JPS5835646Y2 - 非鉄金属溶融装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば、金属に亜鉛鍍金を施すにあたり、そ
の亜鉛を溶融する、或いは、溶融しかつその状態を保持
するための装置など、亜鉛、アルミニウム、鉛、錫など
の非鉄金属に対する溶融装置に関する。

かかる非鉄金属を溶融、或いは、溶融保持する装置とし
て、従来では、その溶融槽の外側でこれに近接した位置
に単−又は複数個のバーナを配設して、液体又は気体燃
料を燃焼させて槽を直接加熱するように構成していたが
、このような従来装置による場合は、槽全体を均一加熱
することが難かしく、槽の一部を必要以上に加熱する、
いわゆる局部過熱を招き易く、そのため、槽全体として
の損傷度が大きくて耐久性の面で不利であり、また、溶
融非鉄金属に槽の鉄分が溶は込んでドロスの発生が増大
し、純度が低下する欠点があった。

本考案は、かかる実情に鑑み、前述した従来装置のもつ
問題点を解消すると同時に、槽に対する熱伝動率の増進
、および、それに伴なう省エネルギー化を図れ、更には
、加熱用バーナと槽との配置関係を合理的なものに改良
してより一層全体としての省エネルギー化を図り得る非
鉄金属溶融装置を提供せんとする点に目的を有する。

上記目的を遠戚すべく、本考案による非鉄金属溶融装置
は、非鉄金属溶融槽の外側に、鉄槽の外周壁面から適当
距離を隔てて環状区画壁を設けることにより、適当巾の
環状空間を形成し、その環状空間の外側に環状の熱風循
環路を形成し、その熱風循環路の外側を断熱材で囲繞す
るとともに、前記環状区画壁には前記槽の外周壁面に対
して直角または略直角に熱風を高速噴射する多数のノズ
ル群を設け、かつ、前記熱風循環路と熱風発生用バーナ
とを、全体として閉ループ状循環路を形成するようにダ
クトで連結しである、という特徴を備えている。

上記特徴構成を有する本考案によれば、溶融槽とは離れ
た個所のバーナにて発生した熱風を、前記溶融槽の外側
において連続的に循環させ乍ら、その循環熱風をノズル
群から槽外周壁面に対して直角方向から吹き付けて高速
接触させることにより、非鉄金属を槽を介して加熱する
ものであるから、槽の一部が必要以上に加熱される、い
わゆる局部過熱を生じることが無く、槽全体をほぼ均一
に加熱することができるので、局部過熱に起因する槽の
耐久性の低下を良好に抑制し得て、その耐久性を向上さ
せることができるとともに、槽に対する熱伝達率を著し
く高めることができ、その熱伝達率の増大分だけ熱風温
度を低くすることができるため、熱効率を増進し、省エ
ネルギーの面でも勝れた効果を奏し、かつ、熱風温度が
低くて良いことから、槽の耐久性を一層向上できる。

加えて、槽の局部過熱が無く、全体としてその温度を比
較的低温にできるが故に、ドロスの発生も少なく、純度
を上げることができる。

更にまた、加熱用バーナとしての熱風発生用バーナと前
記熱風循環路とを、全体として閉ループ状循環路を構成
するようにダクトを設けて両者を連結したことによって
、加熱作用を終えてなお残存熱を有している熱風排気の
一部をバーナに帰還させ得ることとなり、これによって
排気残存熱を有効利用でき、一層の省エネルギー化を遠
戚できるのである。

また、その排気をバーナの燃焼室に直接帰還させる構成
を採用する場合は、排気循環燃焼形態がとれて、バーナ
におけるＮＯｘ発生量を少なくすることもできる。

以下例示図に基づいて本考案の実施例を説明する。

第１図に示すように、亜鉛鍍金槽などの非鉄金属溶融槽
１を平面視において円形に構成し、この槽１の外側全周
囲に、鉄槽１の外周壁面から適当距離を隔てて環状区画
室５を設けることにより、適当巾の環状空間４を形威し
、更にその外側に環状の適当巾の環状空間４を隔てて熱
風循環路２を構成し、そして、この循環路２の外側を断
熱材３で囲繞するとともに、前記環状区画壁５には、前
記槽１の外周壁面に対して実質的に直角に熱風を高速噴
射する多数のノズル６・・・・・・群を間隔密に配置す
る。

そして、前記断熱材３の外側には、前記循環路２に熱風
を輸送する装置として、熱風送給用および帰還用断熱ダ
クト７．７とファン８を、前記熱風循環路２を含めて閉
ループ状の通路を形成する状態に配備し、かつ、前記熱
風帰還用ダクト７の途中には、熱風の発生源であるバー
ナ９と排気筒１０とを装備させたものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る非鉄金属溶融装置の実施例を示し、
第１図は全体の一部切欠き平面図、第２図は全体の一部
切欠き側面図である。 １・・・・・・非鉄金属溶融槽、２・・・・・・熱風循
環路、３・・・・・・断熱材、４・・・・・・環状空間
、５・・・・・・区画壁、６・・・・・・ノズル、７・
・・・・・ダクト、９・・・・・・バーナ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 非鉄金属溶融槽１の外側に、鉄槽１の外周壁面から適当
   距離を隔てて環状区画壁５を設けることにより、適当巾
   の環状空間４を形成し、その環状空間４の外側に環状の
   熱風循環路２を形威し、その熱風循環路２の外側を断熱
   材３で囲繞するとともに、前記環状区画壁５には前記槽
   １の外周壁面に対して直角または略直角に熱風を高速噴
   射する多数のノズル６・・・・・・群を設け、かつ、前
   記熱風循環路２と熱風発生用バーナ９とを、全体として
   閉ループ状循環路を形成するようにダクト７．７で連結
   しであることを特徴とする非鉄金属溶融装置。