JP2016125488A - ガスタービンエンジン用ダート抽出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスタービンエンジンの流路からダートを除去する手段を提供すること。【解決手段】遠心圧縮機装置は、中心長手方向軸線の周りを回転するように取り付けられ、外周にインペラブレードのアレイを保持するインペラディスクを含むインペラと、インペラの下流に配置され、インペラから排出された空気流を拡散及び転向させるように構成されたディフューザと、インペラ及びインペラに近接して配置されたプレナムに連通した状態で配置された抽出スクープと、プレナムと連通した状態で配置されかつ内部にダートを閉じ込めるように構成されたダーツ捕集器とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、一般にターボ機械圧縮機に関し、より具体的にはこのような圧縮機のダート抽出に関する。
ガスタービンエンジンは、直列流れ連通状態の圧縮機、燃焼器、及びタービンを含む。タービンは、圧縮機に機械的に結合し、この3つの構成要素はターボ機械コアを定める。コアは、公知の方法で作動可能であり、エンジンを作動させる、並びに推進推力又は機械仕事を提供する等の有効仕事をもたらす高温高圧燃焼ガスを発生する。
ガスタービンエンジンのガス通路及びタービン冷却空気流中に存在するダートによって、耐久性が低下しかつ性能低下が大きくなることは認識されている問題である。また、ガスタービンエンジン内に見られる熱障壁コーティング(TBC)は、石英系デブリを取り込んだ場合に生成されるセラミックマグネシウムアルミノケイ酸塩(CMAS)溶融物の浸食の影響を受けやすい。
このようなエンジンのタービンシステムにおいてデフレクタが使用されており、ある程度上手くいっている。また、吸入粒子セパレータも使用されており、大きな粒子には有効であるが、より小さなサイズのものにはあまり効果がなく、タービンの多くの問題を引き起こす傾向がある。
従って、ガスタービンエンジンの流路からダートを除去する手段に対するニーズが依然としてある。
米国特許第8092145号明細書
このニーズは、主流路から粒子状物質を除去するための抽出スクープと、抽出した粒子状物質を閉じ込める構造体とを有する遠心圧縮機段を提供する本発明によって対処される。
本発明の1つの態様では、遠心圧縮機装置は、中心長手方向軸線の周りを回転するように取り付けられ、外周にインペラブレードのアレイを保持するインペラディスクを含むインペラと、インペラの下流に配置され、インペラから排出された空気流を拡散及び転向させるように構成されたディフューザと、インペラ及びインペラに近接して配置されたプレナムに連通した状態で配置された抽出スクープと、プレナムと連通した状態で配置されかつ内部にダートを閉じ込めるように構成されたダーツ捕集器とを備える。
本発明は、添付図面と共に以下の説明を参照することで最もよく理解することができる。
本発明の態様によって構成された圧縮機ロータ装置を組み込んだガスタービンエンジンの断面概略図。 本発明の例示的な実施形態によるダート抽出装置を組み込んだ図1のエンジンの一部の概略断面図。 本発明の別の例示的な実施形態によるダート抽出装置を組み込んだ図1のエンジンの一部の概略断面図。 本発明の別の例示的な実施形態によるダート抽出装置を組み込んだ図1のエンジンの一部の概略断面図。 本発明の別の例示的な実施形態によるダート抽出装置を組み込んだ図1のエンジンの一部の概略断面図。
本発明は、一般に、主流路から粒状物質(特定の組成物に関係なく本明細書では概して「ダート」と呼ぶ)を除去するためのダート抽出装置を有する遠心圧縮機段、及び抽出したダートを収集する手段を提供する。以下に、特定の実施構成のいくつかの実施例を説明する。
ここで、種々の図全体を通して同一の参照符号が同じ要素を表す図面を参照すると、図1は、本発明の態様によって構成された例示的な圧縮機10を示す。例示の実施例において、圧縮機10は、中心長手方向軸線「A」を有するガスタービンエンジン12に組み込まれており、ガスタービンエンジン12は、連続した流れの順で、圧縮機10、燃焼器14、及びガス発生器タービン16(燃焼器14及びガス発生器タービン16は概略的に示されている)を含む。本明細書で使用される用語「軸方向」及び「長手方向」は、両方とも、軸線Aに平行な方向を意味するが、「半径方向」は、軸線方向に垂直な方向を意味し、「接線方向」又は「円周方向」は、軸方向及び半径方向に対して相互に垂直な方向を意味する。本明細書で使用される用語「前方」又は「前」は、構成要素を通って又はその周りを通る空気流において相対的に上流の位置を意味し、用語「後方」又は「後」は、構成要素を通って又はその周りを通る空気流において相対的に下流の位置を意味する。この流れの方向は、図1において矢印「F」で示される。これらの方向に関する用語は、単に説明の便宜上用いられるものであり、それによって説明される構造の特定の配向を要求するものではない。
圧縮機10は、大部分が燃焼を助けるために燃焼器14に入るが、一部が燃焼器14を迂回して燃焼器ライナ及びさらに下流のターボ機械を冷却するために使用される加圧空気を提供する。燃料は燃焼器14の前端に導入され、従来様式で空気と混合される。結果として得られた燃料−空気混合気は燃焼器14に入り、点火されて高温燃焼ガスを発生する。高温燃焼ガスは、ガス発生器タービン16に放出され、膨張してエネルギが抽出される。ガス発生器タービン16は、シャフト18を介して圧縮機10を駆動する。例示の実施例において、エンジン12はターボシャフトエンジンであり、作業タービン(パワータービンとも呼ばれる)20は、ガス発生器タービン16の下流に配置されて出力シャフト22に結合し、出力シャフト22は、機械的付加に結合することができる。しかしながら、本明細書に記載の原理は、任意の遠心圧縮機段同様に適用される。例えば、これは外部プライムムーバで駆動される圧縮機に適用することができる。
圧縮機10は、軸方向部分24及び遠心部分26を含む。圧縮機10の軸方向部分24は、軸方向流体流のために構成されている。これは複数の段を含み、各々は、回転翼形部又はブレード34の列を含む。
圧縮機10の遠心部分26は、遠心又は混合された軸方向−遠心流体流のために構成される。これはシャフト18と共に回転するように取り付けられたインペラ38を含み、軸方向前端40及び後端42を有する。インペラ38は、半径方向内端にハブ46を有する環状インペラディスク44を含む。環状インペラアーム48は、インペラディスク44から軸方向前方に延びて軸方向部分24に結合する。
集合的に、インペラアーム48及びインペラディスク44は、略凹形湾曲の内側流路面64を定める。内側流路面64は、前端40に向かって概して長手方向に延びると共に、後端42の近くに概して半径方向に延びる。翼形形状のインペラブレード66の環状アレイは、内側流路面64から半径方向外向きに延びる。インペラブレード66は、その寸法、断面形状、向き、間隙、及び他のパラメータに関して(従来様式に従って)、インペラ38が回転する際にここを通過して流れる空気の漸次的な速度上昇をもたらすように構成される。
環状シュラウド組立体70はインペラ38を取り囲む。シュラウド組立体70は、インペラブレード66の先端を近接して取り囲む凸形湾曲外側流路面72を定める。内側及び外側流路面64及び72は、一緒になって遠心部分26を通る主流路を定める。ディフューザ74は、インペラ38から排出される空気を集めて燃焼器14に向かって向きを変える。
図2は、前述の圧縮機10に組み込むことができるダート抽出装置100の例示的な構成を示す。全体的に、ダート抽出装置100は、シュラウド組立体70、ディフューザ74、及び周囲の構成要素の変更形態を含む。
固定されたディフューザハウジング102は、インペラブレード66の出口開口の近くで半径方向に配置され、インペラ38を離れる空気流を受け取るようになっている。ディフューザハウジング102は、複数のディフューザ通路104を含み、ディフューザ通路104の各々は、長手方向軸線Aに一致する中心を有する虚円に接するように延びる。ディフューザ通路104の各々は、隣接するディフューザ通路に対して部分的に重なる関係にある。
ディフューザハウジング102の半径方向外方には、湾曲外壁108及び対応する該湾曲外壁108の半径方向内向きに離間した湾曲内壁110で定められる、環状で軸対称の形態の出口流れ通路106が配置される。出口流れ通路106は、ディフューザ通路104を離れる空気流の向きの変えるように機能し、空気流の半径方向の速度成分が90度よりも大きな角度で向きを変えて、長手方向軸線Aに対して概して軸方向に流れるようになっている。
また、出口流れ通路106は、略半径方向に延びかつ円周方向に離間した複数の旋回ベーン112を含み、旋回ベーン112は、それぞれのディフューザ通路104から離れて出口通路106を通って流れる際に、ディフューザ通路104から出る流れを略接線方向から実質的に軸方向に向きを変えるために設けられる。
環状外寄りプレナム壁114は、ディフューザハウジング102から軸方向前方に延び、半径方向外向きに延びるフランジ116を含む。フランジ116の前方では、外寄りプレナム壁114は、半径方向内向きかつ軸方向前方に延びて環状内寄りプレナム壁118に接合する。環状プレナム120は、内寄り及び外寄りプレナム壁118、114の間に定められる。
環状の湾曲バイパス壁122は、フランジ116から後方に延び、出口通路106の外壁108に略平行に延在して、外壁108と協働してバイパスダクト124を定める。
環状シュラウド組立体126はインペラ38を取り囲む。シュラウド組立体126は、インペラブレード66の先端を近接して取り囲む、略凸形湾曲外側流路面128を定める。シュラウド組立体126の外寄り端部は環状シール129(例えばWシール)を含み、シュラウド組立体126とディフューザハウジング102との間の空気漏洩を低減するようになっている。
抽出スクープ130は、インペラブレード66のまさに外寄りでその軸方向前方に配置される。例示の実施例において、抽出スクープ130は、長手方向軸線Aに対して鋭角で整列した環状スロット又は通路132を備える。通路132は、ディフューザハウジング102の一体部分として形成することができる。通路132は流れ方向で流れ面積が増大すること(つまり、ディフューザ形状とすること)及びベーン134の環状アレイを含むことができ、ベーン134は、接線方向から軸方向に面積が増大して流れの向きを変えるように構成され、拡散及びスワール抑制の両方の機能を果たす。抽出スクープ130は、プレナム120に連通する。外寄りプレナム壁114は、半径方向に整列した、プレナム120とバイパスダクト124を連通する複数の衝突孔136を内部に含む。
ダーツ捕集器138はバイパスダクト124内に配置される。例示の実施例において、ダーツ捕集器138は、多孔質のスポンジ様金属材料のリングであり、ボルト140によってフランジ116に取り付けられている。ダーツ捕集器138は、表面を通過する又は横切る空気流に同伴する保持ダート又は他の粒子状物質を保持するのに有効な任意の構造又は材料(例えば、金属、セラミック)とすること、又は多孔質又は非多孔質とすることができる。
作動時、抽出スクープ130は、流路内の小さなダート粒子を外側流路面128に押し付ける、インペラ38から出る空気の高スワールを上手く利用する。抽出スクープ130は、本明細書では「転流」と呼ぶインペラ流のごく一部をプレナム120に入れる大きさである。この転流は、全質量空気流の約0.3−10.0%を占めることができ、前述のようにダートに外寄りに遠心力を作用させる傾向があるスワールの作用でインペラ流の残余部よりも大きなダート濃度を有する。その結果、ディフューザに流入する主流のダートは、インペラ38に入る空気に比べて著しく低減させること、例えば約60−90%とすることができる。抽出スクープ130は、転流の全動水頭のかなりの割合(例えば、最大50%)を回収するように空気力学的に構成される。ダーツ捕集器138は、ダートを保持し、その後のオーバーホール時に除去、交換、又は洗浄することができる。バイパスダクト124は、ダーツ捕集器138が閉塞する場合の転流の出口をもたらす。バイパスダクト124は、エンジン12の既存の二次流路に送ることができる。
図3は、前述の圧縮機10に組み込むことができる別の構成のダート抽出装置200を示す。ダート抽出装置200は、全体的には前述のダート抽出装置100と類似している。特に説明しない構造は、ダート抽出装置100の対応する構造と同じと見なすことができる。
固定されたディフューザハウジング202は、インペラブレード66の出口開口の近くで半径方向に配置され、複数のディフューザ通路204を含む。ディフューザ通路204の下流において、湾曲した内壁及び外壁210、208を備えた出口流れ通路206は、内部に複数の旋回ベーン212を有する。
環状外寄りプレナム壁214は、ディフューザハウジング202から軸方向前方に延び、半径方向外向きに延びるフランジ216を含む。フランジ216の前方では、外寄りプレナム壁214は、半径方向に内向きかつ軸方向前方に延びて環状内寄りプレナム壁218に接合する。環状プレナム220は、内寄り及び外寄りプレナム壁214、218の間に定められる。
環状の湾曲バイパス壁222は、フランジ216から後方に延び、出口通路206の外壁208に略平行に延在して、外壁208と協働してバイパスダクト224を定める。
環状シュラウド組立体226は、インペラ38を取り囲む。シュラウド組立体226は、インペラブレード66の先端を近接して取り囲む、略凸形湾曲外側流路面228を定める。シュラウド組立体226の外寄り端部は、環状シール229(例えば、Wシール)を含み、シュラウド組立体226とディフューザハウジング202との間の空気漏洩を低減するようになっている。
抽出スクープ230は、インペラブレード66のまさに外寄りでその軸方向前方に配置される。例示の実施例において、抽出スクープ230は、長手方向軸線Aに対して鋭角で整列した環状スロット又は通路232を備える。通路232は、シュラウド組立体226の一体部分として形成することができる。通路232は、流れ方向で流れ面積が増大すること(つまり、ディフューザ形状とすること)及びベーン234の環状アレイを含むことができ、ベーン234は、接線方向から軸方向に面積が増大して流れの向きを変えるように構成され、拡散及びスワール抑制の両方の機能を果たす。抽出スクープ230は、プレナム220と連通する。外寄りプレナム壁214は、半径方向に整列した、プレナム220とバイパスダクト224を連通する複数の衝突孔236を内部に含む。
前述の形式のダーツ捕集器238は、バイパスダクト224内に配置される。ダート捕集装置200の作動は前述のものと実質的に同じであり、大きな相違点は、流れが比較的上流位置でインペラ38から転流されることに起因して、転流の全動水頭及び温度が装置100よりも低いことである。
図4は、前述の圧縮機10に組み込むことができる更に別の構成のダート抽出装置300を示す。ダート抽出装置300は、全体的には前述のダート抽出装置100と類似している。特に説明しない構造は、ダート抽出装置100の対応する構造と同じと見なすことができる。
固定されたディフューザハウジング302は、インペラブレード66の出口開口の近くで半径方向に配置され、複数のディフューザ通路304を含む。ディフューザ通路304の下流において、湾曲した内壁及び外壁310、308を備えた出口流れ通路306は、内部に複数の旋回ベーン312を有する。環状外寄りプレナム壁314は、出口流れ通路306の外壁308から半径方向内向きかつ軸方向前方に延びる。
環状シュラウド組立体326はインペラ38を取り囲む。シュラウド組立体326は、インペラブレード66の先端を近接して取り囲む、略凸形湾曲外側流路面328を定める。シュラウド組立体326の外寄り端部は、環状シール329(例えば、Wシール)を含み、シュラウド組立体326とディフューザハウジング302との間の空気漏洩を低減するようになっている。シュラウド組立体326の外寄り部分は、前方及び後方セグメント331、333に分かれており、これらは互いに離間して半断面で見た場合におおよそV形を成す。前方セグメント331は外寄りプレナム壁314に接合し、集合的に前方及び後方セグメント331、333並びに外寄りプレナム壁314はプレナム320を定める。
抽出スクープ330は、インペラブレード66のまさに外寄りでその軸方向前方に配置される。例示の実施例において、抽出スクープ330は、長手方向軸線Aに対して鋭角で整列した環状スロット又は通路332を備える。通路332は、シュラウド組立体326の一体部分として形成することができる。詳細には、通路332は、前方及び後方セグメント331及び333の間に定められ、流れ方向で流れ面積が増大する(つまり、ディフューザ形状とすることができる)。通路322は、ベーン334の環状アレイを含むことができ、ベーン334は、接線方向から軸方向に面積が増大して流れの向きを変えるように構成され、拡散及びスワール抑制の両方の機能を果たす。抽出スクープ330は、プレナム320と連通する。
ほぼ軸方向に配向した環状バッフル335は、衝突孔336が穿孔され、シュラウド組立体326の前方及び後方セグメント331、333を横切って延びる。前述の形式のダーツ捕集器338は、バッフル335のまさに外寄りでプレナム320内に配置される。装置300の作動は実質的に前述の通りであるが、相違点は、ダーツ捕集器338を出る空気が、キャビティ306を迂回する一連の管体又は通路307によって通路350に入ることである。管体又は通路307は、図4では点線で示されており、出口流れ通路306と連通していない。
図5は、前述の圧縮機10に組み込むことができる更に別の構成のダート抽出装置400を示す。ダート抽出装置400は、全体的には前述の第3の実施形態の抽出装置300と類似している。特に説明しない構造は、ダート抽出装置300の対応する構造と同じと見なすことができる。
固定されたディフューザハウジング402は、インペラブレード66の出口開口の近くで半径方向に配置され、複数のディフューザ通路404を含む。ディフューザ通路404の下流において、湾曲した内壁及び外壁410、408を備えた出口流れ通路406は、内部に複数の旋回ベーン412を有する。環状外寄りプレナム壁414は、出口流れ通路406の外壁408から半径方向内向きかつ軸方向前方に延びる。
環状シュラウド組立体426はインペラ38を取り囲む。シュラウド組立体426は、インペラブレード66の先端を近接して取り囲む、略凸形湾曲外側流路面428を定める。シュラウド組立体426の外寄り端部は、環状シール429(例えば、Wシール)を含み、シュラウド組立体426とディフューザハウジング402との間の空気漏洩を低減するようになっている。シュラウド組立体426の外寄り部分は、前方及び後方セグメント431、433に分かれており、これらは互いに離間して半断面で見た場合におおよそV形を成す。前方セグメント431は外寄りプレナム壁414に接合し、集合的に前方及び後方セグメント431、433並びに外寄りプレナム壁414はプレナム420を定める。
抽出スクープ430は、インペラブレード66のまさに外寄りでその軸方向前方に配置される。例示の実施例において、抽出スクープ430は、長手方向軸線Aに対して鋭角で整列した環状スロット又は通路432を備える。通路432は、シュラウド組立体426の一体部分として形成することができる。詳細には、通路432は、前方及び後方セグメント431及び433の間に定められ、流れ方向で流れ面積が増大する(つまり、ディフューザ形状とすることができる)。通路422は、ベーン434の環状アレイを含むことができ、ベーン434は、接線方向から軸方向に面積が増大して流れの向きを変えるように構成され、拡散及びスワール抑制の両方の機能を果たす。抽出スクープ430は、プレナム420と連通する。
前述の形式のほぼ半径方向に配向したダーツ捕集器438は、ディフューザハウジング402のまさに前方でプレナム420を横切って延びる。装置400の作動は実質的に前述の装置300と同じである。ダーツ捕集器438を出る空気は、キャビティ406を迂回する一連の管体又は通路407によって通路450に入る。管体又は通路407は、図5では点線で示されており、出口流れ通路406と連通していない。1つの相違点は、ダーツ捕集器438が迂回流路を有しておらず、これはフィルタとして機能し、適切に機能するためには常に清浄化する必要がある。
装置400は、ダートが詰まるか又は満たされた場合にダーツ捕集器438を清浄化する設備を含むことができる。例示の実施例において、出口通路外壁から通路450に連通する入口媒体洗浄ポート440が設けられており、キャップ442又は代替的にクイックコネクト取付具で閉鎖される。また、出口媒体洗浄ポート444が設けられており、ダーツ捕集器438の上流でプレナム420と連通しかつキャップ442又は代替的にクイックコネクト取付具で閉鎖される。ダーツ捕集器438を清浄化するために、加圧水又は他の適切な清浄流体の供給ラインを入口媒体洗浄ポート440に接続し、ドレインラインを出口媒体洗浄ポート444に接続することができる。水又は他の洗浄媒体の流れは、ダーツ捕集器438からダートを除去して出口媒体洗浄ポート444を通って排水するのに有効である。流れを強化するために、入口媒体洗浄ポート440をエンジン12の高所(例えば、12時)に配置すること、及び出口媒体洗浄ポート444をエンジン12の低所(例えば6時)に配置することができる。
本明細書に記載のダート抽出装置は、従来技術に優るいくつかの利点を有する。抽出スクープは、インペラシュラウド領域の高濃度のダートを上手く利用する。スクープを外側ライナ上に戦略的に配置すると、空気中のダートの大部分を除去することができ、タービン用の清浄化された空気がもたらされる。スクープの領域において、スワール抑制ベーンは、全動水頭の回収を最大化するように設計される。これにより、高い圧力がこの空気をロータ及び高圧シュラウド及びノズルをパージするために使用するのを可能にするので、タービン冷却の利点がもたらされる。プレナムから出る残りの空気は実質的に清浄であり、寿命の低下につながるタービン構成要素でのダート捕集が阻止される。これはCMAS、浸食、詰まり、及び冷却劣化といった主たる損傷モードの低下につながる。結果的に、タービンは、信頼性及び性能維持が実質的に改善されることになる。
前記ではガスタービンエンジン用ダート抽出装置が説明されている。本明細書(何れかの添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面を含む)で開示される特徴の全て、及び/又はそのように開示された何れかの方法又はプロセスのステップの全ては、このような特徴及び/又はステップの少なくとも一部が互いに排他的である組み合わせを除いて、あらゆる組み合わせで結合することができる。
本明細書(何れかの添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面を含む)で開示される各特徴は、明示的に別途規定のない限り、同じ、等価の又は同様の目的を提供する代替の特徴で置き換えることができる。従って、明示的に別途規定のない限り、開示される各特徴は、一般的な一連の等価又は同様の特徴のうちの1つの実施例に過ぎない。
本発明は、上述の1又は複数の実施形態の詳細事項に限定されない。本発明は、本明細書(何れかの添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面を含む)で開示される特徴のうちの何れかの新規の特徴又は何れかの新規の組み合わせ、又はこのように開示される何れかの方法又はプロセスのステップのうちの何れかの新規のステップ又は何れかの新規の組み合わせに拡張することができる。
66 インペラブレード
100 ダート抽出装置
102 ディフューザハウジング
104 ディフューザ通路
106 出口流れ通路
108 湾曲外壁
110 湾曲内壁
112 旋回ベーン
114 外寄りプレナム壁
116 フランジ
118 内寄りプレナム壁
120 環状プレナム
122 湾曲バイパス壁
124 バイパスダクト
126 シュラウド組立体
128 外側流路面
129 環状シール
130 抽出スクープ
132 通路
134 ベーン
136 衝突孔
138 ダーツ捕集器
140 ボルト

Claims (15)

  1. 中心長手方向軸線の周りを回転するように取り付けられ、外周にインペラブレード(66)のアレイを保持するインペラディスク(44)を含むインペラ(38)と、
    前記インペラの下流に配置され、前記インペラから排出された空気流を拡散及び転向させるように構成されたディフューザ(102、202、302、402)と、
    前記インペラ及び前記インペラに近接して配置されたプレナム(120、220、320、420)に連通した状態で配置された抽出スクープ(13)と、
    前記プレナムと連通した状態で配置されかつ内部にダートを閉じ込めるように構成されたダーツ捕集器(138、238、338、438)と、
    を備える遠心圧縮機装置(10)。
  2. 前記ディフューザは、前記インペラの半径方向外寄りに配置され、複数のディフューザ通路を含む、請求項1に記載の装置。
  3. 凸形湾曲外側流路面を定めるシュラウド組立体は、前記インペラブレードを近接して取り囲むように配置される、請求項1に記載の装置。
  4. 前記抽出スクープは、前記ディフューザの一部として形成され、前記シュラウドの半径方向に外寄りに配置される、請求項3に記載の装置。
  5. 前記抽出スクープは、前記シュラウド組立体の一部として形成される、請求項3に記載の装置。
  6. 前記シュラウド組立体の外側部分は、前方及び後方セグメントに分かれており、V形を成し、前記抽出スクープは前記V形によって定められる、請求項3に記載の装置。
  7. 衝突孔が穿孔されたバッフルは、前記前方及び後方セグメントにわたって延びる、請求項3に記載の装置。
  8. 前記抽出スクープは、ディフューザ形状である、請求項1に記載の装置。
  9. 前記抽出スクープにはベーンの環状アレイが配置される、請求項1に記載の装置。
  10. バイパスダクトは、前記ディフューザから切り離され、前記ダーツ捕集器に連通する、請求項1に記載の装置。
  11. 前記プレナムは、内部に形成された衝突孔を有する外寄りプレナム壁によって一部が定められ、前記衝突孔は、空気流を前記ダーツ捕集器に向かわせるように配置される、請求項1に記載の装置。
  12. 前記ダーツ捕集器は、多孔質セラミック又は金属材料を備える、請求項1に記載の装置。
  13. 前記ダーツ捕集器に連通した状態で配置された少なくとも1つの媒体洗浄ポートをさらに備える、請求項1に記載の装置。
  14. 前記ダーツ捕集器の下流に配置された入口媒体洗浄ポートと、
    前記ダーツ捕集器の上流に配置された出口媒体洗浄ポートと、
    を備える、請求項13に記載の装置。
  15. 中心長手方向軸線の周りを回転するように取り付けられ、外周にインペラブレード(66)のアレイを保持するインペラディスク(44)を含むインペラ(38)と、
    前記インペラの下流に配置され、前記インペラから排出された空気流を拡散及び転向させるように構成され、前記インペラの半径方向外寄りに配置され、複数のディフューザ通路(104、204、304、404)を含むディフューザ(102、202,302、402)と、
    前記インペラ及び前記インペラに近接して配置されたプレナム(120、220、320、420)に連通した状態で配置された抽出スクープ(13)と、
    前記プレナムと連通した状態で配置されかつ内部にダートを閉じ込めるように構成されたダーツ捕集器(138、238、338、438)と、
    前記ダーツ捕集器と連通した状態で配置された少なくとも1つの媒体洗浄ポート(440、444)と、
    を備える遠心圧縮機装置(10)。
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