JPS5838937Y2 - 熱回収式空気調和装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は熱回収式空気調成装置、詳しくは、圧縮機、水
加熱用凝縮器、水冷却用蒸発器、空気側熱交換器及び受
液器を備え、前記空気側熱交換器の冷媒通路一端を前記
受液器に、他端を前記圧縮機の吐出側と吸入側との一方
に選択的に接続し、冷温水単独又は同時取出可能とした
熱回収空気調和装置に関する。

一般に此種空気調和装置において、冷温水単独取出モー
ドで運転していたのを冷温水同時取出モードに切換えた
とき、即ち冷温水単独モードで使用していた空気側熱交
換器の使用を中止して冷温水同時取出モードに切換えた
とき、前記空気側熱交換器に冷媒が溜ったま・となり、
冷媒量が不足することになる。

この冷媒量の不足は、使用しない前記熱交換器から冷媒
を回収すれば解消されるが、特に冷水単独取出モードで
運転している場合、前記熱交換器は、圧縮機の吐出側に
接続され、高温高圧の冷媒が流れるので、前記熱交換器
に貯溜される冷媒は高温高圧となっており、従ってこの
高温高圧の冷媒を回収すれば、低圧が異常に高くなる問
題があった。

本考案は、使用しない空気側熱交換器に貯溜された冷媒
を、低圧を異常に上昇させることなく回収できるように
したものである。

即ち本考案は、冷媒量が不足すると、低圧圧力が異常に
低下することに着目して、冷温水単独取出モードから同
時取出モードに切換えた後、低圧圧力が所定圧力以下に
低下したとき、前記熱交換器に貯溜された冷媒を回収す
るごとくシ、前記した冷媒回収による低圧圧力の異常上
昇の問題なく冷媒の回収が行なえるようにしたのである
。

即ち本考案は前記熱交換器と圧縮機の吸入側との間にバ
イパス回路を設けて、該バイパス回路に冷温水同時取出
時でかつ低圧圧力が所定圧力以下に低下した時開く電磁
弁を介装したことを特徴とするものである。

尚本考案において、前記バイパス回路を、前記熱交換器
を圧縮機の吸入口に接続する接続回路とは別に形成して
もよいが、前記接続回路と兼用させてもよい。

また前記電磁弁は、前記接続回路に電磁弁を設けて、前
記熱交換器の圧縮機吐出口への接続回路に設ける電磁弁
とにより前記熱交換器を前記圧縮機の吐出口と吸入口と
に選択的に接続するごとくした場合前記接続回路の電磁
弁を利用することもできる。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

１は圧縮機、２は水加熱用凝縮器、３は水冷却用蒸発器
、４は空気側熱交換器、５は受液器、６はアキュウレー
タ、７は前記蒸発器用膨張弁、８は前記熱交換器用膨張
弁であって、これら各機器は、冷媒配管９によって各連
結されている。

図面に示したものは、前記空気側熱交換器４の冷媒通路
の一端を、前記受液器５に接続すると共に、他端を、前
記圧縮機１の吐出管９１に接続する第１電磁弁１０をも
った第１接続回路１１と、前記圧縮機１の吸入管９２に
接続する第２電磁弁１２をもった第２接続回路１３とに
接続し、これら接続回路１１．１３を介して、前記熱交
換器４を、圧縮機１の吐出口と吸入口との一方に選択的
に接続するごとく威している。

尚図において１４は、前記第１接続回路１１の吐出管９
１への接続位置より、前記凝縮器２側の前記吐出管９１
に介装する第３電磁弁であり、又１５は、前記第２接続
回路１３の吸入管９２への接続位置より前記蒸発器３側
の前記吸入管９２に介装する第４電磁弁である。

また１６は前記受液器５と蒸発器用膨張弁７との間の高
圧液管９３に介装する第５電磁弁であり、１７は前記受
液器５と前記熱交換器４とを結ぶ接続管９４の途中で、
逆止弁１８と並列に接続する前記熱交換器用膨張弁８の
並列回路に介装した第６電磁弁である。

しかして以上の構成において、図面に示したものは、前
記第２接続回路１３を、前記熱交換器４と前記圧縮機１
の吸入側とを結ぶバイパス回路とし、また前記第２電磁
弁１２を、後記する冷温水同時取出モードで、かつ低圧
圧力が所定以下のとき開くようにし、更らに低圧圧力を
検知する検知器２０を設けて、冷温水取出モードで、前
記熱交換器４内に冷媒が貯溜され、冷媒量が不足して低
圧圧力が低下したとき、前記検知器２０の働きで、前記
電磁弁１２を開き、前記貯溜冷媒を回収するごとくした
のである。

第１図に示した状態は、冷水単独モードで、前記第１電
磁弁１０、第４電磁弁１５、第５電磁弁１６を開き、第
２．第３及び第６電磁弁１２，１４．１７を閉じ、冷媒
を実線矢印のごとく循環させ、前記水冷却用蒸発器３で
冷水を取出すのである。

この状態から、第２図のごとく前記第１電磁弁１０を閉
じ、第３電磁弁１４を開くことにより冷温水同時取出モ
ードにできる。

即ち前記第１．２電磁弁１０．１２及び第６電磁弁１７
はすべて閉じ、第３，４及び第５電磁弁１４，１５．１
６はすべて開いているので、冷媒は第２図実線矢印のご
とく循環し、水加熱用凝縮器２で温水を、また水冷却用
蒸発器３で冷水を取出せるのである。

そしてこのモードにおいて、前記熱交換器４は使用され
ず、この熱交換器４内の冷媒は、高温高圧のま・貯溜さ
れることになる。

この熱交換器４内における冷媒の貯溜により、前記した
循環路を経て循環する冷媒量が不足することになり、こ
の不足により低圧圧力は、異常に低下することになる。

しかして前記第２電磁弁１２は、前記した冷水単独取出
モードと、冷温水同時取出モードとにおいて、何れも閉
動作させているが、低圧圧力を検知する前記検知器２０
により、低圧圧力が所定圧力以下のとき、開くのであっ
て、この電磁弁１２の開動作により前記冷水単独取出モ
ードにおいて前記熱交換器４に循環し、冷温水同時取出
モードにおいて貯溜される冷媒を、回収できるのである
。

そしてこの回収は、低圧部の圧力が所定以下に低下して
いる場合に行なうから、回収する貯溜冷媒が高温高圧で
も、低圧圧力が過渡的でも異常に上昇することはないの
である。

又第１図又は第２図に示した状態から温水単独取出モー
ドにするには、第３図のごとく前記第１電磁弁１０及び
第４，５電磁弁１５．１６を閉じ、第２電磁弁１２、第
３電磁弁１４及び第６電磁弁１７を開き、第３図実線矢
印のごとく冷媒を循環させることにより、行なえるので
あって、前記水加熱用凝縮器２において温水を取出せる
。

又この温水単独取出モードから第２図に示した冷温水同
時取出モードに切換えた場合でも、前記同様前記熱交換
器４に貯溜する冷媒を回収できることは云うまでもない
。

尚以上説明した実施例は、第２接続回路１３を、冷媒回
収のためのバイパス回路に利用したが、前記第２接続回
路１３とは別に冷媒回収専用のバイパス回路を設けても
よい。

この場合前記バイパス回路に低圧圧力の低下時にのみ開
く電磁弁を介装するのである。

以上の如く本考案によれば、冷温水単独取出モードでの
運転から冷温水同時取出モードでの運転に切換えたとき
、このモードで使用しない熱交換器に冷媒が貯溜される
ことがあっても、またこの貯溜される冷媒が高温高圧で
あっても、低圧圧力を異常に上昇させることなく、確実
に回収できるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置の一実施例を示す冷媒配管系統図で、
第１図は冷水単独取出モードの、第２図は冷温水同時取
出モードのまた第３図は温水単独取出モードの冷媒配管
系統図である。 １・・・・・・圧縮機、２・・・・・・水加熱用凝縮器
、３・・・・・・水冷却用蒸発器、４・・・・・・空気
側熱交換器、５・・・・・・受液器、１２・・・・・・
電磁弁、１３・・・・・・接続回路（バイパス回路）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮機、水加熱用凝縮器、水冷却用蒸発器、空気側熱交
   換器及び受液器を備え、前記空気側熱交換器の冷媒通路
   一端を、前記受液器に接続し、他端を前記圧縮機の吐出
   口と吸入口との一方に選択的に接続し、冷温水単独及び
   同時取出可能とした熱回収式空気調和装置において、前
   記熱交換器と圧縮機の吸入側との間にバイパス回路を設
   けて、該バイパス回路に冷温水同時取出時でかつ低圧圧
   力が所定圧力以下に低下した時開く電磁弁を介装したこ
   とを特徴とする熱回収式空気調和装置。