JPS583530Y2 - 時計ケ−スとバンドの接続構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、腕時計ケースのバンドの接続構造に関するも
のである。

一般の腕時計は、ケースの外側面に形成された銃尾と称
する一対の脚部にバンドの端部をバネ棒により接続して
いる。

この接続構造では構造が複雑で、組立作業が面倒である
ばかりでなく、高価となる。

またケースが薄くなると銃尾にバネ棒の取付孔を備える
ことが困難となる等の欠点がある。

これに対し、一方、メツシュバンド等の金属バンドをケ
ースの外側面に直接鑞付により固着する接続構造がある
。

この接続構造では鑞付作業に高度の技術を要し、また鑞
付部分が錆びたり変色したりして見苦しくなることがあ
り、更にはバンドを交換することができない等の欠点が
ある。

本考案の目的は、構造簡単、組立容易にしてコストの低
下を図ることができるばかりでなく、薄型時計ケースに
も適応させることができ、また外観を良好にし、更には
直接接続的外観を保って、しかもバンドの交換を行うこ
とができるようにした時計ケースとバンドの接続構造を
提供するにある。

本考案は、か・る目的を達成するため、時計ケースのバ
ンド取付部外側面に庇と両側壁の桟とにより形成した屈
曲する窓孔にバンドに取付けた先銚の先端部を挿入し、
先執の先端部に形成した係止片を下方に折曲げ、係止片
の後側傾斜縁を桟の背面側に点接触状態で係合させるこ
とにより先銃先端部を庇の内面に当接させ、且つバンド
端面を庇の端面に当接させるように構成したことを特徴
とするものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基いて詳細に説明する
。

第１図及び第２図に示すように時計ケース１のバンド取
付部外側面２の上部に庇３が一体に突設され、その左右
に側壁４が一体に突設されている。

外側面２の先方底部にて両側壁４，４間に桟５が一体に
架設され、桟５と庇３及び外側面２との間に屈曲する窓
孔６が形成されている。

桟５は庇３の端面よりやや後退した位置に配設され、中
間部かや・上方に突出されて肉厚に形成されている。

先執７は先端部両側に係止片８が形成されている。

第３図及び第４図に示すように各係止片８は先ｗ４．７
の先端両側部に形成された切欠部９とその後方両側に形
成された切欠１０の底部間を結ぶ線ａにより折曲げ易い
ように形成され、切欠１０により形成された後側縁８ａ
は後方より前方に至るに従い次第に拡開するように形成
されている。

両係止片８を形成した先端部に中間部より幅かや・狭く
なるように形成されている。

先鋏７の基部はＬ字状に折曲げられ、この折曲部がバン
ド１１の端部下側に沿わされて鑞付等の手段により取付
けられている。

即ち先執７の中間部及び先端部がバンド１１の端面中間
部より前方に突出されている。

而して時計ケース１にバンド１１を接続するには、先ず
第５図Ａに示すようにバンド１１に取付けた先欽７の先
方を時計ケース１に設けた庇３と桟５の間より窓孔６内
に挿入する。

挿入後、第５図Ｂ、Ｃに示すように先執７の両係止片８
を線ａに沿って下方へ折曲げる。

この折曲げに伴い、両係止片８の後側傾斜縁８ａが桟５
の背面側上縁５ａに点接触状態で係合するが、両係止片
８を斜め方向に折曲げた段階では第５図Ｂに示すように
傾斜縁８ａの下部を桟５の背面側上縁５ａに係合させて
先執７とバンド１１を押上げ、先銚７の先方上面を庇３
の内面に当接させることができる。

両係止片８を第５図Ｃに示すように垂直方向に折曲げる
と、その傾斜縁８ａの上部が桟５の背面側上縁５ａに係
合する。

このとき先鋏７は庇３により上昇が制限されているので
、先銃７とバンド１１は前進し、バンド１１の端面上部
を庇３の端面３ａに当接させることができる。

前記先軌７の係止片８は前記の如く中間部より幅が狭く
なるように形成し、側壁４とに間隔を存するようにし、
また桟５の両側部を低く形成しているので、容易に折曲
げ作業を行うことができる。

尚切欠９の代りに、先銃７の先端縁全体を円弧状に凹入
させた形状にしてもよい。

以上より明らかなように本考案によれば、バンドに取付
けた先鋏を時計ケースに設けた窓孔に挿入し、先鋏の先
端部に形成した係止片の折曲げ作業を行うことによりバ
ンドと時計ケースを接続することができる。

従って構造簡単、組立容易にして低コストで提供するこ
とができる。

しかも薄型時計ケースにも適応させることができる。

また鑞付個所が表面に露出することがないので、外観を
良好にすることができる。

更にバンドの端面を時計ケースの庇の端面に当接させる
ことができるので、直接接続的外観を保ち、簡潔なデザ
インに仕上げることができる。

また係止片を起こすだけでバンドの交換を行うことがで
きる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本考案の接続構造の一実施例を示し
、第１図は時計ケースの側面図、第２図はその断面図、
第３図はバンドに先執を取付けた状態の平面図、第４図
はその側面図、第５図Ａ乃至Ｃは時計ケースとバンドの
接続順序説明用の断面図である。 １・・・・・・時計ケース、３・・・・・・庇、４・・
・・・・側壁、５・・・・・・桟、６・・・・・・窓孔
、７・・・・・・先軌、８・・・・・・係止片、１１・
・・・・・バンド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 時計ケースのバンド取付部外側面に庇と両側壁を一体に
   形成し、時計ケースの外側面の先方底部にて両側壁間に
   桟を架側して桟と庇及び時計ケースの外側面との間に窓
   孔を形成し、バンドの端部には先鋏の基部を取付け、こ
   の先鋏の先端部両側に係止片を形成し、この係止片の両
   側縁は後方より前方に至るに従い次第に拡開するように
   傾斜させ、先銃の先端部を前記窓孔に挿入し、係止片を
   下方へ折曲げ、その両側傾斜縁を桟に係合させて先銃先
   端部を庇の内面に当接させ、且つバンド端面を庇の端面
   に当接させたことを特徴とする時計ケースとバンドの接
   続構造。