチックミキサー型抽出装置など
が好ましい。
このような抽出により反応生成液中の酸触媒の90%程
度が水相に抽出されて回収される。
抽出の終了後に生成するエステル相は、抽出液と分離さ
れ、続いて中和および精製などの通常の後処理工程を経
て芳香族カルボン酸エステルの製品トサれる。
一方、酸触媒を含む抽出液は、直接または必要に応じ濃
縮後回収酸触媒として循環再使用される。
またこの抽出液は、好ましくは水の添加により濃度調整
されて、抽剤として循環再使用が可能である。
そして抽出の際に抽剤として酸触媒水溶液を用いる場合
は、抽出液の一部を酸触媒として循環再使用し、残部を
濃度調整して抽剤として循環再使用することが好ましい
次に、本発明の好ましい一態様を、無水フタル酸をp−
)ルエンスルホン酸の存在下に2−エチルヘキシルアル
コールでエステル化してジ−2〜エチルへキシルフタレ
ートを連続的に製造する場合を例にとって図面により説
明する。
導管1を経て無水フタル酸、導管2を経て2−エチルヘ
キシルアルコール、導管3を経て新規p−トルエンスル
ホン酸水溶液そして導管4を経て回収p−)ルエンスル
ホン酸水溶液が、それぞれ反応缶5に連続的に供給され
る。
ここで、新規p−トルエンスルホン酸水溶液の供給量は
、後の抽出で回収されないp−)ルエンスルホン酸の量
に見合う量とする。
反応缶5でのエステル化反応は主としてモノエステル化
反応であるがジエステル化反応も一部進行する。
反応缶5の反応混合物中には、エステル化反応によって
生成した水およびp−)ルエンスルホン酸水溶液に含ま
れていた水が存在する。
反応缶5は水と2−エチルヘキシルアルコールとの共沸
が可能な条件に保たれており、水と2−エチルヘキシル
アルコールとの共沸混合物は導管6を経て留出され、熱
交換器7で凝縮されたのち導管8を経て液分離器9へ導
入される。
液分離器9では2−エチルヘキシルアルコールと水とが
2相に分離され、上相の2−エチルヘキシルアルコール
は導管10を経て反応缶5へ循環される。
一方、下相の水は導管11を経て排出される。
反応缶5の反応混合物は導管12を経て反応缶13へ導
入される。
一方、アルコール精製工程で回収された2−エチルヘキ
シルアルコールが導管14を経て反応缶13へ追加供給
される。
反応缶13ではジエステル化反応が完結される。
反応缶13の反応混合物中に存在する水は、反応缶5に
おけると同様に、2−エチルヘキシルアルコールととも
に導管15を経て留出され、熱交換器16で凝縮された
のち導管11を経て液分離器18へ導入される。
液分離器18で分離された上相の2−エチルヘキシルア
ルコールは導管19を経て導出され、その一部は導管2
0を経てアルコール精製工程(図示せず)に供給される
残部の2−エチルヘキシルアルコールは導’121を経
て反応缶13へ循環される。
一方下相の水は導管22を経て排出される。
反応缶13の反応生成液は導管23を経て連続式抽出装
置24に抽料として供給される。
一方導管25を経て抽出液が連続式抽出装置24に抽剤
として供給される。
抽出液中のp−)ルエンスルホン酸濃度は、導管26を
経て連続式抽出装置24に供給される水により所定の値
に保たれる。
抽出後のエステル相および抽出液は導管27を経て分液
槽28・\導入され、分液槽28でエステル相と抽出液
とが分離される。
p−)ルエンスルホン酸を含む抽出液は導管29を経て
導出され、その一部は導管4を経て反応缶5へ回収p−
)ルエンスルホン酸水溶液として循環される。
残部の抽出液は導管25を経て連続式抽出装置24へ抽
剤として循環される。
一方エステル相は導管30から導出され通常の後処理工
程を経てジー2−エチルへキシルフタレートの製品とさ
れる。
以上で説明したように、本発明においては反応生成液中
の酸触媒の90%程度が回収されて循環再使用されるの
で、酸触媒の消費量が従来法の10%程度に低下する。
また後処理工程においても、エステル相に含まれる酸触
媒の量が従来法の10%程度に低下するので、中和に要
するアルカリの量がそれだけ節減される。
さらに、中和により生成する塩の量が大幅に減少するの
で廃棄物の量が大幅に減少する。
このような本発明の効果は、p−)ルエンスルホン酸、
メタンスルホン酸モジくはエタンスルホン酸などの比較
的高価な有機スルホン酸が酸触媒として用いられる場合
に特に大きい。
さらに本発明により、従来高品質の芳香族カルボン酸エ
ステルの製造に有利とされていながらも経済的な面から
工業的には使用されなかったような酸触媒の使用が可能
となり、従って芳香族カルボン酸エステルの品質向上が
可能となる。
芳香族カルボン酸エステルは塩化ビニル系その他の各種
プラスチック用可塑剤として広く用いられており、従っ
て本発明の産業上の意義はきわめて太きい。
次に実施例によって本発明をさらに説明する。
実施例 1 無水フタル酸1.482重量部に2−エチルヘキシルア
ルコール3.125重量部を加え、温度110〜125
℃において攪拌しながら30分間反応させて、モノ−2
−エチルへキシルフタレートオヨヒ未反応の2−エチル
ヘキシルアルコールを含む反応混合物を得た。
この反応混合物を10等分し、順次10回ジエステル化
してジー2−エチルへキシルフタレートを製造した。
ジエステル化に際しての、酸触媒としてp−)ルエンス
ルホン酸ヲ用い、かつp−)ルエンスルホン酸ヲ順次回
収し、次回ジエステル化に循環再使用した。
第1回ジエステル化を次のようにして行なった。
すなわち、攪拌器、水除去器および濃度計を備えた反応
缶に、上記の反応混合物460重量部、2−エチルヘキ
シルアルコール10重量部および酸触媒としてp−)ル
エンスルホン酸1水和物5.1重量部を入れ、温度12
0〜140℃および圧力80±5mmHgの条件下に水
除去と攪拌とを行ないつつ2時間反応させた。
ここで水除去器とは、エステル化反応などからの水を有
機成分との共沸により留出させ、冷却凝縮抜水と有機成
分との2相に分離させ、有機成分は反応缶へ還流させ、
−古木は排出して除去する装置である。
このようにして得られた反応生成液460重量部を冷却
し、抽剤として水30重量部を加え、65℃で15分間
攪拌してp−)ルエンスルホン酸を抽出した。
次に同温度で10分間静置して2相を分離させた。
p−4ルエンスルホン酸14.5重量%を含む抽出液は
回収酸触媒として第2回ジエステル化に用いた。
一方、常法によりエステル相は苛性ソーダ水溶液で中和
し、次いで水洗したのち、減圧蒸留により精製してジー
2−エチルへキシルフタレートの製品とした。
第2回ジエステル化以降は、酸触媒として前回の回収酸
触媒にp−)ルエンスルホン酸1水和物0.25重量部
を追加したものを用いた以外は、第1回ジエステル化と
同様にして行なった。
計10回のジエステル化の結果、酸触媒回収率は平均9
5.1%、ジエステル化反応率は平均99.5%であっ
た。
実施例 2 無水フタル酸を、酸触媒としてp−トルエンスルホン酸
の存在下に、n−ブチルアルコールでエステル化するジ
−n−ブチルフタレートの製造を15回繰返した。
この際、p−トルエンスルホン酸を順次回収し、次回エ
ステル化に循環再使用した。
第1回エステル化を次のようにして行なった。
すなわち実施例1と同様の反応缶に、無水フタル酸14
8重量部およびn−ブチルアルコール148重量部を入
れ、常圧下に水除去と攪拌とを行ないつつ、まず120
℃で30分間、次いで35重量%p−)ルエンスルホン
酸水溶液12.7重量部を加えて120〜126℃で6
0分間、次いでn−ブチルアルコール42重量部を追加
して126〜135℃で60分間反応させた。
さらに常圧下に136〜150℃で45分間、過剰のn
−ブチルアルコールを留去しながら反応させた。
このようにして得られた反応性成液284重量部を冷却
し、抽剤として32.3重量%p−)ルエンスルホン酸
水溶液108.3重量部を加え、60℃で5分間攪拌し
てp−)ルエンスルホン酸を抽出した。
次に同温度で10分間静置して2相を分離させた。
p−)ルエンスルホン酸35重量%を含む抽出液のうち
、12.0重量部は回収酸触媒として、また残部は水の
添加によりp−)ルエンスルホン酸の濃度を32.3重
量%に調整して抽剤として、それぞれ第2回エステル化
に循環再使用した。
一方、常法によりエステル相は苛性ソーダ水溶液で中和
し、次いで水洗したのち、減圧蒸留により精製してジ−
n−ブチルフタレートの製品とした。
第2回エステル化以降は、酸触媒として前回の回収酸触
媒12.0重量部に35重量%p−)ルエンスルホン酸
水溶液0.7重量部を追加したものを用いた以外は、第
1回エステル化と同様にして行なった。
計15回のエステル化の結果、酸触媒回収率は平均94
.5%、ジエステル化反応率は平均98.9%であった
実施例 3 無水フタル酸を、酸触媒としてメタンスルホン酸の存在
下に、n−ブチルアルコールでエステル化するジ−n−
ブチルフタレートの製造を10回繰返した。
この際、メタンスルホン酸を順次回収し、次回エステル
化に循環再使用した。
第1回エステル化を次のようにして行なった。
すなわち実施例1と同様の反応缶に、無水フタル酸14
8重量部およびn−ブチルアルコール148重量部を入
れ、常圧下に水除去と攪拌とを行ないつつ、まず120
℃で30分間、次いで35重量%メタンスルホン酸水溶
液15重量部を加えて120〜126℃で60分間、次
いでn−ブチルアルコール42重量部を追加して126
〜135℃で60分間反応させた。
さらに常圧下に136〜150℃で45分間、過剰のn
−ブチルアルコールを留去しながら反応させた。
このようにして得られた反応生成液285重量部を冷却
し、抽剤として32.1重量%メタンスルホン酸水溶液
109重量部を加え、60℃で5分間攪拌してメタンス
ルホン酸を抽出した。
次に同温度で10分間静置して2相を分離させた。
メタンスルホン酸35重量%を含む抽出液のうち、14
.1重量部は回収酸触媒として、また残部は水の添加に
よりメタンスルホン酸の濃度を32.1重量%に調整し
て抽剤として、それぞれ第2回エステル化に循環再使用
した。
一方、常法によりエステル相は苛性ソーダ水溶液で中和
し、次いで水洗したのち、減圧蒸留により精製してジ−
n−ブチルフタレートの製品とした。
第2回エステル化以降は、酸触媒として前回の回収酸触
媒14.1重量部に35重量%メタンスルホン酸水溶液
0.9重量部を追加したものを用いた以外は、第1回エ
ステル化と同様にして行なった。
計10回のエステル化の結果、酸触媒回収率は平均94
.0%、ジエステル化反応率は平均99.1%であった
実施例 4 無水フタル酸を、酸触媒として硫酸および/または酸性
硫酸ヘプチルエステルの存在下に、イソヘプチルアルコ
ールでエステル化するジイソヘプチルフタレートの製造
を8回繰返した。
この際、新規追加触媒は硫酸としたが、反応生成液中に
は酸性硫酸ヘプチルエステルが含まれていた。
酸性硫酸ヘプチルエステルは酸触媒として硫酸と同様に
活性であり、その1重量部は硫酸0.5重量部に相当す
る。
第1回エステル化を次のようにして行なった。
すなわち実施例1と同様の反応缶に、無水フタル酸22
2重量部、インヘプチルアルコール366重量部および
エントレイナーとしてベンゼン90重量部を入れ、常圧
下に水除去と攪拌とを行ないつつ、まず120℃で30
分間、次いで50重量%硫酸水溶液6重量部を加えて1
20〜134℃で300分間反応させた。
このようにして得られた反応生成液657重量部を冷却
し、抽剤として46.4重量%酸性硫酸ヘプチルエステ
ル水溶液140重量部を加え、50℃で10分間攪拌し
て酸性硫酸ヘプチルエステルを抽出した。
次に同温度で10分間静置して2相を分離させた。
酸性硫酸ヘプチルエステル50重量%を含む抽出液のう
ち、10重量部は回収酸触媒として、また残部は水の添
加により酸性硫酸ヘプチルエステルの濃度を46.4重
量%に調整して抽剤として、それぞれ第2回エステル化
に循環再使用した。
一方、常法によりエステル相は炭酸ソーダ水溶液で中和
し、水洗し、80〜100℃に加熱してベンゼンを除去
し、次いで減圧蒸留により精製してジーイソへブチルフ
タレートの製品とした。
第2回エステル化以降は、酸触媒として前回の回収酸触
媒10重量部に50重量%硫酸水溶液1重量部を追加し
たものを用いた以外は第1回エステル化と同様にして行
なった。
計8回のエステル化の結果、酸触媒回収率は平均83.
3%、ジエステル化反応率は平均99.6%**であっ
た。
試験例 1 実施例1〜4で製造されたフタル酸エステルの製品品質
は第1表の通りであり、いずれも製品規格に合格のすぐ
れた値であった。
実施例 5 安息香酸を、酸触媒としてp−)ルエンスルホン酸ノ存
在下に、エチレングリコールでエステル化するエチレン
グリコールジベンゾエートの製造を5回繰返した。
この際、p−)ルエンスルホン酸を順次回収し、次回エ
ステル化に循環再使用した。
第1回エステル化を次のようにして行なった。
すなわち実施例1と同様の反応缶に、安息香酸195.
4重量部、エチレングリコール59.6重量部およびエ
ントレイナーとしてベンゼン76.5重量部を入れ、常
圧下に水除去と攪拌とを行ないつつ、まず110℃で6
0分間、次いで48重量%p−)ルエンスルホン酸水溶
液16重量部を加えて110〜115℃で1100分間
反応させた。
このようにして得られた反応生成液505.5重量部を
冷却し、抽剤として42.9重量%p−)ルエンスルホ
ン酸水溶液112重量部を加え80℃で30分間攪拌し
てp−)ルエンスルホン酸を抽出した。
次に同温度で15分間静置して2相を分離させた。
p−)ルエンスルホン酸48重量%を含む抽出液のうち
、14.5重量部は回収酸触媒として、また残部は水の
添加によりp−)ルエンスルホン酸の濃度を42.9重
量%に調整して抽剤として、それぞれ第2回エステル化
に循環再使用した。
一方、常法によりエステル相は炭酸ソーダ水溶液で中和
し、水洗し、80〜100℃に加熱してベンゼンを除去
し、次いで減圧蒸留およびメタノールからの再結晶によ
り精製して融点73.1℃のエチレングリコールジベン
ゾエートの白色結晶とした。
第2回エステル化以降は、酸触媒として前回の回収酸触
媒14.5重量部に48重量%p−)ルエンスルホン酸
水溶液1.5重量部を追加したものを用いた以外は第1
回エステル化と同様にして行なった。
計5回のエステル化の結果、酸触媒回収率は平均90.
6%、ジエステル化反応率は平均81.5%であった。
実施例 6 図面で連続式抽出装置24を向流多段連続回転式抽出塔
とした装置系を用いて、ジー2−エチルへキシルフタレ
ートを14日間連続的に製造した。
導管1を経て無水フタル酸1.520重量部/時、導管
2を経て2−エチルヘキシルアルコール2.657重量
部/時、導管3を経て新規70重量%p−)ルエンスル
ホン酸水溶液6.6 重量部/時、そして導管4を経て
回収25重量%p−)ルエンスルホン酸水溶液157.
8重量部/時を、それぞれ反応缶5に連続的に供給した
反応缶5における温度は127〜130℃、圧力は20
0關Hg 1そして平均滞留時間は40分間であった。
反応缶5において、水と2−エチルヘキシルアルコール
との共沸混合物は導管6を経て留出させ、熱交換器7で
凝縮させたのち導管8を経て液分離器9へ導入した。
液分離器9で2−エチルヘキシルアルコールと水とを2
相に分離し、上相の2−エチルヘキシルアルコールは導
管10を経て反応缶5へ循環した。
一方、下相の水は導管11を経て排出した。
反応管5の反応混合物は導管12を経て反応缶13へ導
入した。
一方、アルコール精製工程で回収した2−エチルヘキシ
ルアルコール1.068重量部/時を導管14を経て反
応缶13へ追加供給した。
反応缶13における温度は140〜145℃、圧力は8
0〜100關Hg 1平均滞留時間は150分間であっ
た。
反応缶13において、水と2−エチルヘキシルアルコー
ルとの共沸混合物は、反応缶5におけると同様に、導管
15、熱交換器16および導管17を経て液分離器18
へ導入した。
液分離器18から2−エチルヘキシルアルコールを導管
19を経て導出し、その一部は導管20を経てアルコー
ル精製工程に供給し、残部は導管21を経て反応缶13
へ循環した。
一方、水は液分離器18から導管22を経て排出した。
反応缶13の反応生成液4.178重量部/時は導管2
3を経て向流多段連続回転式抽出塔24に抽料として供
給した。
一方導管25を経てp−)ル**エンスルホン酸濃度2
5重量%の抽出液1.040重量部/時を向流多段連続
回転式抽出塔24に抽剤として供給した。
抽出液中のP−)ルエンスルホン酸濃度は、導管26を
経て向流多段連続回転式抽出塔24に供給した水132
重量部/時により、25重量%に保った。
抽出後のエステル相および抽出液は導管27を経て分液
槽28へ導入し、エステル相と抽出液とに分離した。
抽出液は導管29を経て導出し、そのうち157.8重
量部/時は導管4を経て反応缶5へ循環し、残部は導管
25を経て向流多段連続回転式抽出塔24へ循環した。
向流多段連続回転式抽出塔24および分液槽28におけ
る温度はいずれも53〜55℃であった。
一方エステル相は導管30から導出し、通常の後処理工
程を経てジー2−エチルへキシルフタレートの製品とし
た。
以上の結果、酸触媒回収率は89.5%、ジエステル化
反応率は99.6%であった。
実施例 7〜11 実施例6と同様の装置系を用いて、無水フタル酸を酸触
媒の存在下に、n−ブチルアルコール、2−エチルヘキ
シルアルコール、リネボールアルコール(シェル化学株
式会社販売、直鎖率80%以上のC7〜9脂肪族混合ア
ルコール)またはオキンアルコール(日産石油化学株式
会社製、直鎖率80%以上のC7〜1o脂肪族混合アル
コール)でエステル化するフタル酸エステルの製造を1
4日間連続的に行なった。
エステル化の反応条件はそれぞれ原料および製品に適し
た通常の条件とした。
結果を第2表に示す。
第2表の実施例7では、新規追加触媒は硫酸であるが、
反応生成液中には酸性硫酸ブチルエステルが含まれてい
た。
試験例 2 実施例6〜11で製造されたフタル酸エステル*木の製
品品質は第3表の通りであり、いずれも製品規格に合格
のすぐれた値であった。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に用いられる装置系の1例を示す系統図で
ある。 5.13・・・・・・反応缶、9,18・・・・・・液
分離器、24・・・・・・連続式抽出装置、28・・・
・・・分液槽。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 芳香族カルボン酸もしくは芳香族カルボン酸無水物
    を、酸触媒の存在下にアルコールでエステル化して芳香
    族カルボン酸エステルを製造する方法において、エステ
    ル化反応の終了後、反応生成液を水もしくは酸触媒水溶
    液と接触させ反応生成液中の酸触媒を抽出するとともに
    、抽出液を該エステル化反応の触媒として循環再使用す
    ることを特徴とする芳香族カルボン酸エステルの製造方
    法6
JP5985675A 1975-05-20 1975-05-20 ホウコウゾクカルボンサンエステルノ セイゾウホウホウ Expired JPS5839143B2 (ja)

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