JPS5836939Y2 - ユアツホウコウキリカエベン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、直流電磁気装置の励磁によるスプールの切換
時に発生する衝撃を軽減するようにした直流電磁方向切
換弁に関する。

従来、この種の直流電磁方向切換弁は、直流電磁気装置
の可動鉄心の移動速度を電気制御手段により低速にした
り、あるいは絞り弁とチェック弁とによりスプールの摺
動速度を低速にしたりして、スプールの摺動速度をスプ
ールの保持位置から摺動端の全摺動領域にわｔり低速摺
動することにより切換時の衝撃を軽減するようにしてい
るため、スプールの切換時間が不必要に長く迅速な切換
作動が得られない等の欠点があった。

本考案は、かかる欠点を解消するもので、直流電磁気装
置の励磁によりスプールを保持位置から切換摺動すると
き、圧油の切換えに関係しないスプールの摺動初期に高
速摺動させ、不必要に切換時間を長くすることなく切換
時の衝撃を軽減し得ることを目的とするものである。

このため本考案は、弁本体の摺動孔へ圧油の送油方向を
切換えるスプールを摺動可能に挿入し、摺動孔の端部に
低圧部へ連通して設けた油室に、固定部材と、固定部材
と軸方向摺動可能に嵌合して油室と区割されたシリンダ
室を形成する摺動部材と、固定部材と摺動部材間に設置
してスプールを保持位置に保持するばねとを配設し、シ
リンダ室と油室間にシリンダ室を油室へ常時絞縮連通す
る絞り通路を設けると共に摺動部材の摺動によりシリン
ダ室と油室間を連通遮断するよう固定部材と摺動部材と
の摺動面に開口して連通路を設け、励磁によってスプー
ルをばねの作用力に抗して押圧摺動する直流電磁気装置
を設けて成り、前記連通路は直流電磁気装置の励磁によ
りばねによる保持位置からスプールをばねの作用力に抗
して摺動する切換時の摺動初期にシリンダ室と油室間を
連通ずるよう設け、圧油の切換えに関係しないスプ−ル
の摺動初期を高速摺動させて切換時間の短縮を図るよう
にしている。

以下、本＝１を図面に示した実施例に基づき説明する。

間作は直流電磁１向切換弁の縦断面図を示し、１は弁本
体で、圧油供給口Ｐと連通した環状溝２、むよび負荷接
続口Ａ、Ｂと連通した環状溝３，４を有し、かつ両端に
排出口Ｔ、、Ｔ２と連通し段部が設けられた孔５，６を
有する摺動孔７が穿設されている。

該摺動孔には圧油の送油方向を切換えるためのスプール
８が摺動可能に挿入されている。

前記孔５，６には閉止部材９．ｌＯが設置されて摺動孔
７の両端に低圧部へ連通するように油室１１．１２を形
成しており、該油室にはばね受座１３．１４を有する固
定部材としてのピストン１５．１６が設置されている。

１７．１８は摺動部材としてのシリンダで、前記ピスト
ン１５．１６を軸方向摺動可能に嵌合して油室Ｉ Ｌ１
２と区割されたシリンダ室１９．２０を形成し、一端に
形成せられたばね受座２１．２２と前記ピストンのばね
受座１３．１４との間に係装せられたばね２３．２４の
作用力で孔５，６の段部へ当接せられている。

２５．２６は絞り通路で、シリンダ１７．１８の側壁に
穿設されたシリンダ室１９．２０と油室１１．［２とを
常時絞縮連通している。

な耘絞り通路はピストンとシリンダの嵌合すき１で形成
することもできる。

２７．２８はシリンダ１７．１８の内周面に開口して設
けた連通路で、スプール８が摺動しても圧油の送油方向
が切換わらないランプ量りの間油室ＩＩ、１２とシリン
ダ室１９．２０を連通し、その後の切換時にはピストン
１５」６の外周面で遮断するように設けている。

２９．３０は押し棒で、一端は前記スプール８の端面に
当接しかつ他端は弁本体Ｉから突出するよう閉止部材９
，１０、ピストン１５．１６＄−よびシリンダ１７．１
８を貫通して設けられてむり、軸力向へ移動可能である
。

な耘押し棒２９，３０は前記スプール８と一体に形成し
てもよい。

３１．３２は弁本体口の両側面に設置せられた直流電磁
気装置で、固定鉄心３３゜３４、コイル３５，３６、釦
よび可動鉄心３７゜３８からなり、コイル３５．３６に
通電すると固定鉄心３３．３４が励磁されて可動鉄心３
７゜３８を吸引し、前記押し棒２９．３０を介してスプ
ール８を摺動せしめるものである。

次に、上記構成におびる作動を説明する。

本体Ｉの圧油供給口Ｐを油圧源、負荷接続口Ａ。

Ｂを油圧アクチュエータ、排出口Ｔ１．Ｔ２を油槽にそ
れぞれ接続する。

図示の状態は直流電磁気装置３１ 、３２のどちらにも
通電していないので、スプール８は保持位置にあり圧油
は負荷接続口Ａ。

Ｂのどちらにも供給されない。

今例えば、−力の直流電磁気装置３２を励磁して可動鉄
心３８を吸引すると、押し棒３０を介してスプール８は
保持位置から左方の摺動端に摺動せられる。

スプール８の摺動によって油室１１中のシリンダ１７ば
ばね２３をたわ１せて摺動するが、連通路２７によって
シリンダ室Ｉ９が油室１１と連通せられている間は絞り
通路２５と連通路２７を介してシリンダ室１９内の油が
油室１１へ排出されて高速摺動し、連通路２７が遮断さ
れるとシリンダ室１９内の油は絞り通路２５で油室１１
へ排出制御されスプール８の摺動速度は低速摺動に減速
される。

このときスプール８を押圧する直流電磁気装置３２は直
流用であるから、スプールの摺動速度を減速してもうな
りを生じたり焼損したりすることはない。

スプール８が減速されて左行することによって、圧油は
負荷接続口Ａに徐々に流入し油圧アクチュエータは衝撃
なくなめらかに始動し、衝撃による装置の破損や騒音は
軽減される。

油圧アクチュエータの作動が終了し直流電磁気装置３２
を消磁すると、スプール８ばばね２３の作用力を受けて
図示の保持位置に復帰し、シリンダ室１９は連通路２７
によって油室ＩＮと連通されて油が充満され、油圧アク
チュエータは停止する。

他力の直流電磁気装置３１を励消磁して前記と逆方向へ
油圧アクチュエータを作動する場合は、上記と逆の作動
を行なう。

なお本考案は、シリンダ室１９．２０を形成するための
シリンダ”１７．１８お−よびピストン１５゜１６は油
室１１．１２内で軸方内遊に設置し、ピストン１５．１
６の摺動でシリンダ室１９．２０内の油を油室１１，１
２に排出することもでき、さらに二位置弁にも適用可能
である。

このように本考案は、弁本体の摺動孔へ圧油の送油方向
を切換えるスプールを摺動可能に挿入し、摺動孔の端部
に低圧部へ連通して設けた油室に、固定部材と、固定部
材と軸方向摺動可能に嵌合して油室と区割されたシリン
ダ室を形成する摺動部材と、画定部材と摺動部材間に設
置してスプールを保持位置に保持するばねとを配設し、
シリンダ室と油室間にシリンダ室を油室へ常時絞縮連通
する絞り通路を設けると共に摺動部材の摺動によりシリ
ンダ室と油室間を連通遮断するよう固定部材と摺動部材
との摺動向に開口して連通路を設け、励＠によってスプ
ールをばねの作用力に抗して押圧摺動する直流電磁気装
置を設けて成り、前記連通路は直流電磁気装置の励磁に
よりばねによる保持位置からスプールをばねの作用力に
抗して摺動する切換時の摺動初期にシリンダ室と油室間
を連通ずるよう設けたことにより、圧油の切換えに関係
しないスプールの摺動領域にスプールを高速摺動させて
切換時間を短縮することができ、切換時に発生する衝撃
を良好に軽減して迅速な弁の切換作動ができる。

また、摺動孔の端部に形成した低圧部へ連通の油室に固
定部材と嵌合して設置の摺動部材の摺動によりシリンダ
室と油室間を連通ｍさせているため、スプールの摺動速
度を正確に切換え減速制御することができると共に、部
品点数も少なく小型の直流電磁力向切換弁が得られる等
の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す直流電磁力向切換弁の縦
断面図である。 １・・・弁本体、７・・・摺動孔、８・・・スプール、
１１゜１２・・・油室、１５．τ６・・・ピストン、１
７．１８・・・シリンダ、１９．２０・・・シリンダ室
、２３゜２４・・・ばね、２５ 、２６・・・絞り通路
、２７．２８・・・連通路、３１．３２・・・直流電磁
気装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弁本体の摺動孔へ圧油の送油方向を切換えるスプールを
   摺動可能に挿入し、摺動孔の端部に低圧部へ連通して設
   けた油室に、固定部材と、固定部材と軸方向摺動可能に
   嵌合して油室と区割されたシリンダ室を形成する摺動部
   材と、固定部材と摺動部材間に設置してスプールを保持
   位置に保持するばねとを配設し、シリンダ室と油室間に
   シリンダ室を油室へ常時絞縮連通する絞り通路を設ける
   と共に摺動部材の摺動によりシリンダ室と油室間を連通
   遮断するよう固定部材と摺動部材との摺動向に開口して
   連通路を設け、励磁によってスプールをばねの作用力に
   抗して押圧摺動する直流電磁気装置を設けて成り、前記
   連通路は直流電磁気装置の励磁によりばねによる保持位
   置からスプールをばねの作用力に抗して摺動する切換時
   の摺動初期にシリンダ室と油室間を連通ずるよう設けた
   直流電磁方向切換弁。