JPS5834374Y2 - オンスイボイラ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は温水ボイラーの改良に関するもので、即ちこ
の種のサイレンサーを備えたボイラーに於いては、燃焼
初期にボイラー自体が震動を発生するいわゆる震動燃焼
状態となる。

この原因として排気はサイレンサーの蛇行路によって蛇
行する経路をたどるので抵抗が大きいことと、又燃焼初
期は燃焼室も冷却しているのでドラフト作用がまだ充分
でないことによって、燃焼室内に異常な高圧が負荷され
た為と考えられる。

従ってこの異常な高圧を排出させれば良い訳けである。

この考案はこの点に着目し上記従来の欠点を解消した温
水ボイラーを提供しようとするものである。

次に図面に示すこの考案一実施例について説明すれば、
１は筒状のボイラ一本体で外周囲に水又は温水を収納又
は熱交換する熱交換器２を形威し、且つ該熱交換器２の
途中を中央方向に膨出して膨出部２′を形成し、その上
方にドーナツ状の支持板３を固定し、該支持板３上に耐
熱性のパツキン材４を介して排気口５を中央に穿ちた上
面板６を重合させ乍ら止ビス７にて一体固定し、内部の
中空部に燃焼室８を形成する。

前記燃焼室８は熱交換器２の膨出部２′を形成した事に
よって、途中を他より狭く絞られて絞り部８′を形成さ
せられ全体としてダルマ状と威している。

又前記上面板６の排気口５の下方周囲で燃焼室８の絞り
部８′の上方には、中空で管状を呈し耐熱性で通気性を
有したガラスウール等の吸音材９と、該吸音材９の全内
外周をパンチング体１０で囲繞させ、更にパンチング体
１０の上端より稍低い位置に上端を設定して上面板６と
の間に隙間１１を形成し、且つパンチング体１１の外周
との間に排気が流入する蛇行路１２を形成する凹状の邪
魔板１３を取付けた構成のサイレンサー１４を取付は排
気が直ちに排気口５に至ることを防止している。

前記サイレンサー１４の邪魔板１３の外径は燃焼室８の
絞り部８′の内径より大径であると共に底部に複数個の
小径な小孔１５を穿ち、その位置は紋り部８′の内径延
長線より内側に位置させ、燃焼室８内が蛇行路１２の抵
抗によって大きくなる高圧負荷時に前記小孔１５より排
気を勢い良く排出させる作用するものであり、又燃焼室
８内の圧力が正常な場合はドラフト効果が良好であり逆
に小孔１５は小径である為抵抗となって蛇行路１２より
スムースに排気させる作用するものである。

１６は上面板６と上蓋１７又は外枠１８とボイラ一本体
１との間に充填したガラスウール、又はその他の耐熱性
で且つ通気性及び保温性を有する緩衝部材である。

１９は周知のガンタイプバーナで燃焼室８の絞り部８′
下方にほは゛直角状にのぞませている。

２０はベース板。

２１は操作機構（図示せず）等を備えた収納室。

２２は排気口５に着脱可能にし乍ら該排気口５より延長
させた排気筒で、上蓋１７を貫通し乍ら該上蓋１７の内
周穴２３より排出される温気を受けるように位置させた
温度受板２４を設けている。

以上の如くこの考案は構成するものであり、次に作動に
ついて説明すれば、−周知の燃焼操作することによりガ
ンタイプバーナ１９は燃焼室８内で燃焼し熱交換器２を
加熱する。

一方排気は邪魔板１３に添って上昇し上面板６に当り反
転して隙間１１より蛇行路１２を経てサイレンサー１４
に消音され排気口５及び排気筒２２より排出され従来の
作動と全く同じである。

しかしこの燃焼初期に於いてはサイレンサー１４の蛇行
路１２によって蛇行する経路をたどるので抵抗が大きい
ことと、又燃焼室８内が冷却しているのでドラフト作用
がまだ充分でなく排気をスムースに排出し切れず、この
為燃焼室８内に異常な高圧が負荷されるが、この時排気
又は圧力は燃焼室８の絞り部８′で一旦集中させられ、
従って排気又は圧力の一部はすぐ上の邪魔板１３に穿ち
た小孔１５・・・・・・より勢い良く排出され、この勢
いでサイレンサー１４内の空気圧は希薄状態となり、従
って蛇行路１２を邪魔板１３を熱交換器２との間の排気
又は圧力が進入しこれが呼水効果となりスムースに流通
させ充分に排出させる。

これによって燃焼室８内には異常な圧力が負荷されずボ
イラ一本体１に震動を発生させるいわゆる震動燃焼は阻
止されて燃焼初期から安定燃焼されるものである。

一方安定燃焼されたことによりドラフト効果が良好とな
り燃焼室８′内の排気は蛇行路１２内をスムースに流通
するもので邪魔板１３の小孔１５より勢い良く排出され
ることはなくわずかであるので熱効率を減退させること
もない。

以上の如くこの考案は作動するものであり、この考案に
よれば、熱交換器２を備え途中に絞り部８′を形成した
燃焼室８の上部に排気口５を設は該排気口５の下部周囲
に耐熱性及び通気性を有した管状の吸音材９内外周を囲
繞したパンチング体１０と該パンチング体１０の上端よ
り低い位置に上端を設定し上面板６との間に隙間１１を
形成すると共にパンチング体１０外周との間に蛇行路１
２を形成する凹状の邪魔板１３から成るサイレンサー１
４を備え且つ燃焼室８にガンタイプバーナ１９をのぞま
せたものに於いて、前記燃焼室８の絞り部８′の上方に
一定間隔を保ち該絞り部８′の内径より大径なサイレン
サー１４の邪魔板１３を位置させ且つ該邪魔板１３の底
部には複数個の小孔１５・・・・・・を穿ち該小孔１５
・・・・・・は絞り部８′の内径延長線より内側個所に
位置させたものであるから、燃焼初期に於いて燃焼室に
異常な圧力が負荷された場合には絞り部にこの発生した
高圧の排気が一旦集中した後にすぐ上の邪魔板底部の小
孔を介しスムースにしかも瞬時に排出され安定燃焼への
移行が確実に行えるものであり、従ってボイラ一本体が
震動するいわゆる震動燃焼は解消されるものである。

又これによって燃焼初期から安定し燃焼出力も変動する
ようなこともない。

更に安定燃焼時の排気はドラフト作用が良好となって小
孔かられずかしか排出されず、従って弁等を使用しなく
とも通常の蛇行路よりスムースに排気され、しかも熱効
率を減退させるような事もない。

又安定燃焼させられることにより燃焼音を更に消音させ
られより効果的である。

又この異常な圧力安定機構としてのサイレンサーは既存
のサイレンサーの邪魔板の底部に小孔を穿ちたのみであ
り、何等特別な部材も必要とせずしかも簡単な構造で済
み製作上もきわめて有利である。

しかも既存のサイレンサーに直ちに利用出来る利点も有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案一実施例の温水ボイラーの断面図、第
２図は同邪魔板の平面図。 ２・・・・・・熱交換器、５・・・・・・排気口、８・
・・・・・燃焼室、８′・・・・・・絞り部、９・・・
・・・吸音材、１０・・・・・・パンチング体、１１・
・・・・・隙間、１２・・・・・・蛇行路、１３・・・
・・・邪魔板、１４・・・・・・サイレンサー、１５・
・・・・・小孔、１９・・・・・・ガンタイプバーナ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱交換器２を備え途中に絞り部８′を形威した燃焼室８
   の上部に排気口５を設は該排気口５の下部周囲に耐熱性
   及び通気性を有した管状の吸音材９内外周を囲繞したパ
   ンチング体１０と該パンチング体１０の上端より低い位
   置に上端を設定した上面板６との間に隙間１１を形成す
   ると共にパンチング体１０外周との間に蛇行路１２を形
   成する凹状の邪魔板１３から戊るサイレンサー１４を備
   え且つ燃焼室８にガンタイプバーナ１９をのぞませたも
   のに於いて、前記燃焼室８の絞り部８′の上方に一定間
   隔を保ち該絞り部８′の内径より大径なサイレンサー１
   ４の邪魔板１３を位置させ且つ該邪魔板１３の底部には
   複数個の小孔１５・・・・・・を穿ち該小孔１５・・・
   ・・・は絞り部８′の内径延長線より内側個所に位置さ
   せた事を特徴とする温水ボイラー