JPS5833897B2 - 被覆顔料及びその製法 - Google Patents

被覆顔料及びその製法

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JPS5833897B2
JPS5833897B2 JP54031765A JP3176579A JPS5833897B2 JP S5833897 B2 JPS5833897 B2 JP S5833897B2 JP 54031765 A JP54031765 A JP 54031765A JP 3176579 A JP3176579 A JP 3176579A JP S5833897 B2 JPS5833897 B2 JP S5833897B2
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phosphate
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titanium
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潔 高井
隆 森
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博之 内藤
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、被覆顔料及びその製法に関し、より詳細には
、無機質の核粒子の表面にリン酸塩系の無機質被覆層を
化学的に結合せしめた新規な被覆顔料及びその製造法に
関する。
近来、鉛及びクロムの様な有害成分を含まない白色防サ
ビ顔料としてリン酸塩系の顔料が広く使用されるに至っ
ている。
この様なリン酸塩系の顔料の一例として米国特許第3.
892,577号明細書には、リン酸チタン、リン酸ケ
イ素或いはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩等が開示されている。
これらのリン酸塩系防すビ顔料は、その性質において酸
性であり、使用する塗料ビヒクルに制約があり、また使
用可能なビヒクルでも強い酸性によって劣化するという
欠点がある。
もちろんリン酸チタン或いはリン酸ケイ素をアルカリで
中和すればこのような欠点は若干は解消されるが、この
場合には防サビ性が著しく低下するという欠点を免れな
い。
更に従来のリン酸塩系防すビ顔料の致命的な欠点は、塗
膜とした時の密着性及び耐水性がジンククロメイト防サ
ビ顔料に比して著しく劣ることである。
例えは、リン酸チタンをアルキドビヒクルに分散させた
塗料で被覆した金属板を淡水中に浸漬すると比較的短時
間のうちに塗膜のフクレ乃至剥離や塗膜の膨潤及び変色
等の変質が容易に生ずる傾向がある。
また、密着性及び耐水性に乏しいという欠点は、他のリ
ン酸塩系防すビ顔料、例えばリン酸亜鉛、リン酸カルシ
ウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛カルシウム等に
も共通して認められる。
従来のリン酸塩系防すビ顔料の他の欠点は、体積顔料濃
度がジンククロメイト防サビ顔料のそれに比して著しく
小さいという点にある。
即ちリン酸塩系防すビ顔料の体積顔料濃度が低いために
顔料に対して多量のビヒクルを使用しなければならず、
またこれに伴って必要な防サビ効果を得るために塗膜を
厚く設けなければならないという不都合を生ずる。
リン酸塩系顔料の上述した欠点は、この顔料を防サビ顔
料以外の用途、紫外線反射性白色顔料、難燃化用顔料、
電気絶縁性向上用顔料等として塗料ビヒクルに配合し或
いは熱硬化性乃至熱可塑性樹脂に配合する場合にも、同
様に生じることが明白であろう。
本発明者等は、無機質核粒子の表面に易反応性水和チタ
ンを水溶液乃至は水溶性ゾルの状態で反応させ、次いで
この生成物に水溶性酸性リン酸金属塩を水溶液の状態で
反応させると、無機質核粒子の表面にリン酸塩系の無機
質被覆層が化学的に結合した新規な被覆顔料が得られる
こと及びこの被覆顔料は体積顔料濃度、粒度特性、サス
ペンションpH等の緒特性において公知のリン酸塩系顔
料に比して著しく優れていることを見い出した。
即ち、本発明の目的は、無機質核粒子の表面にリン酸塩
系の被覆層が化学的に結合した新規な被覆顔料を提供す
るにある。
本発明の他の目的は、体積顔料濃度が顔料乃至充填剤の
用途に最適な範囲にあり、しかも該新規被覆顔料の水性
分散液のpHが中性付近であり、中性付近の水性分散液
に対して均斉で微細な粒度特性とを有する新規リン酸塩
系被覆顔料を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、従来のリン酸塩系防すビ顔料
の前記欠点が解消され、金属機材に対して優れた防すビ
カ、塗膜とした時の密着性及び耐水性の優れた組み合わ
せ性質を有する被覆顔料を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、上述した特性を有するリン酸
塩系被覆顔料を、焼成や粉砕等の面倒な操作を必要とす
ることなしに製造する方法を提供することにある。
本発明によれば、無機質核粒子と該無機質核粒子の表面
の被覆層とから成り、該被覆層は酸化物基準で下記式 式中Mは2価乃至3価の金属であり、mは金属Mの価数
、aは0.2乃至3の数、bは0.2乃至3の数である
、 で表わされるモル組成を有し、且つ無機質核粒子の表面
にグラフト結合していることを特徴とする被覆顔料が提
供される。
本発明を以下に詳細に説明する。
製造方法 本発明の被覆顔料を製造するには、無機質核粒子の水性
分散液と易反応性の水和チタンの水溶液乃至は水性ゾル
とを混合する。
無機質様流子としては、上記易反応性水利チタンと反応
し得る金属成分を含有する顔料、充填剤及びその他の無
機化合物粒子の任意のものが使用できる。
その適当な例は、これに限定されるものではないが、欠
の通りである。
アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩
、リン酸塩或いはケイ酸塩としては水酸化カルシウム、
炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、
精製リン鉱石粉末、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水
酸化バリウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、水酸化ス
トロンチウム、炭酸ストロンチウム、硫酸ストロンチウ
ム、合成ケイ酸カルシウム、オラストナイト、雲母、ア
スベスト粉、合成ケイ酸マグネシウム、ケイ藻土クルク
等の合成もしくは天然或いはその精製処理物、亜鉛の酸
化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩その塩基
性塩としてはこれらの精製もしくは合成化合物。
アルミニウムの酸化物、水酸化物、ケイ酸塩、リン酸塩
、その塩基性塩としてはアルミナゲル、アルミナ粉、ベ
ーマイト粉、カオリン、酸性白土、活性白土、ベントナ
イト、ロウ石、長石、リン酸アルミニウム、アルミン酸
カルシウム、アルミン酸バリウム等の合成もしくは天然
或いはそれらの精製処理物。
ケイ砂粉末、ケイ酸、ケイ酸ゲル、ガラス粉末、ホウケ
イ酸、炭化ケイ素、窒化ケイ素等のケイ素化合物。
酸化チタン、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、
イルメナイト、炭化チタン、窒化チタン等チタン化合物
ベンガラ、四三酸化鉄、水酸化第2鉄等の鉄の化合物。
三酸化アンチモン。酸化スズ。
リサージ、鉛丹、鉛白、硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛、ケイ
酸塩、クロム酸鉛、硫酸クロム酸鉛、鉛酸カルシウム、
鉛酸バリウム、等の鉛化合物。
酸化モリブデン、二硫化モリブデン、クロム酸モリブエ
イト等。
これらの無機質核粒子は、単独でも複数種の組合せでも
使用し得る。
例えば複数種の核粒子を混合物の形で使用し得る。
また、一つの核粒子の表面を他の無機質材料で被覆し、
この被覆核粒子を本発明の目的に使用できる。
このような手法は用いる核粒子そのものが水利チタンと
の反応性に乏しい場合に特に有効である。
無機質核粒子として板上乃至薄片状のものを使用すれは
、フレーク状の被覆顔料が得られ、球状乃至無定形のも
のを使用すれば、球状の被覆顔料が容易に得られる。
本発明の目的に特に好適な無機質核粒子は、その顔料特
性ならびに入手容易であり、安価であることから炭酸カ
ルシウム、特に重質炭酸カルシウムである。
無機質核粒子の水性分散液としては濃度が1乃至50重
量係(以下幅及び部は特別に記載しない限り重量基準と
する。
)特に3乃至25俤のものが好適である。
本発明においては、チタン成分を易反応性水利チタンの
形で用いることが極めて重要である。
即ち易反応性の水和チタンを無機質核粒子に作用させる
ことにより、両者の間に反応が生じ、更に後から添加さ
れる水溶性酸性リン酸亜鉛との間にも反応が生じる。
かように本発明で使用される易反応性の水利チタンは、
アルカリ(核粒子中の塩基性成分等)及び酸(酸性リン
酸亜鉛)の両者に対して反応性を有することが顕著な特
徴であり、通常の二酸化チタンを使用したのでは本発明
の被覆顔料を得ることは到底困難である。
易反応性の水利チタンとしては、α、β或はγのチタン
酸が好適に使用されるが、酸及びアルカリに対して易反
応性を有するものであればこれに限定されず他のものを
使用することもでき、例えば塩基性塩化チタンの様な塩
基性チタン塩も同様に用いることができる。
これらの易反応性の水利チタンはゲル状物質であり、水
に極めて容易にゾル化して溶解するという特性をもつ。
易反応性水和チタンの水溶液乃至は水性ゾルの濃度は特
に制限はないが、一般に1乃至20饅、好適には2乃至
15係の範囲にあることが望ましい。
無機質核粒子と易反応性水和チタンとの反応は、容易に
進行するので両者の混合条件には格別の制限はない。
しかしながら、後で添加する水溶液の形の酸性リン酸金
属塩が、易反応性水利チタンと選択的に反応する様にす
るためには、無機質核粒子の全表面が実質上易反応性水
和チタンで被覆される様にすることが望ましく、かかる
見地から一般に20乃至100’C特に70乃至90’
Cの様な比較的温和な反応条件下に且つ0.5乃至5時
間の様な比較的長時間にわたって両者を攪拌下に混合す
るのが望ましい。
また、同様の見地から、無機質核粒子の水性分散液中に
、易反応性水和チタンの水溶液乃至は水性ゾルを徐々に
性別しつつ混合を行うことが望ましい。
易反応性水和チタンの被覆し且つ反応さすべき量は、無
機質核粒子の粒径、粒子形状及び表面状態等に、よって
も相違し、−概に規定できないが、TiO2として表わ
して核粒子当り2乃至40φ特に3乃至30%の範囲が
好ましい。
本発明においては、リン酸分を水溶性酸性リン酸金属塩
の形で反応に供することも極めて重要である。
リン酸単独或いはリン酸と金属成分との組み合わせを水
和チタン被覆粒子に作用させた場合には、リン酸分と核
粒子そのものとの反応が水利チタンとの反応に優先して
生ずるために、本発明の被覆顔料を得ることは出来ず、
またこのような手段で得られた顔料は、前述した緒特性
において、本発明の被覆顔料に比して著しく劣っている
この場合無機質核粒子に直接水溶性酸性リン酸金属塩を
作用させても本発明の様な被覆顔料は到底得られないと
いう事実に着目する必要がある。
即ち後述する比較例に示す通り、重質炭酸カルシウムに
酸性リン酸亜鉛を作用させると重質炭酸カルシウムの核
粒子とは全く遊離した形でリン酸亜鉛の結晶が析出し、
更にリン酸カルシウムも生成して、炭酸カルシウム核粒
子の表面にリン酸塩系の被覆層を化学的に結合せしめる
ことは到底困難なのである。
水溶性酸性リン酸金属塩は、例えばリン酸或いはその水
溶液中に2価金属或いは3価金属の易反応性酸化物、水
酸化物或いは炭酸塩を徐々に反応させながら溶解させる
ことにより得ることができる。
勿論沈殿やフロック等の不溶分が析出するような多量の
金属塩の添加は避けるべきである。
リン酸分と2価或いは3価の金属分との組成比は金属分
の種類によって相違するが、P2O5:MOm/2のモ
ル比で表わして1:0,2乃至1:3特に1:0.5乃
至1:1.5の範囲にあることが反応操作の面で望まし
い。
2価乃至は3価の金属としては、カルシウム、マグネシ
ウム、バリウム、ストロンチウム、等のアルカリ土類金
属、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、鉄等が単独或い
は2種以上の組み合わせで用いられるが、亜鉛が特に好
適である。
水溶性酸性リン酸金属塩は、1乃至50係特に5乃至3
0%の濃度の水溶液で用いるのが操作の面で有利である
またその使用量は後に詳述するモル組成比となる様な量
とすべきである。
水和チタン被覆粒子と水溶性酸性リン酸金属塩との反応
は、前述した無機質核粒子と易反応性水利チタンとの反
応条件に準じた条件で好適に行われる。
生成した被覆顔料粒子は、母液から分離した後、必要に
より水洗し、乾燥して製品とする。
この場合、本発明によれは、粒径が微細でしかも粒度の
均一なリン酸塩系顔料が焼成や粉砕等の面倒な操作無し
に得られることが顕著な利点でもある。
勿論水洗後の被覆顔料を二次凝集のない湿潤ケーキの形
で種々の用途に供することもでき、或いは周知のフラッ
シング操作で塗料ビヒクル或いは樹脂溶液中に分散した
組成物とすることができる。
また被覆顔料の分散性を一層向上させるために、顔料粒
子の表面を脂肪酸金属石ケン、樹脂酸層ケン、ノニオン
系、アニオン系、カチオン系或いは両性系の界面活性剤
で被覆することもできる。
被覆顔料 本発明の被覆顔料は、無機質核粒子の表面にリン酸塩系
の被覆層即ち下記式 式中Mは2価乃至3価の金属であり、mは金属Mの価数
、aは0.2乃至3特に0.4乃至2.5の数、bは0
.2乃至3%に0.4乃至2.5の数である。
で表わされるモル組成を有する被覆層が化学的に結合し
ていることが顕著な特徴である。
前述した製造法に関する記述からも明らかな通り、本発
明の被覆顔料は、無機質核粒子と酸性リン酸塩とが−T
i−0−結合を介して結合した化学構造を有するものと
推定される。
本発明の被覆顔料における前記リン酸塩系被覆層は、X
線回折の結果によれば実質上無定形であり、この事実は
リン酸分及びチタン分がランダムなポリマーの形で存在
していることを示唆している。
本発明の被覆顔料において無機質核粒子の表面に前記リ
ン酸塩系被覆層が化学的に結合している事実を確認する
ことは、リン酸塩系被覆層を分解することなく溶出させ
ることが困難であるため、事実上不可能に近い。
しかしながら、無機質核粒子がそれ自体結晶性である場
合には、無機質核粒子のX線回折ピークと被覆顔料粒子
のX線回折像中に存在する無機質核粒子の特性ピークと
を比較すると、被覆顔料粒子の特性ピークが無機質核粒
子そのもののピークよりも著しく減少している事実によ
って、前記リン酸塩系被覆層が核粒子に化学的に結合し
ている事実を確認し得る。
実際、後述する実施例1の被覆顔料においては、この手
段によって、核粒子(炭酸カルシウム)の約40%が前
記リン酸塩系被覆層と結合している事実が確認された。
本発明のリン酸塩系被覆顔料においては、核粒子の表面
にチタン成分及びリン酸金属塩成分を水性ゾル乃至は水
溶液の形で順次積層反応させるため、形成される被覆層
が極めて濃度(デンス)であるという特徴を有している
公知のリン酸塩系顔料は、一般に焼成と粉砕とにより製
造されるため、−欠粒子がカサ高に凝結した二次粒子構
造を有するか、或いはゲル乃至はゲルに近似した粒子か
ら成っており、顔料体積濃度が著しく小さいという欠点
をもっている。
これに対して本発明のリン酸塩系被覆顔料においては、
被覆層が核粒子の表面に濃密に形成されているため、顔
料体積濃度が公知のものに比して高く、一般に35乃至
70係特に45乃至60係の範囲にあるという特徴を有
している。
尚、顔料体積濃度とは、下記式で定義される値をいう。
OAr:顔料の吸油量 Pb:樹脂の密度 PP:顔料の密度 リン酸塩系被覆層は、無機質核粒子当り3乃至90饅、
特に5乃至80係の量で設けるのがよい。
この被複層の量が上記範囲よりも少ない時には、リン酸
塩系顔料としての緒特性を期待し得す、方上記範囲より
も多くしても、格別の効果上の利点は期待し得す、経済
的にはかえって不利となる。
本発明の被覆顔料は、前述した化学構造及び被覆構造を
有することに関連して、水性サスペンションpHが5乃
至10特に6乃至7の範囲にあるという特徴を有してい
る。
勿論核粒子の種類を変えることによって、このpHを上
述した範囲のうちでも所望の値となるように制御でき、
これは本発明の一つの利点でもある。
被覆顔料粒子の粒度やカサ密度も無機質核粒子の種類や
粒度を変えることによって自由に制御できるが、一般に
0.5乃至50ミクロンの粒度及び0.4乃至1.1
fj /ccのカサ密度の範囲内で選択すればよい。
さらに本発明に戒る被覆顔料粒子は、該顔料粒子を水中
に分散せしめ、そのリン酸分(P2O5)の水中への経
時における放出量を見ると(実施例および比較例の徐放
性の項ならびに第1図参照)、従来からの各種リン酸塩
の場合は、そのリン酸分が水中に放出するのみであるの
に対して、本発明に成る顔料粒子は一度水中に放出され
たりリン酸分が再度顔料粒子中に固定される傾向にあり
、この現象が樹脂塗膜の安定性、密着性および防サビ性
に良い結果を示しているものと思われる。
即ち、本発明の被覆顔料は、試料5gを水10077I
l中に分散させ、室温で放置し、放置時間(hr)とP
2O5溶解量(7V/100mJ)とをプロットした時
、曲線の勾配、即ちdP/dt(tは放置時間、PはP
2O,溶解量)が少くとも24時間経過後において、負
となるという新規な特性を有している。
更に、P2O5窒解量(P)は24時間経過後において
、少くとも1m9/100m1、好適には4.57#/
100d以上であり、120時間経過後において、20
1n9/100−以下、好適には、10■/100d以
下である。
用途 本発明の被覆顔料は、前述した種々の特性を利用して、
防サビ顔料、紫外線反射性白色顔料、難燃化用顔料、電
気絶縁性向上用顔料、樹脂類補強用顔料その他の塗料乃
至は樹脂用配合剤等の用途に有利に用いることができる
即ち、本発明の被覆顔料を配合した塗料は、後述する応
用例に示す通り金属基体等への密着性、耐水性等に顕著
に優れているばかりではなく、防すビカ、難燃化作用等
においても際立って優れている。
しかも、この顔料は塗料ビヒクルや樹脂をほとんど劣化
させることがない。
本発明の被覆顔料は、水性塗料或いは種々の樹脂乃至は
ゴムのエマルジョン或いはラテックスに配合し得るとい
う利点を有している。
公知のリン酸塩系顔料は、水性塗料等に配合するとその
防すビカ或いは難燃化作用等が著しく損われるという共
通の欠点を有しているが、本発明の被覆顔料はこの様な
欠点を有していない。
更に、本発明の被覆顔料は、粉体塗装にも適用し得ると
いう利点も有する。
公知の防サビ顔料は、樹脂が溶融する様な高温において
はこれをゲル化劣化あるいは著しく変色劣化するため、
粉体塗装の形で防食塗料を施すことが困難であったが、
本発明の被覆顔料を使用すると、粉体塗装が可能となり
、溶媒の使用やこれに伴う空気汚染の問題を有効に解消
することが可能となる。
本発明を以下に実施例で詳細に説明する。
実施例 1゜ (1−I’)被覆顔料の調整 雑物の除去された精製工業用炭酸カルシウム(Ca C
Os )を無機質核粒子として、該炭酸カルシウム10
1を5001rlI!の水中に分散せしめ、この炭酸カ
ルシウム水分散液を80〜90℃に加温した。
次いで、下記の方法であらかじめ調整しておいた易反応
性水和チタンの水性ゾル(T 102 シて第11.N
TI O、P/150d濃度、試料番号(T−1))1
50TrLlを上記加温された炭酸カルシウム水分散液
に攪拌下に10m1/minの注加速度で注加した。
更に、約10分間攪拌を続げた後、あらかじめZnO/
P20.のモル割合が0.8になるよう精製工業用酸化
亜鉛(ZnO)とオルトリン酸(H3PO4)で調整さ
れた透明な水溶性酸性リン酸亜鉛水溶液(z n o
i 6−3 g 77 Qml、 IP2o535.5
g/ 70 ml、試料番号(Z−1))70rrl
lを7 ml/m i nの注加速度で、上記加温され
た炭酸カルシウム易反応水利チタンの反応スラリー中に
攪拌下に注加した。
江別後、更に10分間熟成金産熱攪拌下に行い、無機質
核粒子である炭酸カルシウム表面にジンクホスホリツク
タイタネートで被覆された白色の被覆顔料の沈殿物を生
成せしめた。
次に、流過により約13係の水分を含有した白色の被覆
顔料の沈殿物をケーキとして回収し、該ケーキを120
℃で2時間乾燥させ、炭酸カルシウムを無機質核粒子と
し、その核粒子表面にリン酸亜鉛のチタン酸塩がグラフ
ト結合されて被覆された白色の被覆顔料(試料番号1−
1)を調整した。
尚、ここで用いた易反応性水利チタンの水性ゾルとして
は、市販試薬の四塩化チタンの水溶液をアンモニア水で
中和し、生成せしめた水酸化チタンのゲルを充分良く水
洗した後、ポットミル中で湿式粉砕方式にて粉砕して、
β−チタン酸のゾル状水和チタンの水性分散液(T l
02として10g7150rrLl濃度、試料番号T
−1)としたものを選んだ。
次いで、用いた原料並びに調製した白色の被覆顔料(1
−1)について、化学分析の組成化並びにX線回折によ
る分析を行った。
その結果を第1表に表示した なお、第1表において、生成被覆顔料の組成およびその
モル比は130℃乾燥物基準で行った。
また、組成モル比を酸化物基準に換算すると下記の通り
である。
更に、該被覆顔料の5係すスペンションpH1水可溶分
、嵩比重、PVC(顔料体積濃度)、粒度及びリン酸分
の徐放性について測定し、その結果を第9表及び第1図
に併せて表示した。
各物性試験方法: サスペンジョンpH:試料粉末10gを200rrLl
の蒸留水に分散(5%サスペンションのpH)させ、5
分間煮沸後、20乃至25℃に冷却し次いでその静置上
澄液のpHを測定する。
水可溶分:試料粉末5gを1001rLlの蒸留水によ
く分散させた後、20乃至25℃で3時間ゆっくり攪拌
をし、次いで濾過して得られたろ液全量を蒸発乾固し、
その固形分の試料重量に対する重量φで定義した値。
X線回折による定量分析:あらかじめ無機核粒子種の粉
末と非晶質シリカゲル粉末との数種の重量割合の均一混
合粉末を調製し、それぞれその混合系のX線回折図より
各核粒子種最強回折ピークの面積を求め、その核粒子種
の重量係の検量線を作り、これを用いて定量分析をする
P2O5の徐放性:試料粉末5gを100m1の蒸留水
に分散させ、密栓をした水分散試料を10個調製し、そ
れぞれ20乃至25℃でゆっくり2時間攪拌をした後、
その温度で各時間毎に静置をし、各時間の直前で再度よ
く攪拌をし、次いで静置してその上澄液の10mA!を
とり、溶出したP2O5を定量して、これより全溶出P
2O6分を■/100rrLlとして算出し、その値を
時間に対し図示し、その曲線より徐放性を評価する。
粒度:顕微鏡法によった。
嵩比重:石山科学機製比容積試験機によるコンパクトf
直。
(1−11)被覆顔料の応用例 A)防サビ顔料として応用した場合について説明する。
本実施例で調製した被覆顔料試料をアルキド系樹脂を用
いて、下記第2表に示す組成(水性及び油性)で配合し
て、サンドグラインダーにて30分間分散処理をして、
それぞれ防サビ用塗料を調製した後、下記の方法にて鋼
板に塗布する。
次いで、その鋼板を防サビ試験に賦し、その効果の比較
検討を行った。
塗板の試験ならびに評価方法については下記の方法に従
った。
サビのない脱脂処理軟鋼板(0,8X70X150mm
)に、約40μの膜厚になるように上記塗料をハケを用
い塗布し、十分乾燥後、塗板に長さ4crrLのX字型
の刻み目(以後クロスカットと呼ぶ)を入れ、後述する
各試験法にしたがって、耐水性、防サビ性、密着性、塗
膜膨潤性および塗膜変色性についてそれぞれ試験を行い
その結果を第10並びに11表に表示した。
耐水性及び防サビ性: 耐水性については、上記クロスカットの入った試験塗板
を20乃至25℃の静水中に200時間浸漬をし、その
クロスカット面を含む浸漬部の塗膜のフクレ、塗膜の膨
潤および塗膜変色の有無とを観察し、フクレ評価方法と
して塗膜の評価基準(財団法人 日本塗料検査協会 発
行1970年)のフクレ項の標準判定写真と照合し、そ
の等級記号をもって表示し、以上より耐水性を評価した
防サビ性については、上記クロスカットの入った試験塗
板をJ I 5−Z−2371記載の方法により、10
0および200時間の塩水噴霧試験と3ケ月および6ケ
月の屋外暴露試験を行った。
塩水噴霧試験板についてはクロスカットに沿って両側1
crrL幅の塗膜面(4crrt×2crrL×2−1
6CIりを対照とし、屋外暴露試験板についてはクロス
カット部の両側0.25CrrL幅の塗膜面(4cIr
LX O,5cmX 2 = 4c/L)を対照として
、それぞれ各試験板のフクレ、およびフクレサビ部の総
面積を同じく上記の塗膜の評価基準 1970年版のフクレ項およびサビ環の標準判定写真と
照合し、それぞれ評価値をその等級記号をもって表示し
、以上より防サビ性を評価した。
なお、フクレ項及びサビ環の標準判定写真と照合等級記
号は下記の通りで、いずれも数値が大きい程、フクレ及
びサビが少ないことを示す。
塗膜の膨潤性 上記1耐水試験および塩水噴霧試験に賦した試験板につ
いては、塗膜の膨潤(モドリ現象として塗膜が再び粘着
化し塗膜が幾重にもシワ状にもり上ることを示す)を勧
察し、その有無を評価した。
密着性: 上記防サビ性試験に賦した塗板のクロスカット部に沿っ
てセロファン感圧接着テープを充分に押し付けて張り付
けた後、その張り付けたセロファン感圧接着テープを一
気に剥して、そこのテープ張り付は面積中の塗膜の剥れ
た面積をセロファン感圧接着テープの張り付は面積の比
(A%)で求めて評価した。
なお、A%が小さい程密着性が良いことを示している。
B)難燃剤として応用した場合について説明をする乞 磯覆顔料(試料)を市販メラミン樹脂を用いて、下記第
4表に示す組成(重量部)で配合して、充分に混合して
塗料とし、これをケント紙の両面に5m1lのドクター
ブレードで塗布して防燃処理試験紙を作った。
難燃効果の試験評価として、ASTM: D777−46の防燃処理した試験紙の試験方法に準じ
て、上記試験紙をアルコールランプの炎に12秒間あて
て、その時炭化した長さくmOを測定した。
この結果より、炭化部の長さの小さいものはど難燃効果
が良好であると判定し、その結果を第11表に示した。
C)粉体塗料用顔料に応用した場合について説明をする
被覆顔料(試料)を市販の粉体塗料用エポキシ樹脂を用
いて下記第5表に示す組成(重量部)で配合し、これら
を磁製ポットミルで3時間乾式粉砕を行って、被覆顔料
(試料)の配合された各粉体塗料を調製した。
次いで前記した脱脂軟鋼板上に、上記調製された粉体塗
料の粉体試料をローラにて約1111の厚さに敷つめた
後、下部より赤外ランプで加熱(約180℃)して均質
な塗膜を作り、更にオーブン中で180℃で10分間の
焼付処理を行ない、その塗膜の流動性、変色劣化、ゲル
化劣化および塗膜の光沢等から○、×式で総合評価をし
、その結果を第11表に表示した。
ここで、◎:総べて良好な試料 ○:1項目でも劣化する試料 ×:2項目以上において劣化する試料 を示す。
D)樹脂配合剤(充填剤)として塩化ビニール樹脂に配
合して、その耐光性向上剤として応用した場合について
説明をする。
被覆顔料試料を配合剤(充填剤)として、第6表に記し
た配合および混線条件で厚さ211L1nのシーh(s
−1)を作り、同時にフィラーを用いずに同様のシー)
(s−0)を作った。
次に耐光性評価として、両シートをCIBA(ギバ)試
験器(開封製作所製)に20時間賦した後、両シートの
、波長350mμの紫外光の反射率(俤)を光度計(H
ITACHI−PERKIN−ELMER139型)に
よりそれぞれR(s−1) * R(s −〇 )値と
して測定をした。
この値より、耐光性評価値としてPuv=R(s−1)
/ R(s−0)を算出し、その結果を第11表に記し
た。
尚、Puv〉1であれば耐光性を向上させるフィラーで
あるといえる。
比較例 1゜ 特許公報(特開昭53−74531号)の実施例1に記
載の方法に準拠して、ショルファイト格子に結晶したC
aZn2(PO4)2−2H2m末を調製した。
リン酸ソーダと塩化亜鉛および塩化カルシウムを原料に
して、CaZn2(PO4)2−2H20を合威し、次
いで110℃で乾燥し、乾式粉砕して白色のリン酸塩時
サビ顔料(Hl−1)を調製した。
比較例 2、 防サビ顔料として市販されているリン酸亜鉛(Zn3
(PO4)2 e 4H20を主成分とする)の粉末(
H2−1)を選んだ。
比較例 3゜ 防サビ顔料として市販されているリン酸アルミニウム(
AlH2P301o・2H20)の結晶粉末(H3−1
)を選んだ。
比較例 4゜ 防サビ顔料として下記の方法で調製したP2O5:Ti
O2のモル比が1:3からなる非晶質リン酸チタンの粉
末(H4−1)を選んだ。
まず、硫酸チタン溶液(T i02として70g/l濃
度)500ydを約80℃に加温し、攪拌しながらこれ
にリン酸溶液(P2O5として60EI/1濃度) 3
5 omlを10分間で江別をし、さらに約10分間攪
拌を続けた後、得られたリン酸チタンの白色沈殿を濾過
し、次いでその濾過ケーキを洗液のpHが2.5になる
まで水を洗浄をし、ただちに該ケーキを600’Cで2
時間焼成することによって、粉砕性の良好な非晶質リン
酸チタンを回収し、上記の試験試料(H4−1)とした
比較例 5゜ 特許公報(特開昭52−117298号)の実施例1に
記載の方法に準じてγ−Ca2P207からなる結晶性
リン酸カルシウムと酸化鉄との焼成物を調製し、ポット
ミルを用いて乾式粉砕をしたのち、回収した赤褐色の粉
末試料(H5−1)を防サビ顔料とした。
比較例 6゜ 防サビ顔料として試薬(和光紬薬製)の結晶性リン酸カ
ルシウム(Ca3 (P 04 )2 )の粉末(H6
−1)を選んだ。
比較例 7゜ 防サビ顔料として市販されているジンククロメート(Z
PC型)および同じくシアナミド鉛の粉末をそれぞれ(
H7−1)および(H7−2)として選んだ。
比較例 8 防サビ顔料として実施例1で用いたゾル状水オ[チタン
(T−1)の代りに、市販の酸化チタン(ルチール型)
の水性スラリーを用いて、その他は実施例1と全く同様
の条件で調製した、炭酸カルシウム、ルチール型酸化チ
タンおよび結晶性のリン酸カルシウム等からなる白色粉
末(H8−1:を選んだ。
上記各比較例の顔料試料について、実施例1に記載と同
様にサスペンションpH1水可溶分、粒度嵩比重、PU
CおよびP2O,の徐放性の各物性試験ならびに、防サ
ビ性、耐水性、塗膜の膨潤性、密着性、難燃性、粉体塗
装評価および、塩化ビニル樹脂配合後の耐光性について
それぞれ評価し、それらの結果を第9,10および11
表ならびに第1図に示した。
以上の結果、第1表に表示した通り本発明による白色被
覆顔料は、X線回折の結果、炭酸カルシウム以外は全く
の非晶質であった。
またX線回折の定量より、その炭酸カルシウムの該顔料
中の含有量は43.5%であり、しかも化学分析の結果
そのカルシウム分は、炭酸カルシウム換算ではゾ原料組
成の63係であったことから、この白色被覆顔料は、C
a O、T i02 、 Z n O及びP2O,酸分
から戒り、無機質核粒子の表面が新規な非晶質系でグラ
フト結合により被覆された新規被覆顔料であることを示
している。
更に第9表の試料1−1の結果に見られる様に高い嵩比
重値を持つことから、この被覆層は極めてデンス(濃密
)であることが理解される。
更にまた、第9,10.11表及び第1図の結果からも
理解される様に、該白色被覆顔料のサスペンションpH
値が中性付近にあるため、塗料用、特に水性塗料乃至は
粉体塗装用顔料として好適であり、PVC(体積顔料濃
度)が其きく、各塗料中に充分な量を配合することが可
能である。
しかも該顔料を配合して戊る各塗料は、塗料そのものの
安定性がよく、更に塗板上で塗膜化した後の塗膜の安定
性が良く、その結果として、耐水性や密着性に優れた効
果を発揮していることが、比較例と比較することにより
理解されるべきである。
更に第1図に示されている様に、本発明による被覆顔料
は水中におけるリン酸分(P2′O3)の徐放性に特異
的傾向を示し、該顔料より1度水中に放出されたリン酸
分が、再度顔料中に固定される傾向を示している。
この傾向が塗膜への安定性、密着性及び防サビ性への良
好な効果と持久性に寄与するものと思われる。
更にまた、粉体塗料評価としては、比較例(Hl−1)
、 (H2−1) 、 (H3−1) 。
(H4−1) 、 (H5−1)および(H6−1)等
の従来のリン酸塩では、塗板作製時の塗布粉体塗料の加
温流動化時にゲル化を起こし、塗膜の流動性が極端に低
下するために均質な塗膜が得られず、しかも焼付時に塗
膜が著しく変色劣化を生ずる。
これに比して、本発明の被覆顔料(1−1)は、塗膜の
変色劣化及びゲル化劣化等が全く見られず、光沢の優れ
た均質な塗膜が得られた。
次いで難燃化性についても、第11表から明らかな様に
、比較例の他のリン酸塩に比して良好であることが理解
される。
また、塩化ビニル樹脂の配合剤としては、比較例(Hl
−1) 、 (H2−1) 、 (H3−1) 。
(H4−1) 、 (H5−1)及び(H6−1)等の
従来のリン酸塩では、シート作製の混練時に着色劣化を
起こし、配合充填剤として用いることができないのに比
して、該被覆顔料(1−1)はこの様な劣化が全く見ら
れず、しかも塩化ビニル樹脂の耐光性を向上させる機能
をもっていることが理解される。
実施例 2゜ 無機質核粒子として実施例1で用いた炭酸カルシウムの
代りに、第7表に表示した如く、その1部又は全部をC
a (OH)2で置換し、その他の条件は、実施例1と
全く同様にして、第6表に表示した組成および形状から
なる白色被覆顔料の粉末(2−1)および(2−2)を
調製した。
次いで、これらの顔料を用いて実施例1と同様の試験に
賦し、その結果を第9,1oおよび11表並びに第1図
に示した。
実施例 3゜ 被覆顔料の調製方法として、易反応性水和チタンの水性
ゾル試料(T−1)を用いて、実施例1におけるPO:
TiO2のモル比を1:0.2゜5 1:1及び1:2となる様にそれぞれ変化させた。
その他の調製条件は実施例1と同様とし、炭酸カルシウ
ムを核粒子とする新規な非晶質系を被覆層とする被覆顔
料(3−1)、(3−2)及び(3−3)をそれぞれ調
製した。
次いで、これらの顔料を用いて実施例1と同様の試験に
賦し、その結果を第9,10及び11表並びに第1図に
示した。
実施例 4゜ 被覆顔料の調製方法として、実施例1で用いた水溶性酸
性リン酸亜鉛水溶液試料(Z−1)の代わりに、そのP
2O5:ZnOのモル比が、に0.2 、1 : 0.
5および1:1から成る水溶性酸性リン酸亜鉛水溶液を
それぞれ選び、その他の調製条件は実施例1と同様にし
て、それぞれ被覆顔料、(4−1) 、 (4−2)及
び(4−3)を調製した。
次いで、これらの顔料を用いて実施例1と同様の試験に
賦し、その結果を第9,10及び11表に表示した。
実施例 5゜ 被覆顔料の調製において、無機質核粒子とじて炭酸カル
シウムを選び、実施例1で用いた水溶性酸性リン酸塩溶
液(Z−1)のZnの代わりに、Mg、Ca、Ba、S
r、AI等の単独若しくはZnとSr、ZnとBaの2
成分系の組み合わせ(モル比としてZnO: S ro
およびZnO:BaOが1=1)から威る金属の酸化物
の酸性リン酸塩溶液をそれぞれ酸化物基準で(Z−1)
と同様の組成比(モル比としてMO/P20.=0.8
、こSでMは上記金属成分を示す)になる様に、リン酸
を用いてあらかじめ透明な酸性リン酸塩水溶液をそれぞ
れ調製し、これらの酸性リン酸塩水溶液を用いて、実施
例1と同様の被覆条件にて、上記取分を含む被覆顔料、
(5−1)、(5−2)。
(5−3) 、 (5−4) 、 (5−6)及び(5
−7)を調製し、次いでこれらの顔料を用いて実施例1
と同様の試験に賦し、その結果を第9,10及び11表
並びに第1図に示した。
実施例 6゜ 被覆顔料の調製方法として、実施例1で用いた無機質核
粒子の炭酸カルシウムの代かりに、第8表に示した17
種の無機質粉末をそれぞれ核粒子に選び、その他の製造
条件は実施例1同様にして、被覆顔料17種類を調製し
、次いでそれぞれの顔料を用いて実施例1と同様の試験
に賦し、その結果を第9,10および11表に示した。
実施例 7゜ 実施例2で調製した被覆顔料(2−2)を650℃で2
時間焼成し、得られた白色粉体(7−1)についてX線
回折を行ったところ、(2−2)と変らず非晶質であっ
たので、次いでこの焼成被覆顔料についても、実施例1
と同様の試験に賦し、その結果を第9,10および11
表に示した。
以上の実施例により、各々条件を代えて調製した各被覆
顔料が、それぞれ防サビ剤、難燃剤、樹脂充填剤として
好適に目的を達し得ることが、第9.10及び11表の
結果より理解される。
【図面の簡単な説明】
添付図面第1図は、リン酸塩系顔料のP2O5溶解曲線
であって、各曲線は次の試料を表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 無機質核粒子と該無機質核粒子の表面の被覆層とか
    ら成り、該被覆層は酸化物基準で下記式3式% 式中Mは2価乃至3価の金属であり、扉は金属Mの価数
    、aは0.2乃至3の数、bは0.2乃至3の数である
    、 で表わされるモル組成を有し且つ無機質核粒子の表面に
    化学的に結合していることを特徴とする被覆顔料。 2 前記無機質核粒子が易反応性水和チタンと反応し得
    る金属成分を含有し得る顔料、充填剤或いはその他の無
    機化合物の粒子から戒る特許請求の範囲第1項記載の被
    覆顔料。 3 該無機質核粒子が、アルカリ土類金属の酸化物、水
    酸化物、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩或いはケイ酸塩;亜
    鉛の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩或
    いはその塩基性塩;アルミニウムの酸化物、水酸化物、
    炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩或いはその塩基性塩;チタ
    ンの酸化物およびその塩基性塩、炭化物、窒化物;鉄の
    酸化物或いは水酸化物;ケイ素の酸化物、炭化物、窒化
    物およびホウ酸塩、アンチモンの酸化物、スズの酸化物
    、モリブデンの酸化物、クロム酸塩或いは硫化物;鉛の
    酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、クロム
    酸塩、その塩基性塩から成る群より選ばれた1種乃至は
    2種以上の組み合わせのものである特許請求の範囲第1
    項乃至第2項記載の被覆顔料。 4 無機質核粒子が重量の炭酸カルシウムである特許請
    求の範囲第1項記載の被覆顔料。 5 前記式中2価或いは3価の金属Mがアルカリ土類金
    属、亜鉛、カドミウム、アルミニウム或いは鉄の単独又
    は2種以上の組み合わせである特許請求の範囲第1項記
    載の被覆顔料。 6 前記式中aが0.4乃至2.5の数すが0.4乃至
    2.5の数である特許請求の範囲第1項記載の被覆顔料
    。 7 前記モル組成のリン酸塩系被覆層は、実質上無定形
    の形で存在する特許請求の範囲第1項記載の被覆顔料。 8 前記セル組成のリン酸塩系被覆層は、無機質核粒子
    当り3乃至90重量幅の量で存在する特許請求の範囲第
    1項記載の被覆顔料。 9 無機質核粒子と酸性リン酸塩とが−Ti −0−結
    合を介して結合した化学構造を有する特許請求の範囲第
    1項記載の被覆顔料。 10無機質核粒子の表面に易反応性水和チタンを水溶液
    乃至は水性ゾルの状態で反応させ、次いで得られる生成
    物に水溶性酸性リン酸金属塩を水溶液の状態で且つ酸化
    物基準で下記式 3式% 式中2Mは2価乃至3価の金属であり、mは金属Mの価
    数、aは0.2乃至3の数、bは0.2乃至3の数であ
    る、 で表わされるモル組成となる様に反応させることを特徴
    とする被覆顔料の製造法。 11 無機質核粒子の水性分散液中に易反応性水利チ
    タンの水溶液乃至は水性ゾルを注加しつつ攪拌下に反応
    を行う特許請求の範囲第10項記載の製造法。 12 易反応性水利チタンが酸及びアルカリに対して易
    反応性を有する水和チタンである特許請求の範囲第10
    項記載の製造法。 13水和チタンと無機質核粒子との反応生成物を含有す
    る分散液中に水溶性酸性リン酸金属塩の水溶液を注加し
    つつ攪拌下に反応を行う特許請求の範囲第10項記載の
    製造法。 14 水溶性酸性リン酸金属塩は、リン酸或いはその水
    溶液中に2価乃至3価の金属の易反応性酸化物、水酸化
    物或いは炭酸塩を徐々に反応させながら溶解させること
    により得られたものである特許請求の範囲第10項記載
    の製造法。
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