JPS5836635Y2 - 液化ガス運搬船 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液化ガス運搬船に関するものであり、その目的
は天然液化ガス（ＬＮＧ ）の貯蔵タンク内で発生する
蒸発ガスを冷却すると同時にその液相自体をも冷却し、
そのタンク内の温度、圧力を一定に維持すると共に、前
記蒸発ガスの凝縮熱を有効に利用し得るものの提供にあ
る。

以下本考案の一実施例を図面に基づき説明する。

１はＬＮＧ運搬船のＬＮＧ貯蔵タンク、２は液化窒素貯
蔵タンクである。

液化窒素貯蔵タンク２内の液化窒素液相部２Ａには蛇行
状に第１伝熱管３が設けられている。

４はＬＮＧ液相吸入管であり、これはＬＮＧ貯蔵タンク
１内の液相部１Ａと第１伝熱管始端部３Ａとを連通ずる
。

５は第１伝熱管終端部３ＢとＬＮＧ貯蔵タンク１内の各
液相部１Ａとを連通ずる戻り管である。

これはその途中に前記気相部１Ｂに位置する第２伝熱管
６を有し、この第２伝熱管６の終端部から前記各液相部
１Ａの底部に通じる分配管７が延設されている。

８は排気管であり、これは液化窒素貯蔵タンク２内の気
相部２Ｂと図外の低温高圧不活祥ガス利用設備のガス入
口とを連通ずる。

低温高圧不活性ガス利用設備としては、当該運搬船の居
住区糧食冷蔵庫、空調冷房装置、インタバリヤスペース
不活性ガスのメイクアップ設備等を掲げることができる
。

排気管８中には制御装置の一例である圧力調整弁９が設
けられている。

圧力調整弁９は液化窒素貯蔵タンク２内の気相部２Ｂの
圧力を検知し、その圧力値に基づいてその開度を自動調
整し得るものであり、かかる圧力調整弁９の作用によっ
て液化窒素貯蔵タンク２の内圧及び温度が一定に保持さ
れる。

この実施例では、第１伝熱管３内を通るＬＮ（）の凍結
（ＣＨ４の凝固点−１８２６℃）を避けるために液化窒
素貯蔵タンク２の内圧を６ｋｇ／Ｃｒｒ１２程度の加圧
状態とし、温度を高＜（−１７５°Ｃ〜−１８０’Ｃ程
度）保持させている。

以上によると、ＬＮＧ貯蔵タンク１内の液相は、該クン
ク１の内圧によってＬＮＧ液相吸入管４を通して第１伝
熱管３に至る。

そして第１伝熱管３を通過中に一り７５℃〜−１８０°
Ｃ程度の液化窒素の液相との間で熱交換し、相当温度ま
で冷却される。

そしてこの低温のＬＮＧ液がその後戻り管５を通してＬ
ＮＧ貯蔵タンク１の液相底部へ戻されるが、第２伝熱管
６を通過するときに、ＬＮＧ貯蔵タンク１内気相部の蒸
発ガスを冷却液化させる。

な訃このとき一部を液相部１Ａの表面ヘスプレーするよ
うにしてもよい。

一方策１伝熱管３を介して間接的に昇温せしめられた液
化窒素液相は、その際に吸収する熱量分と外部からの浸
入熱による熱量分とによって一部が蒸発し、生じたガス
が圧力調整弁９による制御を受けながら排気管８を通し
て当該運搬船の居住区糧食冷蔵庫等の低温高圧不活性ガ
ス利用設備へ送られ、冷熱源として使用される。

以上の説明から明らかなように、本考案によると液化ガ
ス貯蔵タンク内の温度、圧力を一定に維持することがで
きると共に、液化ガスの蒸発ガスの凝縮熱を有効に利用
することができる。

特に本考案では、液化ガス貯蔵タンクの内圧を液化ガス
液相を循環させるのに利用しているので、省動力化を図
ることができ、設備も簡単になる。

また第２伝熱管からの浅瀬が起きても液化ガスとＬＮＧ
との混合を生じる釦それはない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施例の説明図である。 １・・・ＬＮＧ貯蔵タンク、１人・・・ＬＮＧ貯蔵タン
ク内液相部、２・・・液化窒素貯蔵タンク、２Ａ・・・
液化窒素液相部、２Ｂ・・・液化窒素気相部、３・・・
第１伝熱管、３Ａ・・・伝熱管始端部、３Ｂ・・・伝熱
管終端部、４・・・ＬＮＧ液相吸入管、５・・・戻り管
、６・・・第２伝熱管、７・・・分配管、８・・・排気
管、９・・・圧力調整弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液化窒素貯蔵タンクと、液化窒素貯蔵タンク内に設けら
   れる第１伝熱管と、液化ガス貯蔵タンク内の液相部と第
   １伝熱管始端部とを連通ずる液化ガス液相吸入管と、第
   １伝熱管終端部と液化ガス貯蔵タンク内とを連通ずる戻
   り管と、戻り管中に介装されかつ液化ガス貯蔵タンク内
   気相部に位置する第２伝熱管と、液化窒素貯蔵タンク内
   の気相部と低温高圧不活性ガス利用設備のガス入口とを
   連通ずる排気管と、液化窒素の温度を液化ガス蒸気の凝
   固点以上に保持する制御装置とを有することを特徴とす
   る液化ガス運搬船。