JPS5836687Y2 - ホウソウザイリヨウ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は包装材料に係り、さらに詳しくは輪郭線に囲ま
れた玩具形成部の表裏両面に印刷を施した上紙を前記輪
郭線に沿って玩具形成部を剥離可能に下紙に合紙してな
る包装材料に関する。

図により本考案の一実施例を説明すると、第１図は本願
に係る包装材料Ｍを上紙１側より見た展開平面図であり
、第２図は第１図のＡ−Ａ’線切断部端面図であって、
図中、２は輪郭線、３は玩具形成部、４は下紙を表す。

玩具形成部３は上紙１の一部に切込線たる輪郭線２によ
り区画形成されており、且つ該玩具形成部３の表面には
通常のインキ５により、又裏面には離型性を有するイン
キ６により対称形のパターンが印刷されている。

而して、上紙１と下紙４とは接着剤７により貼合されて
いる。

尚、８は玩具形成部３に設けられた保合用切込であり、
又、ａは折曲線であって該新曲線ａにより本願包装材料
Ｍは両側の側板１０，１０及び中央の底板１１に区画さ
れている。

上述において離型性を有するインキ６とは通常の状態に
おいては接着剤７により下紙４に貼合さ１れた玩具形成
部３が下紙４から離脱せず、使用時に剥離させる場合に
は容易に剥離し得、且つ剥離後の玩具形成部３に接着剤
７が転移付着してべたついたりするようなことが殆んど
なく、従って剥離後の玩具形成部３が他の物に濫りにく
っついたりはしないというような接着力と剥離性とを接
着剤７との関係において玩具形成部３と下紙４との間に
付与せしめるようなインキをいい、通常の印刷インキで
印刷した表面に離型性を有するオーバープリントを施す
ことにより同一効果を付与せしめる場合を含むものとす
る。

而して、印刷インキにか・る離型性を付与せしめる方法
としては、例えばオフセット印刷用インキのバインダー
として通常のオフセットインキの場合におけるよりも重
合度の高い樹脂を使用したり、シリコーン、ワックス等
の離型剤を添加したものを用いるとが、又グラビア印刷
用のインキとして通常のグラビアインキにおけるよりも
極性の少ない基をもつ樹脂を混入したものを用いたり、
シリコーン、ポリテトラフルオルエチレン等の離型剤を
添加したものを用いるとか、が挙げられる。

尚、前述の離型性を有するオーバープリント剤としては
離型性を有すルインキと同効材料が使用される。

上図の包装材料の使用法は折曲線ａに沿って側板１０，
１０を下紙４側へ折り曲げて、第３図に示すように底板
１１の両側端において側板１０．１０が起立し、前後両
端が開口せるトレイＰを形威し、該トレイＰ中にチョコ
レート等の商品Ｒを収納した後、全体をラッピングフィ
ルムＳで被蔽した販売に供する。

商品購買者はトレイＰの前後開口端の一方の近傍でラッ
ピングフィルムＳを開被してトレイＰを取り出し、底板
１１より玩具形成部３を剥離して、各玩具形成部３を係
合用切込８を相互に係合させることにより保合連結させ
て第４図に示すように組立玩具を作成する。

而して、玩具形成部３を剥離後のトレイＰは再びラッピ
ングフィルムＳ中に商品ＲをトレイＰ中に収納させつつ
挿入して商品Ｐの包装容器として使用しうる。

本考案は上述の実施例に限定されるものではなく、次の
ような態様で行なってもよい。

イ、第２図において、離型性を有するインキ６の代りに
通常のインキを用い、接着剤７として仮接着をしうる接
着剤を用いる。

而して、仮接着をしうる接着剤とは通常の状態では剥離
されず、使用時等に剥離させる場合には容易に剥離し得
、且つ剥離後の玩具形成部３に接着剤７が転移付着して
べたついたりするようなことが殆んどなく、従って剥離
後の玩具形成部３が他の物に濫りにくくつついたりはし
ないというような接着力を有する接着剤をいい、例えば
通常のホラ）・メルト接着剤よりワックス類の含量を増
やし接着力を低下させたものとか弱粘タイプの粘着剤等
が挙げられる。

又、離型性を有するインキ６と仮接着をしつる接着剤と
を併用することも可能である。

口、第１図及び第２図において、上紙１と下紙４とを玩
具形成部３から離れた包装材料Ｍの周辺部分においての
み接着剤７により貼合し、且つ輪郭線２をつなぎ部を有
する切込線とし、使用時につなぎ部を破断して玩具形成
部３を切離しうるようにしてもよい。

而して、この場合には、玩具形成部３の裏面は離形性を
有するインキ６の代りに通常のインキを用いてよい。

ハ０本願包装材料を用いて形成する包装容器の形状、大
きさ及び該包装容器により包装する物品の種類等は如何
なるものであってもよく、又玩具形成部３は函体の内面
側に設けてもよく、更には外函と内面とからなる容器等
においては玩具形成部３を外函に設けても内面に設けて
もよい。

又玩具形成部３の形状、大きさ等も如何なるものであっ
てもよく、剥離された玩具形成部３も必ずしも組立玩具
として使用しなければならないものではなく、他の玩具
又は玩具以外の日用品等として使用しうるようにしても
よい。

本考案は上述の構成を有するため、容器の一部を玩具形
成部として該玩具形成部を利用して玩具等の作成及び使
用を楽しみ得、玩具形成部剥離後も容器として使用し得
、上紙の表裏両面に玩具形成部のパターンを印刷後、上
紙と下紙を貼合し、続いて輪郭線を設けるという工程に
より極めて容易に機械的大量生産を行ない得、本願包装
材料を用いて容器を作成する際玩具形成部が容器体表面
となるように容器を作成すれば、玩具形成部自体を容器
自体の装飾として利用し得る等の諸効果を有する。

実施例 上紙１としてＬ判３１．５ｋｇの板紙、下紙４として裏
面に耐油性ワックスをコーターでコーティングして耐油
処理を施したＬ判２３ ｋｇの板紙を使用し、上紙１の
表裏両面に第１図に玩具形成部３として示すものと同一
のパターンを表裏対称に通常のオフセット印刷用インキ
により印刷し、次いで裏面の玩具形成部３にのみ下記の
組成からなる離型性オーバープリントニスを塗布印刷し
た（以下において部というは重量部を表す） （離型性オーバープリントニスの組ｅ：、）ロジンフェ
ノール ３０部 植物油 ３３部 鉱物油 ３０部 ワックス ６部 乾燥剤 １部 次に、上紙１に係合用切込８を打ち抜き後、全表面に下
記組成の金紙用ホットメルト接着剤をワックスコーター
で約３０ ｇ／ｍ３塗布した下紙４の表面に重ね、同様
にして重ね合わせた上紙１と下紙４とを数組、各粗間に
合い紙を入れて積み重ねた後プレス機で９０℃５分間プ
レスして上紙１と下紙４とを合紙する。

（台紙用ホットメルト接着剤の組成） ＥＶＡ樹脂４０部、粘着剤２０部、ワックス類４０部及
び少量の酸化防止剤からなる東京インキ株式会社製のパ
ピテ゛−ル１００部に対しパラフィンワックス２０部を
加えて仮接着をしうるようにしたもの。

最後に、打抜機で第１図に示す包装材料Ｍの大きさに打
ち抜き、同時に輪郭線２を上紙１だけに半切れ刃で輪郭
線２全体に打ち抜き、又折曲線ａａを筋押加工により刻
設して本願包装材料Ｍを作成し、第３図に示すようにチ
ョコレートを収納し且つ第４図に示すような組立玩具を
形成しうるようにしたところ、玩具形成部３は商品の保
管、搬送中は下紙４から離脱せず容器体の表面装飾部と
しての機能を完全に果し、且つ玩具形成時には下紙４か
ら容易に剥離し得、しかも玩具形成部３剥離時に玩具形
成部３以外の上紙１が下紙４から同時に剥離してしまう
ようなことはなく、玩具形成部３以外の上紙１は玩具形
成部３剥離後も下紙４に合紙されたま・の状態を維持し
て容器体の強度を保持するとともに係合用切込８を合紙
前に打ち抜いたため金紙後に輪郭線２と同時に打ち抜い
た場合に比し係合用切込８を玩具組み立てに最も適した
形状、状態に自在に穿設し得る等の諸効果を有する包装
材料を得ることができた。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は本願に係る包装
材料の上紙側より見た展開平面図、第２図は第１図のＡ
−Ａ’線切断部端面図、第３図及び第４図は使用状態を
示す斜視図である。 図は主要な部分を表わす符号の説明 １・・・・・・上
紙、２・・・・・・輪郭線、３・・・・・・玩具形成部
、４・・・・・・下紙、５・・・・・・通常のインキ、
６・・・・・・離型性を有するインキ、７・・・・・・
接着剤、８・・・・・・係合用切込。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表裏両面に対応するパターンを印刷し、且つ該パターン
   を囲む切込線を有する上紙を前記パターンの部分のみを
   剥離可能に下紙に貼合してなる材料であって、前記パタ
   ーンの部分に保合用切込を設けてなる包装材料。