JPS5835915B2 - カプセル化形式の救命具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、膨張可能な救命具全般に関し、さらに詳細な
意味では、膨張可能なセルが、着用者の体（たとえば首
）の回りに延びていて、通常、可撓性カバーに囲まれて
保護されている膨張可能な救命具に関する。

可撓性カバーに保護されるようにカプセル化されたセル
を有する膨張可能な救命具は、広い意味で新規ではない
。

たとえば、この広い意味での考えは、米国特許第２６２
１３４２号のごとき特許に見られる。

しかしながら、これまで、本分野でのこれらの製作は、
保護カバーの偶発的離脱の際、閉じ込められた畳んであ
るセルの損傷に対する保護の問題に知られている限りで
は特に気が配られてはない。

もちろん、このような離脱は、セル手段が救命具の実際
の使用で膨張させられない限り決して起こってはならな
い。

しかし使用を待って保存されている救命具は、場合によ
り、乱雑に扱われ、たとえば比較的小さな積み込み空間
に詰め込まれてゆがめられるであろう。

これらの状況下では、保護カバーは無理にあけられ、膨
張可能なセルは、偶発的バンク西るいは他の構造的損傷
にさらされるであろう。

本発明は、要約するとその最も基本的な特徴において、
１対の外部パネルがその内縁に沿って一緒に永久的に固
締されていてかつその外縁に沿って離脱可能に連結され
ていて閉じ込められているセルの膨張に応答して開くよ
うになっている該外部パネルを含む膨張可能なセルのた
めの３層保護カバーを有しているといえる。

中間の層は、保護フラップからなり、この保護フラップ
は、自由内縁と、カバーパネルの１つに永久的に固締さ
れた外縁とを有している。

畳まれた状態にある膨張可能なセル手段が、フラップと
、フラップが固締されたカバーパネルとの間に閉じ込め
られている。

通常、外部パネルは、その外縁に沿って離脱可能に連結
されている限り、畳まれたセル手段のための一次保護カ
プセルを共同して画定する。

しかしながら、セル手段が膨張させられないでいるとき
の外部パネルの外縁の偶発的離脱の際、−次カプセルは
、なくなる。

これらの状況下で、保護フラップである中間層と、外部
パネルの１つとからなる二次カプセルが役割を果すよう
になり、このときこれら保護フラップと外部パネルの１
つとが、共同して、畳まれたセルをまだ完全に包囲し、
かつセルと、セルに構造上の損傷をもたらし得る近くの
物との間にシールドとして存在し得る。

救命具がセルの意図的な膨張により実際に用いられるよ
うになるとき、膨張が、−次カプセル手段を含むパネル
を自動的に外し、同時に、中間層であるフラップをずら
してセル手段の完全な膨張と拡大を可能とさせる。

以下本発明を添付の図面を参照してさらに詳細に説明す
る。

本発明に従って形成された救命具は、全体を参照数字１
０で示しである。

救命具は、基本的に保護カバーすなわち保護カプセル１
２を含んでおり、保護カプセル１２は、図示例で、可撓
性連結テープ１５により内周に沿う離隔位置で連結され
た２つの膨張可能なセルを含んだ膨張可能なセル手段を
通常は完全に包囲している。

セル１４は、シリンダー（図示せず）から個々のセルへ
の膨張媒体の排出を起こさせるようになっている引張り
タブ１６により独立的に膨張させられる。

各セルは、着用者の首のまわりに完全に巡っており、か
つセルとセルとは重なり合い関係をもって配置されてい
る。

２つのセルを用いることが慣用となっていて一方のセル
が膨張しなかったら、他方のセルがバックアップを構成
する。

したがって、重なり合ったセルを膨張させるための個々
のシリンダーおよび個々の引張りタブ１６を使用する。

本発明は、単一セル形式の救命具にも同じ容易さで適用
可能であり、このことは、特別な装置を必要としないこ
とを十分に明白にするといえる。

さらに、救命具は、単一セル形式または複式セル形式で
あっても、いわゆる馬蹄形すなわち逆Ｕ字形であって、
保護カバーの端は、首の下でスライドファスナーなどに
より別個に連結されている。

あるいは救命具は、単一または複式のセルの膨張可能な
セル手段が使用者の首ではなく胴のまわりに延びている
ベルト形式すなわち胴包囲形式であってもよい。

図示例では、着用者の胴の中央にベルトストラップ支持
部材１８を設けることが慣用される。

通常の使用で適当な巻取り（ｔａｋｅ −ｕｐ ）手段
（図示せず）を有して救命具を着たとき着用者の胴のま
わりにぴったりと固締されるようになった胴包囲ベルト
２０を部材１８が保持している。

首受容開口２１、部材１８およびベルト２０を含むセル
の構造と形状は、全て慣用のものであり、またこの形式
の救命具で可撓性カバーすなわち保護カバー１２を設け
ることも広い意味で慣用される。

救命具の使用中、着用者の首のこすれを最少限度にする
ように構成された軟質で可撓性の材料でつくられた首バ
ンド２２を設けることも公知である。

図示例では、首バンド２２は、使用者の首の回りに完全
に回っていて、救命具の首包囲中央開口２１に対する連
続縁部を画定する。

慣用のように、開口２１は、その幅広の上端から下方向
に向かって細長くなってい下方向に幅が狭くなって実質
的に■字形状をしていて最大限の快適さを与える。

装置の一次カバーは、可撓性で、耐久性の織布または他
の材料でつくられた１対の外部パネル２４．２６を含ん
でいる。

パネル２４．２６は、面積、形状が実質的に同じである
。

すなわち、その内縁２４ａ、２６ａは、実質的に整合し
ており、一方、外縁２４ｂ 、２４ｂは、救命具が第６
図のように使用されようとしているとき、実質的に整合
している。

外部パネルの内縁２４ａ、２６ａは、首バンド２２へ参
照数字２８の位置で縫合されていて、首バンドの中間で
永久的に連結されている。

しかしながら、外縁２４ｂ 、２６ｂはセル１４を畳ん
だ通常の条件下で一次保護カバー１２を完全に閉じるよ
うに離脱可能に連結されていて、よって、露出されたと
き起こり得る偶発的なパンク、摩損あるいは他の構造上
の損傷に対し、畳まれたセル手段をシールする。

パネル２４．２６の間に保護フラップ３０が閉じ込めら
れている。

好ましい例では、これはパネル２４．２６と同じ材料で
つくられており、外部パネルと実質的に同じ型に切断さ
れている：すなわち救命具が第６図のように使用されよ
うとしているとき、フラップ３０は、その内縁３０ａを
外カバーの内縁２４ａ、２６ａと実質的に整合させてい
る。

保護フラップ３０の内縁３０ａは、第６図および第７図
によく示されるように自由になっている。

しかしながら、この外縁３０ｂは、好ましい例では、パ
ネルの一端、この場合パネル２６の一端へ永久的に固締
されている。

外縁２４ｂ、２６ｂの全長に６ベルクロ″パツド（’Ｖ
ｅｌｃｒｏ″ｐａｄｓ） ３２ 、３４が延長していて
、（”ベルクロ”は商標登録である）これ、ら”ベルク
ロ”パッド３２．３４は、カバーパネル２４゜２６の対
応内面に縫合３６により固締されている。

”ベルクロ”パッドは、一方がフック形式で、他方がパ
イル形式であって、相互に係止し合い、救命具の全周に
亘り外縁２４ａ、２６ｂを、通常、分離可能に連結する
。

第６図および第７図にみられるように保護フラップの外
縁３０ｂは、パッド３４と、カバーパネル２６の外縁２
６ｂとの間に配置されていて、縫合３８により外縁２６
ｂへ固締されている。

セル手段１４は、この状況下でフラップとパネル２６と
の間に閉じ込められる。

６ベルクロ″テープ（パッド）を用いる代りに、セル手
段の膨張を可能とするように開けられる他の公知の形式
の分離式ファスナーを用いてもよい二側として、スナッ
プまたはグリッパ−ファスナーあるいはセルが膨張させ
られたとき分れるようになる他のファスナーが用いられ
得る。

フラップとパネル２６は、第６および７図で全体的に参
照数字３９で示す二次すなわち補助の保護カプセルすな
わち保護カバーを構成する。

通常は、補助保護カバーは、役割を果さない。

なぜなら、保護外カバーすなわち保護主カバー１２が、
畳まれたセルに対し、セルを完全に閉じ込めて損傷に対
し完全に保護している囲いを与えるからである。

しかしながら、カバー１２の偶発的な離脱が生ずるのが
普通である。

この状況下では、セル１４は 通常、構造上の損傷を受
けることにさらされ得る。

当然このことは避けるべきである。その理由は、このよ
うな損傷が使用条件下での救命具の終局的な不能をもた
らし得、おそらく人命を落すことになるからである。

第７図にみられるように、−次カプセルが偶発的に開い
たとき、補助カバー３９が保護機能を受は持つようにな
る事実によりセルは、構造上の損傷に対しそれでも完全
にシールされていて、セルは、補助の保護をなすパネル
２６とフラップ３０との間に実質的に全部閉じ込められ
ているため損傷に対し完全に保護される。

救命具が実際に用いられるとき、すなわち、セルが意図
的に膨張させられたとき、セルの膨張（第８図参照）が
、“ベルクロ″パッド３２゜３４の確実な離脱を起こさ
せ、また、フラップ３０が第８図に示すように外側には
ね上ってセル１４が完全に膨張するのが自由になる。

かくて救命具は、第３および４図に示すように、使用で
きるように完全に準備される。

このように、救命具の積み込みあるいは他の取扱い中の
保護カバーの偶発的な開きの際、畳んであるセルへの構
造上の損傷に対し高度に望ましい付加的な保護性を、従
来の救命具の製造に要する費用より僅かな費用の増加で
提供する。

これまで、このようなセルへの構造上の損傷は、実際に
必要なとき偶発的に露出されたセルの偶発的パンクがあ
ってうまく膨張しない場合、人命を落すことにすらなる
問題を与えていた。

第９図では、本発明が、全体を参照数字１１０で示した
馬蹄形の形式の救命具に組み入れられていて、この救命
具は、単一セル形式または複式セル形式の膨張可能なセ
ル手段１１４を保護するように包囲している可撓性カバ
ーパネル１２４゜１２６へ縫合されるか、または永久的
に固締された首バンド１２２を含む保護カバー１１２を
有している。

保護フラップ１３０が、”ベルクロ″チーブト３４と一
緒にパネル１２６へ外縁に沿って固締されている。

断面図では、参照数字を付した構成部分は、第６図に示
した構成部分と外観、配置が同一であり、第９図の参照
数字は次の点を除き、第６図に示す参照数字と同じ部分
を示すことで第６図に対応する：すなわち参照数字”
１００ ”を加えであること、たとえば２４は１２４に
、％は１２６に対応する。

スライドファスナー１２０または他の離脱可能な連結手
段が用いられてカバー１１２が連結しないと自由になる
端の脱着可能な連結を行ない得る。

第１０図では、本発明が、パネル２２４゜２２６からな
るカバー２１２を有するベルト形式救命具２１０に適用
されている。

パネル２２６は、縁に沿ってフラップ２３０に固締され
ていてその間に膨張可能なセル手段２１４が配置されて
いる。

”ベルクロ″テープ２３４がフラップ２３０およびパネ
ル２２６へ固締されている。

離脱可能連結部２２０が、使用者の胴のまわりで救命具
の端を固締する。

この場合も、各部分は、第６図の同様部分に対応する：
すなわちたとえば２２４と２４が対応し、２２６と２６
が対応する。

離脱可能なベルトバックル２２０がこの形式で図示され
ている。

以上本発明を特定の例について説明したが、本発明は図
示し本明細書に詳述した例にのみ限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に従ってつくられた救命具の正面図で
あり、膨張させる前に着用するところを示している。 第２図は、着用された膨張前の救命具の側面図である。 第３図は、セルが膨張させられている第１図同様の図面
である。 第４図は、セルが膨張させられた第２図同様の図面であ
る。 第５図は、救命具の拡大正面図であり、一部を破断して
あり、上部のカバーが部分的にまくられていて、保護フ
ラップを示すようにしである。 第６図は、第５図の線６−６に実質的に沿ってとったさ
らに拡大した横断面図であり、−次保護囲いおよび補助
囲いの両者が完全に閉じられていて、セルが畳まれてい
る。 第７図は、第６図と同じ切断面でとり、同じ拡大図とし
た図面であり、−次囲いが偶発的に開き、セルは畳まれ
ており、二次囲いすなわち二次カプセルが畳まれたセル
を保護する位置にとどまっている。 第８図は、第６および７図と同じ切断面でとり、同じ拡
大図とした図面であり、セルが膨張させられて、−次保
護囲いと二次保護囲いの両者の離脱すなわち開きを生じ
させている。 第９図は、本発明を組み入れた馬蹄形式の救命具の正面
図であり、一部破断しである。 第１０図は、本発明を組み入れたベルト形式の救命具の
正面図であり、一部破断しである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 膨張可能なセル手段を備えているカプセル化形式の
   膨張可能な救命具であり、該救命具は、該セル手段が畳
   んである状態のとき該セル手段に一次保護囲いを与える
   ようになっているカバーをさらに備え、該カバーは、畳
   んであるセル手段に対して保護包囲関係を有して可撓性
   で通常は連結されているパネルを有し、またセル手段の
   膨張に応答して、パネルの離脱のため脱係合をするよう
   になっているパネルに設けた離脱可能なファスナー要素
   を備えている該救命具において、畳んである状態にある
   セル手段からのパネルの偶発的離脱に際して、該セル手
   段に補助的保護囲いを与えるための、パネルの少なくと
   も一方と共同するようになっているカバーの内部に設け
   られている保護フラップを備えていることを特徴とする
   該救命具。