JPS5838270B2 - 縦型鋳造機の溶湯充填方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複数の製品キャビテイ内に鼎湯を充填する縦型
鋳造機において、一回の充填工程で複数の製品キャビテ
イの夫々に順番に溶湯を充填し、一個づつ鋳造を行うの
と略々同じ条件で醇湯を充填し得るようにした尚湯充填
方法に関するものである。

複数の製品キャビティを有する縦型成形機において、各
キャビテイ内に尚湯を分配するさい次の如き問題がある
。

即ち、スリーブ内に晦湯を注湯してから充填する迄の間
に、スリーブ内に貯溜された醇湯の周りに凝固膜が形或
され、上からのプランンヤの加圧、下のカウンタで溶湯
をカロ圧しつつ各キャビティのランチ開口部に酪湯を運
び、各キャビテイ内に鹸湯を分配力口圧充填している。

かかる従来の溶湯分配充填法は、プランジャで躊湯に圧
力を力日え、その圧力で凝固膜を破壊して充填が行われ
るため、各ランナ開口部に臨む凝固膜は同時に破壊され
ず、脆弱なものから破壊され、同時に各キャビティへの
酸湯の充填を企図しっつ晦湯は個々のキャビテイに不揃
いに、不規則に注入されることとなる。

従って各キャビテイの鋳造条件が異なり、鋳造品の品質
にバラツキが発生するとともに鋳造欠陥が発生する等の
問題がある。

本発明者等は以上の如き問題点に鑑み、これを解決すべ
く本発明をなしたもので、その目的とする処は、複数の
キャビテイ内に醇湯を分配供給する分配子に上下方向の
少くとも一個の分配溝を設け、分配子を回動させて分配
溝を各キャビテイのランナに順次接続し、各キャビテイ
に順次尚湯を供給、充填するように腰一回の醇湯供給充
填作業で複数のキャビテイ内に酸湯を供給、充填し、こ
れを一個づつ鋳造を行うのと略々同じ条件で行い、酪湯
供給充填を効率良く、作業性良好に、能率良く行い、品
質良好で均質な、そして鋳造欠陥のない鋳造品を得るこ
とができるようにした縦型鋳造機の尚湯充填方法を提供
するにある。

次に本発明の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

第１図は縦型鋳造機１の縦断面図を、第２図は同２−２
線に沿った断面図を示している。

鋳造機１は上型２及び下型３からなり、下型３の中央部
には縦に射出スリーブ４が配設され、スリーブ４の下位
にはプランジャ５が上下方向に摺動自在に嵌装されてい
る。

射出スリーブ４の上端４ａは下型３の上型２との型合せ
面３ａと同一水平面に達するように設けられ、スリーブ
４上部の半径方向の一部には注湯スリーブ６が臨み、注
湯スリーブ６は第２図の如くプランジャ７が嵌装され、
スリーブ６の一部には尚湯注入口８が形或されている。

そして酵湯は注入口８から注湯スリーブ６に供給された
後プランジャ７の移動で該スリーブを塞ぎ、射出準備を
完了する。

上型２には下型３との型合せ面２ａ上に突出した突部３
ｂと、上型２に設けた凹部２ｂとの間に形戊される製品
キャビテイ９・・・を備え、キャビティ９・・・は既述
の射出スリーブ４を中心にして複数、実施例では等角間
隔で３個設けられている。

そして上型２の型合せ面２ａには上方に凹出するランナ
１０・・・が設げられ、ランナ１０・・・は各キャビテ
ィ９とスリーブ４内とを繋ぐ如く設げられ、ランナ１０
・・・の開口部１０ａ・・・はスリーブ上端に臨む如く
設けられている。

上型２には射出スリーブ４と同心的に同径のガイドスリ
ーブ１１を縦設し、これの下端部にランナ開口部１０ａ
・・・が上方に凹設されている。

このガイドスリーブ１１には分配子１２が回動自在に嵌
合され、分配子１２の円周上には上下方向に分配溝１３
が設けられ、分配溝１３は下端１３ａを射出スリーブ４
内に開口し、分配子１２の底１２ａは射出スリーブ４上
部に嵌大している。

そして分配溝１３の上部１３ｂはランナ１０ａ・・・と
連通すべく同じレベルで開口されている。

以上の分配溝１３は第２図で示される如〈放射状に適宜
間隔で複数個、例えば実施例では５個Ａ−Ｅ分配子１２
の円周上に設けられる。

しかしながら分配子１２の溝１３は１個でも良い。

以上の分配子１２の上端部にはフランジ部１２ｂが形威
され、フランジ部１２ｂは上型２のガイドスリーブ１１
上に突出して該スリーブ上端１１ａに摺合支持され、フ
ランジ部１２ｂは上型２上に付設したホルダ１４で支持
されている。

フランジ部１２ｂ上には支持部１２ｃを介してピニオン
１５が固設され、ピニオン１５はラック１６と噛合し、
ラツク１６は上型２上の隅部に付設したシリンダユニッ
ト１７のロツド１７ａに固設されている。

以上において、注湯スリーブ６を介して射出スリーブ４
のプランジャ５上に尚湯Ｍを注湯し、既述の如くプラン
ジャ７でスリーブ６を閉塞し、射出準備完了後射出プラ
ンジャ５を上昇せしめる。

分配子１２は所定角度にあって第２図に示される如く分
配溝Ａのみがキャビテイ９のうちのＦのランナ開口部１
０ａと接続し、曲の分配溝Ｂ −Ｅは第２図の如く曲の
キャビテイＧ，Ｈのランナ開口部と接続されず、醇湯Ｍ
とキャビティＧ，Ｈとは遮断されている。

従って溶湯Ｍは分配溝Ａでランナ開口部１０ａと接続さ
れているキャビティＦにのみ供給され充填される。

キャビテイＦへの尚湯の充填後シリングユニット１７を
駆動せしめ、ランク１６を所定量ストロークさせる。

これによりピニオン１５は所定角度回動し、これに繋が
る分配子１２は回動し、分配溝Ｃが第３図に示される如
くキャビティＧのランナ開口部１０ａと接続する。

一方キャビティＦのランナ開口部は分配子１２の外周で
塞がれ、充填された溶湯は保持される。

プランジャ５の更なる上昇でキャビテイＧ内に鹸湯が充
填され、爾後ラック１６の更なるストロークで分配子１
２は回動し、分配子１２の分配溝ＤがキャビティＨのラ
ンナ開口部１０ａと連通し、射出プランジャ５の更なる
上昇でキャビテイＨ内に廖湯が充填される。

この状態でキャビテイＦ，Ｇのランナ開口部は分配子１
２の分配溝Ｅ，Ｂと連通，し、廖湯充填圧力で保持され
、キャビテイＨへの溶湯充填後プランジャ５の更なる上
動で各プランジャＦ，Ｇ，Ｈ中の廖湯はカロ圧される。

これを第４図で示した。このように分配子の回動で複数
個のキャビティ内に順番に溶湯を供給充填することがで
き、即ち複数のキャビティ内に一回の酸湯供給充填作業
により夫々順番に晦湯を供給充填することが可能であり
、従って一個づつ鋳造を行うのと略々同じ条件で鋳造が
行えることとなる。

以上図示実施例では分配溝を複数個設けたが、これを一
個とし、分配子をキャビティの角度に合せるように回動
させることにより尚湯を複数のキャピテイ内に供給充填
することができ、本発明はかかる変更例をも含むもので
ある。

又図示例では同一形状、同一容積のキャビティに尋湯を
充填したが、キャビティの形状や容積が異っても上記の
分配充填方法によって各キャビテイに略々同一条件で醇
湯を充填させることができることを理解し得るであろう
。

更に複数のキャビテイに順番に醇湯を分配充填するため
温度条件がキャビテイで変る虞れがあるが、これは射出
スリーブを保温したり、或は金型のキャビティ近傍の保
温、更には双方を併用することにより解決することがで
きる。

以上で明らかな如く本発明によれば、複数のキャビテイ
内に一回の醇湯供給充填作業で醇湯を供給充填すること
ができ、且つキャビティに順番に尚湯を供給充填するた
め、一回の作業で効率化、能率の向上を図りつつ一個の
キャビティで一個づつ鋳造を行うのと同様の品質良好、
均質な、そして安定した鋳造品を得ることができるとと
もに、分配子を設け、これを分配溝を設けて回動させる
だけのため機構的にも簡単である等多犬の利点を有する
。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は鋳造機
の縦断面図、第２図乃至第４図は第１図２−２線に沿っ
た図で、酸湯の供給充填過程を示す図である。 尚図面中１は鋳造機、４ぱスリーブ、５はプランジャ、
９，Ｆ−Ｈはキャビティ、１０はランナ、１２は分配子
、１３，Ａ−Ｅは分配溝である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ スリーブ内の廖湯を下位のプランジャで押し上げつ
   つ複数のキャビテイ内のスリーブ上方に設けた分配子の
   分配溝、ランナを介して分配供給し充填するようにした
   縦型鋳造機であって、前記分配子には上下方向の分配溝
   を少くとも一個円周上に設け、該分配子の回動で前記各
   キャビテイの各ランナと分配溝を順次接続し、晦湯を各
   キャビテイに分配供給し、充填するようにしたことを特
   徴とする縦型鋳造機の溶湯充填方法。 ２ 前記分配子はガイドスリーブに回動町能且つ上下方
   向を拘束されて保持され、分配子は回動手段で回動する
   ように構成された前記特許請求の範囲第１項記載の縦型
   鋳造機の酵湯充填方法。