JPS5835841B2 - 木材剥皮バ−カ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、長尺な木材をそのまま短時間に剥皮できる
新規なる木材剥皮バーカーに関するものである。

木材剥皮バーカーは木材の剥皮作用を行う為に使用され
るものであるが従来の木材剥皮バーカーは、円筒状のド
ラムを回転させ、この中に木材を投入して木材を乱舞さ
せて剥皮を行うのが一般的な形式である。

ドラムの回転につれて、木材も一定の高さまでついてい
き、下へ落下するときに、その衝撃を利用して剥皮を行
うのである。

したがってあまりドラムの回転を早くすると、遠心力に
よって木材がドラムとともに回転してしまうのでドラム
の回転はｌ ５ ＲｏＰ、Ｍ６位が限度である。

又、木材投入口は一般に急斜面となっているので、ドラ
ムの口径との兼ね合いでも長尺な木材はそのまま投入で
きなかった。

よって１〜１．５ｍ位の長さに切断して投入せねばなら
ず、剥皮作用の手間が大変であり、且つ剥皮時間も長時
間必要だったのである。

しかし、もつとも本質的な問題としてとらえられてきて
いる問題は、回転する円筒ドラム内に皮のついた状態の
木材を投入して、ドラムの回転によって木材をドラム内
周面に沿って上方に持ち上げ、落下した際に木材と他の
木材が衝突し、またこすり合って剥皮作用が行われるこ
とになるため、つまり、投入された木材が、回転ドラム
内において互いに乱舞するようにして衝突、こすり合い
をくり返すため、作業中に生ずる騒音ははげしく、かつ
振動もはげしいものであった。

このように騒音のはげしいものは、騒音規制の厳格にな
った今田その使用場所も非常に限定されてきている。

また前記のように強裂な振動が生ずるため、この装置を
すえ付けるために、確固とした基礎を構築しなげればな
らず、基礎構築に要する費用もさることながら、簡単に
装置を移動することができない等の不都合も有していた
のである。

そこでこの発明は円筒状のドラムを使用しないで樋状に
形成した半円筒部材の片側を上方に延設し、この半円筒
部材の内壁面に横断方向に連続する剥皮刃を半円筒部材
の長手方向に所望間隔を保持して配設するとともに、前
記半円筒部材の中心位置に従動軸を配設し、この従動軸
には、この従動軸を往復回動せしめる駆動部材を連結し
、かつこの従動軸に所望間隔を保持して半円筒部材の内
壁面方向に向けた押上刃を固着して、駆動部材を作動さ
せ、これによって従動軸及び押上刃を往復回動せしめ、
半円筒部材の上方から、この半円筒部材内に投入した原
木を半円筒部材の内壁面に配設した剥皮刃にこすりつけ
るようにしつつ、木材の上昇時、下降時の両行程で共に
剥皮作用を行わせることにより、長尺な木材を短時間で
剥皮できる木材剥皮バーカーを提供することを目的とじ
て開発したものである。

いま、この発明にかかる木材剥皮バーカーの一実施例を
図面に基づいて述べると、１はバーカ一本体であり、こ
のバーカ一本体１は樋状の半円筒部材２とこれに続く木
材投入口３及び半円筒部材２０片側を延設した壁面部４
とから成っている。

バーカ一本体１はその上面が開放されているので、木材
投入口３は木材をバーカ一本体１内に投入落下できれば
どのような形式でもよい。

バーカ一本体１は木材投入口３側から木材排出口５側へ
木材Ｗを移動せしめる為に架台６により傾斜状に配設し
ている。

７は、半円筒部材２及び壁面部４の内壁面の横断方向（
円周方向）に連続し、かつ半円筒部材２及び壁面部４の
長手方向に所望間隔を保持して配設した鋸刃状の剥皮刃
である。

８はバーカ一本体１の半円筒部２の中心位置に通るよう
に配設した従動輪であり、この従動軸８には所望間隔を
保持して、上向きの鋸刃状押上刃９が固着しである。

１０は、モーターであり、１１はプーリーである。

そして、これらはベルト１２により連結してあり、前記
プーリー１１軸にはさらに小歯車１３が配設されている
。

この小歯車１３はさらに大歯車１４に噛合しており、こ
の大歯車１４の偏心した位置にピン１５を介して連杆１
６を回動自在に連結しである。

そして、連杆１６の他端は、クランク１７を介して前記
従動軸８に連結している。

前記ピン１５の大歯車１４の中心からの距離及びクラン
ク１７の大きさ、または位相により、押上刃９の往復運
動の振幅及び位置を任意に設定できる。

振幅を大きくしたいときにはピン１４の大歯車１５の中
心からの距離とクランク１７の腕の長さを近づければよ
い。

又、クランク１７の運動、特に上昇時の初動をスムーズ
にする為には、クランク１７０位相を上昇側へ少し進め
ておいた方がよい。

但しあまり位相差があり過ぎると運転不能となるので、
いずれにしてもピン１４とクランク１７の位置関係及び
大きさは適切にする必要がある。

実験の結果押上刃９は最高位置が半円筒部材２の大略水
平位置になるようにし、その位置から下方に振幅が９０
０〜１５０°位になるようにした場合が一番効率が良か
った。

１８は半円筒部材２の底部に穿設した剥皮排出口であり
、１９は前記剥皮排出口から排出した剥皮を搬送する剥
皮用コンベアー、２０は木材取出し搬送コンベアーであ
る。

しかしてモーター１０を作動せしめる。

するとこのモーター１０がベルト１２を介してプーリー
１１が回転し、これによって小歯車１３及びこれに噛合
している大歯車１４も回転をはじめる。

この大歯車１４が回転するとピン１５が円運動を行い、
これによって連杆１６が上下動することになる。

この連杆１６が上下動することによって、押上刃９が前
記の振幅の範囲を往復運動することになる。

そして、投入口３から半円筒部材２に木材Ｗを投入する
と、この木材Ｗは、押上刃９に乗った状態で、この押上
刃９とともに上下動し、この上下動の過程で、その表皮
が剥皮刃７に接しこれによって剥皮作用を受けることに
なるのである。

このように、円筒状の回転ドラムを使用しないので押上
刃９を毎分３０回位の速さで往復運動させても木材Ｗを
剥皮できる。

そして従来の円筒状の回転ドラム式のものと比べた場合
、木材Ｗの揺動速度をほぼ２便にすることができ、しか
も上昇時、下降時ともに剥皮作用を受けるので、結局回
転ドラム式と比した場合４倍のスピードで剥皮が行える
のである。

そしてバーカ一本体１を傾斜させておけば木材Ｗはスム
ーズに木材排出口５へ移動していくことになる。

又この木材の移動を尚一層スムースに行なわす為に押上
刃９、剥皮刃７の鋸刃を科目にしておけばよい。

以上述べたようにこの発明にかかる木材剥皮バーカーに
よれば、長尺な木材を短時間で剥皮することができ、回
転式のドラムを使用しないので剥皮状態が視認でき、そ
の効果は極めて大きなものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明にかかる木材剥皮バーカーの一実施例を
示すものであり、第１図は正面図、第２図はＡ−Ａ線断
面図である。 １・・・・・・バーカ一本体、２・・・・・・半円筒部
材、３・・・・・・木材投入口、４・・・・・・壁面部
、５・・・・・・木材排出口、６・・・・・・架台、７
・・・・・・剥皮刃、８・・・・・・従動軸、９・・・
・・・押上刃、１０・・・・・・モーター、１１・・・
・・・プーリー１２・・・・・・ベルト、１３・・・・
・・小歯車、１４・・・・・・大歯車、１５・・・・・
・ピン、１６・・・・・・連杆、１７・・・・・・クラ
ンク、１８・・・・・・剥皮排出口、１９・・・・・・
剥皮用コンベアー、２０・・・・・・木材取出し搬送コ
ンベアー、Ｗ・・・・・・木材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 樋状に形成した半円筒部材の片側を上方に延設し、
   この半円筒部材の内壁面に横断方向に連続する剥皮刃を
   半円筒部材の長手方向に所望間隔を保持して配設すると
   ともに、前記半円筒部材の中心位置に従動軸を配設し、
   この従動軸には、この従動軸を往復回動せしめる駆動部
   材を連結し、かつこの従動軸に所望間隔を保持して半円
   筒部材の内壁面方向に向けた押上刃を固着したことを特
   徴とする木材剥皮バーカー。