JPS5834297Y2 - エンジン始動ロツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案ハ、オートバイ、スノーモービル等の小型車輛
あるいは小型のモーターボート等のエンジン始動ロック
装置に関するものである。

小型車輛、小型モーターボート等負荷となるボディが軽
い装置の場合、ギヤを投入したままの状態でエンジン始
動用スイッチを投入してもそのままエンジンが始動して
しまうことが有る。

即ち、不用意な走行、発進かなされることになり極めて
危険である。

したがって、この考案の目的は前記したような小型車輛
、小型モーターボート等の駆動用ギヤが投入されていた
場合はエンジンの始動をロックすると共にその事を表示
するようにし、エンジン始動時の安全性の向上を図るよ
うにしたことである。

この目的を遠戚するために、この考案はギヤが投入状態
に有る場合に閉じるスイッチと、このスイッチと直列に
接続されエンジン始動後の発電機の出力によって開状態
となるリレー回路と、さらにギヤが投入された状態での
エンジンの始動操作によって点灯表示を行なう表示部と
で構威しである。

以下この考案装置の好ましい実施例について説明する。

第１図に釦いて、１は発電機、２ばその出力端子に接続
したイグニッションコイル、３はポイントコンタクト、
４はスパークプラグであり、小型車輛あるいは小型モー
ターボート等に採用されている一般的エンジンの点火回
路である。

エンジンのスタートスイッチ（図示せず）を投入すると
、発電機１が駆動しその出力端子に交流出力が発生し、
ポイントコンタクト３の開閉によってイグニッションコ
イル２の二次側巻線に高電圧が誘起されスパークプラグ
４に印加されるようにしである。

５ばこの考案によるエンジン始動ロック装置で、次の構
成からなっている。

即ち、車輌、モーターボート等のギヤが投入された場合
に閉じ、ニュートラル装置で開となるスイッチ５ａと、
このスイッチ５ａに直列に接続したリレー回路ＲＬの接
点５ｂと、さらにこの接点５ｂに直列に接続した発光ダ
イオード等による表示部５ｃとによる直列回路を発電機
１の出力端子に並列に接続してあり、さらに、リレー回
路ＲＬの励磁コイル５ ｂ’が前記発電機１の出力端子
に励磁電流の方向設定用ダイオードＤ１釦よび電流制限
用抵抗Ｒを介して接続しである。

なト、ＺＤは励磁コイル５ ｂ’の過電圧保護用ゼナー
ダイオードＣは平滑用コンデンサである。

また前記表示部５ｃに並列に接続したダイオードＤ２は
逆電圧阻止用、ダイオードＤ ３ 、Ｄ ４は表示部５
ｃとして使用した発光ダイオードに対する順方向電圧補
償用であり、これらは発電機１の出力がスパークプラグ
４の］点火に寄与しない負の半サイクルにて通電する極
性に接続しである。

したがって、この構成によればギヤがニュートラル位置
にある状態でエンジンの始動操作がなされたとすると、
スイッチ５ａは開となっているので発電機１の出力端子
からは第２図のａの如き出力電圧が発生し、ポイントコ
ンタクト３の開閉に伴ないイグニッションコイル２の二
次巻線に高電圧が誘起され、これによってスパークプラ
グ４に電圧すが印加され、この点火作用によってエンジ
ンの始動が開始されることになる。

一方、走行等に際し、ギヤが投入されるとスイッチ５ａ
は閉じるが、発電機１の負側半サイクルに於いてその出
力電圧Ｃがリレー回路ＲＬの励磁コイル５ ｂ’に加わ
るため、このコイルが励磁されて接点５ｂが開放され、
肥側半サイクルにあっては、前記負側半サイクル時に充
電されたコンデンサＣの電荷が励磁コイル５ ｂ’を通
じて放電されるので、接点５ｂは開放状態を維持するこ
ととなり、前記ギヤ投入操作によって発電機１の出力端
子が短絡されエンジンが停止することはない。

なト、励磁コイル５ ｂ’は電流制限用抵抗Ｒにて電流
制限し、またゼナーダイオードＺ−Ｄにて端子電圧の上
昇を阻止しているため過電流、過電圧が加わることはな
く、また平滑用コンデンサＣの充放電作用により励磁コ
イル５ ｂ’の端子電圧が下がった場合でも接点５ｂが
バタツキを生じることはない。

次に、ギヤが投入された状態でエンジンの始動操作がな
されたとすると、接点５ｂは閉状態にあるため発電機１
の出力端子は前記スイッチ５ａ、リレー回路ＲＬの接点
５ｂにて短絡されるため、イグニッションコイル２には
電圧が印加されず、したがってエンジンの始動はロック
されることになる。

この際短絡電流は発光ダイオード等による表示部５ｃを
流れるため、表示部５ｃの点灯表示が得られ、ギヤが投
入されていることを指示表示する。

嗅上の説明で明らかなようにこの考案装置は、イグニッ
ションコイルに通じる発電機の出力端子に、ギヤがニュ
ートラル位置で開放するスイッチと、発電機の出力によ
って励磁され開状態となるリレー回路と表示部との直列
回路を並列に接続した構成からなるものであるから、ギ
ヤが投入された状態で始動操作を行ってもスパークプラ
グが点火することはなく、したがって不用意な走行、発
進等を完全に断つことができる。

また、この状態で始動操作が繰返されると、バッテリー
の過放電あるいは燃料の吸込み過多等の異常を来し、後
に正常な始動操作を行なってもエンジンの始動が困難に
なる等の不都合を生じるが、この考案装置では表示部の
作用により直ちに指示表示がなされるので、異常状態の
まま始動操作が繰返されることはなく単にエンジンの始
動がロックされるばかりでなく、ギヤをニュートラル位
置に戻してからの正常始動操作に支障を来すことがない
等の効果が有る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案装置の回路図、第２図はコンタクトポ
イントの開閉状態による発電機転よびイグニッションコ
イルの出力電圧波形図である。 １・・・発電機、２・・・イグニッションコイル、３・
・・コンタ、クトポイント、４・・・スパークプラグ、
５・・・エンジン始動ロック装置、５ａ・・・ギヤ位置
の検知用スイッチ、５ｂ・・・接点、５ｂ’・・・励磁
コイル、５ｃ・・・表示部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. イグニッションコイルに出力を供給する発電機の出力端
   子に、ギヤがニュートラル装置でのみ開となり、ニュー
   トラル餘置でない場合に閉となるスイッチと、発電機の
   負側半サイクル時に通電されると共に肥側半サイクル時
   には並列に接続したコンデンサの放電電流により通電さ
   れる励磁コイルによって開放する接点と、発電機の負側
   半サイクル時に通電するようにした表示部との直列回路
   を並列に接続し、かつ前記表示部に並列にこの表π部の
   逆電圧阻止用ダイオードを接続してなるエンジン始動ロ
   ック装置。