JPS5836155B2 - 錠前 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、戸の召し合せ部分を施錠する錠前に関する
ものである。

従来の錠前の錠片は、屋外側のシリンダー錠と、屋内側
のスライダーとで出没回動を行なうようになっている。

この場合、戸の開閉に関係なくスライダーで錠片を出没
回動させることができるので、戸の開放時に子供のいた
ずら等により錠片が突出状態のままで放置されることが
多い。

このため、戸を閉じると錠片と戸の縦桟とが衝突して衝
撃により錠前の機能を損うと共に、戸に傷をつける等の
欠点があった。

また、シリンダー錠前には、差し込みキーにより押し出
されて錠片の駆動用ピニオンの角孔に嵌り込む角軸と、
この角軸の復帰用バネが組込まれている。

このため、構造が煩雑になる等の欠点もあった。

この発明の目的は、戸の開放時に錠片が突出方向に回動
しないようにした錠前を提供することにある。

以下、この発明の実施例を添付図面に基づいて説明する
。

図示の錠前は、屋外戸ａと屋内戸ｂとの召し合せ部分に
取付ける錠箱１，２と、上記錠箱１に先端面が屋外に露
出するようにして組込んだシリンダー錠３と、このシリ
ンダー錠３の末端に設けてある差し込みキーと共に回動
する回転軸４と、錠箱１の屋内戸ｂと対応する後壁に回
転軸４と対向させて設けた透孔５と、回転軸４と共に回
動し、かつ上記回転軸４の軸線方向にスライドできるよ
うにして透孔５に嵌挿したスライダー６と、錠箱１の後
壁に開設した窓７と、上記錠箱２の屋外戸ａと対応する
前壁に窓７と一致させて設けた窓８と、突出時に先端と
窓７の縁とが係合するようにして錠箱２のピン９に末端
を軸支した鎌状の錠片１０と、錠箱２の後壁に設けてあ
る縦長な貫窓１１と、この貫窓１１に撮み１２が貫通す
るようにして錠箱２に組込んだ昇降板１３と、この昇降
板１３の昇降によって錠片１０が出没回動するように上
記昇降板１３及び錠片１０に設けた傾斜状の長孔１４及
びこの長孔１４に貫通するピン１５と、錠箱２の前壁に
透孔５と一致させて設けた透孔１６と、この透孔１６に
嵌挿したスライダー１７と、このスライダー１７の端末
から屋内方向に突設した軸１８と、錠箱２内で軸支する
と共に、軸１８が軸線方向にスライド可能となって上記
軸１８と共に回動ずるように設けたピニオン１９と、こ
のピニオン１９と噛み合うように昇降板１３に設けた縦
方向のラツク２０と、両者スライダー６，１７が一致し
たとき互に引きつけ、かつ不一致時に離反するようにス
ライダー６，１７に設けた磁石２１．２２と、スライダ
ー６，１７の対向面に設けた磁着時に噛み合う水平位置
での停止突起２３及び両端が開放する凹所２４と、スラ
イダー６，１７の不一致時に軸１８の末端部の周面に臨
んで錠片１０の突出を阻止するように昇降板１３に設け
た障害部材２５とによって構或されている。

さらに、図示のようにスライダー６の中心に角孔を設け
ると共に、この角孔に回転軸４の角軸を嵌入しておくこ
とにより、共に回動し、かつスライドさせることができ
る。

図中２６はピニオン１９の軸受、２７はスライダー６，
１７が一致したとき磁着しやすいように上記スライダー
１７を押圧するバネ、２８は軸１８に設けたピンで、こ
のピン２８がピニオン１９の切欠き２９に嵌り込んでい
るので、上記ピニオン１９と軸１８とが共に回動し、か
つ軸１８のみのスライドが可能となる。

この発明に係る錠前は、以上の構或から戒って、その作
用を説明すると、屋外戸ａの開放時にあっては、両スラ
イダー６，１７が不一致になって磁石２１ ．２２によ
る両スライダー６，１７の引きっけが解除されると共に
、上記磁石２１．２２に両スライダー６，１７の没入側
に組み込んだ鉄片（図示の場合ピニオン１９の軸受及び
回転軸４の軸受が金属板により形成されて、鉄片となる
）を磁着させようとするので、鉄片に磁石２１．２２を
引きつけて、錠箱１，２内に没入するようスライダー６
，１７を引き戻す。

このとき、バネ２７はスライダー１７の引き戻しにより
圧縮される。

また、スライダー１７の引き戻しにともない第６図で示
したように障害部材２５の下側に上記スライダー１７の
軸１８の末端部が臨むので撮み１２の操作により昇降板
１３を降下させようとしても、軸１８の上面に障害部材
２５の下面が衝突して、上記昇降板１３の降下が阻止さ
れる。

このため、突出方向に錠片１０を回動させることができ
ない。

このため、突出方向に錠片１０を回動させる昇降板１３
の降下を阻止することができる。

次に屋外戸ａを閉じると両スライド６，１７が一致する
と共に、磁石２１．２２によって互に引きつけられて上
記スライダー６，１７の対向面が磁着する。

このとき、突起２３と凹所２４とが噛み合うと共に、障
害部材２５の直下から軸１８の末端がはずれる。

このため、撮み１２により昇降板１３の昇降が可能とな
って錠片１０を出没回動させることができる。

また、屋外からの操作は、シリンダー錠３に差し込むキ
ーを回動すると、その回動が噛み合う突起２３及び凹所
２４とによって両スライダー６，１７からピニオン１９
に伝わり、ラツク２０を介して昇降板１３を昇降させる
。

なお、キーを抜いたとき、或は錠片１０を没入させたと
き水平状態に突起２３を停止させるようにしてあるので
、突起２３と凹所２４との噛み合い状態で屋外戸ａを開
いても、凹所２４内で突起２３がスライドして上記屋外
戸ａの開放に伺ら支障をきたすことがない。

以上のように、この発明に係る錠前によれば、戸の開放
時に昇降板の障害部材の下に軸の末端が臨むようにして
あるので、戸の開放時に錠片を突出方向に回動させるこ
とができない。

このため、従来のように戸の開放時に錠片が突出して戸
の閉鎖にともなう衝撃で錠前の機能を損うような不都合
、或は戸に傷がつくような欠点をなくすことができる。

また、戸が完全に閉鎖したとき磁石によってスライダー
が磁着すると共に、スライダーと一体の軸の末端が障害
物材から外れるようになっているので、屋内側から昇降
板の昇降或は磁着するスライダーの対向面の嵌り込み嵌
合する突起と凹所とによってシリンダー錠から昇降板の
昇降を行なうことができる。

なお、凹所の両端が開放し、かつこの凹所に嵌り込む突
記を水平状態に停止させるので、戸の開放に何ら不都合
がない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る錠前の実施例を示すもので、第１図
は縦断側面図、第２図は施錠時の縦断側面図、第３図は
縦断背面図、第４図及び第５図は同上の横断下面図、第
６図はスライダーの部分を示す横断拡大平面図、第７図
は同上の分解斜視図である。 ａ・・・・・・屋外戸、ｂ・・・・・・屋内戸、１，２
・・・・・・錠箱、３・・・・・・シリンダー錠、４・
・・・・・回転軸、５・・・・・・透孔、６・・・・・
・スライダー、７・・・・・・窓、８・・・・・・窓、
９・・・・・・ピン、１０・・・・・・錠片、１１・・
・・・・貫窓、１２・・・・・・撮み、１３・・・・・
・昇降板、１４・・・・・・長−１１−Ｌ１５・・・・
・・ピン、１６・・・・・・透孔、１７・・・・・・ス
ライダー、１８・・・・・・軸、１９・・・・・・ピニ
オン、２０・・・・・・ラック、２１，２２・・・・・
・磁石、２３・・・・・・突起、２４・・・・・・凹所
、２５・・・・・・障害部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 屋外戸と屋内戸との召し合せ部分に取付ける錠箱と
   、屋外側の錠箱に先端面が屋外に露出するようにして組
   込んだシリンダー錠と、このシリンダー錠の末端に設け
   た差し込みキーと共に回動する回転軸と、錠箱の屋内戸
   と対応する後壁に回転軸と対向させて設けた透孔と、回
   転軸と共に回動し、かつ上記回転軸の軸線方向にスライ
   ドできるようにして透孔に嵌挿したスライダーと、透孔
   の下方で錠箱の後壁に開設した窓と、屋内戸の錠箱の屋
   外側前壁に窓と一致させて設けた窓と、突出時に先端縁
   と屋外側の上記窓の縁とが係合するようにして屋内側錠
   箱内のピンに末端を軸支した鎌状の錠片と、屋内側の錠
   箱内に屋内側から昇降操作可能に組込んだ昇降板と、こ
   の昇降板の昇降によって錠片が出没回動できるように昇
   降板及び錠片に設けた傾斜状の長孔及びこの長孔に貫通
   するピンと、透孔と一致するように屋内側錠箱の前壁に
   設けた透孔と、この透孔に嵌挿したスライダーと、この
   スライダーの末端から屋内方向に突設した軸と、この軸
   が軸線方向にスライドできて上記軸と共に回動するよう
   に屋内側錠箱内で軸支したピニオンと、このピニオンと
   噛み合うように昇降板に設けた縦方向のラックと、両者
   スライダーが一致したとき互に引きつけ、かつ不一致時
   に離反するように上記スライダーに設けた磁石と、スラ
   イダーの対向面に磁着時に噛め合うように設けた水平位
   置での停止突起及び両端が開放する凹所と、スライダー
   の不一致時にスライダーと一体の軸の末端部の周面に臨
   んで錠片の突出を阻止するように昇降板に設けた障害部
   材とから成る錠前。