JPS5836023B2 - 被覆顔料の製法 - Google Patents

被覆顔料の製法

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JPS5836023B2
JPS5836023B2 JP55092617A JP9261780A JPS5836023B2 JP S5836023 B2 JPS5836023 B2 JP S5836023B2 JP 55092617 A JP55092617 A JP 55092617A JP 9261780 A JP9261780 A JP 9261780A JP S5836023 B2 JPS5836023 B2 JP S5836023B2
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勇次郎 菅原
博之 内藤
潔 高井
利男 本間
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、防錆顔料として有用な被覆顔料の製造方法に
関し、より詳細には、防錆力、塗膜の密着性及び塗料安
定性に優れた亜リン酸塩乃至は次亜リン酸塩系の被覆顔
料の製造方法に関する。
更に本発明は、無機質核粒子の表面に水利チタンの溶液
乃至は水性ゾル、次いで水溶性の酸性亜リン酸金属塩等
を作用させて、新規な被覆顔料を製造する方法に関する
近来、鉛及びクロムの様な有害或分を含まない白色防サ
ビ顔料としてリン酸塩系の顔料が広く使用されるに至っ
ている。
この様なリン酸塩系の顔料の一例として米国特許第3,
8 9 2,5 7 7号明細書には、リン酸チタン、
リン酸ケイ素或いはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩等が開示されている。
これらのリン酸塩系防サビ顔料は、その性質において酸
性であり、使用する塗料ビヒクルに制約があり、また使
用可能なビヒクルでも強い酸性によって劣化するという
欠点がある。
もちろんリン酸チタン或いはリン酸ケイ素をアルカリで
中和すればこのような欠点は若干は解消されるが、この
場合には防サビ性が著しく低下するという欠点を免れな
い。
更に従来のリン酸塩系防サビ顔料の致命的な欠点は、塗
膜とした時の密着性及び耐水性がジンククロメイト防サ
ビ顔料に比して著しく劣ることである。
例えば、リン酸チタンをアルキドビヒクルに分散させた
塗料で被覆した金属板を淡水中に浸漬すると比較的短時
間のうちに塗膜のフクレ乃至剥離や塗膜の膨潤及び変色
等の変質が容易に生ずる傾向がある。
また、密着性及び耐水性に乏しいという欠点は、他のリ
ン酸塩系防サビ顔料、例えばリン酸亜鉛、リン酸カルシ
ウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛カルシウム等に
も共通して認められる。
従来のリン酸塩系防サビ顔料の他の欠点は、体積顔料濃
度がジンクク口メイト防サビ顔料のそれに比して著しく
小さいという点にある。
即ちリン酸塩系防サビ顔料の体積顔料濃度が低いために
顔料に対して多量のビヒクルを使用しなければならず、
またこれに伴って必要な防サビ効果を得るために塗膜を
厚く設けなければならないという不都合を生ずる。
本発明者等は先に、無機質核粒子の表面に易反応性水利
チタンを水溶液乃至は水溶性ゾルの状態で作用させ、次
いでこの生或物の水溶性の酸性リン酸金属塩に作用させ
ると、無機質核粒子の表面にリン酸塩系の無機質被覆層
がグラフト結合した被覆顔料が得られ、この被覆顔料は
体積顔料濃度粒度特性、サスペンションpH等の諸特性
において公知のリン酸塩系顔料に比して著しく優れてい
ることを見出した。
この被覆顔料は、上述した特性においては他のリン酸塩
系顔料に優れているとしても、防錆顔料としての用途に
使用した場合、ジンククロメイト系顔料に比して、塗膜
の密着性、特に耐水密着性に乏しいという欠点があり、
防錆力においても未だ満足すべきものではない。
例えば、ジンククロメイト系防錆塗料の場合には、塗装
金属基体にクロスカットを入れ、塩水噴霧試験に賦した
とき、錆の進行がクロスカット部にのみ限定され、クロ
スカット部から他の塗装金属面への錆の進行が認められ
ないのに対して、前述した被覆顔料を防錆剤として含有
する塗料の場合には、同様の塩水噴霧試験を行ったとき
、クロスカット部から他の塗装金属面への錆の進行が認
められることがわかった。
本発明者等は、上述した被覆顔料の製造に際して、種々
のリンのオキシ酸の内でも、亜リン酸或いは次亜リン酸
を選択し、この水溶性酸性金属塩を無機核粒子と水利チ
タンとの反応生戒物に作用させるときには、防錆性、塗
膜の密着性、及び塗料の安定性に顕著に優れた被覆顔料
が得られることを見出した。
即ち、本発明の目的は、防錆性、塗膜の密着性及び塗料
としての貯蔵安定性に特に優れた無機核粒子一亜リン酸
乃至は次亜リン酸塩の被覆顔料の製造法を提供するにあ
る。
本発明の他の目的は、ジンククロメイト防錆顔料にほぼ
匹敵する防錆力、塗膜密着性、体積顔料濃度及びサスペ
ンションpHを有する亜リン酸塩乃至は次亜リン酸塩系
の被覆顔料の製造法を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、上述した特性を有し且つ防錆
剤として有用な亜リン酸塩乃至は次亜リン酸塩系被覆顔
料を焼戊や粉砕等の面倒な操作を必要とすることなしに
製造する方法を提供するにある。
本発明によれば、無機質核粒子の表面に易反応性水和チ
タンを水溶液乃至は水性ゾルの状態で作用させ、次いで
得られる生戒物に亜リン酸乃至は次亜リン酸の水溶性酸
性金属塩を水溶液の状態で作用させて、酸化物基準で、
下記式 式中、Mは2価乃至3価の金属であり、mは金属Mの価
数、aは0.4乃至4の数、bは0.05乃至3の数で
ある。
で表わされるモル組或の被覆層を前記核粒子の表面に形
威させることを特徴とする被覆顔料の製造法が提供され
る。
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明によれば、先ず無機質核粒子の水性分散液と易反
応性の水利チタンの水溶液乃至は水性ゾルとを混合する
無機質核粒子としては、上記易反応性水和チタンと反応
し得る金属或分を含有する顔料、充填剤及びその他の無
機化合物粒子の任意のものが使用できる。
その適当な例は、これに限定されるものではないが、次
の通りである。
アルカリ士類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩
、リン酸塩或いはケイ酸塩、例えば水酸化カルシウム、
炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化
マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸バリウム、水酸化
ストロンチウム、炭酸ストロンチウム、合戊ケイ酸カル
シウム、オラストナイト、雲母、アスベス1・粉、合成
ケイ酸マグネシウム、ケイ藻土、クルク等。
亜鉛の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩
その塩基性塩。
アルミニウムの酸化物、水酸化物、ケイ酸塩、リン酸塩
、その塩基性塩、例えばアルミナゲル、アルミナ粉、ベ
ーマイト粉、カオリン、酸性白土、活性白土、ベントナ
イト、ロウ石、長石、リン酸アルミニウム、アルミン酸
カルシウム、アルミン酸バリウム。
これらは合戒品でも天然或いはそれらの精製処理物であ
ってもよい。
ケイ砂粉末、ケイ酸、ケイ酸ゲル、ガラス粉末、ホウケ
イ酸、炭化ケイ素、窒化ケイ素等のケイ素化合物。
酸化チタン、チタン酸カルシウム、チクン酸バリウム、
イルメナイト、炭化チタン、窒化チタン等チタン化合物
ベンガラ、四三酸化鉄、水酸化第2鉄等の鉄の化合物。
三酸化アンチモン。酸化スズ。
シアナミド鉛。リサージ、鉛丹、鉛白、硫酸鉛、三塩基
性硫酸鉛、クロム酸鉛、硫酸クロム酸鉛、鉛酸カルシウ
ム、鉛酸バリウム、等の鉛化合物。
酸化モリブデン、二硫化モリブデン、クロム酸モリブエ
イト等。
これらの無機質核粒子は、単独でも複数種の組み合せで
も使用し得る。
例えば複数種の核粒子を混合物の形で使用し得る。
また、一つの核粒子の表面を他の無機質材料で被覆し、
この被覆核粒子を本発明の目的に使用できる。
このような手法は用いる核粒子そのものが水利チタンと
の反応性に乏しい場合に特に有効である。
無機質核粒子として根上乃至薄片状のものを使用すれば
、フレーク状の被覆顔料が得られ、球状乃至無定形のも
のを使用すれば、球状の被覆顔料が容易に得られる。
本発明の目的に特に好適な無機質核粒子は、その顔料特
性ならびに入手容易であり、安価であることから炭酸カ
ルシウム、特に重質炭酸カルシウムである。
また、この炭酸カルシウムと酸化亜鉛との混合物を、無
機質核粒子として使用すると、形或される防錆顔料を塗
料に配合したとき、塗膜の密着性が著しく向上すると共
に、塗膜の耐水性も顕著に向上し、更に相乗的に防錆力
も向上することが見出された。
この場合、酸化亜鉛は、炭酸カルシウム等の核担体粒子
当り3乃至30重量%、特に5乃至20重量%の量で用
いるのが望ましい。
この酸化亜鉛の量が上記範囲よりも少ない場合には前述
した効果の改善の程度が少なく、一方この量が上記範囲
よりも多い場合には塗料に配合したときの貯蔵安定性が
低下する傾向がある。
無機質核粒子の水性分散液としては濃度が3乃至40重
量%(以下%及び部は特別に記載しない限り重量基準と
する。
)特に5乃至25%のものが好適である。
本発明においては、チタン成分を易反応性水利チタンの
形で用いることが極めて重要である。
即ち易反応性の水利チタンを無機質核粒子に作用させる
ことにより、両者の間に反応が生じ、更に後から添加さ
れる水溶性酸性リン酸亜鉛との間にも反応が生じる。
かように本発明で使用される易反応性の水利チタンは、
アルカリ(核粒子中の塩基性或分等)及び酸(酸性亜リ
ン酸亜鉛)の両者に対して反応性を有することが顕著な
特徴であり、通常の二酸化チタンを使用したのでは本発
明の被覆顔料を得ることは到底困難である。
易反応性の水利チタンとしては、α,β或いはγのチタ
ン酸が好適に使用されるが、酸及びアルカリに対して易
反応性を有するものであればこれに限定されず他のもの
を使用することもでき、例えば塩基性塩化チタンの様な
塩基性チタン塩も同様に用いることができる。
これらの易反応性の水利チタンはゲル状物質であり、水
に極めて容易にゾル化して溶解するという特性をもつ。
易反応性水和チタンの水溶液乃至は水性ゾルの濃度は特
に制限はないが、一般に1乃至20%、好適には2乃至
15%の範囲にあることが望ましい。
無機質核粒子と易反応性水利チタンとの反応は、容易に
進行するので両者の混合条件には格別の制限はない。
しかしながら、後で添加する水溶液の形の酸性亜リン酸
金属塩が、易反応性水利チタンと選択的に反応する様に
するためには、無機質核粒子の全表面が実質上易反応性
水利チタンで被覆される様にすることが望ましく、かか
る見地から一般に20乃至90℃の様な比較的温和な反
応条件下に且つ0.5乃至2時間の様な比較的長時間に
わたって両者を攪拌下に混合するのが望ましい。
また、同様の見地から、無機質核粒子の水性分散液中に
、易反応性水利チタンの水溶液乃至は水性ゾルを徐々に
注加しつつ混合を行うことが望ましい。
易反応性水利チタンの被覆させ且つ化学的に結合さすべ
き量は、無機質核粒子のね径、粒子形状及び表面状態等
によっても相違し、一概に規定できないが、TiO2と
して表わして核粒子当り0.5乃至30%特に2乃至2
0%の範囲が好ましい。
尚、本明細書において、前述した被覆層は核粒子の表面
に化学的に結合した形で存在するが、この結合はあたか
もグラフト重合のように、核粒子表面につぎ木(gra
ft)シた形で生ずることから、この結合をグラフト結
合と呼ぶことにする。
本発明においては、種々のリンのオキシ酸の内でも、亜
リン酸或いは次亜リン酸を選択し、この亜リン酸或いは
次亜リン酸を水溶性の酸性金属塩の形で反応に供するこ
とが極めて重要である。
即ち、通常のリン酸の水溶性酸性金属塩を、無機核粒子
一水和チタン反応生戒物に作用させる場合には、既に前
述した通り体積顔料濃度、粒度特性及びサスベンジョン
pH等に関して満足し得る被覆顔料は得られるとしても
、この被覆顔料は防錆料として、公知のジンククロメー
ト系防錆顔料に比して、塗膜密着性、耐水密着性及び防
錆力に未だ難点のある顔料を与えるにすぎない。
特に、この方法で得られるリン酸塩系被覆顔料は、通常
のリン酸塩系防錆顔料が示すように、塩水噴霧試験にお
いてクロスカット部からそれ以外の塗装金属面に向けて
錆の発生が進行する傾向を示す。
これに対して、本発明に従い、亜リン酸或いは次亜リン
酸を水溶性の多価金属塩の形で使用すると、上述した塩
水噴霧試験に賦した場合にも錆の発生及び進行がクロス
カット部のみに限定され、更に塗膜の密着性、特に耐水
密着性が顕著に向上するのであり、更に塗料ビヒクルと
配合し塗料として貯蔵した場合にも、皮はり、沈降、ゲ
ル化等のトラブルが有効に解消される。
本発明においては、亜リン酸分や次亜リン酸分を水溶性
酸性金属塩の形で反応に供することも極めて重要である
亜リン酸単独或いは亜リン酸と金属威分との組み合わせ
を水利チタン被覆粒子に作用させた場合には、亜リン酸
分と核粒子そのものとの反応が水利チタンとの反応に優
先して生ずるために、本発明の被覆顔料を得ることは出
来ず、またこのような手段で得られた顔料は、前述した
諸特性において、本発明の被覆顔料に比して著しく劣っ
ている。
この場合無機質核粒子に直接水溶性酸性亜リン酸金属塩
等を作用させても本発明の様な被覆顔料は到底得られな
いという事実に着目する必要がある。
即ち後述する比較例に示す通り、重質炭酸カルシウムに
酸性亜リン酸亜鉛を作用させると重質炭酸カルシウムの
核粒子とは全く遊離した形で亜リン酸亜鉛の結晶が析出
し、更に亜リン酸カルシウムも生或して、炭酸カルシウ
ム核粒子の表面に亜リン酸塩系の被覆層をグラフト結合
せしめることは到底困難なのである。
この傾向は、次亜リン酸塩の場合にも同様に認められる
水溶性酸性亜リン酸乃至は次亜リン酸金属塩は、例えば
亜リン酸或いは次亜リン酸の水溶液中に2価金属或いは
3価金属の易反応性酸化物、水酸化物或いは炭酸塩を徐
々に反応させながら溶解させることにより得ることがで
きる。
勿論沈殿やフロック等の不溶分が析出するような多量の
金属塩の添加は避けるべきである。
亜リン酸或いは次亜リン酸分と2価或いは3価の金属分
との組成比は金属分の種類によっても相違するが、P2
05:MO宵のモル比で表わして1:0.4乃至1:4
特に1:0.8乃至1:3.5の範囲にあることが反応
操作の面で望ましい。
2価乃至は3価の金属としては、カルシウム、マグネシ
ウム、バリウム、ストロンチウム、等のアルカリ土類金
属、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、鉄等が単独或い
は2種以上の組み合わせで用いられるが、亜鉛が特に好
適である。
水溶性酸性亜リン酸乃至は次亜リン酸金属塩は、1乃至
50%特に5乃至30%の濃度の水溶液で用いるのが操
作の面で有利である。
またその使用量は後に詳述するモル組成比となる様な量
とすべきである。
水利チタン被覆粒子と水溶性酸性亜リン酸乃至は次亜リ
ン酸金属塩との反応は、前述した無機質核粒子と易反応
性水利チタンとの反応条件に準じた条件で好適に行われ
る。
生成した被覆顔料粒子は、母液から分離した後、必要に
より水洗し、乾燥して製品とする。
この場合、本発明によれば、粒径が微細でしかもね度の
均一な亜リン酸塩系顔料が焼成や粉砕等の面倒な操作無
しに得られることが顕著な利点でもある。
勿論水洗後の被覆顔料を二次凝集のない湿潤ケーキの形
で種々の用途に供することもでき、或いは周知のフラツ
シング操作で塗料ビヒクル或いは樹脂溶液中に分散した
組成物とすることができる。
また被覆顔料の分散性を一層向上させるために、顔料粒
子の表面を脂肪酸金属石ケン、樹脂酸石ケン、ノニオン
系、アニオン系、カチオン系或いは両性系の界面活性剤
で被覆することもできる。
被覆顔料 本発明の被覆顔料は、無機質核粒子の表面にリンのオキ
シ酸塩系の被覆層即ち下記式 aMOrry2・bTiO2・P205 式中Mは2価乃至3価の金属であり、mは金属Mの価数
、aは0.3乃至4特に0.5乃至2.5の数、bは0
.05乃至3特に0.1乃至2,5の数である。
で表わされるモル組或を有する被覆層がグラフト結合し
ていること及びこの内のリンのオキシ酸分の少なくとも
一部、好適には主体が亜リン酸塩或いは次亜リン酸塩の
形で存在していることが重要である。
前述した製造法に関する記述からも明らかな通り、本発
明の被覆顔料は、無機質核粒子と亜リン酸乃至は次亜リ
ン酸塩とが−Ti−0一結合を介して結合した化学構造
を有するものと推定される。
本発明の被覆顔料における前記亜リン酸塩乃至は次亜リ
ン酸塩系被覆層は、X線回折の結果によれば実質上無定
形であり、この事実はリンのオキシ酸分及びチタン分が
ランダムなポリマーの形で存在していることを示唆して
いる。
本発明の被覆顔料において無機質核粒子の表面に前記リ
ンのオキシ酸塩系被覆層がグラフト結合している事実を
確認することは、リンのオキシ酸塩系被覆層を分解する
ことなく溶出させることが困難であるため、事実上不可
能に近い。
しかしながら、無機質核粒子がそれ自体結晶性である場
合には、無機質核粒子のX線回折ピークと被覆顔料粒子
のX線回折像中に存在する無機質核粒子の特性ピークと
を比較すると、被覆顔料粒子の特性ピークが無機質核粒
子そのもののピークよりも著しく減少している事実によ
って、前記リン酸塩系被覆層が核粒子にグラフト結合し
ている事実を確認し得る。
事際、後述する実施例1の被覆顔料においては、この手
段によって、核粒子(炭酸カルシウム)の約10%が前
記リンのオキシ酸塩系被覆層と結合している事実が確認
された。
本発明において、被覆層中のリンのオキシ酸分が亜リン
酸や次亜リン酸の塩の形で存在することは、錆の発生に
関連する電気化学的特性に重大な影響をもたらす。
先ず、本発明の被覆顔料は、イソプロビルアルコールと
水との24:1の重量比の媒質中に、ビニール樹脂と該
顔料との1=1の重量比の混合物を16重量%の濃度で
懸濁させ、ガラス電極を比較電極、白金電極を比検電極
として40分後に測定して、400mV以下の酸化還元
電位を示すことが見出された。
添付図面第1図に示す通り、被覆層中のリンのオキシ酸
分がリン酸塩の形で存在する被覆顔料(曲線A)は、上
記方法で測定した酸化還元電位(ORP)が4 7 0
mVのような比較的高い範囲にあり、一方公知のジン
ククロメート系防錆顔料は曲線Bのように比較的低い3
80mVの酸化還元電位を示す。
これに対して、第1図の曲線Cから明らかな通り、本発
明の被覆顔料は、リン酸塩系被覆とは反対に、むしろジ
ンククロメートに近い電気化学的挙動を示すのであって
、ジンククロメートに匹敵する防錆力を示すことの意味
が理解されよう。
この点についてより詳細に説明すると、G.Meyer
:FATIPEC Congr 4 7 1(1 9
7 4)によると、鉛系或いはクロム系の防錆剤では
、防食被膜形戒の第1段階は金属面のアノードセンター
で始まり、アノードの被膜が完了するとカソードセンタ
ーとの間で極反転が起こり、元のカソードはアノードと
なって第2段の不働態化が始まると言われている。
第1図の結果は、本発明の被覆顔料は、曲線Cに見られ
るようにすみやかに局部電位を降下させることから、リ
ン酸塩系防錆顔料には全く認められない極反転を起こし
やすくするもので、これによって優れた防錆力を発現す
るものであることを示唆している。
本発明の亜乃至次亜リン酸塩系被覆顔料においては、核
粒子の表面にチタン成分及び亜乃至次亜リン酸金属塩成
分を水性ゾル乃至は水溶液の形で順次積層反応させるた
め、形成される被覆層が極めて濃密(デンス)であると
いう特徴を有している。
公知のリン酸塩系顔料は、一般に焼成と粉砕とにより製
造されるため、一次粒子がカサ高に凝結した二次粒子構
造を有するか、或いはゲル乃至はゲルに近似した粒子か
ら戒っており、顔料体積濃度が著しく小さいという欠点
をもっている。
これに対して本発明の亜乃至次亜リン酸塩系被覆顔料に
おいては、被覆層が核粒子の表面に濃密に形戒されてい
るため、顔料体積濃度が公知のものに比して高く、一般
に35乃至70%特に45乃至60%の範囲にあるとい
う特徴を有している。
尚、顔料体積濃度とは、下記式で定義される値をいう。
OAr :顔料の吸油量 −”Pb :樹
脂の密度 PP :顔料の密度 亜乃至次亜リン酸塩系被覆層は、無機質核粒子当り3乃
至90%、特に5乃至80%の量で設けるのがよい。
この被覆層の量が上記範囲よりも少ない時には、亜乃至
次亜リン酸塩系顔料としての諸特性を期待し得す、一方
上記範囲よりも多くしても、格別の効果上のオU点は期
待し得す、経済的にはかえって不利となる。
本発明の被覆顔料は、前述した化学構造及び被覆構造を
有することに関連して、水性サスペンジョンpHが5乃
至10特に6乃至7の範囲にあるという特徴を有してい
る。
勿論核粒子の種類を変えることによって、このpHを上
述した範囲のうちでも所望の値となるように制御でき、
これは本発明の一つの利点でもある。
被覆顔料粒子の粒度やカサ密度も無機質核粒子の種類や
粒度を変えることによって自由に制御できるが、一般に
0.5乃至50ミクロンの粒度及び0.4乃至1.1g
/ccのカサ密度の範囲内で選択すればよい。
用途 本発明の被覆顔料は、前述した種々の特性を利用して、
防サビ顔料としての用途に有利に用いることができる。
即ち、本発明の被覆顔料を配合した塗料は、後述する応
用例に示す通り金属基体等への密着性、耐水性等に顕著
に優れているばかりではなく、防サビカ、難燃化作用等
においても際立って優れている。
しかも、この顔料は塗料ビヒクルや樹脂をほとんど劣化
させることがない。
本発明の被覆顔料は、水性塗料或いは種々の樹脂乃至は
ゴムのエマルジョン或いはラテックスに配合し得るとい
う利点を有している。
公知のリン酸塩系顔料は、水性塗料等に配合するとその
防錆力或いは難燃化作用等が著しく損われるという共通
の欠点を有しているが、本発明の被覆顔料はこの様な欠
点を有していない。
更に、本発明の被覆顔料は、粉体塗装にも適用し得ると
いう利点も有する。
公知の防サビ顔料は、樹脂が溶融する様な高温において
はこれをゲル化劣化あるいは著しく変色劣化するため、
粉体塗装の形で防食塗料を施すことが困難であったが、
本発明の被覆顔料を使用すると、粉体塗装が可能となる
本発明を次の例で説明する。
実施例 1. (1−1) 被覆顔料の調製 (1)市販試薬の四塩化チタンの水溶液をアンモ二ア水
で中和し、生或せしめた水酸化チタンのゲルを充分良く
水洗した後、ポットミル中で湿式粉砕方式にて粉砕して
、β−チタン酸のゾル状水利チタンの水性分散液(Ti
O2:1 0 .9/1 5 0ml濃度)を生成せし
め、原料(T−1)とする。
(11)精製工業用炭酸カルシウム( CaCOs)
375gと精製工業用酸化亜鉛(ZnO)48.7gと
を無機質核粒子として1000mlの水中に分散する。
冊 精製工業用酸化亜鉛と亜リン酸(H3PO3)を用
いてZ n O/P 20 5のモル割合が0.8とな
<Jに酸性亜IJ’−4亜鉛水溶液( ZnO :16
.3 g/70mll濃度、P205: 3 5.5
g/ 7 0ml)を調製し原料(Z−1)とする。
(IV) (i)で調製した易反応性水利チタンの水
性ゾル(T−1)1 3 3. 3 mlを(i1)の
分散液に攪拌下に1 0 rrtll/yninの注加
速度で注加し、約10分間攪拌を続けた後、この易反応
水利チタンの反応スラリー中に(iii)で調整した酸
性亜リン酸亜鉛水溶液(Z−1) 7 0 mlを攪拌
下に一気に注加した。
更に10分間熟成を攪拌下に行い無機質核粒子表面にジ
ンクホスホラスタイタネートで被覆された白色の被覆顔
料の沈殿物を生成せしめた。
次に炉過により約20%の水分を含有した白色の被覆顔
料の沈殿物をケーキとして回収し、該ケーキを120’
Cで2時間乾燥させ、炭酸カルシウムと酸化亜鉛とを無
機質核粒子とし、その核粒子表面に亜に亜リン酸亜鉛の
チタン酸塩がグラフト結合されて被覆された白色の被覆
顔料を調製し、試料(1−1.)とした。
以下、炭酸カルシウム、酸化チタン及び酸化亜鉛の亜リ
ン酸分に対するモル割合を変更させる以外は上記と同様
にして白色の被覆顔料を調製し、試料(1−2)乃至(
1−10)とした。
第1表に調製した試料(1−1)乃至(1−10)にお
ける炭酸カルシウム、酸化チタン及び酸化亜鉛の亜リン
酸分に対するモル割合を示した。
(1−II) 被覆顔料の組戒 ( 1−■)で調製した白色の被覆顔料のうち、試料(
1−1)について化学分析及びX線回折による分析を行
ない、その結果を第2表に表示した。
*モル比は、P20,換算値の亜リン酸分に対するモル
分率で示した。
尚、第2表において被覆顔料の組戒およびそのモル比は
130℃乾燥物基準で行った。
更に、該被覆顔料の5%サスペンジョンpH1水可溶分
、嵩比重、PVC(顔料体積濃度)及び粒度について測
定し、その結果を第7表に、及び試料(1−1)につい
て酸化還元電位を測定し、その結果を第1図に示した。
各物性試験方法: サスペンジョンpH:試料粉末1(Bi’を200TL
lの蒸留水に分散(5%サスペンジョンの pH )させ、5分間煮沸後、20乃至25゜Cに冷却
し次いでその静置上澄液のpHを測定する。
水可溶分:試料粉末5gを100mlの蒸留水によく分
散させた後、20乃至25゜Cで3時間ゆっくり攪拌を
し、次いで炉過して 得られた炉液全量を蒸発乾固し、その固 形分の試料重量に対する重量%で定義し た値。
X線回折による定量分析:あらかじめ無機核粒子種の粉
末と非品質シリカゲル粉末との 数種の重量割合の均一混合粉末を調製し、それぞれその
混合系のX線回折図より各核ね子種最強回折ピークの面
積を求め、そ の核粒子種の重量%の検量線を作り、こ れを用いて定量分析をする。
( 1−■) 被覆顔料の応用例 A)防錆顔料として応用した場合について説明する。
本実施例で調製した被覆顔料の各試料をアルキド系樹脂
を用いて、下記第3表に示す組戊(水性及び油性)で配
合して、サンドグラ*インダーにて30分間分散処理を
して、それぞれ防錆用塗料を調製した後、下記の方法に
て鋼板に塗布する。
次いで、その鋼板を防錆試験に賦し、その効果の比較検
討を行った。
塗板の試験ならびに評価方法については下記の方法に従
った。
錆のない脱脂処理軟鋼板(0.8X70X150ut)
に、約20μの薄膜厚になるように上記塗料をハケを用
い塗布し、20±5℃で7日間の乾燥後、塗板に長さ4
crnのX字型の刻み目(以後クロスカットと呼ぶ)を
入れ、後述する各試験法にしたがって、耐水性、防錆性
、密着性についてそれぞれ試験を行いその結果を第8表
に表示した。
耐水性及び防錆性: 耐水性については、上記クロスカットの入った試験塗板
を20乃至25℃の静水中に200時間浸漬をし、その
クロスカット面を含む浸漬部の塗膜のフクレ、塗膜の膨
潤および塗膜変色の有無とを観察し、フクレ評価方法と
して塗膜の評価基準(財団法人 日本塗料検査協会 発
行1970年)のフクレ項の標準判定写真と照合し、そ
の等級記号をもって表示し、以上より耐水性を評価した
防錆性については、上記クロスカットの入った試験塗板
をJIS−Z−2371記載の方法により、200時間
の塩水噴霧試験を行った。
塩水噴霧試験板についてはクロスカットに沿って両側I
cIrL幅の塗膜面(4crrL×2cffL×2=1
6crrt)を対照として、各試験板のフクレ、および
フクレサビ部の総面積を同じく上記の塗膜の評価基準1
970年版のフクレ項および錆項の標準判定写真と照合
し、それぞれ評価値をその等級記号をもって表示し、以
上より防錆性を評価した。
なお、フクレ項及び錆項の標準判定写真と照合等級記号
は下記の通りで、いずれも数値が大きい程、フクレ及び
錆が少ないことを示す。
錆項:標準判定写真の照合等級は8,6,4,2および
0点の5段階評価からなる。
密着性: 上記防錆性試験に賦した塗板のクロスカット部に沿って
セロファン感圧接着テープを充分に押し付けて張り付け
た後、その張り付けたセロファン感圧接着テープを一気
に剥して、そこのテープ張り付け面積中の塗膜の剥れた
面積をセロテープの張り付け面積の比(A%)で求めて
評価した。
なお、A%が小さい程密着性が良いことを示している。
塗料の貯蔵安定性: 各防錆顔料を第3表記載の油性塗料配合で塗料化し、こ
れを密封容器にとり、室温 (20±5℃)で60日間保存した後、皮はり、沈降、
ゲル化及びブツ等から○,×式で総合評価をし、その結
果を第8表に示した。
ここで◎:総べて良好な試料 ○:1項目でも劣化する試料 ×:2項目以上において劣化する試 料 B)粉体塗料用顔料に応用した場合について説明をする
被覆顔料(試料)を市販の粉体塗料用エポキシ樹脂を用
いて下記第5表に示す組戒(重量部)で配合し、これら
を磁製ホットミルで3時間乾式粉砕を行って、被覆顔料
(試料)の配合された各粉体塗料を調製した。
次いで前記した脱脂軟鋼板上に、上記調製された粉体塗
料の粉体試料をローラにて約1山の厚さに敷つめた後、
下部より赤外ランプで加熱(約180℃)して均質な塗
膜を作り、更にオーブン中で180゜Cで10分間の焼
付処理を行ない、その塗膜の流動性、変色劣化、ゲル化
劣化および塗膜の光沢等から○,×式で総合評価をし、
その結果を第8表に表示した。
こ\で、◎:総べて良好な試料 ○:1項目でも劣化する試料 ×:2項目以上において劣化する 試料 を示す。
比較例 (1)防錆顔料の調整 (1)精製工業用酸化亜鉛とオルトリン酸(H3PO4
)を用いて、ZnO,/P205のモル割合が0.8と
なる様に酸性リン酸亜鉛水溶液(ZnO:1 6.3
g/ 7 0rnl濃度、P205: 35.5g/
70m濃度)を調製し、原料(Z−2)とする。
精製工業用炭酸カルシウム(CaCO3)を無機質核粒
子として炭酸カルシウム105gを500mlの水中に
分散せしめ、この分散液を80〜90℃に加温せしめ、
(Z−1)の原料の代わりに上記で調製した(Z−2)
の原料を用いる以外は実施例(1−I)の調製方法と同
様の操作により、炭酸カルシウムを無機質核粒子とし、
その核粒子表面にリン酸亜鉛のチタン酸塩がグラフト結
合されて被覆された白色の被覆顔料を調製し、この被覆
顔料を試料(Hl−1)とし、これを防錆顔料とした。
(11)炭酸カルシウムの水性スラリーと亜リン酸溶液
とからCaHPO3・XH20(X二〇〜2)の粉末を
調製し、これを防錆顔料(H2−1 )とした。
(m)酸化亜鉛の水性スラリーと亜リン酸溶液とからZ
nHPO3・XH20(X二〇〜2)の粉末を調製し、
防錆顔料CH3−t)とする。
GV) 炭酸カルシウムと酸化亜鉛の混合水性スラリ
ーと亜リン酸溶液とからCaZn(PO3)2XH20
(X=O〜2)の粉末を調製し、防錆顔料(H4−1)
とする〇 (V) 防錆顔料として市販されているジンクク口メ
ート(ZPC型)及びシアナミド鉛の粉末をそれぞれ(
H5−1)及び(H6−1)とする。
(2)防錆顔料の比較試験 上記で調製した防錆顔料(Hl−1)乃至(H6−1)
について実施例1に記載した方法と同様にして、サスペ
ンジョンー、水可溶分、粒度、及びPVCの各物性試験
並びに防錆性、耐水性、密着性、粉体塗装についてそれ
ぞれ評価し、その結果を第7表及び第8表に示した。
また(H1−1)及び(H5−1 )については酸化還
元電位を測定しその結果を第1図に示した。
以上の結果、第2表に表示した通り本発明による白色被
覆顔料は、X線回折の結果、炭酸カルシウム以外は全く
の非品質であった。
またX線回折の定量より、その炭酸カルシウムの該顔料
中の含有量は67.3%であり、しかも化学分析の結果
そのカルシウム分は、炭酸カルシウム換算でほぼ原料組
或の78%であったことから、この白色被覆顔料は、C
aO,Tio2,ZnO及びP205或分から或り、無
機質核粒子の表面が新規な非品質系でグラフト結合によ
り被覆された新規被覆顔料であることを示している。
更に第7表の試料1−1の結果に見られる様に高い嵩比
重値を持つことから、この被覆層は極めてデンス(濃密
)であることが理解される。
更にまた、第7表の結果からも理解されるように、該白
色被覆顔料のサスペンジョンpH値が中性付近にあるた
め、塗料用、特に水性塗料乃至は粉体塗装用顔料として
好適であり、PVC(体積顔料濃度)が大きく、各塗料
中に充分な量を配合することが可能である。
しかも該顔料を配合して戒る各塗籾マ、塗料そのものの
貯蔵安定性がよく、更に塗板上で塗膜化した後の塗膜の
安定性が良く、その結果として、耐水性や密着性に優れ
た効果を発揮していることが、比較例と比較することに
より理解される。
第8表に示した塩水噴霧試験の結果においては、(Hl
−1)乃至(H4−1 )で見られる様なクロスカット
部から塗板全体への錆の拡張が、本発明による防錆顔料
(1−1)では市販のジンククロメート防錆顔料(H5
−1 )と同様に完全に防止されている。
また、本発明の顔料の被覆相であるCaHP03,Z
nHP O a及びCaZn(HPO3)2を単独で顔
料とした防錆顔料(H2 − i)乃至(H4−1)で
は、塩水噴霧試験の結果から塗膜の密着性及び防錆性は
かなり評価されるが、上述した様に塗板全体に点錆が発
生し、耐水性のフクレや塗料の貯蔵安定性においても防
錆顔料として不十分である。
即ち、本発明の被覆顔料の防錆剤としての顕著な効果は
、塩基性の無機質核粒子相とチタンを含有するジンクホ
スホラスクイクネート被覆質相との相乗効果の出現によ
るものと理解される。
更に、粉体塗料評価としては、(H2−1) 乃至(
H4−1)の従来の亜リン酸塩単独の防錆料では、塗板
作製時の塗布粉体塗料の加温流動化時にゲル化を起こし
、塗膜の流動性が極端に低下するために均質な塗膜が得
られず、しかも焼付時に塗膜が著しく変色劣化を生ずる
これに比して、本発明の被覆顔料(1−1)は、塗膜の
変色劣化及びゲル化劣化等が全く見られず、光沢の優れ
た均質な塗膜が得られた。
実施例 2. 無機質核粒子として炭酸カルシウムと酸化亜鉛を選び、
酸性亜リン酸塩溶液(Z−1)の代りに(Z−1)と同
様に調製した下記第6−1表に示す金属酸化物の酸性亜
リン酸溶液を用いるほかは実施例(1−I)と同様にし
て被覆顔料(2−t)乃至(2−6)を調製し、実施例
1,と同様の試験に賦し、その結果を第9表及び第10
表に示した。
実施例 3. 無機質核粒子として下記金属塩を用いる他は実施例(1
−I)と同様にして被覆顔料(3−1)乃至(3−11
)を調製し、実施例1と同様の試験に賦してその結果を
第9表及び第10表に示した。
実施例 4. 実施例1.の試料(1−1)と比較例で用いた試料(H
6−1)のシアナミド鉛とを3:1,1:1、及び1:
3の重量比で混合し試料(4−1),(4−2)及び(
4−3)とし実施例1.と同様の試験に賦し、その結果
を第9表及び第10表に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図、防錆顔料の酸化還元電位の経時変化を示す線図
であり、 引照数字Aは比較試料(H1−1)が示す曲線、Bは比
較試料(H5−1)が示す曲線、Cは本発明による試料
(1−1)が示す曲線を夫々示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 無機質核粒子の表面に易反応性水利チタンを水溶液
    乃至は水性ゾルの状態で作用させ、次いで得られる生成
    物に水溶性の酸性亜リン酸金属塩乃至は酸性次亜リン酸
    金属塩を水溶液の状態で作用させて、酸化物基準で、下
    記式 式中、Mは2価乃至3価の金属であり、mは金属Mの価
    数、aは0.4乃至4の数、bは0.05乃至3の数で
    ある。 で表わされるモル組或の被覆層を前記核粒子の表面に形
    成させることを特徴とする被覆顔料の製造法。
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