JPS583392Y2 - 保温トレ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は病院、学校、工場などの大量給食施設において
使用される、保温の必要な食物と保温の必要ない食物と
を分けて収納することのできる保温トレーに関する。

従来からトレーは色々提案されてはいるが、従来のトレ
ーには種々の欠点があった。

例えば病院等の施設においてヲ東飲食物は保温された状
態で患者に供されるのが望ましいが、従来のトレーは保
温効果が全くなかった。

また保温効果をもたせるためトレーを二重構造にし、複
数個重ね合せることにより保温を図るようにしたものが
あるが、これは接着面の強度に欠陥があり、給食施設の
ように乱暴に取り扱われるところには使用できないとい
う欠点があるとともに、配膳した場合には保温効果がな
くなるという欠点があった。

本考案＆側メ上のような従来の欠点に鑑み、二重構潰と
した保温トレ一本体、蓋体の接着面の接着を強固にして
乱暴に取り扱われても接着がはがれることなく、また洗
浄時に表板と裏板との間に水が入ることなく接着でき、
かつ配膳した場合でも保温の必要な食物等を確実に保温
することのできる保温トレーを得るにある。

以下、図面に示す実施例により本考案を詳細に説明する
。

第１図ないし第４図の実施例におい″Ｃ％ １は本考案
の保温トレーで、この保温トレー１は保温が必要な椀・
食物等の載置物および保温の必要のない食物等の載置物
を載置することのできる保温トレ一本体２と、この保温
トレ一本体２の保温の必要な載置物を載置した部位のみ
を覆うことのできる蓋体３とから構成されている。

前記保温トレ一本体２には熱可塑性樹脂材で成形された
裏板４と、保温の必要な食物等を入れた椀５や皿６等を
載置するための凹凸部７．８および保温の必要のない食
Ｍを載置するための凹凸部９，１０が形成され前記裏板
４との間に隙間を有するように取付けられた熱可塑性樹
脂材で成形された表板１１と、この表板１１と前記裏板
４との間の隙間に充填された発泡ポリスチロール系ある
いはポリウレタン系からなる断熱材１２と、前記裏板４
の全外周縁より水平方向へ突出させた環状の７ランノ部
１３と前記表板１１の全外周縁より水平方向へ突出させ
た前記７ランノ部１３と対応するフランジ部１４との間
で該フランジ部１３．１４の略中央部位置に配置された
表板１１と裏板４との全外周部を高周波誘導溶着により
溶着固定させる多数個の孔１５が形成された第４図に示
すような環状の鉄芯１６とから構成されている。

このように構成された保温トレ一本体２は裏板４の７ラ
ンノ部１３の略中央部に環状の鉄芯１６を位置させた後
、表板１１を重ね合せて位置させる。

しかる後、表板１１と裏板４とのフランジ部１３．１４
を押し圧した状態で高周波誘導加熱を行なうと、鉄芯１
６が熱をもち、核熱によって鉄芯１６と当接しているフ
ランジ部１３．１４が溶解し、この溶解樹脂が鉄芯１６
に形成した多数個の孔１５内に入り込んで、相手側の樹
脂と混り合う。

この状態で加熱をやめ冷すとフランジ部１３゜１４が鉄
芯１６の孔１５を介して一体となる。

しかる後、表板１１と裏板４との間に断熱材１２を充填
してもよく、あるいはあらかじめ裏板４内に成形した断
熱材１２を入れておき、表板１１と裏板４とを溶着固定
させてもよい。

なお、前記鉄芯１６は第４図に示すような帯状鉄板１７
に円形孔１５や両端に半円礼状の切欠き１５ａを形成し
たものの外、第５図に示すように帯状鉄板１６ａに孔１
５Ａを打ち抜いて網状とした鉄３１６Ａであってもよく
、第６図に示すように帯状鉄芯１６ａに長孔１５Ｂを形
成した鉄芯１６Ｂであってもよい。

さらに第１図に示すように織布状に金属細線により織ら
れた鉄芯１６Ｃであってもよい。

前記蓋体３は前記保温トレ一本体２と同じ方去で形成さ
れたもので、熱可塑性樹脂材で成形された前記保温トレ
一本体２の凹凸部７．８のみを覆うことのできる裏板１
１と、この裏板１７との間に隙間を有するように取付け
られた熱可塑性樹脂材で成形された表板１８と、この表
板１８と前記裏板１７との間の隙間に充填された発泡ポ
リスチロール系あるいはポリウレタン系からなる断熱材
（図示されず）と、前記裏板の全外周縁より水平方向へ
突出させた環状のフランジ部１９と前記表板１８の全社
周縁より水平方向へ突出させた前記７ランノ部１９と対
応するフランジ部２０との間で該フランジ部１９．２０
の略中央位置に配置された表板１８と裏板１１とを高周
波誘導溶着により溶着固定させる多数個の孔が形成され
た鉄芯（図示されず）とから構成され、前記保温トレ一
本体２と同様に高周波誘導加熱により溶着固定されてい
る。

以上の説明から明らかなように、本考案にあっては次に
列挙する効果がある。

（１）保温トレ一本体に保温の必要な食物等の載置部位
と、保温の必要のな（・食物等の載置部位とを形成する
とともに、蓋体によって保温の必要な食物等の載置部位
だけを覆えるようにしたので、保温の必要な食物等と保
温の必要のない食物等を効率よく収納して最適状態で食
してもらうことができる。

（２）保温トレ一本体を断熱利ヲはさんだ表板と裏板と
て構成するとともに、蓋体も断熱材をはさんだ表板と裏
板とで構成したので、保温の必要な食物等の載置部位に
載置された食物等の保温を効率よく保つことができへ （３）保温トレ一本体の表板のフランジ部と裏板のフラ
ンジ部とを多数の孔が形成された環状の鉄芯なはさんで
、高周波誘導加熱により溶着させるとともに、蓋体の表
板の７ランノ部と裏板の７ランノ部とを多数個の孔が形
成された環状の鉄芯をはさんで高周波誘導加熱により溶
着させているので、接着部を強固に接着させることがで
き、乱暴に取り扱われても接着面がはがれることがない
。

また全周面を強固に接着できるので、保温トレ一本体お
よび蓋体の表板と裏板との閣内に洗浄時に水が入ったり
することもない。

（４）前記１）によって配膳し終っても保温トレ一本体
の保温の必要な食物等の載置部位は蓋体によって覆われ
ているので、配膳後すぐ食さなくても十分保温状態が保
たれるとともに、特別な防塵手段を施さなくても衛生的
に食することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２図は保温
トレ一本体の斜視図、第３図は第２図の要部断面図、第
４図は鉄芯の説明図、第５図ないし第７図はそれぞれ鉄
芯の異なる実施ｆ検量す説明図である。 １・・・・・保温トレー、２・・・・・・保温トレ一本
体、３・・・・・・蓋体、４・・・・・・裏板、５・・
・・・・椀、６・・・・・・■、Ｉ。 ８・・・・・・凹凸部、９，１０・・・・・・凹凸部、
１１・・・・・・表板、１２・・・・・・断熱材、１３
・・・・・フランジ部、１４・・・・・フランジ部、１
５．１５Ａ、１５Ｂ・・・・・一孔、１６．１６Ａ、１
６Ｂ、１６Ｃ・・・・・・鉄芯、１γ・・・・・・裏板
、１８・・・・・表板、１９・・・・・・フランジ部、
２０・・・・・・フランジ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 保温が必要な椀・食物等の載置物および保温の必要ない
   食物等の載置物を載置することのできる保温トレ一本体
   と、この保温トレ一本体の保温の必要な載置物を載置し
   た部位のみを覆うことのできる蓋体とからなる保温トレ
   ーにおいて、前記保温トレ一本体ま熱可塑性樹脂材で成
   形した裏板り保温の必要な椀・食物等を載置するたみの
   凹凸部および保温の必要のない食物等を載置するための
   凹凸部力形成され、前記裏板との間に隙間を有するよう
   に取付けられる熱可塑性樹脂材で成形された表板と、こ
   の表板と前記裏板との間の隙間に充填された断熱材と、
   前記裏板の全外周線より水平方向へ突出させた環状のフ
   ランジ部と前記表板の全外周線より水平方向へ突出させ
   た前記フランジ部と対応するフランジ部との間で該フラ
   ンジ部の略中央位置に配置された表板と裏板とを高周波
   誘導溶着により溶着固定させる多数個の孔が形成された
   環状の鉄芯とから構成され、前記蓋体は前記保温トレ一
   本体の保温の必要な凹凸部のみを覆うことのできる熱可
   塑性樹脂材で形成された裏板と、この裏板に該裏板との
   間に隙間を有するように取付けられる熱可塑性樹脂材で
   成形された表板と、この表板と前記裏板との間の隙間に
   充填された断熱材と、前記裏板の全外周縁より水平方向
   へ突出させた環状のフランジ部と前記表板の全外周縁よ
   り水平方向へ突出させた前記フランジ部と対応するフラ
   ンジ部との間で該フランジ部の略中央位置に配置された
   表板と裏板とを高周波誘導溶着により溶着固定させる多
   数個の孔が形成された環状の鉄芯とから構成されている
   ことを特徴とする保温トレー。