JPS5838617B2 - ガスタ−ビンソウチヨウレイキヤクソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、圧縮機とタービン、特に重油で動くタービン
とから成り、このタービンのケーシングが冷却媒体を案
内し、このケーシングに固定された静翼担持体に環状室
が設けられ、冷却媒体がこの環状室から中空の静翼の冷
却管路へ流れそして翼の出口からタービンの流路に達し
、それによって翼の外壁が冷却媒体の保護被膜によって
高温作動ガスに対して保護される、ガスタービン装置の
ための冷却装置に関する。

ガスタービン装置の運転は翼における残留物の堆積によ
って非常に邪魔される。

この堆積物が流路に付着すると、翼を傷つけるだけでな
く効率をも低下させる。

このような堆積物の除去は、溶解する塩で洗い流すこと
によって、もしくは流れ媒体に混ぜた研摩材によって行
われた。

この方法は注意深く行っても、残留物または堆積物が付
着している機械部品の個々の個所に、塩または研摩材が
到達しないおそれがある。

流路内に一定の流体量を噴射することによって堆積物の
付着表面域を急冷却し、それによって発生する熱応力に
より、堆積物を取除くことが試みられた。

しかしこの清掃方法は効果があるのは比較的に広い面を
有しかつ平らなガスタービン装置部品の場合だけである
。

例えば、翼の空気冷却装置を有する重油で動くガスター
ビンの場合は、翼表面にある小さな出口が簡単に閉塞さ
れる。

この現象は連続運転では辛うじて発生しないがしかし始
動の際には不燃焼燃料またはタール様の残留物が流路内
に達し得る。

始動時には翼の温度が燃焼ガス温度と比べて非常に低い
ので、残留物翼の表面と接触することによって翼が冷却
される。

よって、残留物はその成分に応じてペースト状になるか
または凝固する。

運転中具の出口のそばを燃焼ガスが連続して流れるにも
拘らず、出口を塞ぐことが起り得る。

この現象はタービンを清掃することによって更に促進さ
れる。

流れが減速されることによってしかも清掃の際に回転数
が低くなることによって、部分的に溶解した物質または
汚水が出口に侵入しそしてこの上に新しく付着するかあ
るいは出口有効横断面積を更に小さくする。

その後の機械の高出力運転の際に出口内の堆積物が炭化
またはコークス化されるので、横断面積が既に小さくな
っている冷却管路はその後頁に小さくなるかまたは閉塞
される。

そこで、本発明は始動または清掃のときに、タービンの
流路に通じる翼表面の出口の閉塞を阻止するための装置
をつくることを課題とする。

この課題は、少なくとも１つの導管がタービンケーシン
グの環状室の中へ突出して設けられ、この導管がアキュ
ムレータもしくはブロワと連結され、そしてエゼクタノ
ズルが環状室の導管の端部に設けられ、このエゼクタノ
ズルの出口が中空の静翼の冷却管路に直接的に開口して
いることによって解決される。

この装置はガスタービン装置の始動および清掃のときに
、多量の冷却媒体流れを翼の出口から流路に供給するこ
とを可能にする。

この場合、エゼクタノズルは中空静翼の冷却管路内の圧
力増大を生せしめる。

したがって出口に達する残留物は作動ガスの流れと一緒
に流され、既に出口に付着している堆積物は容易に吹き
除かれる。

始動過程または清掃過程が終るや否やこの装置は動力が
不用になる。

即ち、アキュムレータが遮断されるかまたは高圧ブロワ
が停止される。

更に他の実施態様ではアキュムレータまたはブロワと連
結された冷却媒体の導管に、遠隔制御可能な遮断機構が
設けられている。

また、アキュムレータ内の冷却媒体の圧力が、燃焼空気
圧縮機から環状室へ供給される空気の圧力より高くなっ
ている。

以下、本発明の実施例を図に従って説明する。

第１図および第２図において同じ部分は同一符号で示し
である。

第１図に概略的に示されているように、ガスタービン装
置は燃焼空気圧縮機１とタービン２とからなり、この圧
縮機１とタービン２は共通のケーシング３内にそして共
通の軸４に配設されている。

ケーシング３内には静翼担持体５，５′が設けられてい
る。

空気は入口ケーシング６を通って圧縮機１の流路７に達
する。

環状室９内に注ぐ抽気口８が２個所に設けられている。

空気は環状室９から図示していない導管を通ってタービ
ン２へ導かれる。

このタービン内で空気は軸４の一部分と翼１９．２０を
冷却する。

高圧空気はケーシングのタービン側の端部の環状室１０
に供給され、一方ではタービン２の静翼担持体５′と軸
４と動翼２０を冷却し、他方では図示していない燃焼室
へ流れる。

高温ガスは燃焼室から高温ガスケーシング１１を通って
タービン２の流路７′に達し、そしてこの流路を流過し
た後排気ディフューザ１２から流出する。

軸４は軸受１３に支持され、ケーシング３は基礎１４の
上に載っている。

端部にエゼクタノズル１８（第２図）を備えた導管１５
はタービン２の環状室１０内に突き出ている。

導管１５はアキュムレータ１６と連結されていて、遠隔
制御可能な遮断機構１７を備えている。

第２図は第１図の部分拡大図である。

ケーシング３の環状室１０内に燃料ガス用高温ガスケー
シング１１が設けられている。

静翼１９は静翼担持体５′の溝に嵌め込まれ、動翼２０
と共にタービン２の流路Ｔ′を形成する。

静翼１９は冷却管路２１を備えている。

冷却管路２１は静翼の根元に入口を有し、静翼の本体に
出口２２を有する。

環状室１０から冷却管路２１に達する空気は出口２２か
ら流路Ｔ′の中へ流出する。

したがってこの空気は、燃料ガスと直接接触しないよう
静翼本体を保護する被膜を形成する。

始動の際に重油あるいは燃料ガスの不燃焼部分または不
完全燃焼部分が一緒に運ばれることがある。

この不完全燃焼または不燃焼部分は翼１９゜２０の表面
に突当って付着する。

なぜならこれらの不燃焼あるいは不完全燃焼部分は燃料
ガスよりも温度が低く、そして一部が残留油の凝固点を
下まわるからである。

運転が進むにつれてこのような残留油が出口２２内に達
し、出口を完全に閉じるかまたはその横断面を非常に狭
くする。

しかし、この現象は上述の装置によって避けられる。

なぜなら部分負荷運転においては附加的な冷却空気がア
キュムレータ１６から導管１５を通って静翼１９の冷却
管路２１に吹き込まれるからである。

静翼１９または静翼如持体５′の冷却管路２１または２
１′の入口の直前にエゼクタノズル１８が配置されてい
ることにより、冷却管路２１と出口２２を通って供給さ
れる空気量が多くなり、そして同時に圧力が上昇する。

このため、出口２２に達する残留油または他の汚染物が
、この流出空気によって流路７′へ吹きとばされる。

空気を供給するためにアキュムレータ１６の代わりにブ
ロワを用いることができる。

この場合、このブロワの供給圧力を、燃焼空気圧縮機１
によって環状室９，１０へ供給される空気の圧力よりも
高くすると有利である。

更に、アキュムレータ１６の代わりに高圧ブロワを用い
る場合には、導管１５に遮断機構を設ける必要がなくな
る。

なぜなら、高圧ブロワを運転するときには自動的な供給
が遠戚されるからである。

高圧空気の代りに蒸気を導管１５から冷却管路２１へ供
給することもできる。

それによって十分に湿気がある場合には同時にタービン
を洗掃することができる。

以下本発明の実施態様を述べる。

（１）遠隔制御可能な遮断機構１１がアキュムレータ１
６の後方において冷却媒体の導管１５に設けられている
ことを特徴とする特許請求の範囲に記載のガスタービン
装置用冷却装置。

（２）アキュムレータ１６が蒸気用アキュムレータであ
ることを特徴とする特許請求の範囲に記載のガスタービ
ン装置用冷却装置。

（３）アキュムレータ１６が圧縮機１の抽気口８と連結
されていることを特徴とする特許請求の範囲に記載のガ
スタービン装置用冷却装置。

【図面の簡単な説明】

第１図はガスタービン装置の概略縦断面図、第２図はケ
ーシングと流路の一部の拡大断面図である。 図中符号、２・・・・・・タービン、３・・・・・ケー
シング、１０・・・・・・環状室、１５・・・・・・導
管、１６・・・・・・アキュムレータ、１８・・・・・
・エゼクタノズル １９・・・・・・静翼、２１・・・
・・・冷却管路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 圧縮機とタービン、特に重油で動くタービンとから
   戒り、このタービンのケーシングが冷却媒体を案内し、
   とのケーシングに固定された静翼担持体に環状室が設け
   られ、冷却媒体がこの環状室から中空の静翼の冷却管路
   へ流れそして翼の出口からタービン流路に達し、それに
   よって翼の外壁が冷却媒体の保護被膜によって高温作動
   ガスに対して保護される、ガスタービン装置のための冷
   却装置において、少なくとも１つの導管１５がタービン
   ２のケーシング３の環状室１０の中へ突出して設けられ
   、この導管１５がアキュムレータ１６もしくは高圧ブロ
   ワと連結され、エゼクタノズル１８が環状室１０内の導
   管１５の端部に設けられ、このエゼクタノズル１８の出
   口が中空の静翼１９の冷却管路２１に直接的に開口して
   いることを特徴とする冷却装置。